本記事では、兵庫県教員採用試験の内容を徹底解説します。
今回は、兵庫県の公立学校で先生になりたい方に向けて「受験ガイド」を作る気持ちで書きました。
最後まで読めば、兵庫県教員採用試験の概要から合格に向けた準備まで網羅的に理解できますよ!
敵を知らずして対策を始めてしまうのは、時間の無駄になりかねません。本記事を参考に兵庫県教員採用試験の合格に向けて着実に対策を始めていきましょう。


兵庫県教員採用試験の概要
これから兵庫県教員採用試験の合格に向けて準備を始めるわけですが、何から手をつければいいか迷うかもしれません。
まずは敵(=試験の仕組み)を知ることから始めましょう。
年齢制限
兵庫県教員採用試験の年齢制限は、昭和39年4月2日以降に生まれた方が対象となります。
具体的には、採用される年度の4月1日時点で62歳未満の方が対象となります。他の自治体と比較して、年齢の上限が比較的高く設定されているのが特徴です。
年齢要件は多くの方がクリアできる設定になっています。ご自身の生年月日が対象に含まれているか、念のため確認しておきましょう。
募集教科と採用人数
全体の採用予定者数は合計1,050名と大規模で、多くの校種・教科で募集が行われます。
主な校種ごとの採用予定人数は以下の通りです。
| 校種 | 教科 | 人数 |
|---|---|---|
| 小学校 | ー | 430 |
| 中学校 | 国語、社会、数学、理科、音楽、 美術、保健体育、技術、家庭、英語 | 260 |
| 高等学校 | 国語、地理歴史・公民、数学、理科(物理、化学、生物)、音楽、美術、書道、保健体育、家庭、看護、福祉、情報、農業(農業・園芸、農業土木)、工業(機械、電気・電子、建築・土木、工業化学、デザイン)、商業、英語 | 210 |
| 特別支援 | ー | 90 |
| 養護教諭 | ー | 25 |
| 栄養教諭 | ー | 5 |
自分の希望する校種や教科でどれくらいの採用枠があるのかを把握し、目標を明確にして試験対策に臨むことが重要です。
試験日程(選考スケジュール)
採用試験は、春の出願から夏休みを挟んで秋の結果発表まで、約5ヶ月にわたるスケジュールで実施されます。
主なスケジュールは以下のとおりです。
| 出願期間 | 令和7年4月7日(月) ~ 5月12日(月) |
|---|---|
| 第1次試験(1日目) | 令和7年6月14日(土) |
| 第1次試験(2日目) | 令和7年7月20日(日) |
| 第1次試験(合格発表) | 令和7年8月5日(火) |
| 第2次試験 | 令和7年8月16日(土) ~ 25日(月) |
| 第2次試験(合格発表) | 令和7年9月12日(金) |
出願期間がタイトなため、早めの準備が不可欠です。各試験の日程を正確に把握し、計画的に学習を進めましょう。
▼なお、併願等を考えている方は以下の記事も参考にしてください。全自治体の試験日程を一覧でまとめています。
試験科目(種目)
筆記試験に加え、集団面接や模擬授業など、人物評価を重視した試験内容となっています。
試験は大きく分けて以下の内容で構成されます。
▼第1次選考試験
- 集団面接試験:テーマに基づいた集団討議を行います。
- 筆記試験
- 一般教養: 教職教養や時事問題など。
- 教科専門: 各教科の専門知識を問います。
▼第2次選考試験
- 模擬授業・個人面接試験:実際の授業を想定した指導力や、教員としての資質・意欲を見られます。
- 実技試験:音楽、美術、保健体育、家庭、技術、英語などの教科で実施されます。
筆記試験の対策はもちろんですが、面接や模擬授業の練習にも十分な時間を割くことが、最終合格をつかむために必要です。
【兵庫県教員採用試験】第1次試験の内容
兵庫県教員採用試験の第1次試験は、教員としての基礎的な知識と思考力を測る重要な選考です。
出題される科目は「一般教養」「教科専門」「集団面接」の3つに大別されます。
ここでは、各試験科目の具体的な内容と、合格に向けた効果的な対策方法を詳しく解説していきます。
一般教養
一般教養試験は、教員としてだけでなく、社会人として身につけておくべき幅広い知識が問われる筆記試験です。
「教職教養」と「一般教養」の2つの分野から構成されており、特に兵庫県の試験では、特定の科目に問題数が偏る傾向が見られます。
一般教養の概要
| 試験時間 | 60分 |
|---|---|
| 問題数 | 50問(必答) |
| 解答方法 | 択一式(マークシート) |
| 配点 | 100点満点 |
一般教養の傾向
▼教職教養
| 科目 | 令和8年度 | 令和7年度 | 令和6年度 |
|---|---|---|---|
| 教育原理 | 5 | 4 | 3 |
| 教育法規 | 1 | 0 | 1 |
| 教育心理 | 0 | 0 | 0 |
| 教育史 | 0 | 0 | 0 |
▼一般教養
| 科目 | 令和8年度 | 令和7年度 | 令和6年度 |
|---|---|---|---|
| 国語 | 8 | 8 | 8 |
| 倫理 | 0 | 0 | 0 |
| 英語 | 8 | 9 | 8 |
| 音楽 | 1 | 1 | 1 |
| 美術 | 1 | 1 | 1 |
| 保健体育 | 1 | 1 | 1 |
| 世界史 | 0 | 1 | 1 |
| 日本史 | 3 | 2 | 2 |
| 地理 | 2 | 3 | 3 |
| 政治 | 1 | 0 | 1 |
| 経済 | 1 | 0 | 0 |
| 国際関係 | 0 | 2 | 1 |
| 環境 | 1 | 0 | 0 |
| 数学 | 4 | 4 | 4 |
| 物理 | 1 | 1 | 0 |
| 化学 | 1 | 1 | 1 |
| 生物 | 1 | 1 | 1 |
| 地学 | 1 | 1 | 1 |
| 情報 | 7 | 7 | 8 |
| その他 | 2 | 3 | 4 |
このように科目は多いですが、特定の科目に問題数が偏る傾向がありますね。
優先順位をつけて勉強することが大事です。



全体の傾向はわかったけど、科目ごとにもっと詳しい出題範囲が知りたい
▼科目別の出題範囲は、以下の記事でまとめています。「何から勉強すればいいの?」と不安な方は必見です!
一般教養の対策方法
結論として、得点になるまで時間がかかる「積み上げ型」の科目を最優先で始め、知識の暗記が中心の科目は短期集中で仕上げるのが、最も効果的な学習戦略です。
なぜなら、兵庫県の一般教養は出題範囲が広いものの、科目ごとに求められる能力が全く異なるからです。
例えば、英語や数学は基礎学力の定着に時間がかかる一方、国語の漢字や日本史の年号などは、試験直前期の詰め込みでも得点に結びつきやすい特性があります。
問題数だけで優先順位を決めると、学習計画で失敗するリスクがあります。
具体的には、以下の3ステップで学習を進めましょう。
これらの科目は、学習の成果が表れるまでに時間がかかります。
試験勉強を始めると決めたその日から、毎日少しずつでも触れる習慣をつけましょう。
- 英語:長文読解が中心です。単語や文法の基礎を固めつつ、毎日1題でも英文を読む習慣をつけ、読解スピードと体力を養う必要があります。
- 数学:公式を覚えるだけでなく、問題の解法パターンを理解し、使いこなせるようになるまで演習が必要です。苦手な方は中学校の範囲から復習を始めましょう。
- 情報:単なる用語暗記だけでなく、情報セキュリティやネットワークの仕組みなど、概念の理解が求められます。GIGAスクール構想の背景を理解し、教育現場での活用をイメージしながら学ぶと知識が定着しやすくなります。
積み上げ型の科目を毎日続けつつ、次にこれらの知識・暗記が中心の科目に取り組みます。
出題数が多いため、安定した得点源になります。
- 国語:漢字、四字熟語、文学史など、暗記が中心です。スキマ時間を活用し、問題集やアプリでコツコツと知識を蓄えましょう。
- 日本史・地理:出題範囲が広いため、全範囲を網羅するよりは、頻出の近世以降や日本の産業・地形などに的を絞って学習する方が効率的です。
- 教職教養(教育原理):生年同定用や重要答申など、覚えるべき内容は明確です。繰り返し読み込み、重要語句を正確に記憶しましょう。
ステップ3:直前期に仕上げる「コスパ重視科目」
理科(物理・化学・生物・地学)や芸術、保健体育などは、各1問程度の出題です。これらの科目に早い段階から時間を割くのは非効率です。
試験1〜2ヶ月前になったら、一問一答形式の問題集を使い、広く浅く知識を確認する程度に留めましょう。満点を目指すのではなく、1点でも多く拾うという意識が大切です。
また、「その他」として出題される時事問題や教育施策に備え、日頃から教育関連のニュースにはアンテナを張っておきましょう。
このように、科目ごとの特性を見極め、学習の順番を戦略的に組み立てることが、兵庫県の幅広い一般教養を攻略する最も確実な方法と言えるでしょう。



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教科専門
教科専門は、あなたが志望する校種・教科に対する深い知識と指導力を測る、合否に直結する筆記試験です。
一般教養の2倍にあたる200点満点と配点が最も高く、ここでいかに高得点を取るかがポイントとなります。
試験のレベルは大学入試レベルが中心ですが、専門性が高く問われるため、戦略的な対策が不可欠です。
教科専門の概要
| 試験時間 | 60分 |
|---|---|
| 出題形式 | 択一式と記述式 |
| 配点 | 200点満点 |
教科専門の傾向
教科専門の出題範囲は、受験する教科によって多岐にわたります。
例えば、小学校区分であれば主要5教科を中心に幅広い基礎知識が、中学校「社会」であれば日本史・世界史・地理から政治・経済までが範囲となります。
もう一つの大きな特徴は、単なる教科知識だけでなく、「学習指導要領」に基づいた指導法に関する視点が問われることです。
そのため、各教科の専門知識を深めることはもちろん、その知識を児童・生徒にどのように教えるか、という観点での学習が求められます。
教科専門の対策方法
結論として、教科専門を攻略する最も確実な方法は、まず過去問で「自分の現在地」を正確に把握し、そのレベルに合わせた学習計画を立てることです。
なぜなら、この科目は受験者ごとの学力差が最も大きく表れるため、全員が同じ参考書で勉強しても効果は薄いからです。
自分の実力に合っていない学習は、時間の無駄になってしまう可能性があります。
具体的な学習ステップは以下の通りです。
まずは最新の過去問を、時間を計って自力で解いてみましょう。
そして、自己採点をして正答率を算出します。
ここで大切なのは、点数に一喜一憂するのではなく、「どの分野の知識が足りないのか」を冷静に分析することです。
自己分析の結果をもとに、以下の目安で学習計画を立て直します。
- 正答率が5割以下の方:基礎力が不足している状態です。急がば回れで、高校の教科書や基礎的な参考書、場合によっては中学レベルの内容から徹底的に復習し、土台を固め直しましょう。
- 正答率が7割以下の方:基礎はあるものの、定着していない知識や応用力に課題があります。大学入試レベルの問題集を中心に演習を重ね、知識の穴を埋めていきましょう。
- 正答率が7割以上の方:実力は十分です。兵庫県以外の全国の過去問にも挑戦し、多様な問題形式に触れることで、さらに得点力を盤石なものにしていきましょう。
教科知識の学習と並行して、必ず関連する学習指導要領の解説書にも目を通してください。
「この知識は、子どもたちにどんな力を身につけさせるために教えるのか」という視点を持つことで、記述問題や指導法に関する問題への対応力が格段に向上します。
このように、自分を客観視することから始め、適切なレベルの学習を積み重ねることが、配点の高い教科専門で確実に得点するための最も賢明な方法と言えるでしょう。
専門教養の勉強方法は、下記の記事も参考にしてください。
集団面接
集団面接は、知識だけでは測れない「先生としての人間性」を見る試験です。
あなたのコミュニケーション能力や協調性、教育への熱意が評価されます。
うまく話すこと以上に、周りの意見をしっかり聴けるかが重要になる、奥が深い試験ですよ。
集団面接の概要
| 試験時間 | 15分 |
|---|---|
| 人数 | 5人程度 |
| 配点 | 100点満点 |
| 評価基準 | ・健康性 ・積極性 ・共感性 ・社会性 |
集団面接の流れ
- テーマの事前告知:試験の約10日前に、複数のテーマがホームページで公開されます。
- 受付と説明:会場で受付を済ませると、試験全体の流れについて説明があります。
- テーマ発表:試験教室に移動後、事前に公開されたテーマの中から1つが発表され、討論が始まります。
- 集団討論:発言は挙手制です。時間内に良い議論ができるよう、協力し合う姿勢が大切です。
集団面接の過去問
過去のテーマを見ると、教育現場の課題や理想の教師像に関するものが繰り返し出題されていることが分かります。
| 令和8年度 | 1 学び続ける教員 2 防災教育の重要性 3 児童生徒が安心して過ごせる学校づくり |
|---|---|
| 令和7年度 | 1 あなたにとっての理想の教員像 2 学校における子どもたちの安心・安全の確保 3 体験活動の必要性 |
| 令和6年度 | 1 これからの時代に求められる教員 2 児童生徒の主体的な学びを促す授業づくり 3 児童生徒の成長を促す生徒指導 |
| 令和5年度 | 1 教員としての資質向上 2 情報モラル教育の必要性 3 児童生徒の可能性を引き出す指導 |
| 令和4年度 | 1 ICTの導入により学校はどう変わるか 2 児童生徒が安心して学べる学校にするために 3 これからの教員の使命 |
| 令和3年度 | 1 未来への道を切り拓く力の育成 2 感動体験を味わわせる取組 3 魅力ある学校づくりに必要な取組 |



テーマは事前にホームページで複数公開されます。当日、その中から1つが指定されて実施します。
集団面接の対策方法
集団面接で評価される人には、2つの共通点があります。
それは、「話す中身(知識)」と「伝え方(スキル)」の両方をバランス良く備えていることです。
いくら良いことを言おうとしても、教育に関する知識や自分の考えがなければ話は深まりません。逆に、知識があっても、一方的に話すだけでは協調性がないと判断されてしまいます。
過去のテーマを見ると、「教育時事」や「理想の教師像」がよく問われるのが分かりますね。
まずは文科省や兵庫県の資料を見て、最新の教育課題について知識を仕入れましょう。その上で、「自分ならどうするか」を考えておくことが、全ての土台になります。
日頃から友人や仲間と、教育問題について話す機会を作りましょう。
練習では、「〇〇という理由で、私は△△と考えます」のように、常に根拠をセットで話すクセをつけることが大切です。
本番さながらの練習は、最低でも1〜2回は経験しておきましょう。
緊張した中で初対面の人と議論するのは、想像以上に難しいからです。
大学のキャリアセンターや予備校の模擬面接などを活用し、客観的なアドバイスをもらうと、自分の課題がはっきり見えますよ。
知識とスキルの両輪をしっかり準備して、自信を持って本番に臨んでください。
【兵庫県教員採用試験】第2次試験の内容
兵庫県教員採用試験の第2次試験は、最終合格に向けた最後の選考です。
第1次試験が知識のテストだったのに対し、第2次試験では「教員として、実際にどう動けるか」という実践的な力が見られます。
試験は「個人面接」「模擬授業」「実技試験」の3つ。あなたの先生としての力が、いろいろな面から評価されます。
個人面接
個人面接は、あなた自身の人柄を知るための対話です。
自己PRや志望動機はもちろん、教員に向いているか、どんな人柄かまで、話しながら総合的に見ていきます。
個人面接の概要
| 試験時間 | 25分 |
|---|---|
| 面接官 | 3人 |
| 配点 | 180点満点 |
| 評価基準 | ・態度、表現力 ・意欲、積極性 ・判断力 ・専門性 ・将来性 |
個人面接の傾向
兵庫県の個人面接は、定番の質問から、少し考えさせられる質問まで、幅広く聞かれるのが特徴です。
よく聞かれるのは、こんな内容です。
- あなた自身のこと:志望動機、自己PR、長所や短所など
- 先生としての考え:どんな先生になりたいか、生徒指導で大切なことは何か
- もしも…の場面指導:「もし〇〇な生徒がいたら、どうしますか?」
- 兵庫県への思い:「どうして兵庫県の先生になりたいのですか?」
▼実際に聞かれた質問や、もっと詳しい対策は下の記事で解説しています。ぜひチェックしてくださいね!
個人面接の対策
個人面接の対策は、「自分と向き合うこと」と「声に出して話す練習」の2つが全てです。
なぜなら、面接官が聞きたいのは、ネットで調べたような答えではありません。あなた自身の言葉で語られる、あなたの考えや経験だからです。
具体的な準備は、この3ステップで進めてみてください。
まずはノートとペンを用意しましょう。
- 「なんで先生になりたい?」
- 「なんで兵庫県?」
- 「自分の強みって何だろう?」
と、自分に「なんで?」を問いかけ、正直な答えを書き出してみてください。
自分の考えの芯がはっきりしますよ。
頭の中だけで考えず、実際に声に出して話す練習が欠かせません。
話してみると、「あれ、うまく言えないな」という部分が見つかります。
スマホで録音して聞き返すのも、すごく効果的です。
一番の近道は、他の人に見てもらうことです。
大学の先生や友人にお願いして、客観的なアドバイスをもらいましょう。
自分では気づけない話し方のクセや、分かりにくい部分を教えてもらえます。
完璧な答えを準備する必要はありません。大切なのは、あなたの教育への熱意を、自分の言葉で伝えることですよ!
▼より詳しい傾向や対策方法は以下の記事で解説しています。
模擬授業
模擬授業は、面接官を子どもたちに見立てて、実際に授業をやってみる試験です。
あなたの授業スキルや、子どもたちへの伝え方を直接見られます。まさに、先生としての一番の見せ場ですね。
模擬授業の概要
| 試験時間 | 15分 |
|---|---|
| 面接官 | 3人 |
| 配点 (評価) | 120点満点 |
| 評価基準 | 教材内容に関する 知識・理解 構成力 声・表情・所作 |
ICTを活用した模擬授業について
一部の教科では、ICT機器(パソコンやタブレットなど)を使った模擬授業が必須です。ICTをどう授業に活かすか、あなたのアイデアと実践力が試されます。
以下の教科を受験する方は、ICT活用の準備が必要です。
- 中学校:国語、社会、数学、理科、技術、英語
- 高等学校:国語、地理歴史・公民、数学、理科、英語
模擬授業の流れ
模擬授業が始まる前に事前告知されていた課題から1つが指定されます(教科書のコピーを受け取る)。
その後、試験室まで移動。
指定された課題を見て、授業の組み立てを考える時間が5分間与えられます。
最初に授業のねらいを1分で説明し、その後12分間の授業を行います。時間は厳しいので、時間配分がとても大切です。
最後に、自分が行った授業について面接官から質問されます。
模擬授業の過去問(課題)
| 令和8年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
|---|---|
| 令和7年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
| 令和6年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
| 令和5年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
| 令和4年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
模擬授業の対策
模擬授業で評価されるのは、「生徒が主役の授業」ができているかどうかです。
なぜなら、先生が一方的に話すだけの授業は、良い授業とは言えないからです。面接官は、「この先生の授業は、子どもたちが楽しく参加できそうか?」という視点で見ています。
具体的な準備は、この3ステップで進めましょう。
まずは、事前に公開された全ての課題で、授業のシナリオ(指導案)を作ります。
このとき一番大切なのは、「生徒に問いかける場面」や「考えさせる場面」を必ず入れること。
あなた一人で話す時間をできるだけ短くするのがポイントです。
シナリオができたら、実際に声に出して練習します。
必ずストップウォッチで時間を計りましょう。12分は想像以上に短いです。
どの部分に何分かけるか、体に覚え込ませてください。
一番効果があるのが、他の人に見てもらうこと。
友人や大学の先生にお願いして、生徒役になってもらいましょう。
- 「声は聞きやすいか」
- 「表情は硬くないか」
- 「説明は分かりやすいか」
など、自分では気づけない点をたくさん教えてもらえますよ。
完璧な授業を目指す必要はありません。
あなたが子どもたちと、どんな授業を作りたいか。その熱意と工夫が伝われば大丈夫です。
実技試験
兵庫県教員採用試験の実技試験は、専門的技能や実践的能力があるかどうかを評価・判断する人物試験です。
専門知識の有無だけでなく、児童生徒に知識を伝えるための教育的なアプローチや方法論も重要視されます。
中学校、高校のうち、以下の教科および小学校、養護教諭の受験者が対象です。
- 音楽
- 美術
- 保健体育
- 技術
- 家庭
- 英語
- 書道



専門知識の有無だけでなく、児童生徒に知識を伝えるための教育的なアプローチや方法論も重要視されます。
実技試験の課題
| 小学校 | 【音楽】 ・歌唱「冬げしき」 ・器楽「まきばの朝」(キーボード、鍵盤ハーモニカ、ソプラノリコーダーのいずれかを選択して演奏) 【体育】 ・機械運動(マット運動) ・ボール運動(バスケットボール) | |
|---|---|---|
中高 | 音楽 | ・新曲視奏(アルトリコーダー) ・弾き語り ・和楽器演奏(任意の楽器・曲) |
| 家庭 | 被服、食物に関する基本的な技術 | |
| 理科 | 実験、観察 | |
| 保健体育 | ・機械運動 ・陸上競技 ・水泳 ・球技(バスケットボールまたはバレーボール) ・武道(柔道または剣道)またはダンス | |
| 英語 | 英語によるコミュニケーション能力テスト | |
| 美術 | ・鉛筆デッサン ・基礎デザイン(色彩構成) | |
| 技術 | ・ものづくりに関する基礎的技術 ・コンピュータの活用に関する基礎的技術 | |
| 高校 | 工業 | ・機械:機械に関する基礎的技術 ・電気:電気電子に関する基礎的技術 ・建築:建築・土木に関する基礎的技術 ・デザイン:デザインに関する基礎的技術 |
| 書道 | ・毛筆 ・硬筆 | |
| 商業 | コンピュータの活用技術 | |
| 情報 | 情報に関する基礎的技術 | |
| 養護教諭 | 養護教諭の職務に関する基礎的技術 | |
実技試験の対策
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
また、自己評価だけでなく、指導者や同僚からフィードバックをもらうことで、自分では気づかない改善点を発見することができます。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象です。
そのため、実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
兵庫県教員採用試験に関するFAQ
ここでは、兵庫県教員採用試験について、受験生からよく寄せられる質問にお答えします。
Q. 過去問はどこで手に入りますか?
A.兵庫県教員採用試験の過去問は、兵庫県教育委員会のホームページから無料でダウンロードできます。
試験の傾向を知る上で、過去問は一番の情報源です。
まずは最新のものを解いて、自分の実力を確かめてみましょう。
下記の記事でも、過去問の入手方法や活用法を詳しくまとめています。
Q. 最新の倍率はどれくらいですか?
A.令和8年度の全体の倍率は約3.5倍でした。
ただし、校種によって差が大きく、特に養護教諭や栄養教諭は高倍率になる傾向があります。
| 校種 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
|---|---|---|---|
| 小学校 | 1,310 | 507 | 2.6倍 |
| 中学校 | 902 | 258 | 3.5倍 |
| 高等学校 | 1,006 | 207 | 4.9倍 |
| 特別支援 | 245 | 92 | 2.7倍 |
| 養護教諭 | 274 | 25 | 11.0倍 |
| 栄養教諭 | 69 | 5 | 13.8倍 |
| 合計 | 3,806 | 1,094 | 3.5倍 |
倍率はあくまで参考の数字です。
数字に惑わされず、自分がやるべき対策をしっかり進めることが、合格への一番の近道ですよ。
▼兵庫県教員採用試験の倍率は以下の記事で詳しく解説しています。



その他、兵庫県に関する質問・相談は公式LINEまで!
兵庫県教員採用試験は難しいのか
今回は、兵庫県教員採用試験の内容から具体的な対策方法まで解説しましたが、「結局、兵庫県の教員採用試験って難しいの?」と感じているかもしれません。
結論から言うと、簡単ではありません。でも、正しい対策をすれば、合格は十分に可能です。
難しいと感じる理由は、筆記試験の範囲が広かったり、面接や模擬授業といった人物重視の試験があったりするからでしょう。
でも、この記事で見てきたように、試験にははっきりとした傾向があります。
- 一般教養は、勉強する順番がポイント。
- 教科専門は、自分の実力に合ったレベルから始めるのが近道。
- 面接や模擬授業は、事前準備と練習で上達。
つまり、やみくもに頑張るのではなく、ポイントを押さえて正しく努力できるかどうかが、合否を分けるのです。
試験の難易度は、あなたの準備次第で大きく変わりますよ。
悩んでいる間にも時間は過ぎています。1秒も無駄にしないマインドで最後までやりきりましょう!応援しています!
もし一人での対策に困ったり、不安を感じたりしたときは、遠慮なく僕を頼ってください。あなたが合格できるよう、全力でサポートします!
▼個別コーチングは以下の記事をご覧ください。
▼兵庫県以外の試験内容が知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
「来年度の教採こそは…」
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