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教員採用試験の面接練習はいつから?対策方法や受かるポイントを徹底解説– 自治体ごとの傾向や疑問も紹介! –

教員採用試験教員採用試験の面接

教員採用試験の内容の一つ、面接試験。

面接試験は不透明な部分が多いので、不安を感じていたり、いつから練習を始めるべきなのか気になる方は多いです。

そこで本記事では、教員採用試験の面接練習はいつから始めるべきか徹底解説します。自治体ごとの面接傾向や対策方法もまとめているので、あわせて確認してください。

結論を最初に言うと、面接練習を始める時期は早ければ早いほど良いです。

本記事の内容を理解して実践すれば、面接が苦手な人でも十分に合格基準に達するまで面接戦闘力を高めることができます。ぜひ、参考にしてくださいね。

目次

【教員採用試験】面接試験の練習はいつから始める?

結論から言うと、面接練習を始める時期は早ければ早いほど良いと覚えておいてください。教員採用試験の勉強を開始したタイミングから始めてもOKです。

というのも、教員採用試験の倍率が低下しているため、筆記試験よりも面接試験の重要度が増しているからです。なので、筆記試験の合格発表後に、少し面接練習をしたくらいでは高評価をもらうことができません。

たとえば面接練習と一口にいっても、ただ単に質問に答えるだけが練習ではありません。自治体研究をしたり、面接でのマナーや言葉遣いを意識したりと、多くの時間が必要です。

面接練習に必要なこと

  • 自己分析
  • 自治体研究
  • 第一印象をよくする
  • コミュニケーション能力の強化
  • 一般常識・時事の勉強
  • 教育時事の勉強
  • 実践練習

また、面接練習で何より重要なのは、経験を多く積むこと。第三者に自分の考えを聞いてもらい、客観的な意見(フィードバック)をもらいながら修正していくことで、徐々に上達していくのです。

福永

面接試験の評価が著しく悪い人ほど、面接練習が不足しているので注意してください。

【教員採用試験】面接試験の傾向(自治体別)は?

教員採用試験の面接試験(個人面接)の傾向を自治体別にまとめています。

  • 2024年5月21日時点の情報です。
  • 一般選考が対象です。
  • 青文字をタップすると詳細や過去問(質問)を確認できます。
教員採用試験 個人面接の傾向一覧(全国)
自治体実施時期時間特徴など
北海道二次試験25分1人2回実施
札幌市二次試験25分1人2回実施
青森県二次試験15分最初に自己紹介あり
岩手県二次試験30分-
宮城県二次試験25分1人2回実施
仙台市二次試験20分1人2回実施
秋田県二次試験20分-
山形県二次試験15分1人2回実施
福島県二次試験20分場面指導あり
茨城県二次試験25分2分間PR、場面指導あり
栃木県二次試験20分
群馬県二次試験20分1人2回実施、場面指導あり
埼玉県二次試験25分場面指導あり
さいたま市二次試験25分教科指導あり
千葉県二次試験30分1分PRあり
東京都二次試験40分場面指導あり
神奈川県二次試験30分
横浜市二次試験30分場面指導あり
川崎市二次試験25分
相模原市二次試験30分場面指導あり
新潟県二次試験20分1人2回実施
新潟市二次試験15分場面指導あり
富山県二次試験20分
石川県一次試験30分模擬授業あり
福井県二次試験15分1人2回実施
山梨県二次試験20分
長野県二次試験40分場面・模擬指導あり
岐阜県二次試験20分
静岡県一次・二次20分高校のみ一次試験にも面接あり
静岡市一次・二次12分一次試験から面接あり
浜松市一次・二次15分一次試験から面接あり
愛知県二次試験15分1人2回実施、場面指導あり
名古屋市二次試験30分
三重県二次試験45分模擬授業あり
滋賀県二次試験10分
京都府一次・二次15分
京都市一次試験15分場面指導あり
大阪府二次試験20分模擬授業あり
大阪豊能二次試験20分模擬対応あり
堺市一次・二次25分二次は場面指導あり
大阪市一次・二次15分二次は場面指導あり
兵庫県二次試験25分場面指導あり
神戸市二次試験30分場面指導あり
奈良県二次試験20分場面指導、教科指導あり
和歌山県二次試験20分
鳥取県二次試験30分場面指導あり
島根県二次試験60分場面指導、模擬授業あり
岡山県一次・二次15分
岡山市二次試験20分
広島県二次試験25分
山口県二次試験20分場面指導あり
徳島県二次試験25分模擬授業あり
香川県二次試験10分1人2回実施
愛媛県二次試験15分場面指導あり
高知県二次試験40分模擬授業含む
福岡県二次試験20分
北九州市二次試験15分
福岡市二次試験20分
佐賀県二次試験20分
長崎県二次試験30分場面指導あり
熊本県二次試験20分
熊本市二次試験20分1人2回実施、場面指導あり
大分県二次試験20分模擬授業あり
宮崎県二次試験20分
鹿児島県二次試験20分1人2回実施
沖縄県二次試験30分

【教員採用試験】面接試験の対策方法は?

教員採用試験の面接試験対策を効果的に行う手順を解説します。

面接の傾向を確認する

まずは、志望自治体の試験傾向を確認しましょう。

なぜなら、自治体によって傾向が異なるからです。

たとえば、北海道は1人2回の個人面接を行います。奈良県は一般的な口頭試問のほかに教科指導や場面指導もありますよ。

  • 個人面接
  • 個人面接+場面指導
  • 個人面接+模擬授業+場面指導

このように、面接官の質問に答えるだけの面接から、最初(途中)に模擬授業や場面指導をさせる面接まで自治体によってさまざまです。

なので、志望自治体の傾向を早めに把握して準備をはじめましょう。

自己分析する

続いて、自分自身をきちんと理解(自己分析)しましょう。自己分析ができていないと、面接官を納得させられる話をできないからです。

たとえば、次の質問に対してどう回答するでしょうか?

  • A:あなたの趣味はなんですか?
  • B:あなたの趣味はどこで役に立ちますか?

質問Aは楽勝ですが、質問Bは少し考え込んでしまいそうですね…。

面接は『自分という商品を売り込む(アピールする)セールスの場』です。

先ほどの質問でいえば、「あなたの趣味」は商品なので、内容(特徴)を説明することは簡単にできます。でも、お客さん(面接官)がその商品を欲しがるには、魅力をアピールしないと売れません。

多くの方は自分という人間について深く理解し、売り込む経験をしたことなんてないですよね。なので、自己分析をきちんと行って話す内容を考えておかなければ、面接では絶対に上手くアピールすることはできないのです。

したがって、面接練習をたくさん繰り返すよりも、最初に面接で話す内容(自己PRや志望動機)を作るところから始めていきましょう。

面接官に伝わる話し方をマスターする

続いて、面接官に伝わる話し方をマスターしていきましょう。なぜなら、自己PRや志望動機が良くても、それが面接官に伝わらなければ評価されないからです。

話す内容をわかりやすく、論理的に伝えるには『PREP法』を意識することがポイントです。

PREP法とは

『PREP法』とは、プレゼンやビジネスの場でも使われる「分かりやすく、説得力がある文章構成」を作成する方法のことです。

■ P(Point):結論、主張したいことを最初に言う

■ R(Reason):結論の理由を説明

■ E(Example):具体例や体験を挙げる

■ P(Point):再度、結論で締めくくる

このように『結論⇒理由⇒具体例⇒もう一度結論』の流れで話せば、『伝えたいことは的確に伝え、面接官を引き込む魅力的な話し方』ができます。

日常会話から、結論と理由をセットで答えるように意識しておくと、簡単に使えるので試してみてください。

スマホを使い自主練

自己分析や話し方(PREP法)を理解したら、本番の面接をイメージして1人で面接練習を進めていきましょう。

スポーツと同じで、知識だけあっても練習しないと使えないからです。

具体的な流れは以下のとおり。

  1. 過去問を使い回答を練る
  2. PREP法を意識して喋る練習
  3. ①②を繰り返す
  4. スマホを使って録画する
  5. 検証と改善

とくに重要なのが④スマホを使って録画することです。

客観的に自分を見ることで、話すときの表情やクセ、声のトーンなどを確認できます。自分自身を見るのは抵抗があると思いますが、かなり重要な作業なので恥ずかしがらずにやってください。

このように「回答を練る→喋る→録画する→検証・改善」を繰り返すことで、面接戦闘力が上がっていきます。

誰がみても表情が柔らかく、スラスラ話せるようになるまで練習していきましょう。

模擬面接で実践練習

最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。

  • 本番特有の緊張感
  • 回答に困る深掘りポイント
  • 客観的な評価

このように1人で面接練習をしていては気が付かない部分がたくさん発見できるからです。

『1人で面接練習⇒すぐに本番の面接』という人も多いですが、これでは失敗する可能性が高いです。

福永

バッティングマシーンで160kmの球を打てても、いきなりプロからホームランは打てないですよね…。

『模擬面接を行う⇒改善点を直す』までやって初めて面接練習をしているといっても過言ではありません。練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にもみてもらってください。

【教員採用試験】面接試験に受かるポイントは?

教員採用試験の面接練習を行うときは、次のポイントを意識すると効果的です。

自己分析に時間をかけすぎない

自己分析(自己PRや志望動機)ばかりに時間を使うことはNGです。なぜなら、面接では「何を言うか」ではなく「誰が言うか」が重要だからです。

簡単にいうと、どれだけ言っていることが素晴らしくても、話す人物に魅力がないと評価されないってこと。

福永

たとえるなら、ジャイアンが「弱いものいじめは良くない」と言っても説得力はありませんが、のび太が言ったら説得力ありますよね。

面接で評価が低い(落ちる)人は、志望動機や自己PRの内容が悪かったことに原因を追求しがちですが、そこじゃありません。話す人に魅力(話し方や表情、誠実さ、態度など)がない場合がほとんどです。

ですので、自己分析はサクッと終わらせて、いろんな人と練習して自分磨きをしてきましょう。

アイコンタクトを意識する

簡単に言えば、面接官の目をしっかり見て話すことです。

相手の目をよく見る人は、知性的だと判断されるので、自分が話すときだけではなく、面接官が話しているときでもアイコンタクトは忘れずに行ってください。

とはいえ、目をずっと見つめるとどうしても圧迫感を与えてしまうので、面接官の鼻先や眉毛あたりを見るのがベストです!

回答を丸暗記しない

話す内容を丸暗記することもよくありません。理由はシンプルで回答のマル暗記では面接で評価されにくいから。

評価されにくい原因は下記の通りです。

  • 棒読みになるので面接官に熱意が伝わらない
  • 暗記していない質問には全く対応できなくなってしまう
  • 忘れてはいけないという緊張感で頭が真っ白になりやすい

『その場で文章を考えて話すなんてムリ・・』と最初はそう思ってしまうのも分かります。ですが、回答マル暗記の練習方法ではいつまでも面接で評価されないので、絶対にやめましょう。

福永

考えた内容をスラスラ言うには、やっぱり練習するしかありません。丸暗記に頼っているうちは練習不足です。

話のリズムを意識する

面接ではテンポよく話しましょう。

話すときのテンポはとても重要です。どれだけ内容が良くてもテンポが悪いと能力がないと判断されるからです。なので、内容は気にせず、詰まらず滑らかに話すことを最優先に心掛けてください。

これは訓練で身に着けることができるので、大学の就職課や友達・親に協力してもらってひたすら練習してください。

メリハリをつけて話す

一般的に、面接ではゆっくりと落ち着いて話すべきだと言われていますが、心理学的にはやや早口の方が知的で説得力があると評価される結果が出ています。

福永

つまり、ゆっくり落ち着いて話すというのは昔の方法といえるんですね。

よって、面接ではいつもよりやや早口で話すことをオススメします。

なお、緊張でがちがちな残念な早口と、知的に見える賢い早口の違いは面接官からすればハッキリ分かります。

そこで重要なのがメリハリなんですね!

緊張した結果の早口は、最初から最後まで一貫して早口ですが、戦略的な早口は大事な部分でしっかりスピードが落ち、スローになった部分は説得力が飛躍的に増します。

これにより面接官は常に重要な部分(キーワード)ばかりが印象に残るので、高評価が期待できるというわけです。

年齢の近い人と面接練習する

最後は面接練習をする相手ですが、できるだけ年齢の離れた教職に精通した人に見てもらいましょう。

年齢の近い人には通ずる話し方、内容でも年齢が上に上がるほど意思疎通が難しくなってきます。とくに大学生は同じ大学の気の知れたメンバーだけで練習しがちですが、緊張感のない練習ほど効果は半減してしまいます。

また、考えてみて欲しいのですが、友達に適切なフィードバックできそうですか?教職経験がない・人生経験が乏しい今の段階では、『この回答は分かりにくかった』くらいしかコメントできないですよね。これは経験の浅い講師も同じです。

教採塾の川上氏もXでこう言っています。

教師志望者の集まるオープンチャットでは、「それ面接で言ったら絶対アウトなのに。あちゃ~、鵜呑みにしているわ。」というようなアドバイスが横行している。 皆で集まっているという安寧に浸ることはできても、結局は、素人同士のアドバイス。 鵜呑みにしていると、不合格への道を着実に進むだけ。

X(旧ツイッター)

面接力を最短ルートで上げていくためには、教採を経験した人や試験を知っているプロと模擬面接を行って適切なフィードバックをもらうことが大切です。

【教員採用試験】面接試験に関するFAQ

教員採用試験の面接試験に関するよくある質問(FAQ)を紹介します。

教員採用試験の面接は練習なしでも合格できますか?

面接試験を練習なしで受けるのはNGです。

面接練習なしで試験に臨むのは、レシピを一度も試さずに料理コンテストに参加するようなものです。試作をせずにぶっつけ本番で挑むと、味や見た目に問題が出てしまい、審査員の評価を得るのが難しくなります。

面接練習をすることで、確実に面接でうまく話せるようになります。

『面接練習をする⇒面接でうまく話せるようになる⇒面接評価で減点されにくくなる⇒最終合格の可能性アップ』となるわけです。

面接でうまく話せるようになれば、当然、最終合格できる可能性も高くなってきます。近年の教員採用試験は面接重視なので、どれだけ筆記試験で点数を取れても面接が悪いと合格できません。

時間はかかりますが、少しでも合格率をアップさせるためにも面接練習は必ずやりましょう。

教員採用試験の面接はどんな人が落ちますか?

教員採用試験の面接で落ちる人は、「目を見て話せない」「話が長い(的を射ていない)」「感情が表に出ていない」といった原因が主です。

多くは練習不足なので、客観的にこれらの状態を把握できていない場合が多いです。

詳しい内容は下記記事で解説しています。

教員採用試験の面接シート(カード)とは何ですか?

教員採用試験の面接シート(面接カード)とは、面接試験で使用される資料のことです。

氏名や学歴などの基本情報にくわえ、志望動機や自己PRなど、面接官が「受験者はどんな人物なのか?」を見極めるための役割があります。

実際の試験では、提出する面接カードに基づいて過去の経歴や経験、志望動機や今後の抱負など幅広く聞かれているので、わかりやすくアピールできる内容を作成しなくてはいけません。

詳しい内容や書き方は下記記事で解説しています。

教員採用試験の面接官は誰が担当するのですか?

教員採用試験の面接官は、多くが現職の校長先生です。

その他、教育委員会事務局管理職や民間企業経営者、臨床心理士なども担当することがあります。

教員採用試験の面接対策でおすすめの参考書(本)はありますか?

面接対策でおすすめの参考書は「面接試験の攻略ポイント」です。

面接試験の概要から典型的な質問について回答のポイントまで面接官の目線で書かれています。

単に質問の「考え方」や「回答例」を示すだけでなく、その回答にたどり着くために必要な知識(答申や法令など)も解説されているため勉強になります。

また、面接の採点基準やマナー、受かる人と落ちる人の違いなども解説されているので面接試験について深く学べるテキストとなっています。

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教員採用試験の面接練習は何回くらいすればいいですか?

教員採用試験の面接練習は、自分が納得できるまでやるべきだと思っています。

現実的には何十回もできないと思いますが、最低でも3回はやりましょう。

  • 1回目:面接の流れを理解する
  • 2回目:面接で基本的な質問に答えられるようになる
  • 3回目:深堀り質問への対応力が上がる

このように3回くらい模擬面接で経験を積めば確実に面接戦闘力は上がります。

注意点としては、模擬面接がおわるごとに反省・改善すること。『模擬面接⇒改善点を修正して次に活かす⇒模擬面接』のように進めていくようにしましょう。

教員採用試験の面接で圧迫面接はあるの?

教員採用試験の面接では、圧迫面接はほぼありません。

なぜなら、面接官マニュアルで「受験者の心理を揺さぶること」が禁止されているからです。たまに回答に困るような質問をされることもありますが、落とすために聞いているわけではありません。

回答に困る質問を通して、あなたの「ストレス耐性」や「柔軟な対応」をチェックしているだけです。なので、圧迫気味の質問や対応をされたとしても、割り切ることが大切!

教員採用試験の面接試験で受かる人物になろう!

繰り返しになりますが、教員採用試験は人物重視です。筆記試験で高得点を取れても人間的魅力(教員としての資質)がなければ合格できません。

面接で一定の評価をもらうには、はやめに面接練習を始めることが大事です。

持っているコミュ力によって面接対策をはじめる時期は異なりますが、遅くとも試験日の2ヶ月前には取り掛かっておきたいところ。また、面接試験の実施形態は自治体によって異なるため、事前に傾向を把握しておきましょう。

面接試験の対策手順は次のとおり。

面接練習を行っていけば、必ず面接の通過率は上がっていきます。頑張って筆記試験を突破したのに、あと一歩で落ちるのは悔しいですよね。そんな思いをしないように準備をはじめましょう。

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!