最終合格をより確実にするには、筆記試験だけでなく、面接試験の準備も早めに取り掛かることが重要です。
本記事では、浜松市教員採用試験の個人面接対策に必要な過去問(質問例)を中心に、概要と対策方法を詳しく解説します。
早いうちに面接試験を理解し、攻略できるように準備を始めましょう。

浜松市教員採用試験の面接試験内容
浜松市教員採用試験の面接試験では、一次試験に個人面接、二次試験で個人面接と授業・保健に関する面接が実施されます。
個人面接(一次)
試験時間 | 15分 |
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面接官 | 3人 |
形式 | 口頭試問 |
配点 | 100点 |
評価基準 | ・教職への動機 ・教育に対する使命感 ・教育実践に対する情熱 ・教育実践に対する責任感 ・子供に対する愛情 人間性・対人関係 ・明るく、さわやかな印象 ・粘り強さ ・誠実さ ・謙虚さ ・協調性、気配り ・柔軟性 倫理観・常識・態度 ・教員として必要な倫理観 ・判断力 ・品位 ・情緒の安定、落ち着き ・自己理解 | 使命感・情熱
質問項目 (過去問) | ・教職を志願した理由は何ですか。 ・なぜ教員を目指すのですか。 ・あなたのどういう点が教員に向いていると思いますか。 ・今までに印象に残った先生はいますか。また、なぜ印象に残っていますか。 ・あなたが目指す教師像を聞かせてください。また、そのためにはどのような努力をしますか。 ・あなたが考える”人間味あふれる教員”とは何ですか。 ・信頼される教師とは何ですか。 ・自分の子供にはどのようなクラスにあずけたいと思いますか。また、どんな学級作りをしたいですか。 ・自分がやってみたい教師としての指導はどんなことですか。 ・学力以外で、あなたが子供に身に付けさせたいことは何ですか。 ・最近の教育問題の中で気になる問題は何ですか。 ・教員に必要な資質とは何だと思いますか。 ・浜松市の教育方針のどのような点に惹かれましたか。 ・一番気になる教育課題について教えてください。 ・いわゆる”荒れている学校”に赴任することになったらどうしますか。 ・赴任した学校でやってみたい”新しい試み”は何かありますか。 ・担当したい部活動、担当したくない部活動について教えてください。 ・働き方改革が言われている中で、あなたが考えるワークライフバランスについて教えてください。 ・教員になって5年後の自分の姿をイメージして話をしてみてください。 ・あなたの卒業論文について教えてください。 ・あなたの考えるワークライフバランスとは何ですか。 |
その他の質問項目や対策方法を下記の記事でまとめています。参考にしてください!

個人面接(二次)
試験時間 | 20分 |
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面接官 | 3人 |
形式 | 口頭試問+場面指導(※最初にテーマが発表されるので3分で内容を考えます。その後、5分間で実演。) |
配点 | 45点 |
評価基準 | ・教育に対する使命感が感じられる ・一人一人の育ちや実態を理解し、その子に応じた指導ができる ・子供を育てたいという願いや思いを持っている 課題解決力 ・課題の重要性や本質を正しく理判できる ・他者と連携して課題に取り組むことができる ・子供に寄り添った適切な指導ができる 意欲姿勢 ・教員として伸びる素養をもっている ・ねばり強く取り組もうとする意欲がある ・学び続ける情熱、他者の助言を受け入れる謙虚さと誠実さ ・組織の中で、経験や年齢相応の活躍が期待できる | 子供への愛
質問項目 (過去問) | ・清掃に消極的な子供に対してどう対応しますか。 ・学級の席替えをします。どのようなことに注意しますか。 ・1学期始業式の日の学級活動において、担任として子供たちに伝えたいことを話してください。 ・宿題をやってこない子供に対して、どう対応しますか。 ・読書の大切さや素晴らしさをどのように伝えますか。 ・あいさつの大切さを子供たちにどのように指導しますか。 ・グループを作って人の悪口を言ったり、人を寄せ付けなかったりする子供がいます。どう指導しますか。 ・言葉遣いが悪い子供にどう指導しますか。 ・家庭訪問で、隣の学級担任の批判を聞きました。その保護者にどのように対応しますか。 ・頻繁に保健室に来る子供に対して、どのようなところに気を付けて観察しますか。 ・ゲームやSNSなどに夢中で夜遅くまで起きている子供に、養護教諭としてどのように声を掛けますか。 ・発達に障害を抱える子供やその保護者、担任とどのようにかかわっていきたいと考えていますか。 |
その他の質問項目や対策方法を下記の記事でまとめています。参考にしてください!

授業・保健に関する面接
授業・保健に関する面接は、与えられたテーマをもとにして、授業のポイントを説明したり、質問に答えたりする人物試験です。
試験時間 | 60分(構想40分+発表等20分) |
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面接官 | 3人 |
試験の流れ | STEP①テーマの発表 試験日に「学年、題材名、小単元名」が記載された課題が発表されます。 STEP②構想 どのような授業を展開するのか、40分間で構想します。 STEP③板書(※養護教諭は保健指導) 構想した授業について、5分間で板書。 ※面接官を子供に見立てて、4分間の実演指導 STEP④発表(※養護教諭は質問) 構想した授業について、3分間で発表。 ※面接官からいくつか質問。 STEP⑤質問(※養護教諭は健康相談) 授業などに関して10分程度の質問。 ※健康相談に関する5分程度の場面指導 STEP⑥質問(養護教諭) 面接官からいくつか質問。 |
評価項目 | ・授業で身につけさせたい力を理解しているか ・子供への愛情を持ち、学習意欲を高める工夫ができるか |
過去問 | ・2024年度(PDF) ・2023年度(PDF) ・2022年度(PDF) 口頭試問 ・本時の授業で児童生徒に身につけさせたい力は何ですか。 ・その力を身につけさせるためにどのような工夫をしましたか。 ・志望教科の学習を通して、あなたが児童生徒に身につけさせたい力は何ですか。 ・児童生徒の興味や関心を高めるために、どのような工夫を考えていますか。 ・今回の授業で、児童生徒がつまずきやすいと予想されるところと対応方法を説明してください。 ・志望教科に意欲を持てない児童生徒への対応方法について説明してください。 ・授業で学ぶ楽しさをどのように考えますか。 ・児童生徒同士の学び合いを深めるために、ICTをどのように活用しますか。 ・授業以外に、養護教諭の専門性を生かし、効果的な指導ができる場がありますか。 ・あなたの楽興で不登校気味の子どもが増えてきたので、健康相談をすることになりました。どんな子どもが、健康相談の対象となりますか。 ・不安や悩みを抱える児童生徒に対応する際に、養護教諭として心掛けたいことはどんなことですか。 ・健康相談を行う上で留意することは何ですか。 | 授業のテーマ
浜松市教員採用試験の面接試験対策ポイント
教員採用試験の面接試験対策はできるだけ早く始めることが重要です。
面接試験対策を始めるときのポイントを3つ紹介します。
- 求める教師像を理解する
- 自己分析に時間をかける
- 面接シートを作り上げる
- 模擬面接で練習を繰り返す
求める教師像を把握する
浜松市教育委員会が、どんな人物を求めているのか知っていますか?
面接は採用者側(浜松市)が求める教師像と、あなたの人物像がどれだけマッチしているかを確認するために行われています。
ここにズレが生じると不合格が確定してしまうので、必ず求める教師像をきちんと把握してから対策してください。
浜松市が求める教師像は以下のとおりです。
- 強い使命感をもち、児童・生徒のために情熱をもって教育実践に取り組む教員
- 児童・生徒や保護者に対して、人間味あるかかわりができる教員
- 児童・生徒を引き付け、児童・生徒に力を付ける授業が展開できる教員
- 健全な集団づくりができる教員
- 社会人としての常識や、教員としてふさわしい高い倫理観を身に付けた教員

「このような人物が欲しい!」という教育委員会からのメッセージです。今までの経験や体験からアピールできるような内容を準備しましょう。
自己分析に時間をかける
続いて、自分自身をきちんと理解(自己分析)しましょう。
自己分析が不十分だと、面接官を納得させられる語りができないからです。
自分という人間について深く理解し、売り込む経験をしたことなんてないですよね。なので、自己分析をきちんと行って話す内容を考えておかなければ、面接では絶対に上手くアピールすることはできないのです。
コツは求める教師像を自分なりに解釈して、一つずつエピソードを考えること。そうすれば、自分の芯と浜松市が求める人物像とがマッチングしてくるので、あなたの語りに厚みが出てきますよ。
自己PRや志望動機の作成に困っている方は下記の記事を参考にしてください。チャットでの相談や添削サポートをしています!


面接シートを作り上げる
面接シートとは、個人面接で使用される資料のことです。氏名や学歴などの基本情報にくわえ、志望動機や自己PRなどを記入して提出します。


面接試験では、提出する面接シートに基づいて過去の経歴や経験、志望動機や今後の抱負など幅広く聞かれているので、わかりやすくアピールできる内容を作成しなくてはいけません。
ポイント2で解説したことを踏まえて面接資料を仕上げましょう!



自分では書けていると思っていても、第三者から見れば意味不明な文章って人は多いんですよね…
詳しい書き方やポイントは下記記事を参考にしてください。


模擬面接で練習を繰り返す
最後は、模擬面接を受けて実践力を鍛えましょう。
- 本番特有の緊張感
- 回答に困る深掘りポイント
- 客観的な評価
1人で面接練習をしているだけでは、気が付かない部分がたくさん発見できるからです。
このような観点は一人では判断(評価)できません。なので、最低でも3回は客観的な評価をもらえるような環境で練習してください。



練習相手は友達や家族でもいいですが、できるだけ経験者(予備校やその道のプロ)にみてもらうといいでしょう。
せっかく筆記試験を突破しても、面接で失敗してしまうのは非常に悔しいですよね。そうならないためにも、早めに面接対策を始めましょう。
より具体的な面接対策の方法については、以下の記事を参考にしてください。


浜松市教員採用試験の面接試験まとめ
浜松市教員採用試験に合格するには、面接試験の攻略が必要不可欠です。
対策となれば、筆記試験ばかりに気を取られがちですが、どれだけ筆記試験で点数を取れても、面接試験の評価が悪いと最終合格できません。
面接対策の基本は「予想される質問を知り、ベストな回答を準備する」ことです。今までの経験を思い返して、自信を持って答えられるように準備を始めましょう。
そして、第三者にきちんと伝わるかどうか、話し方や表情、態度などを確認しながら練習を続けることが重要です。まずは過去問を使いながら、自分なりの回答を考えてみましょう。
今回ご紹介させていただいたのはほんの一例ですが、ぜひ取り入れていただければ幸いです。




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