教員採用試験の対策というと、つい筆記試験ばかりに意識が向きがちですが、最終合格を決めるのは面接試験の出来次第です。
特に山口県では、筆記の倍率が低下している一方で、人物評価の比重が高くなっており、面接重視の傾向が年々強まっています。
そこで本記事では、
👦「面接試験って何が聞かれるの?」
👧「面接試験の対策ってどんな準備をすればいいの?」
といった不安を持つ方に向けて、山口県教員採用試験の面接試験に特化した内容を網羅的に解説します。
最後まで読めば、「何を準備し、どう答えるか」が明確になります。ぜひ、自信を持って面接に臨めるよう、この記事を活用してください。
面接試験の傾向
山口県教員採用試験の面接は、教員としての適性や人物像を総合的に評価することを目的としています。
個人面接
| 実施時期 | 第2次試験 |
|---|---|
| 試験時間 | 15分 |
| 面接官 | 3人 |
| 形式 | 口頭試問 |
| 配点 | 5段階評価 |
| 評価基準 | ・教育的愛情 ・教育に対する情熱、意欲 ・教育観 ・人権意識 ・倫理観、表現力 ・創造力、指導力 ・社会性、積極性、協調性 |
集団面接
| 実施時期 | 第2次試験 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分 |
| 受験者数 | 5~6人/1グループ |
| 面接官 | 3人 |
| 形式 | 集団討論+模擬授業 |
| 試験の流れ | STEP①模擬授業のテーマ発表 最初に模擬授業のテーマが発表されます。 STEP②指導案の作成 15分間で模擬授業で行う指導案を作成します。 STEP③模擬授業 一人5分間で模擬授業を行います。最初に校種と設定した学年を発表してからスタート。 ※他の受験者が模擬授業を行っている間は、児童生徒役として参加します。 ※模擬授業の順番はくじ引き。 STEP④集団討論(グループワーク) 全員の模擬授業が終わると、話し合うテーマが発表されるので、グループで作業します。 |
| 配点 | 5段階評価 |
| 評価基準 | ・教育的愛情 ・教育に対する情熱、意欲 ・教育観 ・人権意識 ・倫理観、表現力 ・創造力、指導力 ・社会性、積極性、協調性 |
山口県教育委員会が、どんな人物を求めているのか知っていますか?
面接は採用者側(山口県)が求める教師像と、あなたの人物像がどれだけマッチしているかを確認するために行われています。
ここにズレが生じると不合格が確定してしまうので、必ず求める教師像をきちんと把握してから対策してください。
山口県が求める教師像は以下のとおりです。
- 豊かな人間性と人権尊重の精神を身につけた人
- 強い責任感や使命感と高い倫理観をもち続けることができる人
- 児童生徒を共感的に理解し、深い教育的愛情をもっている人
- 幅広い教養と専門的知識、技能をもっている人
- 変化を前向きに受け止め、自己研鑽に努める意欲とチャレンジ精神をもっている人
- 豊かな社会性をもち、幅広いコミュニケーションができる人
- 明確な目標をもち、自他のマネジメントができる人
- 学校組織の一員として、家庭、地域・社会等と連携・協働できる人
福永山口県教職員人材育成基本方針が2024年3月に改訂され、太文字の箇所が変更・追記されています!要チェックですね!
自己推薦票(面接カード)の重要性
山口県教員採用試験の面接では、「自己推薦票(面接カード)」が面接官の主な質問のベースとなります。
つまり、単なる事前提出資料ではなく、あなたの人物像や教育観、教員としての適性を伝える“自己プレゼンの土台”となる非常に重要な書類です。
面接官は、提出された自己推薦票を読み込んだうえで質問を展開するため、記載内容の一貫性と、根拠ある具体的なエピソードが求められます。
自己推薦票の内容


提出様式は年度ごとに若干変更されることがあります。必ず最新版の指定様式を使用し、指示に従って記入してください。
自己推薦票の書き方
| 志望動機 | 山口県を選んだ理由を明確に! 「なぜ教員になりたいか」と「なぜ山口県なのか」を明確に分けて記述します。山口県の教育方針や施策、地域性を盛り込むと説得力が増します。 |
|---|---|
| 自己PR | 具体的なエピソードと結び付ける 単なる性格の列挙にとどまらず、「どんな経験からその強みを得たのか」「その強みが教員としてどう活かせるのか」を明確にしましょう。 |
| 教育観等 | 価値観を示しながら実践性を伝える 教育実習やボランティア、支援活動など、現場での経験をもとに、「子どもにどう関わり、何を大切にしているのか」を語りましょう。特に、子ども一人ひとりの個性に寄り添う姿勢や、多様性への理解、教育的配慮をどのように実践してきたかを、自分の体験を通して具体的に伝えることが評価されます。 |
面接官は、自己推薦票の記載内容を読み込んだうえで、質問を展開します。そのため、面接で語る内容と記述が矛盾しないように準備することがとても重要です。
自己推薦票の記入ポイントや、採用担当者の視点でのチェックリストについては、以下の記事で詳しく解説しています。


面接試験の過去問
山口県教員採用試験の面接では、「なぜ山口県の教員を志望したのですか?」という王道の質問から、「困り感のある子どもにどう対応しますか?」「安心できる学級づくりとは?」といった教育現場に即した実践的な質問まで、非常に幅広く問われます。
これらの質問は、あなたの人間性・教育観・課題対応力・地域理解を総合的に見極めるために用意されています。つまり、事前準備の質=面接の評価に直結するということです。
ここでは、過去に山口県教員採用試験で実際に問われた面接質問を厳選して紹介します。
個人面接の質問例
- 教員を目指した理由
- 理想の教師像を述べてください。
- どのような力を子どもたちに身につけさせたいですか。
- ICTは得意ですか。どのように授業に取り入れますか。
- 給食の好き嫌いが多く、皆より食べる量が半分くらいの子どもがいます。どのように対応しますか。
- 生徒に必要以上に触れながら指導している教師を見かけました。どう対応しますか。
- 授業中になかなか発言できない生徒に対してどのように対応しますか。
- 個人情報の漏洩を防ぐにはどうしたらよいと思いますか。
- 同僚がPCを持ち帰り,成績処理をしようとしていることが分かったらどうしますか。
- 暴力をふるう生徒が教室にいたらどう対応しますか。
- 子供の主体性を養っていくにはどうしたらよいですか。
- 保護者との関わりで不安なことはありますか。
集団面接の質問例
模擬授業
| 小学校 | 自ら考え行動することの大切さ |
|---|---|
| 中学校 | 生命を尊重し,自他の生命を守ることの大切さ |
| 高等学校 | 規則正しい生活習慣を身に付けることの大切さ |
| 養護教諭 | 感染症の予防 |
| 栄養教諭 | 無理なダイエットの危険性 |
集団討論
- 小学校5年生子どもたちに,「自ら考え行動することの大切さ」について考えを深めさせる1時間の授業を立案することとします。どのような授業にするか討議してください。
- 中学校2年生の子どもたちに,「生命を尊重し,自他の生命を守ることの大切さ」について考えを深めさせる1時間の授業を立案することとします。どのような授業にするか討議してください。
- 高校2年生の子どもたちに,「規則正しい生活習慣を身に付けることの大切さ」について考えを深めさせる1時間の授業を立案することとします。どのような授業にするか討議してください。
- 中学校2年生の子どもたちに,「感染症の予防」について考えを深めさせる1時間の授業を立案することとします。どのような授業にするか討議してください。
- 中学校2年生の子どもたちに,「無理なダイエットの危険性」について考えを深めさせる1時間の授業を立案することとします。どのような授業にするか討議してください。
これらの質問に対して、具体的な経験と山口県の教員像に沿った一貫性のある回答ができるかが、面接突破のカギです。
まずはどんな質問が来ても、自分の言葉で自信を持って答えられるよう、事前の準備を丁寧に進めていきましょう。
👦「面接、何を聞かれるのか分からなくて不安…」
👧「そもそも、どんな準備が必要なのか見当もつかない…」
そんな不安を抱えるあなたに向けて、山口県教員採用試験の個人面接に特化した対策マニュアルをまとめました。
記事の内容(抜粋)
- 過去に実際に出た質問133問(校種・教科を問わず)
- 面接が苦手な人でも使える回答作成テンプレート
- 返答に困る質問に対応する模範回答50選
- コンピテンシー評価型面接の対策ポイント
- 自己PR・志望動機の添削・相談サービス付き



面接対策に不安がある方は、まずこの1本を読むことをおすすめします。何を準備し、どう答えるかが明確になります。
面接試験の対策時期
教員採用試験の面接対策は、早ければ早いほど有利です。
特に近年の山口県では、筆記試験の倍率が下がる一方で、面接試験の重要性が増しており、人物評価の比重が明らかに高まっています。
「筆記試験の後に少し面接練習すれば大丈夫」と思っていると、合格ラインに届かない可能性もあります。
遅いと落ちる可能性が高まる
山口県では、合否判定において面接・人物評価の比重が高い傾向があります。
採用者数の増加や志願者の分母の減少により、筆記試験の競争率が落ちている一方、面接で“誰を採るか”を厳密に判断する傾向が年々強まっています。
つまり、「筆記高得点=安心」ではなく、「面接でどう見せるか」が勝負どころなのです。
面接対策はいつから始めるべきか
結論、出願(3月〜)と同時に面接も意識し始めることです。
最低でも、筆記試験の1〜2ヶ月前には、以下のような準備を始めておくことをおすすめします。
- 志望動機・自己PRの構成とブラッシュアップ
- 自己推薦票(面接カード)の下書き・修正
- 面接でよく出る質問への答えの準備
- 教育実習や指導経験の棚卸し
- 山口県の教育方針・特色の理解
- 模擬面接・話し方トレーニング
これらは短期間で一夜漬けできる内容ではありません。日常的に準備を進めることで、「あなたらしい言葉」で語れる回答が完成していきます。
👦「面接、何を聞かれるのか分からなくて不安…」
👧「そもそも、どんな準備が必要なのか見当もつかない…」
そんな不安を抱えるあなたに向けて、山口県教員採用試験の個人面接に特化した対策マニュアルをまとめました。
記事の内容(抜粋)
- 過去に実際に出た質問133問(校種・教科を問わず)
- 面接が苦手な人でも使える回答作成テンプレート
- 返答に困る質問に対応する模範回答50選
- コンピテンシー評価型面接の対策ポイント
- 自己PR・志望動機の添削・相談サービス付き



面接対策に不安がある方は、まずこの1本を読むことをおすすめします。何を準備し、どう答えるかが明確になります。
早めに準備が合格のカギ
せっかく筆記試験を突破しても、面接でうまく自分を伝えられずに不合格になるのは非常に悔しいことです。
だからこそ、まだ時間に余裕のある今のうちに、基本的な準備から少しずつ着手することが最大の面接対策になります。
なお、より具体的な面接の対策方法は下記の記事で解説しています。


面接試験まとめ
山口県教員採用試験では、面接試験の評価が最終合格を左右する重要な要素になっています。
- 質問の意図を理解し
- 自分の経験と教員像をつなげて語り
- 面接官に伝わる準備を整える
この3点を押さえることで、あなたの魅力をしっかりと伝えられる面接につながります。
まずは、本記事で紹介した質問例や評価観点を参考に、自分なりの答えを考えてみてください。
さらに深く対策をしたい方は、以下の記事で「回答構成のテンプレート」「模範解答」「自己PR・志望動機チェック」などを解説しています。本気で合格を狙う方におすすめの1本です。


合格のために、今できることを一つずつ着実に進めていきましょう。

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