教員採用試験の倍率は、自治体全体で見ると1倍台から5倍台まで差があります。
さらに、同じ自治体でも校種や教科によって倍率は大きく異なります。自治体全体の数字だけを見て、合格しやすい・難しいと判断するのは早計です。
この記事では、2025年実施(令和8年度採用)の倍率ランキングと、校種・教科別の全国平均、都道府県・政令指定都市別の推移をまとめました。
この記事でわかること
- 倍率が高い自治体・低い自治体
- 校種・職種別の全国平均倍率
- 中学校・高等学校の教科別倍率
- 都道府県・政令指定都市別の3年推移
- 倍率を見るときに注意したいこと
校種・職種別では、小学校1.8倍、特別支援学校1.9倍に対し、養護教諭8.8倍、栄養教諭10.7倍です。受験先を比べるときは、自治体全体ではなく、自分が受験する校種・教科の倍率を確認しましょう。
教員採用試験の倍率とは
この記事では、原則として「受験者数÷合格者数」で求めた実質倍率を掲載しています。
たとえば、100人が受験して40人が合格した場合は2.5倍です。単純計算では、受験者2.5人に1人が合格したことになります。
自治体によって「合格者」「採用候補者」「名簿登載者」などの表記が異なります。また、大学3年生向け選考や特別選考を集計に含めるかどうかも同じではありません。
自治体間で比較するときは、数字だけでなく集計対象も確認してください。
教員採用試験の倍率ランキング
2025年実施(令和8年度採用)の自治体全体の実質倍率を比較しました。
同じ倍率は同順位です。地域別一覧との整合を取るため、全自治体の一覧データから順位を算出しています。
倍率が高い自治体ランキング
最も高い豊能地区は5.1倍でした。さいたま市、徳島県、沖縄県、奈良県も4倍を超えています。
一方で、倍率の動きは一様ではありません。豊能地区や堺市は2023年実施から上昇していますが、徳島県や奈良県は低下しています。
倍率が低い自治体ランキング
富山県は1.6倍で、集計した自治体の中では最も低い倍率でした。東京都、川崎市、長崎県も1倍台です。
また、自治体全体が低倍率でも、志望教科だけ高倍率という場合があります。
校種・職種別の全国平均倍率
2025年実施試験では、小学校と特別支援学校が2倍を下回りました。一方、養護教諭と栄養教諭は高い倍率が続いています。
小学校、中学校、高等学校、特別支援学校は、2021年実施と比べて倍率が下がっています。
逆に、養護教諭と栄養教諭は上昇しています。教員採用試験全体の倍率低下を、そのまま全校種・職種に当てはめることはできません。
福永
全体の倍率が下がっているという報道を見て、対策を軽くしてよいわけではありません。養護教諭や栄養教諭のように、むしろ倍率が上がっている職種もあります。
中学校・高等学校の教科別倍率
中学校と高等学校は、同じ校種でも教科による差が目立ちます。全国平均を確認したうえで、志望教科の数字を見てください。
中学校の教科別倍率
中学校では、保健体育が5.8倍、社会が4.2倍と高めです。技術は1.5倍、理科と家庭は1.7倍でした。
高等学校の教科別倍率
高等学校では、保健体育が10.4倍で最も高く、書道も8.3倍です。水産は1.5倍、看護は1.9倍、工業は2.0倍でした。
採用人数が少ない教科では、合格者が数人増減するだけで倍率が大きく動きます。1年分だけでなく、複数年の推移を見ることが大切です。
都道府県・政令指定都市別の倍率一覧
自治体全体の実質倍率を地域別にまとめました。2025年・2024年・2023年実施の3年分を掲載しています。
北海道・東北
関東
甲信越・北陸
東海
近畿
中国・四国
九州・沖縄
倍率を受験先選びに使うときの注意点
倍率は競争の大きさを知る手がかりになります。でも、倍率だけで受験先を決めるのはおすすめしません。
自治体全体ではなく校種・教科別に見る
自治体全体が2倍でも、小学校は1倍台、保健体育は10倍を超えることがあります。
受験先を比べるなら、最初に自治体全体の数字を確認し、次に自分が受験する校種・教科まで絞り込みましょう。
1年分ではなく3年程度の推移を見る
採用人数が少ない区分は、合格者が数人変わるだけでも倍率が大きく動きます。前年だけを見て「上がりそう」「下がりそう」と判断するのは危険です。
少なくとも3年分を見て、低い状態が続いているのか、一時的に下がっただけなのかを確認してください。
倍率と試験内容を一緒に確認する
倍率が低くても、筆記試験の科目数が多い、実技試験がある、人物試験の配点が高いなど、対策の負担は自治体ごとに異なります。
通いやすさや勤務条件、教育方針も含め、自分が働きたい自治体かどうかを優先しましょう。
合格最低点の代わりにはならない
倍率から、必要な得点や合格最低点を直接求めることはできません。
教員採用試験は筆記、論作文、面接、実技などを組み合わせて選考します。配点や評価方法が公表されている場合は、倍率とあわせて確認してください。
福永
倍率を見る目的は、不安になることではありません。自分の校種・教科の競争状況を知り、どの試験にどれだけ時間を使うか決めるために活用してください。
教員採用試験の倍率に関するよくある質問
Q教員採用試験は何倍から高倍率ですか?
一律の基準はありません。2025年実施の全国平均では、小学校1.8倍、中学校2.9倍、高等学校4.2倍です。まずは同じ校種・教科の平均と比べてください。
Q倍率が1倍台なら、ほぼ合格できますか?
いいえ。1.8倍なら、単純計算で受験者100人のうち約44人が不合格です。基準点未満や選考区分の違いもあるため、倍率だけで合格可能性は判断できません。
Q倍率が低い自治体を受験したほうが有利ですか?
競争人数だけを見れば有利に感じますが、試験内容や配点、志望教科の倍率は別です。勤務したい地域かどうかも含めて判断してください。
Q倍率はいつ発表されますか?
応募状況は出願締切後、実質倍率は最終合格発表後に公表されるのが一般的です。時期や公表項目は自治体によって異なります。
Q応募倍率と実質倍率はどちらを見るべきですか?
実際の競争状況を振り返るなら、受験者数と合格者数から求める実質倍率が適しています。出願時点の人気を知りたい場合は応募倍率も参考になります。
教員採用試験の倍率は校種・教科まで確認しよう
2025年実施試験の自治体全体の倍率は、豊能地区の5.1倍が最も高く、富山県の1.6倍が最も低い結果でした。
校種・職種別では、小学校1.8倍、特別支援学校1.9倍に対し、養護教諭8.8倍、栄養教諭10.7倍と大きな差があります。
まずは志望自治体の全体像をつかみ、次に自分が受験する校種・教科の倍率を確認してください。過去3年程度の推移と試験内容まで見れば、優先すべき対策が決めやすくなります。
教採ギルド代表
福永 真 Makoto Fukunaga
あ、どうも、サイト代表の「福永 真」です。
「教採ギルド(教員採用試験の情報・対策サイト)」では、公立学校の先生になりたい方に向けて、教員採用試験に関する情報を発信しています。
孤独になりがちな教採対策の伴走者として、気軽に活用してください☺️

