名古屋市教員採用試験の内容は幅広く、筆記試験のほかに面接試験が二次試験で実施されます。
本記事は、名古屋市教員採用試験の面接対策で必要な過去問(質問)や自己アピールシート、面接時間などの情報を網羅的にまとめています。
早いうちに面接試験を理解し、攻略できるように準備を始めましょう。

【名古屋市教員採用試験】面接試験の内容
名古屋市教員採用試験では、第2次試験に集団面接と個人面接が実施されます。
集団面接
試験時間 | 30分 |
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受験人数 | 4人 |
面接官 | 2人 |
内容 | 面接+討論+場面指導 |
評価基準 | ○自分の考えをわかりやすく伝えることができるか ○子どもの自己肯定感を高め、よりよく成長させようとする姿勢をもっているか ○他者の意見も聞き、教師として大切なことを考えようとする姿勢があるか ○子どもの状況や心情をふまえ、個に応じた指導をしようとしているか |
試験の流れ | STEP①課題について考えを発表する 考察1分、発表1分で行います。発表の順番は挙手制です。 STEP②課題についての場面指導を行う 考察1分、発表1分で行います。発表の順番は挙手制です。 STEP③場面指導についての感想を述べる 考察30秒、発表30秒で行います。発表の順番は挙手制です。 STEP④課題について集団討論を行う 試験時間は8分。 STEP⑤集団面接を行う 試験時間は6分程度。 |
質問項目 (過去問) | 〇あなたは、小学校3年生の担任です。1学期の運動会で、2人ペアで大玉を運ぶ競技をすることになりました。協力して競技に取り組むため、担任として指導するときに意識することは何ですか。一人ずつ発表してください。 〇練習では、必ず最下位になってしまい、クラスの児童のやる気がどんどんなくなってきています。児童の気持ちを大切にしながらクラスで解決するために、全体に向けて話をします。こちら側に児童がいると想定し、1分で話をしてください。 〇今の模擬指導についての感想を聞きたいと思います。自分の模擬指導を振り返ったり、他の人の模擬指導を見たりして、感じたことを話してください。 〇ある児童が運動会の1週間前に、突然転校することが決まりました。その児童は、運動会でペアの種目をやりたかったと言って泣いています。担任として、その児童にいつ、どのような対応をしますか。意見交換をしてください。 |
個人面接
試験時間 | 30分 |
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面接官 | 3人 |
内容 | ①志望動機、教職関連等 ②自己PR、仕事意識等 ③教職に係る質問 |
配点 | A~Eの5段階評価 |
面接カード | あり(出願時に自己PRシートを提出) |
試験の流れ | STEP①説明~入室 体育館で受付を済ませたあと、教室にて面接試験の説明を受けます。その後、順番まで待機し、呼ばれたら面接室の前まで移動します。 STEP②個人面接(前半) 前半は提出した自己アピールシートに沿った質問がなされます。 例)自己PR、志望動機、併願状況など STEP③個人面接(後半) 後半は、教職に関する基礎的知識や教育に対する考え方、人間性を確かめる質問がなされます。 例)主権者教育とはどのようなものですか、学校評価における「第三者評価」とはどのようなものですか、なごやINGキャンペーンとはどのようなものですか、など。 |
質問項目 (過去問) | ・緊張していますか。 ・自己アピールをしてください。 ・志望理由は何ですか。 ・なぜ名古屋市の教員を志望するのですか。 ・名古屋市の魅力はどこですか。 ・教師を目指したきっかけは何ですか。 ・尊敬できる恩師はいますか。 ・ストレスはためやすいですか。 ・ストレス解消はどうやってしていますか。 ・長所と短所を教えてください。 ・短所を克服するために努力していることはありますか。 ・自己研鑽はしていますか。 ・スポーツは何かしていますか。 ・健康で気をつけていることはありますか。 ・気になるニュースは何ですか。 ・中央教育審議会の令和3年1月26日の答申の中で、「2020年代を通じて実現すべき令和の日本型学校教育の姿」として掲げられている「個別最適な学び」と「協働的な学び」とは、それぞれどのようなものですか。 ・文科省の示した「学校における」新型コロナウイルス感染症に関する衛生マニュアル~学校の新しい生活様式~」において、学校での「3つの密」の回避のために、どのような対応が必要であるとされていますか。 ・「チームとしての学校」とは、どのような対応が必要であるとされていますか。また「チーム学校」を進めるにあたって、大切なことはなんですか。 ・主権者教育とはどのようなものですか。 ・令和3年5月に文部科学大臣が発表したメッセージ「不安や悩みを抱える全国の児童生徒や学生等のみなさんへ」の内容はどのようなものでしたか。 ・学校評価における「学校関係者評価」とはどのようなものですか。 ・ナゴヤ・スクール・イノベーション事業とは、どのようなものですか。 ・なごやINGキャンペーンとはどのようなものですか。 ・名古屋市では、日本語指導が必要な児童生徒のために、どのような支援を行っていますか。具体的な取り組みを述べてください。 ・文部科学省の「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」の中で、各教科等における「感染症対策を講じてもなお感染リスクが高い学習活動」として挙げられているものには、具体的にどのようなものがありますか。 ・「インクルーシブ教育システム」とは、どのようなものですか。 ・個別の教育支援計画と個別の指導計画とは、それぞれどのようなものですか。 ・学校図書館の設備充実のために、学校における取組として大切なことは何ですか。 ・小学校高学年における教科担任制のねらいは何ですか。 ・幼稚園での食事場面で窒息や誤嚥を防ぐための指導や工夫には、どのようなことがありますか。 ・「自発的な活動としての遊び」とはどのようなことですか。 ・「指導計画の作成」にあたって必要な基本事項を挙げてください。 ・教科横断的な視点での教育課程の編成とはどういったことだと考えていますか。 ・教員のワークライフバランスに向けてどのようなことが大切だと思いますか。 |
過去の質問項目は下記の記事でも公開しています。ぜひ参考にしてください!

【名古屋市教員採用試験】面接試験対策ポイント
教員採用試験の面接試験対策はできるだけ早く始めることが重要です。
面接試験対策を始めるときのポイントを3つ紹介します。
- 求める教師像を理解する
- 自己分析に時間をかける
- 自己アピールシートを作りこむ
- 模擬面接で練習を繰り返す
求める教師像を把握する
名古屋市教育委員会が、どんな人物を求めているのか知っていますか?
面接は採用者側(名古屋市)が求める教師像と、あなたの人物像がどれだけマッチしているかを確認するために行われています。
ここにズレが生じると不合格が確定してしまうので、必ず求める教師像をきちんと把握してから対策してください。
名古屋市が求める教師像は以下のとおりです。
- 専門的な知識と幅広い教養を有する人
- 教育に対する情熱と使命感をもつ人
- 健康な体と豊かな人間性を備えた知・徳・体のバランスのとれた人

このような人物が欲しい!という採用者側からのメッセージです!必ず理解しましょう。
自己分析に時間をかける
続いて、自分自身をきちんと理解(自己分析)しましょう。
自己分析が不十分だと、面接官を納得させられる語りができないからです。
自分という人間について深く理解し、売り込む経験をしたことなんてないですよね。なので、自己分析をきちんと行って話す内容を考えておかなければ、面接では絶対に上手くアピールすることはできないのです。
コツは求める教師像を自分なりに解釈して、一つずつエピソードを考えること。そうすれば、自分の芯と名古屋市が求める人物像とがマッチングしてくるので、あなたの語りに厚みが出てきますよ。
自己PRや志望動機の作成に困っている方は下記の記事を参考にしてください。チャットでの相談や添削サポートをしています!


自己アピールシート
自己アピールシートとは、個人面接で使用される資料のことです。
氏名や学歴などの基本情報にくわえ、志望動機や自己PRなどを記入して提出します。


自己アピールシートは面接官があなたの背景や考え方を理解するための重要な資料ですので、正確かつ丁寧に記入しましょう。
特に志望動機や自己PRは具体的なエピソードを交えて書くことで、あなたの熱意や適性をアピールできます。
詳しい書き方やポイントは下記記事を参考にしてください。


模擬面接で練習を繰り返す
最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。
- 本番特有の緊張感
- 回答に困る深掘りポイント
- 客観的な評価
1人で面接練習をしているだけでは、気が付かない部分がたくさん発見できるからです。
このような観点は一人では判断(評価)できません。なので、最低でも3回は客観的な評価をもらえるような環境で練習してください。



練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にみてもらうといいでしょう。
せっかく筆記試験を突破しても、面接で失敗してしまうのは非常に悔しいですよね。そうならないためにも、早めに面接対策を始めましょう。
より具体的な面接対策の方法については、以下の記事を参考にしてください。


【名古屋市教員採用試験】面接試験まとめ
名古屋市教員採用試験に合格するには、面接試験の攻略が必要不可欠です。
対策となれば、筆記試験ばかりに気を取られがちですが、どれだけ筆記試験で点数を取れても、面接試験の評価が悪いと最終合格できません。
面接対策の基本は「予想される質問を知り、ベストな回答を準備する」ことです。今までの経験を思い返して、自信を持って答えられるように準備を始めましょう。
そして、第三者にきちんと伝わるかどうか、話し方や表情、態度などを確認しながら練習を続けることが重要です。まずは過去問を使いながら、自分なりの回答を考えてみましょう。
今回ご紹介させていただいたのはほんの一例ですが、ぜひ取り入れていただければ幸いです。




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