静岡県教員採用試験で個人面接の対策を始めたい方へ。
結論として、静岡県の個人面接は「何を話すか」ではなく「どう話すか」で合否が決まります。内容が良くても、答え方の構造が弱いと評価されません。
僕自身、これまで多くの受験者の方と面接練習をしてきましたが、不合格になる人の大半は「内容不足」ではなく「伝え方の問題」で落ちています。
特に静岡県では、面接シートの書き方一つで面接の流れが大きく変わります。
この記事では、静岡県の個人面接で実際に聞かれた質問から評価基準、そして面接シートの具体的な書き方まで、合格に必要な情報を体系的に解説します。
個人面接の試験内容
まず、静岡県教員採用試験の個人面接の全体像を紹介します。
静岡県の個人面接は、校種によって実施回数が異なります。
- 高校・特別支援学校:一次・二次の2回
- それ以外の校種:二次試験のみ
以下で詳しくまとめているので、確認してください。
一次試験の個人面接
一次試験の個人面接は、高校・特別支援学校のみで実施されます。
最大のポイントは、極めて短い時間で行われるという点です。教育的専門性を問う以前に、社会人としての基礎的な振る舞いができているかを確認する面が強い試験です。
試験時間・形式
高校では5分、特別支援学校では10分と非常に短く設定されています。
この短い時間でマイナス印象を与えないよう、入室から退室までの一挙手一投足に気を配る必要があります。
| 項目 | 高等学校 | 特別支援 |
|---|---|---|
| 試験時間 | 5分間 | 10分間 |
| 面接官 | 3人 | 3人 |
| 形式 | 個人面接 | 個人面接 |
| 配点 | 75点満点 | 75点満点 |
評価基準
短時間の面接では、回答の深さ以上に印象が合否を分けます。評価項目は態度や協調性など、人物としての基礎部分が中心です。
清潔感、ハキハキとした挨拶、誠実さを徹底することが最優先の対策となります。
| 積極性 | ○志望動機が明確で、教育に対する熱意や行動力が感じられるか ○現状改善に主体的に取り組む姿勢があるか |
|---|---|
| 思考力 判断力 | ○質問の趣旨を正確に捉え、論理的かつ的確に答える力 ○物事を本質から捉えようとする姿勢や、状況を分析して考える力 |
| 協調性 社会性 | ○他者を思いやり、柔軟に対応できる力 ○異なる立場を尊重しつつ、集団の中で調和を保てる力 |
| 表現力 コミュ力 | ○簡潔で分かりやすい話し方ができるか ○論点がぶれず、相手の話にも誠実に対応できているか |
| 態度 | ○落ち着いた受け答えや礼儀正しさがあるか ○表情・姿勢・服装などに問題がないか |
二次試験の個人面接
二次試験は全校種で実施され、合否に直結する本番の面接となります。
一次試験とは異なり、こちらは教員採用試験の本丸です。面接官の人数が増え、時間も長くなるため、表面的な対策では通用しません。
試験時間・形式
試験時間は25分〜30分確保されており、人物像をじっくりと掘り下げる余裕があります。
また、実践的な指導力も同時にチェックされるのが特徴です。
| 項目 | 小中養栄 | 高校 | 特支 |
|---|---|---|---|
| 試験時間 | 30分 | 25分 | 30分 |
| 面接官 | 4人 | 4人 | 4人 |
| 形式 | 個人面接 | 個人面接 | 個人面接 |
| 配点 | 100点 | 100点 | 100点 |
評価基準
評価の軸は基礎的なマナーから、現場での指導力へとシフトします。
指導力や将来性といった項目が加わり、なぜ教員になりたいのか、トラブルにどう対応するかといった質問に対し、自分の言葉で熱意を持って語れるかどうかが高得点につながります。
| 積極性 指導力 | ○自ら進んで行動し、最後までやり抜こうとする粘り強さ ○教員としての使命感や責任感、組織を動かすリーダーシップ |
|---|---|
| 将来性 向上心 | ○志望動機の強さや教育に対する価値観の明確さ ○学校現場で求められる行動が理解できているか ○向上心があり、継続的に努力できる人物かどうか |
| 思考力 判断力 | ○質問の意図を的確に把握し、論理的な説明ができるか ○教育課題に対する認識や自分の考えを持っているか ○現場でのトラブルや課題に、適切な判断ができるか |
| 協調性 社会性 | ○チームの中で調和を図り、他者と協働できるか ○子どもや保護者、同僚との関係づくりが柔軟に行えるか |
| 誠実性 態度 | ○表情や言葉遣いに誠実さが感じられるか ○細やかな配慮や礼儀正しさがあり、安心して任せられる人物かどうか |
個人面接の過去問(質問項目)
静岡県教員採用試験の個人面接で聞かれた質問を紹介します。
過去の受験者から寄せられた質問情報を集計すると、校種によって明確な傾向の違いが見えてきます。
実際の質問例をいくつか抜粋して紹介しますので、どのような対策が必要かイメージをつかんでください。
一次試験の過去問(質問項目)
高校・特別支援学校の一次試験は時間が短いため、回答に時間のかかる複雑な質問は少なめです。
昨日は眠れましたかといったアイスブレイクから始まり、履歴書の確認や自己PRなど、基本的な項目の質問が中心となります。
- あなたの長所が発揮できた経験を教えてください。
- あなたの苦手なタイプの人が保護者にいたらどうしますか。
- アルバイト経験を通して教育に活かせることはありますか。
- 子どもに信頼されるために必要なことは何だと思いますか。
- 困難な出来事が起こったときはどうやって乗り越えていますか。
- 教員の不祥事で気になることはありますか。
- 教育公務員と一般公務員の違いは何ですか。
- どんな学級を作りたいですか。
- アルバイト経験はありますか。
- 教員の残業時間はどれくらいだと思いますか。
- あなたの個性を活かすことができた経験を教えてください。
- いじめが発生する理由は何だと思いますか。
- 緊張をほぐすにはどうしますか。
- 働きやすい職場はどんな職場だと思いますか。
- 昨日は何時に寝ましたか。
- 教員の不祥事についてどう思いますか。
- 居心地がいいと思える環境はどんな環境ですか。
- 自分を高めるために努力していることはありますか。
- 集団で活動するときに、気を付けていることはありますか。
- 子ども同士で喧嘩が起こったことで保護者が学校にやってきたらどう対応しますか。
二次試験の過去問(質問項目)
全校種共通で行われる二次試験では、質問の質がガラリと変わります。
子どもへの具体的な指導法や保護者対応、さらにはブラックな職場環境や教員の不祥事に対する自身の考えを問う、鋭い質問が増加します。
きれいごとではなく、自分の言葉で覚悟を伝えられるかがポイントです。
- ICT教育の良さは何だと思いますか。
- あなたが専門の教科を決めた理由について話してください。
- あなたの受け持ったクラスに苦手なタイプの子どもがいたらどうしますか。
- あなたの短所は何ですか。
- 意見の合わない教員や保護者とはどうやって付き合っていきますか。
- 今まで、どんな勉強をしてきましたか。
- 今までに最もチャレンジした経験は何ですか。
- 学習環境を整えるためにはどうすればいいですか。
- 教育の使命は何ですか。
- 教員がもつ子どもへの影響力についてどう思いますか。
- 教員として物事の善悪を判断する場合、何を根拠に判断すべきですか。
- 教員になったらどんなことにチャレンジしたいですか。
- 教員の不祥事が増え、世間から厳しい目で見られるようになりましたが、教員を志望する決意を教えてください。
- 教員の不祥事にSNSを通じたものが増えていますが、どこに問題があると思いますか。
- 教員はブラックともいわれますが、そんな中で教員を志望する理由は何ですか。
- 教師と子どもがメールアドレスやLINEの交換をするのはどう思いますか。
- 教職を目指したきっかけは何ですか。
- 子どもから「今やっている勉強が役に立つの?先生はどうなのか」と聞かれたらどう答えますか。
- 子どもから「これを勉強して将来の役に立つの?」と聞かれたらどう答えますか。
- 子どもから「なぜ勉強をしないといけないの?」と聞かれたらどう答えますか。
▼静岡県では、これ以外にも多岐にわたる質問がされています。詳しくは以下の記事でまとめています。


面接シートの内容と書き方
結論からお伝えします。静岡県の教員採用試験において、面接シートの出来栄えは、面接の合否の8割を決めると言っても過言ではありません。


面接官はこのシートを手元に置き、そこに書かれている内容をもとに質問を投げかけます。つまり、このシートは単なる提出書類ではなく、面接の流れを作る重要なものです。
では、具体的にどのような戦略で書けばよいのか、合格者の実例をもとに解説します。
キーワードを並べるだけでは伝わらない
多くの人が陥る失敗があります。それは、県の教育ビジョンに出てくる有徳の人や文・武・芸といったキーワードをそのまま使ってしまうことです。
面接官は、毎日何十人ものシートを見ています。判で押したようにビジョンの言葉だけが並んでいると、言葉を知っているだけだなと見透かされてしまいます。
大切なのは、その言葉をあなた自身の具体的な経験とセットで語ることです。経験という裏付けがあって初めて、借り物ではないあなたの言葉として相手に響くようになります。
合格を引き寄せる書き方
実際の面接シートの項目に沿って、どうすれば差別化できるのか見ていきましょう。よくあるNG例と、経験を入れたOK例を比較してください。
静岡県の教員を志望する理由
静岡県が掲げる文・武・芸という言葉。これをどう料理するかが腕の見せ所です。
誰でも書ける内容で、あなたの顔が見えません。これでは印象に残りません。
具体的な活動が武と芸の根拠になっています。これなら面接官も、美術館ボランティアではどんなことをしたのと質問したくなります。
理想とする教師像
ここでは、誰一人取り残さないという言葉がよく使われます。しかし、ただ寄り添いますと宣言するだけでは不十分です。
具体策が見えません。どうやって寄り添うのと突っ込まれて終わります。
実際の支援経験が取り残さないという強い意志の証明になっています。
教員として取り組みたいこと
まさにあなたの強みをアピールする場所です。単に頑張りましたで終わらせず、どう工夫して、どう子供が変わったかまで書くのがポイントです。
根性や全力は数値化できず、再現性がありません。これでは元気なだけの人で終わってしまいます。
3年間、50人、90%という客観的な数値があり、その手法を学校現場でも使えることを証明できています。
不合格になる書き方の特徴
最後に、内容以前の問題として、評価を大きく下げる避けるべきミスについて触れておきます。
いくら良い素材を持っていても、以下の3つの特徴に当てはまると合格は遠のきます。提出前に必ずチェックしてください。
- 具体性がない抽象的な美辞麗句
- 一生懸命頑張ります、心に寄り添いますばかりで、具体的な中身がない文章は評価されません。
- 面接での回答と矛盾している
- シートに書いたことと、当日の話が食い違っていると、一発で信頼性を失います。
- 形式面のミス
- 誤字脱字、空白が多すぎる、指定のフォントサイズを守っていないなどは避けましょう。
ここまで書き方のコツをお伝えしましたが、一番怖いのは書いたつもりになってしまうことです。
自分では経験を入れたと思っていても、第三者には伝わっていないことがよくあります。独りよがりな文章は、面接本番で深掘りされたときに答えに詰まる原因になります。
そうならないためにも、必ず客観的な添削を受けてください。大学のキャリアセンターや、教員採用試験予備校などを活用して、早めに準備を始めることを強くおすすめします。


独学で対策する人が陥りやすい3つの問題
ここまで読んで、よし自分で準備しようと思った方もいると思います。
でも正直に言うと、独学だけで合格するのはかなり難しいです。
問題① 具体的な対策方法が分からない
面接対策をどのように対策を進めればいいか分からないことです。
質問内容を知っただけでは、実際にどう準備すればいいのか見えてきません。面接対策はいつから始めるべきか、何をどの順番でやるべきかが分からないと、効率的な準備ができません。
面接対策の全体像や具体的なステップについては、以下の記事で詳しく解説しています。


問題② 答え方の型を持たないまま本番に臨む
面接では、質問に対して結論→理由→具体例→結論という型で答えるのが基本です。でも、この型を意識せずに話すと、どうしても話が長くなったり、論点がぶれたりします。
型を身につけるには、誰かに聞いてもらって、その場でフィードバックをもらうしかありません。一人で練習していても、自分の癖には気づけません。
どれだけ良い内容を話しても、マナーや話し方の癖で減点されてはもったいないです。目を見て話さない、結論から話さないなど、無意識のうちにやってしまうNG行動をなくすことが先決です。
▼以下の記事で面接で落ちる人の特徴を解説しています。


問題③ これで大丈夫と思い込んでしまう
独学の最大の問題は、自分の準備が本番レベルに達しているか分からないことです。
- その志望動機、静岡県じゃなくても言えるよね?
- そのエピソード、抽象的で伝わらないよ
こうした痛い指摘をしてくれる人がいないと、自分では気づけないまま本番を迎えることになります。
友人や家族でも構いません。必ず誰かに聞いてもらってください
友人や家族との練習も有効ですが、教育現場の視点や専門的なフィードバックが欲しい場合は、専門家を頼るのが確実です。
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まとめ|面接は準備の質で決まる
静岡県教員採用試験における個人面接は、何を話すかではなく、どう話すかで合否が決まります。
この記事では、実際に聞かれた質問や評価基準、面接シートの具体的な書き方を紹介しましたが、それを知るだけでは合格できません。
大事なのは、自分の回答が相手にどう伝わっているかを客観的に確認することです。面接シートは単なる提出書類ではなく、面接の流れを作る重要なものだからです。
独学で頑張るのも一つの選択肢ですが、もし一人では限界があると感じたら、ぜひ一度相談してください。回数無制限で、納得いくまで一緒に準備していきましょう。
あなたの合格を、心から応援しています。


- 本記事の内容は、静岡県教員採用試験を実際に受験した方々からの報告をもとに作成しています。できる限り正確な情報提供を心がけていますが、年度や実施回によって形式やテーマが一部異なる可能性もあります。ご自身でも最新の募集要項・試験案内をご確認のうえ、参考としてご活用ください。

