「新潟県の教員として、子どもたちの未来に貢献したい!」
その熱い想いを合格に繋げるための最大の試練、それが二次試験の「個人面接」ですね。
新潟県教員採用試験では、面接が2回も実施されるため、
「どんなことが聞かれるんだろう?」
「どう答えれば評価されるの?」
と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなあなたの不安を解消し、自信を持って本番に臨めるよう、新潟県教員採用試験の個人面接を徹底的に分析・解説します。
具体的には、
- 面接の形式と評価のポイント
- 個人面接Ⅰ・Ⅱの過去問と質問の意図
- 県の公式資料から読み解く「新潟県が求める教師像」
- 今すぐできる具体的な面接対策
これらすべてを、過去の受験者から得た情報や新潟県教育委員会が公表している資料に基づいて解説していきます。
この記事を最後まで読めば、単なる過去問対策に留まらない、合格をぐっと引き寄せるための本質的な準備ができるはずです。一緒に頑張りましょう!
新潟県教員採用試験の面接は「個人面接」2回!特徴と配点を解説
まずは、面接の全体像を正確に把握しておくことが対策の第一歩です。
二次検査の面接は以下の通り実施されます。
- 形式: 個人面接Ⅰ・個人面接Ⅱ
- 時間: 各25分程度
- 面接官: 2名
面接Ⅰは「指導力」、面接Ⅱは「人間性」が試される
2回行われる個人面接は、それぞれ評価の観点が異なります。
- 個人面接Ⅰ: 学習指導や生徒指導等に関する事項
- 個人面接Ⅱ: 教員としての資質・能力等に関する事項
つまり、面接Ⅰでは「具体的な教育場面で、あなたならどう指導しますか?」という実践的な指導力が問われ、面接Ⅱでは「あなたはどんな人間で、なぜ新潟県の教員になりたいのですか?」という教員としての根本的な資質や人間性が問われる、と理解しておくと良いでしょう。
配点は面接Ⅰ(50点)+面接Ⅱ(70点)の計120点
配点にも注目です。
二次検査の個人面接は、面接Ⅰが50点、面接Ⅱが70点、合計120点となっています。
(出典:令和7年度実施 新潟県公立学校教員採用選考検査実施要項 P.13)
教員としての資質・能力を問う面接Ⅱの配点が大きいことから、新潟県がいかに受験者の人間性や教職への熱意を重視しているかが伺えますね。
ここでは、個人面接に特化した内容をまとめています。新潟県全体の内容を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
【過去問】個人面接Ⅰの質問例と回答のポイント
ここでは、個人面接Ⅰで実際に問われた質問をテーマ別に見ていきながら、その背景にある「質問の意図」と回答のポイントを探っていきましょう。
授業づくり・学力向上に関する質問
- どんな授業をしたいですか。
- 学力向上させるには何が必要ですか。
- 主体的に学ばせるにはどうすればいいですか。
【質問の意図と回答のポイント】
これらの質問の根底にあるのは、新潟県が目指す「一人一人を伸ばす教育」と、その実現手段である「主体的・対話的で深い学び」の視点です。
ただ「楽しい授業がしたいです」と答えるだけでなく、「新潟県教育振興基本計画」に示されているように、子どもたちが自ら課題を見つけ、対話を通じて考えを深めていけるような授業を具体的にどう構想するか、自分の言葉で語ることが求められます。
例えば、「ICTを活用して個々の進捗に合わせた課題を提示し、グループワークで多様な考えに触れる機会を作りたい」といった具体的なプランを述べると良いでしょう。
ICT活用に関する質問
- ICTを授業でどのように活用しますか。
- ICTを使うメリット・デメリットは何ですか。
- ICTを使うことで学力にどのような影響がでると考えますか。
【質問の意図と回答のポイント】
GIGAスクール構想により、ICTはもはや特別なものではなく、鉛筆やノートと同じ「文房具」として活用することが前提となっています。
ここでは、ICT機器の操作スキルそのものよりも、ICTを教育活動の質を高めるためにどう使うかというアイディアが問われています。
「調べ学習で活用する」だけでなく、
- 「共同編集機能を使って意見集約を効率化する」
- 「デジタル教科書で音声機能を活用し、読みが苦手な子を支援する」
など、子どもたちの「個別最適な学び」と「協働的な学び」をどう実現するかに結びつけて回答しましょう。
学級経営・生徒指導に関する質問
- 担任になったらどんな学級にしたいですか。
- 意見の合わない先輩教員、管理職がいたらどうしますか。
- コロナ禍で制限のある中、どのように授業を進めていきますか。
【質問の意-図と回答のポイント】
学級経営や同僚との連携に関する質問は、あなたが「チーム学校」の一員として機能できるかを見ています。
理想の学級像を語る際は、子どもたちが安心して過ごせる居場所であると同時に、互いに高め合える集団にするための具体的な手立て(例:認め合いの活動、係活動の工夫など)に触れることが大切です。
また、意見の対立や困難な状況への対応を問う質問は、あなたのコミュニケーション能力や課題解決能力を試すものです。
決して一人で抱え込まず、「まずは相手の意見を傾聴し、対話を重ねる」「管理職に相談し、組織としての方針を確認する」といった、協働的な姿勢を示すことが評価に繋がります。
【過去問】個人面接Ⅱの質問例と回答のポイント
配点が高い個人面接Ⅱは、あなた自身の「人間性」が深く問われます。こちらも過去問を見ながらポイントを確認しましょう。
志望動機・自己PRに関する質問
- 志望動機を教えてください。
- 教師を目指したきっかけは何ですか。
- あなたが新潟県の教師になるメリットは何ですか。
- 併願状況を教えてください。
【質問の意図と回答のポイント】
数ある自治体の中で「なぜ新潟県なのか」を明確に語ることが何よりも重要です。そのためには、新潟県の教育理念や地域性への深い理解が欠かせません。
「自然が豊かだから」といった漠然とした理由ではなく、「『ふるさとへの愛と誇り』を育むという新潟県の教育方針に共感し、私自身が学生時代に経験した地域でのボランティア活動を活かして貢献したい」のように、自身の経験と新潟県の教育方針を結びつけて語れるように準備しましょう。
併願状況を正直に伝えつつも、第一志望としての熱意をしっかりと示すことが大切です。
教職への適性・人間性に関する質問
- 教師に必要な能力は何だと思いますか。
- 恩師と呼べる先生はいますか。
- アルバイトは何かしていますか。
- 理想と現実で苦しんでいることはありますか。
【質問の意図と回答のポイント】
これらの質問は、あなたの人間性やストレス耐性、学び続ける意欲などを多角的に見ています。
「教師に必要な能力」を問われたら、単に「指導力」と答えるだけでなく、「子どもや保護者との信頼関係を築く力」や「同僚と協働する力」など、新潟県の「教員等育成指標」で示されている資質に触れると良いでしょう。
アルバイトや苦労した経験の話では、その経験から何を学び、それを教員としてどう活かしていくのかという「再現性」を示すことが重要です。
困難な状況を乗り越えた経験は、あなたの強みとしてアピールできます。
新潟県の教育への貢献に関する質問
- 地域と学校の連携を深めるために何をすべきですか。
- 配属先はどこでも大丈夫ですか。
【質問の意図と回答のポイント】
これらの質問からは、あなたが新潟県全体の教育に貢献する意志があるか、どのような環境でも使命感を持って働けるか、という点が見られています。
「地域との連携」については、「学校行事に地域住民を招待する」「地域の専門家をゲストティーチャーとして招く」など、学校を核とした地域づくりに貢献する具体的なアイディアを述べられると良い評価に繋がります。
「配属先」については、「新潟県の教育に貢献したいという思いに変わりはありません。どの地域でも、その土地の良さを学び、子どもたちのために全力を尽くします」と、前向きな姿勢を明確に示しましょう。
より詳しい過去の質問項目や対策のポイントを下記の記事でまとめています。あわせてご覧ください。
面接官はココを見ている!公式資料から読み解く新潟県が求める教師像
面接対策を進める上で、最も重要なのが「相手(新潟県教育委員会)が何を求めているか」を理解することです。その答えは、すべて公式資料の中にあります。
基本理念は「一人一人を伸ばす教育」
新潟県の教育は、「一人一人を伸ばす教育」を基本理念としています。
これは、子ども一人一人の個性や能力、興味・関心に応じた教育環境を提供し、その可能性を最大限に引き出すことを目指すものです。
面接の回答全体を通して、この「一人一人」という視点を意識することが非常に重要です。
目指す姿は「未来を切り拓いていける、たくましいひとづくり」
そして、その教育を通して目指す子どもの姿が
『ふるさとへの愛と誇りを胸に、夢や希望を持って粘り強く挑戦し、未来を切り拓いていける、たくましいひとづくり』
(出典:新潟県教育振興基本計画 P.8)
です。
このフレーズは、あなたの教育観を語る上で強力なキーワードになります。ぜひ覚えておきましょう。
「教員等育成指標」が示す4つの資質
「新潟県教員等育成指標」には、採用段階の教員に求められる資質・能力が明記されています。面接官は、この指標を基にあなたの将来性を見据えています。
- 教員としての素養: 崇高な使命感、高い倫理観、学び続ける姿勢など。
- 学校運営への参画: 組織の一員としての自覚、協調性、積極性。
- 学習指導: 授業構想力、実践的指導力、ICT活用力。
- 生徒指導: 児童生徒理解、多様性への対応力、問題行動への対応力。
これらの項目を意識しながら、自分の強みや経験をアピールすることが合格への近道です。
新潟県の教採面接で合格を掴むために、今すぐやるべき3つの対策
最後に、ここまでの内容を踏まえ、具体的な対策を3つにまとめました。
① 自己分析と教育観の言語化
まずは「自分はどんな人間で、どんな教育がしたいのか」を深く掘り下げましょう。
学生時代の経験、ボランティア活動、アルバイト、前職での経験など、これまでの人生を振り返り、そこから得た学びや強みが「教員」という仕事、特に「新潟県の教員」としてどう活かせるのかを、具体的なエピソードを交えて語れるように整理します。
② 「新潟県教育振興基本計画」を読み込み、自分の言葉で語れるようにする
この記事でも繰り返し触れてきた『新潟県教育振興基本計画』は、必ず熟読してください。
ただし、書かれている文言を丸暗記するだけでは意味がありません。その内容を自分なりに解釈し、「この理念を実現するために、私ならこうしたい」という自分自身の教育プランと結びつけて語る練習をしましょう。
これができると、回答に深みと説得力が生まれます。
③ 模擬面接で「対話力」を磨く
考えがまとまったら、必ず声に出して話す練習をしましょう。
大学のキャリアセンター、予備校の講座、友人や先生など、第三者に面接官役をお願いして、何度も模擬面接を繰り返してください。
面接はプレゼンテーションではなく「対話」です。相手の質問の意図を正確に汲み取り、簡潔に分かりやすく答える練習を重ねることで、本番でも落ち着いて、自信に満ちた受け答えができるようになります。
今回は個人面接の対策に絞ってお伝えしましたが、他の面接試験も含めた総合的な対策は、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ:自信を持って「新潟県の先生」になる熱意を伝えよう
今回は、新潟県教員採用試験の個人面接について、形式から過去問の傾向、そして具体的な対策までを詳しく解説しました。
- 面接は「指導力」を問うⅠと「人間性」を問うⅡの2回実施される。
- 質問の背景には、県の教育振興基本計画などの公式方針がある。
- 「一人一人を伸ばす」「チーム学校」「地域との連携」などが重要キーワード。
- 公式資料を読み込み、自己分析と模擬面接を繰り返すことが合格の鍵。
準備を万全にすれば、面接は自分という人間を知ってもらう絶好の機会になります。
何よりも大切なのは、「新潟の子どもたちのために働きたい」というあなたの熱意です。自信を持って、あなたの想いを面接官に伝えてきてください。応援しています!
もし、「もっと多くの過去問や回答例を見てみたい」「自分の回答を添削してほしい」と感じたら、一歩踏み込んだ対策を取り入れるのも非常に有効です。

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