本記事は、新潟県の公立学校で先生になりたい方に向けて「受験ガイド」を作る気持ちで書きました。
最後まで読めば、新潟県教員採用試験の内容から対策のヒントまで網羅的に理解できます!
敵を知らずして対策を始めてしまうのは、時間の無駄になりかねません。新潟県教員採用試験の合格に向けて、着実に対策を始めていきましょう。

新潟県教員採用試験の変更点
2026年度(2025年実施)新潟県教員採用試験の主な変更点は以下のとおりです。
- 早期化・複数回実施
- 大学3年生受験
- 中学校教諭、高等学校教諭の出願
早期化・複数回実施
変更前 | 小学校教諭のみ従来の7月実施の採用選考検査に加えて6月に第1次検査を行う。 |
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変更後 | 小学校教諭、中学校「国語」「英語」、高等学校「国語」「英語」、特別支援学校教諭は、従来の7月実施の採用選考検査に加えて5月に第1次検査を行う。 |
大学3年生受験
変更前 | 小学校教諭のみ |
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変更後 | 小学校教諭、中学校(全教科)、高等学校「国語」、「地歴公民」、「数学」、「理科」、「英語」、特別支援学校教諭 |
中学校教諭、高等学校教諭の出願
変更前 | 【中・高共通】の出願枠が可能。 |
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変更後 | 【中・高共通】の出願枠を撤廃し、【中学】【高校】の出願枠のみとする。 |
新潟県教員採用試験の内容
新潟県教員採用試験は一次試験と二次試験の2段階選考となっています。
第1次試験
新潟県教員採用試験の一次試験は、「教職・一般教養」と「専門教科」、「実技試験」の3科目で構成されています。
教職・一般教養
教育に関する基礎的な知識を問う「教職教養科目」と、高校までに習った基礎学力を測る「一般教養科目」から出題されます。
試験時間 | 55分間 |
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出題数 | 30問(必答) |
出題形式 | 択一式 |
試験方式 | マークシート |
配点 | 60点満点 |
出題分野 | ・教職教養:8問 ・人文科学:7問 ・社会科学:7問 ・自然科学:7問 ・教育施策:1問 ※2025年度(2024年実施)のデータ。 |
出題傾向
教職・一般教養の出題範囲は非常に広く、全ての科目・分野を均等にカバーするのは現実的ではありません。
以下の出題傾向を参考にして、出題数の多い科目や出題頻度の高い分野から勉強していくと効率的です。
科目別出題数
採用年度 | 2023 | 2024 | 2025 |
---|---|---|---|
教育原理 | 6 | 7 | 6 |
教育法規 | 1 | 2 | 2 |
教育史 | 1 | 1 | – |
国語 | 3 | 2 | 3 |
倫理 | – | – | 1 |
英語 | 2 | 2 | 2 |
音楽 | – | 1 | – |
美術 | – | – | 1 |
世界史 | 1 | – | 1 |
日本史 | 1 | 2 | 1 |
地理 | – | 1 | 1 |
政治 | – | 1 | 2 |
経済 | 1 | – | 1 |
国際関係 | – | 1 | – |
環境 | – | – | 1 |
数学 | 5 | 4 | 4 |
物理 | 1 | – | – |
化学 | 1 | 1 | 1 |
地学 | – | 1 | 1 |
情報 | 1 | 1 | 1 |
その他 | 6 | 3 | 1 |
- 各数字は科目ごとの出題数です。
- 上記は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。

出題数が多く、理解に時間がかかる教育原理や数学から勉強を始めることが重要です。
分野別出題範囲
教職・一般教養試験の出題範囲は膨大ですが、全範囲から出題されているわけではありません。
たとえば、人文科学「国語」の出題範囲を分析すると「漢字」が100%出ています(下図参照)。





漢字以外はほとんど出ていなですね。知らずに勉強していたら時間がもったいないかも…。
頻出度の高い分野をしっかりと抑えた後、その他の分野を補完的に学習することがとても大事です。
最初から最後までコツコツ勉強するのもいいですが無駄が多いです。傾向分析をしてから効率よく対策しましょう。
過去10年間の出題範囲を下記の記事で詳しくまとめています。ぜひ参考にしてください!


専門教科
志望校種・教科に関する専門的知識を測る筆記試験です。出題科目(範囲)は教科・科目によって異なります。
試験時間 | 60分〜90分 |
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出題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 択一式 |
試験方式 | マークシート |
配点 | 200点満点 ※実技のある教科は100点 |
専門教科は、受験者ごとに学力レベルや知識の差が大きく出やすいので、自分の学力に合った方法での対策が必須です。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす。基本的な概念や知識をしっかり固めることが大切です。
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける。より高度な問題に挑戦し、理解を深めることを目指しましょう。
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服。さらに実践的な問題に取り組むことで、試験本番に備えます。



たとえば、英語教員を目指す人の中には英検1級レベルの人から3級すら危うい人までおり、同じテキストで勉強しても意味がないですよね…。
まずは過去問を自力で解き、自分の実力を正確に把握することから始めてみてください。過去問を解くことで、どの分野が得意でどの分野が苦手かが明確になりますよ。
専門教科の勉強方法は、下記の記事でも解説しています。あわせて確認してみてください!


実技試験
新潟県教員採用試験の実技試験は、専門的技能や実践的能力があるかどうかを評価・判断する人物試験です。
中学校、高校のうち以下の教科が対象です。
音楽 | ピアノ演奏(赤とんぼ、花の街、夏の思い出、浜辺の歌、荒城の月、花、早春賊の中から当日指定する1曲) |
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美術 | 問題:水彩 透明なプラスチックカップに水を半分ほど入れ、コップの中にストロー刺し、色紙1枚を透明なプラスチックカップの下に敷いて、自由に構成し、水彩で表現。 |
保健体育 | バスケットボール、マット運動、ダンス |
技術 | 本立ての製作 |
家庭 | 「持ち手のある袋」を手縫いで製作 |
英語 | 英語によるプレゼンテーション |
専門実技試験のポイント
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象。
そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
第2次試験
新潟県教員採用試験の二次試験は、個人面接が1人2回行われます。
個人面接Ⅰ•Ⅱ
新潟県教員採用試験の面接は、自己PRや志望動機から教職員としての適性や素質、人間性などを評価・判断する人物試験です。
自己PRや志望動機などの一般的な内容から、専門的な知識まで幅広く聞かれています。
試験時間 | 個人面接Ⅰ:20分 個人面接Ⅱ:20分 |
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面接官 | 2人 |
配点 | 個人面接Ⅰ:50点 個人面接Ⅱ:70点 |
個人面接の対策方法
個人面接では、一つの回答に対し、より掘り下げて受験者の行動特性を把握する「コンピテンシー評価型面接」で行われています。
たとえば、「長所は何ですか?」→「長所が活躍したエピソードはありますか?」→「その長所を教員としてどのように活かしますか?」といったように追加質問をしてきます。
しっかり自己分析ができていないと、深掘り質問に対応できません。過去に聞かれた質問に根拠を踏まえて回答できるよう、早め早めに準備を始めましょう。
過去の質問や模範回答例は下記記事でまとめています。


新潟県教員採用試験に関するFAQ
新潟県教員採用試験に関するFAQ(よくある質問)をまとめています。
試験概要編
試験日程編
試験対策編



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本サイトでは、新潟県教員採用試験の合格に必要な情報を多く配信しています。ぜひ、参考にして対策を始めてくださいね。




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