兵庫県教員採用試験の内容を解説します。
兵庫県では、第1次選考試験で一般教養・教科専門・集団面接試験、第2次選考試験で模擬授業・個人面接試験や実技試験などが実施されます。
とはいえ、校種や職種によって試験内容が異なるため注意が必要です。
まずは試験の全体像を確認していきましょう。
兵庫県教員採用試験の内容
兵庫県教員採用試験は、第1次選考試験・第2次選考試験で構成される二段階選抜方式です。
第1次選考試験では筆記試験による基礎的な知識・技能や集団面接を通したコミュニケーション能力を確認し、第2次選考試験では個人面接や模擬授業を通して、教員としての人物面や実践力を評価します。
試験内容は校種・職種によって少し異なるため、最初に全体像を確認しておきましょう。
| 選考 | 試験内容 | 小 | 中 | 高 | 特 | 養 | 栄 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 第1次選考試験 | 一般教養 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 教科専門 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
| 集団面接試験 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
| 第2次選考試験 | 模擬授業 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 個人面接試験 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
| 実技試験 | ー | △ | △ | △ | ◯ | ー |
*「ー」:実施なし
*「△」:一部の教科で実施
配点
| 選考・検査 | 試験・検査内容 | 配点・評価 |
|---|---|---|
| 第1次選考試験 | 一般教養 | 100点 |
| 教科専門 | 200点 | |
| 集団面接試験 | 100点 | |
| 第2次選考試験 | 模擬授業 | 120点 |
| 個人面接試験 | 180点 | |
| 実技試験(対象者のみ) | 100点または150点 |
第1次選考試験は一般教養100点、集団面接試験100点に対し、教科専門が200点と高くなっています。第2次選考試験では模擬授業と個人面接試験を合わせて300点満点と、人物重視の配点になっています。
まずは配点の高い試験を中心に対策を進めましょう。
選考方法
| 第1次選考試験 | 区分、校種及び教科(科目・分野)ごとに設定された合格基準に基づき、一般教養、教科専門、集団面接試験の結果により判定します。(※各試験の合格基準に達しない場合は、総合判定得点に関わらず不合格となります) |
|---|---|
| 登録判定 (最終結果) | 最終合否は、第1次選考試験の成績に関わらず第2次選考試験の成績のみで判定します。(※各試験に合格基準あり) |
兵庫県では、最終合否が第2次選考試験の成績のみで決定されます。第1次選考の成績は持ち越されません。
そのため、筆記試験の対策だけでなく、模擬授業や個人面接の対策をどれだけ深く行えるかが最終合格への鍵となります。
兵庫県教員採用試験の一次試験
兵庫県教員採用試験の第1次選考試験では、一般教養・教科専門・集団面接試験が実施されます。
一般教養
一般教養は、教員として必要な基礎的教養を問う筆記試験です。
英語の運用力をみる問題、情報に関する問題、教職教養に関する問題、時事問題などを含めて出題されます。
| 対象校種 | 全校種共通 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分間 |
| 試験形式 | 択一式 |
| 配点 | 100点 |
出題範囲は広いため、やみくもに勉強を始めるのではなく、出題傾向を把握しておくことが大切です。
一般教養の勉強方法を詳しくみる
教科専門
教科専門は、志望する校種・教科の専門知識と指導力を問う筆記試験です。
全校種・教科が対象で、試験時間90分・200点満点で実施されます。
| 対象校種 | 全校種・教科 |
|---|---|
| 試験時間 | 90分間 |
| 出題範囲 | 【小学校・特別支援学校区分】 5教科(国語、社会、算数・数学、理科、英語)[概ね義務教育課程修了程度] 【それ以外の区分】 出題教科の専門に関するもの |
| 解答方法 | 小学校・特別支援学校区分:択一式 それ以外の区分:記述式 |
| 配点 | 200点満点 |
「小学校・特別支援学校区分」は5教科からの択一式、それ以外の校種・教科では記述式を含む専門的な内容が出題されます。
配点が200点と非常に高いため、教科の知識を確実なものにしておくことが重要です。
教科専門の勉強法を詳しくみる
集団面接試験
集団面接試験は、与えられたテーマに基づき受験者同士で集団討議を行う試験です。
| 対象校種 | 全志願区分 |
|---|---|
| 試験時間 | 約20分 |
| 面接官 | 2人程度 |
| 受験者数 | 8人程度 |
| 配点 | 100点 |
出題テーマ
集団面接のテーマは事前にホームページで3つ公開されます。当日、その中から1つが指定されて討論するという流れ。
どのテーマが出ても大丈夫なように準備してください。
| 2026年実施 | 1 教員に求められる倫理観と規範意識 2 「主体的・対話的で深い学び」を実現するための授業づくり 3 児童生徒の安心・安全の確保 |
|---|---|
| 2025年実施 | 1 学び続ける教員 2 防災教育の重要性 3 児童生徒が安心して過ごせる学校づくり |
| 2024年実施 | 1 あなたにとっての理想の教員像 2 学校における子どもたちの安心・安全の確保 3 体験活動の必要性 |
| 2023年実施 | 1 これからの時代に求められる教員 2 児童生徒の主体的な学びを促す授業づくり 3 児童生徒の成長を促す生徒指導 |
| 2022年実施 | 1 教員としての資質向上 2 情報モラル教育の必要性 3 児童生徒の可能性を引き出す指導 |
| 2021年実施 | 1 ICTの導入により学校はどう変わるか 2 児童生徒が安心して学べる学校にするために 3 これからの教員の使命 |
| 2020年実施 | 1 未来への道を切り拓く力の育成 2 感動体験を味わわせる取組 3 魅力ある学校づくりに必要な取組 |
周囲と適切にコミュニケーションを取りながら、自分の考えを論理的に伝える練習をしておきましょう。
集団面接の対策方法を詳しく見る
兵庫県教員採用試験の二次試験
兵庫県教員採用試験の第2次選考試験では、模擬授業・個人面接試験が実施され、一部の校種・教科で実技試験が加わります。
第2次選考試験の成績のみで最終合否が決定されるため、非常に重要な選考となります。
模擬授業
模擬授業は、教科等の専門知識に関する理解や、授業の構成力、教員としての所作を問う試験です。
| 対象校種 | 全受検区分 |
|---|---|
| 試験時間 | 約15分間(養護教諭区分は模擬保健指導として約8分間) |
| 評価段階 | 6段階評定 |
試験の流れ(テーマ告知から口頭試問まで)
模擬授業は、当日テーマを与えられて即興で行う形式です。
- STEP① テーマの告知: 一次試験合格発表後、模擬授業の課題分野が兵庫県教育委員会HPで公開されます。
- STEP② テーマの発表: 試験当日、事前に告知された課題の中から1つが指定され、教科書のコピーなどを受け取ります。
- STEP③ 構想(5分間): 別室で授業の構想を5分間で行います。
- STEP④ 模擬授業(約12分): 冒頭1分で本時のねらいと内容を説明し、授業を開始します。
- STEP⑤ 口頭試問: 模擬授業の内容について面接官から質問されます。
特に構想時間が5分と非常に短いのが特徴です。
事前に公表される課題分野について、複数の授業パターンを準備しておく必要がありますね。
模擬授業の3つの評価基準
模擬授業の評価基準は以下の3点です。
- 教材内容に関する知識・理解:教科等の専門知識に関する評価
- 構成力:授業の構成に関する評価
- 声・表情・所作:教員としての所作等に関する評価
*兵庫県公立学校教員採用候補者選考試験実施要項. p.15.
限られた時間の中で、いかに分かりやすく、生徒の興味を引きつける授業を展開できるかが問われます。
過去の出題テーマ例
参考として、昨年度の模擬授業で出題されたテーマの一部をご紹介します。
| 採用年度 | テーマ |
|---|---|
| 令和8年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
| 令和7年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
| 令和6年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
| 令和5年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
| 令和4年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
| 令和3年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
| 令和2年度 | 模擬授業の課題(PDF) |
令和8年度試験から、一部の教科では受験者自身が持ち込んだICT機器(ノートPC、タブレット等)を使用して模擬授業を行うことになりました。
- 中学校・特別支援学校区分(国語、社会、数学、理科、技術、英語)
- 高等学校区分(国語、地理歴史・公民、数学、理科、英語)
対象となる方は、ICT機器の準備はもちろん、プロジェクタへの接続方法の確認や、効果的な活用方法の検討が必須となります。
県教育委員会からは、USB Type-CとHDMIの変換器は用意されるとのことですが、それ以外の変換器が必要な場合は持参する必要があります。
模擬授業の対策方法を詳しくみる
個人面接試験
個人面接試験では、教員としての資質や適性が総合的に評価されます。
また、学校現場において想定される生徒指導や保護者対応等に関する場面指導の試問も含まれるのが特徴です。
| 対象校種 | 全受検区分 |
|---|---|
| 試験時間 | 約25分間(養護教諭区分は約32分間) |
| 面接官 | 3人程度 |
面接対策を進めるうえで大切なのは、面接官がどのような観点で評価しているのかを理解しておくことです。
評価の観点(6段階評定)
| 項目 | 評価される内容 |
|---|---|
| 態度・表現力 | 表情や話し方に関する評価 |
| 意欲・積極性 | 仕事に対する意欲や情熱に関する評価 |
| 判断力 | 状況に応じた判断力に関する評価 |
| 専門性 | 教科科目の専門的指導力に関する評価 |
| 将来性 | 教員としての資質や人間性に関する評価 |
面接では知識量だけでなく、教職への理解や人物面、そして突発的な事態に対する判断力も評価されます。
志望理由や教育観を自分の言葉で説明できるよう準備するだけでなく、場面指導の回答パターンも十分に準備しておきましょう。
個人面接の対策方法を詳しくみる
実技試験
実技試験は、受検する学校の種類及び教科に応じた実技の能力をみるために実施されます。(一部の教科のみ)
| 対象校種 | 中学校・特別支援学校区分/高等学校区分のうち、音楽・家庭・英語・保健体育・美術・技術・書道、および養護教諭 | |
|---|---|---|
| 主な試験内容 (例) | 保健体育 | 器械運動、陸上競技、水泳、球技、武道またはダンス |
| 音楽 | 初見視奏(アルトリコーダー、ピアノ)、弾き語り、和楽器演奏、専門実技 | |
| 英語 | 英語によるコミュニケーション能力テスト | |
| 養護教諭 | 養護教諭の職務に関する基礎的技術 | |
| 配点 | 音楽・美術・書道・保健体育:150点/その他の教科及び養護教諭:100点 | |
兵庫県教員採用試験の情報を配信しています。倍率や試験結果、過去問分析などをまとめていますので、受験対策に活用してください。
兵庫県教員採用試験の合格に向けて今から始めたいこと
兵庫県教員採用試験では、一般教養・教科専門・模擬授業・個人面接試験など、さまざまな試験が実施されます。
まずは自分が受験する校種・教科の試験内容を確認したうえで、配点や選考方法を踏まえて優先順位を決めることが大切です。
特に兵庫県では最終合否が第2次選考試験の成績のみで決まるため、模擬授業や面接試験は合否に大きく影響します。早めに対策を始めておきましょう。
他の自治体の試験内容については、以下の記事でまとめています。


