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【対策ガイド2025】三重県教員採用試験の内容と傾向

三重県教員採用試験の内容

「三重県の先生になりたい!」という熱い想いを胸に、教員採用試験の情報を集め始めたあなたへ。

募集要項を読んでみたものの、

  • 「一次試験と二次試験って、具体的にどんなことをするの?」
  • 「周りは対策を始めているけど、何から手をつければいいか分からない…」

そんな不安を抱えていませんか?

大丈夫です。

この記事を読めば、三重県教員採用試験の全体像から、各試験の具体的な内容、効果的な対策方法まで、合格への道筋がはっきりと見えてきます。

先輩たちの情報も参考に、あなたの不安を解消し、自信を持って試験に臨むための準備を始めましょう!

目次

【2025年実施】三重県教員採用試験の概要

本格的な試験対策を始める前に、まずは三重県教員採用試験の全体像を把握しましょう。

ここでは、2025年実施(令和8年度採用)の募集要項に基づいて受験資格や試験日程、そして過去の実施結果を紹介します。

受験資格

そもそも自分に受験資格があるのか、ここで確認しておきましょう。

主な条件は以下の通り(いずれにも該当する人)です。

年齢要件昭和41年4月2日以降に生まれた人
免許状要件申し込む校種等に応じた教育職員免許状を有する人、または令和8年3月31日までに取得見込の人
その他学校教育法第9条及び地方公務員法第16条に定める欠格条項に該当しない人

試験日程

2025年実施(令和8年度採用)の試験日程は以下のとおりです。

出願期間2025年4月4日(金)〜25日(金)
一次試験2025年6月14日(土)
一次試験
合格発表
2025年7月2日(水)
二次試験2025年7月12日(土)〜7月31日(木)の指定された日
二次試験
合格発表
2025年8月下旬

出願から最終発表まで約3ヶ月の長丁場となりますので、この流れを把握し、計画的に準備を進めましょう。

これまでの実施状況(参考)

「自分が受ける校種や教科の倍率はどれくらいなんだろう?」と、誰もが気になるところですよね。

ここでは、直近の試験である2025年度(2024年実施)採用選考の結果を元に、主要校種の実施倍率を紹介します。

校種受験者数合格者数実質倍率
小学校6192702.3
中学校5991683.6
高等学校393745.3
特別支援58173.4
養護教諭1401410.0
栄養教諭3456.8
合計1,8435483.4
  • 出典:令和7年度三重県公立学校教員採用選考試験 第2次選考試験の結果について
  • 最終倍率=1次受験者数÷最終合格者数で算出

このように見ると、校種によって倍率に大きな差があることが分かります。特に養護教諭は10倍を超える厳しい競争となっています。

ただし、これはあくまで全体の数値です。特に中学校・高等学校は、教科によって倍率が大きく異なるため、より詳細なデータを確認することが重要です。

もちろん、倍率はあくまで一つの目安です。数字に一喜一憂しすぎず、目の前のやるべき対策に集中して、合格を掴み取りましょう。

より詳しい倍率を知りたい方は、以下の記事でこれまでの推移や校種・教科別のデータをまとめています。

三重県教員採用試験の内容

三重県教員採用試験は、大きくわけて一次試験二次試験の2段階で行われます。

人物重視の傾向が強く、特に二次試験のウエイトが高いのが特徴です。

まずは、それぞれの試験にどのような科目があるのか、全体像を把握しましょう。

一次試験教養試験
専門試験
二次試験実技・技能試験(一部教科のみ)
論述試験
面接試験(個人面接・模擬授業)

このように幅広い試験種目となっているので、適当に対策するのはNGです。

各試験の内容と傾向、対策方法を詳しく解説します。参考にしてください。

一次試験の内容

一次試験は、教員として必要な基礎的な知識と、担当教科の専門性が問われます。

教養試験

教員として知っておくべき幅広い知識が問われる試験です。

試験時間40分間
出題数18問
出題形式択一式
試験方式マークシート
配点50点満点
平均点23.2点
※2025年度(2024年実施)の全体データ。
出題分野・教職教養:9問
・人文科学:3問
・社会科学:3問
・自然科学:3問
※2025年度(2024年実施)のデータ。

傾向と対策

過去の出題データを見ると、年度によって問題数の増減はありますが、教育原理の比重が高い傾向にあります。

三重県教員採用試験 科目別出題数一覧(午前問題)
採用年度202320242025
教育原理445
教育法規122
教育心理11
教育史112
国語111
英語211
音楽
美術11
日本史111
地理111
政治1
経済1
環境11
数学222
物理1
化学1
生物1
ローカル11
  • 午前問題:小学校、中高(英語、音楽、保体)、特別支援学校
  • 午後問題:その他校種・教科
  • 各数字は科目ごとの出題数です。
  • 上記は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。

ここでしっかり点数を取っておけば、出題数の少ない科目で多少失点しても合格ラインを維持しやすくなります。

逆に、出題数の少ない科目に時間をかけすぎると、努力の割に得点への影響が小さく、効率が下がってしまうので注意が必要です。

また、各科目の中でも毎年必ず出題される頻出分野を重点的に押さえましょう。たとえば、教育原理なら「学習指導要領」が定番でよく出ています。

こうした頻出分野と捨て分野は過去問を分析すれば見えてくるので、効率よく勉強するためにも早い段階で理解してください。

より詳しい頻出分野(過去10年分の出題傾向)を下記の記事で分析・整理しています。ぜひ参考にしてください。

最終合格を目指すなら、全ての範囲を完璧にしようとするのではなく、出題数の多い科目や頻出分野に的を絞って集中的に取り組むことが大切です。

まずは配点の高い科目を重点的に対策し、その中でよく出るテーマを優先的に学びましょう。

そのためには学習計画を立てて、どの科目をどの順番で勉強するか、週ごと・日ごとに目標を設定すると、効率的かつ無理なく勉強を進めることができますよ。

具体的な学習スケジュール例や、実践的な勉強法は下記の記事も参考にしてください。

専門試験

専門教科は、志望する校種・教科に関する専門的知識を測るための筆記試験です。

小学校・中学校・高校・特別支援学校・養護教諭など、受験する校種や教科によって出題範囲が異なり、それぞれに特化した学力が求められます。

試験時間60分
出題数教科・科目による
出題形式択一式(マークシート方式)
配点小特養栄:100点満点
中高:150点満点
平均点・小学校:61.9点
・国語:90.9点
・社会:69.4点
・数学:54.5点
・理科:60.6点
・音楽:107.8点
・美術:85.1点
・保体:81.0点
・技術:104.3点
・家庭:80.0点
・英語:84.7点
・国語:103.1点
・地理歴史:88.1点
・公民:80点
・数学:77.6点
・理科:79.8点
・音楽:112.3点
・美術:104.8点
・保体:85.0点
・看護:118.0点
・家庭:108.6点
・農業:71.1点
・機械:93.8点
・電気:64.1点
・商業:85.6点
・英語:100.8点
・情報:91.9点
・福祉:88.4点
・水産:120.0点
・養護教諭:76.9点
・栄養教諭:70.7点
・特支(小学部):65.0点
・特支(保体):57.1点
※2025年度(2024年実施)のデータ。

問題レベルは、大学入試共通テスト(旧センター試験)から国公立大二次試験で問われるレベルの問題が6割程度を占めています。

専門試験は、受験者ごとに学力レベルや知識の差が大きく出やすいので、自分の学力に合った方法での対策が必須です。

傾向と対策

専門教科は、受験者ごとに学力の差が大きく出やすい科目です。自分の現在の実力や理解度に応じた学習計画を立てることが、最も重要なポイントになります。

まずは1〜2年分の過去問を使って腕試ししてみましょう。「自力で解けた問題」「つまずいたテーマ」を見極めて、勉強の優先順位を整理すると効率的です。

正答率別・学習方針の目安
正答率状態対策方針
5割以下基礎力不足中学レベルの基礎からやり直し。用語や原理の理解から徹底。
5~7割中級レベル高校〜大学入試レベルの標準問題で実力を固める。
7割以上準上級〜上級全国の過去問・実戦問題で弱点補強と得点力アップ。
福永

「正答率5割以下だけど何から始めれば…」という方は、中学レベルや教科書からのやり直しを迷わず行いましょう。

自分に合わないレベルの問題集を使っても、学習効率は上がりません。無理なく「解けそう」で「伸びる」教材選びが合格への近道です。

専門教科の具体的な勉強方法や、おすすめ教材、学習スケジュールについては、下記の記事も参考にしてください。

二次試験の内容

二次試験は、知識だけでなく、あなたの人間性や指導力、コミュニケーション能力など、教員としての資質が多角的に評価されます。

ウエイトも高く、ここが最終合格への最大の関門です。

技能・実技試験(該当者のみ)

技能・実技試験は、校種・教科に求められる指導上の専門的知識、専門技能など測る人物試験です。

中学校、高校のうち、「音楽、美術、保健体育、技術、家庭、英語」と養護教諭の受験者が対象です。

傾向と対策

音楽科教員

① 自由曲を暗譜で演奏する。(3分程度)

  • 当日、楽譜(ピアノ伴奏する場合は伴奏つきの楽譜)を提出すること。(2部)
  • ピアノ、声楽以外で受験する場合は、各自楽器を持参すること。
  • 伴奏者が必要な場合は、各自で同伴すること。(A=442Hz)

② 課題曲をピアノで「弾き歌い」する。

次に示す2曲を演奏する。

  • 「夏の思い出」江間 章子 作詞、中田 喜直 作曲
  • 「夢の世界を」芙龍 明子 作詞、橋本 祥路 作曲
  • 1,2番すべて
  • 合唱部分は、どの声部でも可
  • 演奏用の楽譜は、教科書に掲載されているものを各自で用意すること。また、伴奏楽譜も各自で用意すること。
  • 教科書に掲載されている調で歌うこと。
美術科教員

① 素描

硬式テニスボールを含む自画像を鉛筆でデッサンする。

(自画像はマスクを外した状態のものとする。)

② デザイン

「リズム」をテーマに平面構成する。

保健体育科教員
三重県教員採用試験 技能・実技試験の内容(保健体育)
三重県教員採用試験 技能・実技試験の内容(保健体育)
技術科教員

情報に関する技術『Scratchで植物に水をやるプログラムを作りなさい 』

ただし、以下の要件を満たすこと

  • 「土の水分」の値が「30未満」になったら、スプライト「じょうろ」のコスチュームを「じょうろ放水」に切り替え「土の水分」の値を増やし、「土の水分の値が99より多く」なったら「土の水分」の値を増やすのを止める。
  • 「土の水分」の値によってスプライト「植物」のコスチュームを切り替える。「40以下」のときはコスチューム「枯れ」を、「40よりも大きい」ときはコスチューム「正常」が表示されるようにする。
  • スプライト「水やりボタン」にマウスポインタで触れると強制的に水やりを行うようにしなさい。ただし「土の水分」の値が「50より大きい」場合には「土は潤っている」と表示するだけで水やりは行わない(土の水分の値を増やさない)。
  • 中学生の興味を引くような機能を付け加える。

<条件>

①画面の緑の旗をクリックするとプログラムが開始される。

②「背景」やスプライトやそのコスチュームに対して変更・追加・削除をしないこと。

③「背景」のコードと、スプライト「水やりボタン」のコードはどちらも変更しない(コードを見ることはかまわない)。

家庭科教員

<食物>

問題 下記の指示に従い、調理しなさい。

1 調理時間50分(後片付けを含む)
2 熱源 3個
3 既定の食材は必ず使用する。
4 自由材料は適量を使用する。(使用しないものがあってもよい)
5 調理台に用意してある道具類のみ使用する。

三重県教員採用試験 技能・実技試験の課題(家庭科)
三重県教員採用試験 技能・実技試験の課題(家庭科)

<被服>

下記の指示に従い、ショートパンツを製作しなさい。型紙は、配布されたものを使用すること。手縫いについては、すべて手縫い糸を使用する。

・ 縫い代寸法は型紙に記入されたとおりとする。
・ 縫い代の始末は不要とするが、三つ折りと重なる部分のみ割ること。
・ 裾は三つ折りとする。

片方の裾の半分を半返し縫い(針目は裏目0.6㎝程度、表返し目0.2㎝から0.3㎝程度)とする。もう半分を普通まつり縫い(針目の間隔は0.8㎝程度)とする。もう片方の裾はミシン縫いとする。

・ ウエスト部分は1.5cmのゴムを通すことを想定する。前ズボンにゴム通し口を作る。

外国語(英語)科教員

インタビューテスト(15分)

STEP
課題の確認

入室しましたら、課題となるトピックを入れた封筒を渡します。1枚の紙に課題は2種類記載してありますので、2つの中から自分で1つ選んでください。

<課題例>

・How to get rid of the fear of making mistakes in English class.

・My opinion about making use of ICT at school

・A first step I can take for world peace

・Necessity of examination

・A weakness I have and how I plan to overcome it

STEP
構想

4分間(電子音が鳴ります)で、自分が選んだトピックについて、自分の考えをまとめてください。

STEP
インタビュー

4分程度で、まとめた自分の考えを英語で述べてください。なお、自分の考えを述べる際には最初に自分が選んだトピックのタイトルを述べてからそれについて自分の考えを述べるようにしてください。

3分経過後、試験官は「One minute left」のパネルを提示しますが、スピーチを中断せず話し続けてください。

養護教諭

問題1

エピペンを携帯する児童が入学してきました。教職員対象に、エピペンの打ち方と、エピペン使用後の児童の観察と留意点について説明してください。

※練習用トレーナーを使って、声を出して説明してください。

問題2

中学2年生の男子生徒が、持久走の最中に右足首を痛めました。歩いて移動させることを想定し、三角巾を用いて、応急処置をしてください。

※靴を履いたまま固定してください。
※観察は、声に出してください。

  • 2024(令和6)年度の内容です。

何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。

自分の技能レベルを客観的に把握し、計画的に練習を重ねることが合格への道といえるでしょう。

論述試験

教育課題に対するあなたの考えを文章で表現する試験です。

試験時間60分
文字数250~300字
問題数3題
評価基準・専門的知識
・誤字・脱字
・教育観・教職観
配点50点満点

傾向と対策

単に知識を問うだけでなく、教育への情熱やあなた自身の考えが評価されます。

日頃から教育ニュースに関心を持ち、自分ならどう考えるか、どう実践するかを言語化する習慣をつけましょう。自分の意見を論理的に展開できるように練習することが不可欠です。

また、書いた文章は大学の先生や友人に見てもらい、客観的なフィードバックをもらうと、より質の高い答案を作成できます。

詳しい傾向や過去の出題テーマは、下記の記事でまとめています。

面接試験(個人面接・模擬授業)

三重県教員採用試験の最重要科目と言っても過言ではありません。

特徴的な形式なので、しっかり内容を理解して準備しましょう。

試験時間45分
面接官3人
形式模擬授業+個人面接
配点150点
評価基準・基礎的素養
・実践的指導力
・専門性

傾向と対策

①過去の質問項目を把握する(過去問分析)

まずは、過去に問われた質問項目を把握することが重要です。

教員採用試験では大きく質問項目が変わることはなく、同じような質問を皮切りにして行われます。

そのため、これまでの面接で聞かれている定番の質問項目を把握し、それに対する回答を準備しておく必要があるのです。

②質問に対する回答を練る(自己分析)

次に、質問項目に対する回答を考えていきましょう。

想定問答集を用意し、教育観・場面対応・人間関係に関する質問に「自分の言葉」で答えられるよう訓練が必要です。

これまでの経験や体験が重要になるので、時間をかけて思い返しながら具体的に内容を考えてください。

③練習と修正を繰り返す(実践)

上記①と②で面接対策の70%は終了したことになりますが、まだまだ終わりではありません。どれだけ素晴らしい回答を練ったとしても、それが面接官に伝わらなければ意味がないのです。

したがって、過去の質問項目で傾向を把握し、回答を作成したら模擬面接を多く重ねることが重要。

面接では内容だけでなく、あなたの印象(表情や態度、話し方など)も評価対象です。

  • 自分の言いたいことが正確に伝わっているか。
  • 年齢や経験に応じた話ができているか。
  • 笑顔でハキハキ喋れているか。

このような部分は一人では判断できないため、第三者に評価・判断してもらう作業が必要となります。この点はあらかじめ理解しておいてくださいね。

過去の質問項目や評価基準などをまとめた詳細記事を公開しています。これから面接対策に取り組む方は、ぜひご活用ください。

三重県教員採用試験に関するFAQ

最後に三重県教員採用試験に関するFAQ(受験者から頻繁に寄せられる質問とその回答)をまとめています。

過去問

三重県教員採用試験の過去問は、「三重県情報公開・個人情報総合窓口」で閲覧・コピーできます。

出題内容や形式、問題レベルを把握するのに活用しましょう。過去問を活用することで、試験対策が効果的に進められますよ。

過去問や活用方法は下記の記事でも詳しくまとめています。

参考書

三重県教員採用試験の問題集や参考書でオススメなのは「教員採用試験「過去問」シリーズ)」です。

過去問・参考書があるので、傾向に沿った無駄のない勉強ができて効果的です。

おすすめの問題集・参考書は、下記の記事も参考にしてください。

合格点(ボーダーライン)

三重県教員採用試験の合格点は公開されていませんが、過去の受験者からの聞き取りから、だいたい4〜7割が一つの目安となります。

もちろん、年度や採用人数によって変動する点には注意が必要です。

教員採用試験の合格点についは、下記の記事も参考にしてください。

まとめ|三重県教員採用試験は難しいのか?

三重県教員採用試験は、しっかりと対策をすれば決して突破が不可能な試験ではありません

ただし、単に筆記試験の得点だけで決まるわけではなく、面接での人間性や指導観が大きく評価されるため、努力の方向性を誤ると結果につながりにくいという難しさがあります。

実際、筆記試験を通過しても、二次試験でなかなか合格できない受験者も一定数存在します。

「どうせ無理かも…」と感じる瞬間があっても大丈夫。正しい努力は、必ず報われます。この記事が、あなたの“合格までの道しるべ”になれば幸いです。

本記事はここまでです。

本サイトでは、三重県教員採用試験の合格に必要な情報を多く配信しています。これから本格的に対策を始めたい方は、ぜひ他の記事も参考にして、自分に合った準備を進めていきましょう。

福永

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