教員採用試験の合格を目指すうえで、「面接」は避けて通れない最大の関門です。
特に神戸市では、近年筆記試験の倍率が下がる一方で、面接試験の重要性がますます高まっています。
👨🦱「面接でどんな質問をされるのか不安…」
👨🦱「どんな対策をすればいいのか分からない…」
そんな不安や疑問を抱える方のために、本記事では神戸市教員採用試験の面接試験の特徴や評価基準、過去の質問例、効果的な対策方法までをわかりやすく解説します。
これから受験を考えている方も、すでに準備を始めている方も、ぜひ本記事を参考にして、納得できる面接対策を進めてくださいね!
神戸市教員採用試験の面接概要
神戸市教員採用試験の面接試験は、第1次試験に集団面接と第2次試験に個人面接がそれぞれ行われています。
まずは面接試験の傾向を紹介します。
集団面接
| 試験時間 | 30分間 |
|---|---|
| 受験人数 | 5人~6人 |
| 実施形態 | 面接+討論 |
| 面接官 | 3名 |
| 配点 | 120点満点 |
| 面接の流れ | STEP①自己紹介 順番に受験番号や氏名を言ってから着席する。 STEP②テーマの発表 試験内で扱うテーマが発表される。 STEP③構想 テーマについて1分間で構想する STEP④発表(順番) テーマに関する自分の考えを1分程度で発表する STEP⑤発表(挙手制) 周りの考えを聞いた後、もう一度テーマに関して発表する STEP⑥討論 テーマについてグループで話し合う STEP⑦面接 面接官の質問に対して順番に回答する |
個人面接
| 試験時間 | 30分 |
|---|---|
| 面接官 | 3人 |
| 実施形態 | 個人面接+模擬授業+場面指導 |
| 配点 | 300点満点(実技試験のある教科は240点) |
| 面接の流れ | STEP①:模擬授業 事前に作成・提出する指導案(テーマ自由)について質問された後、指示に従って模擬授業を行う。 *5分程度(説明1分・準備時間1分+実演・質問3分) STEP②:場面指導 テーマが提示されるので1分間で構想、2分間で実演する。 STEP③:個人面接 一般的な事項について質疑応答。 |
神戸市教員採用試験の面接では、「教育への情熱」や「誠実な人柄」、「多様な子どもたちへの理解」が重視されます。
特に、「神戸市教育振興基本計画」で示される「自他を大切に 自ら考え 未来をつくる」というビジョンのもと、自分が神戸市の教育にどのように貢献できるか、またどんな教員として成長していきたいのかを具体的に語れるように準備しましょう。
面接資料の重要性
神戸市教員採用試験の面接では、「面接資料」が面接官の主な質問のベースとなります。
つまり、単なる事前提出資料ではなく、あなたの人物像や教育観、教員としての適性を伝える“自己プレゼンの土台”となる非常に重要な書類です。
面接官は、提出された面接資料を読み込んだうえで質問するため、記載内容の一貫性や、根拠となる具体的なエピソードが求められます。
面接資料の内容
面接資料は神戸市のホームページからダウンロードし郵送で提出します。主に以下のような内容が問われています。

大きく内容変更になることはないと思いますが、必ず最新版の指定様式を使用し、指示に従って記入してください。
面接資料の書き方
面接資料は、自分の経験や強みを「具体的なエピソード」として簡潔にまとめることがポイントです。
志望動機や自己PRは、単なる理想論ではなく、実体験を交えて説得力を高めましょう。また、記載内容が面接官からの質問につながることを意識し、どんな質問が来ても一貫性を持って答えられるよう準備することが大切です。
より詳しい面接資料の書き方やポイントが知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
また、面接資料の添削や自己PR・志望動機の相談がしたい方は、下記のnoteも読んでおくといいでしょう。
面接試験の過去問(質問例)
神戸市教員採用試験の面接では、教員としての資質や適性、考え方、実践力が多面的に問われます。質問は受験者自身の価値観や経験、教育観を深掘りするものが中心であり、個人の人柄や教育への姿勢が重視されます。
ここでは、過去に聞かれた質問を抜粋して紹介します。事前に質問例を把握し、自分の考えを整理しておくことが大切です。
集団面接の質問例
討論テーマ
・子どもたちが幸福感を得るために学校教育でどのような取組をすればいいか話し合ってください。
・新任教師に求められる役割について話し合ってください。
・学校でのやりがいについて話し合ってください。
・インクルーシブ教育の推進のために大切なことについて話し合ってください。
・体罰や不祥事を根絶するためには何が必要かについて話し合ってください。
面接の質問例
・子どもたちが幸福感を得るために学校教育でどのような取組をすればいいか話し合ってください。
・新任教師に求められる役割について話し合ってください。
・学校でのやりがいについて話し合ってください。
・インクルーシブ教育の推進のために大切なことについて話し合ってください。
・体罰や不祥事を根絶するためには何が必要かについて話し合ってください。
・兵庫県ではなく、神戸市を志望する理由を言ってください。
・「幸せ」をテーマにスピーチをしてください。
・人生最大のピンチは何ですか。
・自分の価値観,人生観が変わった経験はありますか。
・座右の銘を言ってください。
・友達とケンカしたことはありますか。
・苦手なタイプの人はどのような人ですか。
・最近、どこかに旅行で出かけましたか。
・教師になりたいと思ったきっかけは何ですか。
・あなたのセールスポイントは何ですか
集団面接では、受験者の人柄や教員としての基礎的な資質、他者とのコミュニケーション力が主に問われます。
質問に対しては、具体的なエピソードを交えつつ、誠実な姿勢や前向きな意欲をしっかり伝えましょう。また、自分なりの「教員像」や、他の受験者への思いやりを忘れずに臨むことが大切です。
さらに過去問を知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
個人面接の質問例
模擬授業後の質問
・模擬授業を自己評価すると何点ですか。
・模擬授業の後の流れを教えてください。
・子どもと一番関わりがある場面はどこですか。
・なぜ、この内容を選択したのですか。
・子どもが理解しづらいところをどのように支援していきますか。
場面指導の質問例
・あなたのクラスに「校外学習に行きたくない」と言っている児童がいます。その児童に理由を聞くと,「母親が忙しくて、お弁当を作ることができない、当日はコンビニ弁当を持っていくことになり、恥ずかしいから」と言っています。この児童に何と声をかけますか。
・あなたのクラスのAさんの保護者が来校しました。「子どもが授業の内容を全く理解していないので、学校で放課後に補習を受けさせてくれないか」と申し出がありました。あなたは保護者にどのように対応しますか。
・どこに気をつけて指導しましたか。
・指導が上手くいかなかった場合どうしますか。
・放課後に補習をするときの注意点はどこにありますか。
個人面接の質問例
・緊張していますか。
・なぜ神戸市を志望するのですか。
・地元の自治体ではなく、神戸市を志望する理由は何ですか。
・複数の免許を持っている中で、なぜ、今の校種を志望しているのですか。
・教職以外の職についていますが、そのときのことを教えてください。
・転職期間中に得たことは何ですか。得たことは今活かせていますか。
・他職種から教員を目指す理由は何ですか。
・恩師と呼べる先生はいますか。
・尊敬できる教師はいますか。その教師のどんなところを尊敬しますか。
・今まで勤めてきた学校で、尊敬できると感じた先生はいましたか。
・卒業論文についてテーマを教えてください。
・自分自身の性格を簡単に説明してください。
・教師に向いているところ、向いていないところはどんなところですか。
・苦手なタイプの人はどのような人ですか。
・働くとなると苦手なタイプの人とも関わらなければならないが、大丈夫ですか。
個人面接では、より実践的な場面や教育現場での対応力、教員としての信念などが評価されます。
自身の体験や具体的な対応例を交えながら、神戸市の教育方針や評価基準と関連づけて答えることがポイントです。また、自分の課題や成長意欲についても、前向きに語る姿勢が好印象につながります。
さらに過去問を知りたい方・自己PRや志望動機の相談をしたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
面接試験の評価基準
神戸市教員採用試験の面接試験では、多面的な観点から受験者の資質や適性が評価されます。
評価の主な基準は以下の通りです。
評価基準
- 子供一人一人に愛情をもって関わり、温かく寄り添う感性を持っているか
- いかなる困難にあっても、子供の笑顔と成長につながる行動がとれるか
- 社会人として守るべき法令やルール、マナーを身につけているか
- 組織の一員として、互いを理解し尊重しながら協働する意義を理解しているか
- 良好な人間関係を築くことができるコミュニケーション能力を有しているか
- 教育を取り巻く社会情勢の変化に関心を持っているか
- 教育者としての責任感・使命感を備え、学び続ける向上心があるか
出典元:神戸市教員採用選考案内、神戸市教員育成指標
回答内容は「教員像」との接続を意識
面接では、単に模範的な回答を用意するのではなく、神戸市が求める「教員像」と自分の経験や考え方を結び付けて語ることが重要です。
たとえば、子供一人ひとりに寄り添った具体的なエピソードや、困難を乗り越えて成長した体験、協働の中で意識してきたことなど、「自分ならでは」の実践や思いを具体的に示しましょう。
また、教育現場で求められるコミュニケーション能力や社会的責任、常に学び続ける姿勢などが、面接官に伝わるよう意識してください。
面接試験の対策
教員採用試験の面接対策は、早く始めれば始めるほど有利です。
特に近年の神戸市では、筆記試験の倍率が下がる一方で、面接試験の重要性が年々高まっています。人物評価の比重が明らかに増しており、「人を見て採る」傾向が顕著です。
「筆記試験が終わってから少し練習すれば大丈夫」と考えていると、面接で思わぬ苦戦を強いられ、合格ラインに届かないことも十分あり得ます。
面接対策を早く始めるべき理由
神戸市では、合否判定において面接・人物評価のウェイトが非常に高いからです。
採用者数の増加や志願者数の減少により筆記試験の競争率は緩やかになっていますが、その分、「この人と一緒に働きたい」「現場で信頼される教員かどうか」を見極めるため、面接での印象や説得力が重視されるようになっています。
つまり、「筆記で高得点だから安心」ではなく、「面接で自分をどう見せるか」が合格の分かれ目です。
面接対策はいつから始めるべきか
結論から言えば、出願(4月頃)と同時に面接を意識し始めるのが理想的です。遅くとも筆記試験の1〜2ヶ月前には、以下の準備に着手しましょう。
- 志望動機・自己PRの構成とブラッシュアップ
- 面接資料(面接カード)の下書き・修正
- 面接でよく出る質問への回答準備
- 教育実習や指導経験の棚卸し
- 神戸市の教育方針・特色の理解
- 模擬面接や話し方トレーニング
これらは一夜漬けでどうにかなるものではなく、繰り返し整理・練習する中で「自分の言葉で話せる」レベルに高めていくことが重要です。
自己PR・志望動機の相談がしたい方は、下記のnoteも読んでおくといいでしょう。
早めの準備が合格のカギ
せっかく筆記試験を突破しても、面接で自分の魅力や適性を十分に伝えきれずに不合格になってしまうのは非常に悔しい結果です。
だからこそ、時間に余裕のある今のうちから、面接を意識した準備にコツコツ取り組むことが、最終合格の最大のポイントとなります。
より具体的な面接対策の方法や、実践的なテクニックについては、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
面接試験で不合格にならないために
神戸市教員採用試験では、面接の重要性が年々高まっており、人物評価が合否の大きなカギとなります。
面接個表(面接カード)は、単なる事前資料ではなく、面接官の質問の土台となる「自己プレゼン資料」です。記載内容の一貫性や具体的なエピソードが、あなたの評価を大きく左右します。
面接対策は、早めの準備が何よりも重要です。志望動機や自己PRのブラッシュアップ、教育方針の理解、模擬面接など、日頃から計画的に取り組むことで「自分の言葉で語れる」回答が身につきます。
また、過去問(質問例)を活用しながら、神戸市が求める「教員像」と自分自身の経験や思いをしっかり結びつけて伝えましょう。
筆記試験の結果だけに安心せず、面接対策を万全にすることが最終合格への最大の近道です。ぜひ、本記事の内容を参考に、自分らしい強みや熱意をしっかり準備し、納得のいく面接にしてくださいね。
面接試験の過去問を知りたい方・自己PRや志望動機の相談をしたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
面接試験以外の内容や対策についてさらに詳しい情報が必要な方は、下記の記事を参考にしてください。

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