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教員採用試験の合格ラインは何割?合格最低点や平均点を取るポイント

教員採用試験の合格ライン(合格最低点)

教員採用試験で気になるデータといえば「合格ライン(合格最低点)」ではないでしょうか。「何割ぐらい取れれば合格できるの?」と悶々している人も多いと思います。

当然ですが、合格ラインは受験する自治体によって違いますし、年度ごとにも異なってきます。しかし、基準となる点数がわかればある程度推測できることも事実。

そこで本記事では、具体的な数値を示しながら目指すべき合格目標や対策をはじめるうえでのポイントを解説します。

合格ラインを把握すれば、教員採用試験の難易度が見えてきます。合格にはどれくらいの点数が必要なのか把握して対策をはじめましょう!

目次

【教員採用試験】合格ライン(合格最低点)は何割?

結論からいうと、教員採用試験の合格ライン(合格最低点)は決まっていません

なぜなら、教員採用試験は競争試験(相対評価)であり、「〇点以上取れば合格」といった資格試験(英検や簿記など)とは異なるためです。

なので、賢い人が多ければ合格ラインは上がりますし、その逆もあるというわけです。採用人数によっても変動しますね。

たとえば、5人の受験者のうち3人が合格する試験があるとしましょう。

採用年度1位2位3位4位5位
2024100点100点80点50点30点
202380点70点55点40点40点
2022100点60点45点42点40点

2024年度の合格ラインは80点、2023年度は55点、2022年度は45点ですね。

こんな感じで合格ラインは変動します。昨年の合格ラインが6割だと思って7割ぐらいの勉強をしていても、その年の合格ラインが8割だったら意味がないですよね。9割かもしれない。

また、面接や小論文など、点数化が難しい試験も総合して合格者を決定するので、正確な合格ラインを算出できないのです。

合格ライン(合格最低点)の目安は7割

合格ライン(合格最低点)を公表している神奈川県を例にすると、合格最低点は高校日本史の137点(200満点)が最も高く、高校物理が63点で最低でした(2024年度)。

全体倍率が低い大分県であれば4割~5割で合格できる場合もありますが、どの自治体でも安定して7割ほど取れるように準備しておくと良いでしょう。

【教員採用試験】合格最低点や平均点を取るポイント

教員採用試験の合格最低点や平均点を取るポイントは次のとおり。

Point1.合格基準(合否判定)の理解

どのように合格が決まるか把握していますか?

たとえば一次試験の合格基準を見ると、北海道や岐阜県は「筆記試験のみ」、東京都や愛知県は「筆記試験+小論文」、千葉県や兵庫県は「筆記試験+面接」となっています。

選考方法主な自治体
筆記試験のみ北海道、神奈川県、岐阜県、福岡県
筆記試験+小論文東京都、愛知県、名古屋市、徳島県
筆記試験+面接千葉県、兵庫県、岡山県、岡山市
教員採用試験 合格基準例(一次試験)

筆記試験だけで合否を判断する自治体は合格ラインが高く、逆に試験内容が多い場合は、高得点は必要なく各試験の点数をバランスよく取ることが大切です。

福永

基本的に教員採用試験は人物重視です。なので筆記の点数が低くても面接・論文の結果次第で大逆転は充分に可能。

Point2.配点比率の確認

筆記試験の配点は、教職・一般教養と専門教養で異なる場合が多いです。

たとえば、千葉県の配点は教職教養60点に対して専門教養は100点です。岐阜県は教職教養100点に対して専門教養は驚愕の400点なんですよね。

自治体教職教養専門教養
千葉県60点100点
茨城県100点300点
岐阜県100点400点
教員採用試験の配点比率例

基本的に総合点で合否を決定するため、配点が高い試験で点数を取ることが重要となります。これを間違えて配点の低い試験ばかりに時間をかけても意味がないので注意が必要です。

Point3.出題傾向に沿った対策

合格ラインの目安は7割で、満点は必要ありません。つまり、できない科目や分野があってもいいってことです!

過去数年分の試験問題を入手し、どの分野からどれだけの問題が出題されているかを確認します。頻出分野を特定し、その分野に集中して勉強することで、効率よく得点を上げることができます。

合格するためには、効率的かつ戦略的な学習が欠かせません。出題傾向に沿った勉強を心掛け、得点を確実に積み上げることがポイントです。

具体的な教員採用試験の勉強法は下記記事で解説しています。

【自治体別】教員採用試験の合格ライン(合格最低点)

多くはありませんが、合格ライン(合格最低点)を公表している自治体はいくつかあります。

基本的にどの自治体も問題レベルに大差はないので、公開されている自治体の合格ラインを参考に、どのくらいの点数が必要なのか知りましょう.

  • 一次試験の合格最低点や平均点をまとめています。
  • 自治体名(青文字)を押すと該当部分までジャンプします。

教員採用試験の合格ライン|宮城県

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  • 各試験の合格者平均点を掲載。
  • 配点:教養試験100点、専門試験100点。
採用年度202420232022
小学校76.468.370.5
中学校国語77.469.268.8
社会80.681.480.8
数学78.368.378.3
理科78.171.370.3
技術68.072.065.5
英語76.373.166.3
中高保体(男)81.873.177.4
保体(女)67.060.260.2
音楽71.460.271.6
美術67.166.464.6
家庭69.554.055.9
高校国語81.979.471.4
公民81.177.886.0
日本史84.485.685.0
世界史80.677.284.7
地理79.671.670.8
数学83.378.682.1
物理77.174.384.0
化学77.774.980.7
生物79.178.676.4
地学70.572.0
農業68.550.752.0
水産68.8
機械65.752.869.0
電気74.061.965.5
土木59.354.5
工業化学61.5
建築72.051.0
商業77.063.674.7
情報71.067.972.0
英語80.071.068.8
理療66.062.5
福祉65.357.0
養護教諭81.985.281.9
栄養教諭82.971.065.0
宮城県教員採用試験 第一次試験の合格者平均点(教養試験)

試験の内容や対策についてさらに詳しい情報が必要な場合は、『受験ガイド2024|宮城県教員採用試験の内容と対策のポイント』の記事を参考にしてください。

教員採用試験の合格ライン|仙台市

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  • 各試験の合格者平均点を掲載。
  • 配点:教養試験100点、専門試験200点(音楽、美術、保体、家庭100点)
採用年度202420232022
小学校81.072.774.3
中学校社会88.081.575.0
理科81.379.173.6
技術75.074.558.5
中高国語83.372.073.3
数学80.978.770.1
英語80.576.372.4
音楽82.080.374.9
美術88.073.866.4
保体64.071.566.2
家庭78.459.073.5
高校地理歴史73.081.8
公民78.067.8
理科79.069.372.0
工業65.364.856.3
商業62.0
情報76.0
養護教諭84.084.676.5
栄養教諭84.064.768.8
仙台市教員採用試験 第一次試験の合格者平均点(教養試験)

試験の内容や対策についてさらに詳しい情報が必要な場合は、『受験ガイド2024|仙台市教員採用試験の内容と対策のポイント』の記事を参考にしてください。

教員採用試験の合格ライン|神奈川県

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  • 配点は200点満点(教職+専門)
採用年度202420232022
小学校676764
中学校国語686766
社会113132123
数学91103104
理科646585
音楽906680
美術706876
保健体育129141140
技術748974
家庭788870
英語668285
高等学校国語1056666
公民104124127
日本史137138142
世界史131133128
地理937789
数学117120114
情報112117
物理6399108
化学95134107
生物72108118
音楽116121137
美術95109107
書道118117
保健体育109104116
家庭748386
英語727681
建築9610499
機械91103
電気10083
デザイン
工業化学125124135
商業10010992
農業108121
水産11172
福祉166
特別支援学校676963
養護教諭126148140
神奈川県教員採用試験 第一次試験の合格最低点

教員採用試験の合格ライン|山梨県

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  • 人数の少ない教科は非公表。
  • 配点:200点(小学校、中学校各教科、養護教諭、栄養教諭)
  • 配点:300点(中学校音楽・美術・保健体育)
  • 配点:250点(高校保健体育)
  • 配点:150点(高校各教科)
採用年度202420232022
小学校997586
中学校国語111105.9130.7
社会129104100
数学12392117
理科12893106
音楽146.5
美術133
保健体育185180.5195
技術117131
英語1038588
高等学校国語8570.5
地理114
政治経済94.5
数学86111
化学68.5
保健体育203195
英語91.574.5
商業68.5
農業32.5
特別支援学校13176
養護教諭12610660
栄養教諭94
山梨県教員採用試験 第一次試験の合格最低点

教員採用試験の合格ライン|滋賀県

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  • 配点は50点満点(教養5~10点、専門10〜15点、論文10点、集団面接20点)
採用年度202420232022
小学校292830
中学校国語2726.526.5
社会333333.5
数学30.53132
理科272628
音楽3327.530.5
美術26.525.525
保健体育323334
技術2725.526.5
家庭272625
英語303030.5
高等学校国語353535
日本史363841
世界史363841
地理41
数学363840
物理363839
化学363838
生物3638
地学3638
音楽38
美術3838
保健体育383738
英語353538
家庭383735
情報373637
農業3537
商業353539
特別支援学校363536
養護教諭393739
栄養教諭373131
滋賀県教員採用試験 第一次試験の合格最低点

試験の内容や対策についてさらに詳しい情報が必要な場合は、『受験ガイド2024|滋賀県教員採用試験の内容と対策のポイント』の記事を参考にしてください。

教員採用試験の合格ライン|京都府

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  • 配点は教職教養100点、専門教養100点
  • 平均点を掲載。
  • 教職教養:小学校・中学校英語は平均点から5点、高校理科と特別支援学校は平均点から10点切り下げた点数を基準点とする。その他校種・教科は平均点を基準点とする。
  • 専門教養:小学校・養護教諭・栄養教諭は平均点の90%、中学校は、社会は平均点の95%、理科は平均点の70%、その他の教科は平均点の85%、高校の理科は平均点の70%、そのほかの教科は平均点の100%をそれぞれ基準点とする。
採用年度202420232022
小学校61.360.457.2
中学校国語66.955.860.7
社会62.757.557.9
数学57.252.561.7
理科58.451.746.9
音楽59.551.748.1
美術67.542.051.7
保健体育52.549.654.0
技術53.340.035.0
家庭70.035.040.0
英語55.447.950.3
高校国語62.362.659.2
地歴公民66.662.966.3
数学64.864.059.1
理科56.954.267.9
保健体育55.453.048.9
音楽80.0
美術53.855.0
書道51.3
英語63.559.559.5
家庭67.563.855.8
情報70.042.562.5
農業46.337.550.0
工業55.055.045.0
商業65.046.710.0
水産53.360.0
福祉60.0
特別支援67.954.450.5
養護教諭57.858.350.0
栄養教諭60.847.552.5
京都府教員採用試験 第一次試験の平均点(教職教養)

教員採用試験の合格ライン|大阪府

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  • 資格要件等による加点を含む点数を表記しています。
  • 配点は150点満点。
採用年度202420232022
小学校657570
小中連携556070
中学校国語656570
社会859590
数学708075
理科456570
音楽356050
美術403050
保健体育809085
技術505060
家庭455555
英語708050
高等学校国語759580
日本史10011090
世界史10010580
地理657590
政治経済709085
倫理659080
数学9095100
物理11011595
化学100110110
生物105110105
地学85100105
音楽758080
美術658585
書道8090100
保健体育859590
家庭5570
農業658050
機械758060
電気406565
建築75
商業45
英語608585
看護
情報809570
福祉75
養護教諭90100105
栄養教諭758585
大阪府教員採用試験 第一次試験の合格最低点

教員採用試験の合格ライン|豊能地区

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  • 配点:600点(筆答300点、面接300点)
  • 「-」は一般選考での合格者なし
採用年度202420232022
小学校346350
中学校国語350
社会390376
数学356350
理科330
音楽396
美術
保健体育336382
技術
家庭
英語320350
養護教諭
豊能地区教員採用試験 第一次試験の合格最低点

試験の内容や対策についてさらに詳しい情報が必要な場合は、『受験ガイド2024|豊能地区教員採用試験の内容と対策のポイント』の記事を参考にしてください。

教員採用試験の合格ライン|大阪市

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  • 配点:900点満点(筆答450点、面接450点)
採用年度202420232022
幼稚園477.5630720
小学校587.5622.5640
中学校国語470360562.5
社会660600660
数学380650582.5
理科480400465
音楽600580690
美術290410385
保健体育750687.5695
技術592.5440350
家庭447.5415345
英語630605692.5
特別支援480607.5552.5
養護教諭幼稚園720720750
小中共通780780780
栄養教諭637.5710780
大阪市教員採用試験 第一次試験の合格最低点

試験の内容や対策についてさらに詳しい情報が必要な場合は、『受験ガイド2024|大阪市教員採用試験の内容と対策のポイント』の記事を参考にしてください。

教員採用試験の合格ライン|神戸市

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  • 配点:教養70点、専門120点。
  • 合計点:240点(専門120点+集団面接120点、教養試験の点数は合否判定には利用しない)
  • 保体、養護教諭、栄養教諭は一般区分での合格者2名以下のため掲載なし。
校種・教科教養専門合計
幼稚園4571170
小学校3948143
中学校
・高等学校
国語4361142
社会5066162
数学4454138
理科3968155
音楽4068164
美術3670144
保健体育70178
技術3961146
家庭3659127
英語3247120
工業3848130
商業3350134
特別支援学校3463153
養護教諭75177
栄養教諭81175
神戸市教員採用試験 第一次試験の合格最低点(2023年度)

試験の内容や対策についてさらに詳しい情報が必要な場合は、『受験ガイド2024|神戸市教員採用試験の内容と対策のポイント』の記事を参考にしてください。

教員採用試験の合格ライン|福岡市

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  • 専門試験の最低点
  • 配点:50点満点
  • 社会人等・障がい者特別選考を除く
採用年度202420232022
小学校251514
中学校国語261419
社会363731
数学404025
理科191518
音楽272023
美術171516
保健体育322926
技術132219
家庭312021
英語393241
高等学校国語263038
地理39
公民31
数学45
物理38
書道38
保健体育1226
家庭32
英語5050
機械19
建築38
商業2422
情報23
特別支援小学部182017
中学部371415
養護教諭433930
栄養教諭343934
福岡市教員採用試験 第一次試験の合格最低点(専門試験)

教員採用試験の合格ライン|大分県

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  • 配点は150点満点(教養50点、専門100点)
  • 「-」は受験者(合格者)なし
採用年度202420232022
小学校639161
小中連携算数数学72
理科1228694
音楽1099476
保健体育629166
英語836692
中学校国語726172
社会616286
数学626163
理科666671
音楽787769
美術647381
保健体育657483
技術10598
家庭786570
英語636462
高等学校国語9398107
世界史11980102
日本史667183
地理626674
公民1048786
数学10810297
物理11192123
化学94117102
生物706681
保健体育9390109
音楽6176103
美術719066
書道796876
英語109109115
家庭677075
農業667071
機械626164
電気737867
土木6298
建築888795
工業化学102100
水産91104118
商業9210495
情報626482
福祉816273
特別支援小学部816774
中学部787268
高等部776361
養護教諭10187102
栄養教諭867874
大分県教員採用試験 第一次試験の合格最低点

まとめ|教員採用試験の合格ラインは参考程度に

教員採用試験の内容は幅広いです。とくに筆記試験は、試験科目も出題範囲も膨大なので全部を勉強することは現実的ではありません

とはいえ、教員採用試験の合格ラインは7割もあれば十分に合格できています。苦手分野や捨て科目があったとしても問題ありません。

闇雲に勉強を始めるのではなく、出題範囲を把握し、頻出度の高い科目・分野から勉強してください。

また、選考基準は人物重視です。筆記試験の勉強ばかりに気を取られずバランスよく対策するように心がけましょう。

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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