兵庫県の公立学校で教員を目指している方に向けて、教員採用選考試験の内容(第1次試験・第2次試験)をわかりやすく整理しました。
選考スケジュールや実施状況(結果)など、受験に必要な情報をガイドブックのような感覚でまとめています。これから本格的に準備を始める方の役に立つはずです。
出題傾向や選考方法を理解しないまま勉強を進めてしまうと、努力が成果に結びつきにくくなります。
まずは兵庫県教員採用試験の試験制度を正しく把握することから始めていきましょう。
兵庫県教員採用試験の概要
| 募集要項 | 配布 | 記載なし(Webにて公開・出願) |
|---|---|---|
| 出願期間 | 令和8年4月6日(月)~5月11日(月) | |
| 試験日程 | 一次試験 | 【集団面接試験】令和8年6月13日(土) 【筆記試験】令和8年7月19日(日) |
| 二次試験 | 令和8年8月16日(日)~27日(木)のうち指示する日 | |
| 受験資格 | 年齢制限 | ー |
| 生年月日 | 昭和40年4月2日以降に生まれた者 | |
| 採用予定 | 小学校 | 400名 (別途、特別支援学校枠15名あり) |
| 中学校 | 260名 (教科別)国語50名、社会20名、数学40名、理科40名、音楽10名、美術15名、保健体育15名、技術10名、家庭10名、英語50名 (別途、特別支援学校枠15名あり) | |
| 高等学校 | 200名 (教科別)国語30名、地理歴史・公民25名、数学26名、理科22名、音楽2名、美術1名、書道1名、保健体育24名、家庭4名、看護3名、福祉1名、情報6名、農業3名、工業16名、商業6名、英語30名 | |
| 特別支援 | 80名 (特別支援学校自立教科[理療]は募集するすべての区分・教科・校種に含む) | |
| 養護教諭 | 25名 | |
| 栄養教諭 | 5名 | |
| 筆記試験 | 教職教養 | 一般教養に含む |
| 一般教養 | 60分(択一式) | |
| 専門教養 | 90分(小学校・特別支援学校区分は択一式、それ以外は記述式) | |
| 小論文 | ー | |
| 人物試験 | 個人面接 | 約25分(養護教諭区分は約32分) |
| 集団面接 | 約20分(テーマに基づき集団討議を実施) | |
| 集団討論 | 集団面接内で実施 | |
| 集団活動 | ー | |
| 模擬授業 | 約15分(養護教諭区分は模擬授業にかえて約8分間の模擬保健指導) | |
| 実技試験 | 音楽、美術、家庭、英語、保健体育、技術、書道、養護教諭 |
*「ー」は実施なし
兵庫県教員採用試験の内容
兵庫県教員採用試験では、筆記試験だけでなく、集団面接や模擬授業、実技試験など複数の試験が課されます。
試験は第1次試験と第2次試験の2段階で行われます。第1次試験で集団面接と筆記試験を実施し、第2次試験で模擬授業・個人面接および実技試験によって最終合否が決定されるのが大きな特徴です。
試験内容は、志願区分・校種・教科により異なります。一般選考の試験内容は以下のとおりです。
| 選考方法 | 試験種目 | 配点 |
|---|---|---|
| 第1次試験 | 集団面接試験 | 100点 |
| 教科専門 | 200点 | |
| 一般教養 | 100点 | |
| 第2次試験 | 模擬授業・個人面接試験 | 300点 |
| 実技試験(対象教科のみ) | 100〜150点 |
第1次試験
兵庫県教員採用試験の第1次試験では、集団面接試験と筆記試験(一般教養・教科専門)が実施されます。
志望教科の専門知識や、教育に関する基礎知識・一般教養が問われます。
一般教養
英語の運用力をみる問題・情報に関する問題・教職教養に関する問題・時事問題を含む、幅広い基礎的教養が出題されます。
| 対象校種 | 全校種共通 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分 |
| 問題数 | 【要確認】 |
| 出題形式 | 択一式(マークシート) |
| 配点 | 100点 |
出題範囲は広いですが、英語・情報・教職教養の比重が高い傾向があります。
優先順位をつけて勉強することが大事です。
教科専門
教科専門では、受験する校種・教科に関し、教員として必要な知識・技能・学習指導方法等の基礎が問われます。
小学校区分は択一式、それ以外の区分は記述式で出題されます。
| 対象校種 | 全校種・教科 |
|---|---|
| 試験時間 | 90分 |
| 出題範囲 | ①志望校種・教科の知識・技能 ②学習指導方法等の基礎 |
| 解答方法 | 小学校区分:択一式/それ以外:記述式 |
| 配点 | 200点 |
学習指導要領に関する問題も出題されるため、知識問題と並行して対策を進めることが必要です。
教科専門の勉強方法は、「教員採用試験の専門教養(科目)とは?試験内容や勉強方法を徹底解説」で解説しています。
集団面接(一次)
第1次試験では、集団面接(集団討議)が実施されます。
テーマに基づき、複数の受験者が1グループとなって討議を行う形式です。
| 対象校種 | 全志願区分 |
|---|---|
| 試験時間 | 約20分 |
| 面接官 | 2人程度 |
| 受験者数 | 8人程度 |
| 配点 | 100点 |
健康度・積極性・共感性・社会性の4項目が3段階評定で評価されます。
他の受験者の意見をしっかり聴きながら、端的に自分の考えを述べる姿勢が求められます。
出題テーマ
集団面接のテーマは事前にホームページで3つ公開されます。当日、その中から1つが指定されて討論するという流れ。
どのテーマが出ても大丈夫なように準備してください。
| 2026年実施 | 1 教員に求められる倫理観と規範意識 2 「主体的・対話的で深い学び」を実現するための授業づくり 3 児童生徒の安心・安全の確保 |
|---|---|
| 2025年実施 | 1 学び続ける教員 2 防災教育の重要性 3 児童生徒が安心して過ごせる学校づくり |
| 2024年実施 | 1 あなたにとっての理想の教員像 2 学校における子どもたちの安心・安全の確保 3 体験活動の必要性 |
| 2023年実施 | 1 これからの時代に求められる教員 2 児童生徒の主体的な学びを促す授業づくり 3 児童生徒の成長を促す生徒指導 |
| 2022年実施 | 1 教員としての資質向上 2 情報モラル教育の必要性 3 児童生徒の可能性を引き出す指導 |
| 2021年実施 | 1 ICTの導入により学校はどう変わるか 2 児童生徒が安心して学べる学校にするために 3 これからの教員の使命 |
| 2020年実施 | 1 未来への道を切り拓く力の育成 2 感動体験を味わわせる取組 3 魅力ある学校づくりに必要な取組 |
集団面接の対策方法を詳しく見る
第2次試験
兵庫県教員採用試験の第2次試験では、模擬授業・個人面接試験が全区分で実施され、一部の校種・教科で実技試験が加わります。
第2次試験は最終合否を決定する重要な選考です。最終合否は第1次試験の成績に関わらず、第2次試験の成績のみで判定されます。
模擬授業
模擬授業は、面接官を子どもたちに見立てて実際に授業を行う試験です。
区分・校種・教科に応じた授業スキルと、指導力が直接評価されます。
| 対象校種 | 全志願区分 |
|---|---|
| 試験時間 | 約15分(養護教諭区分は模擬保健指導として約8分) |
| 面接官 | 3人程度 |
| 配点 | 120点 |
| 評価基準 | 教材内容に関する知識・理解/構成力/声・表情・所作 |
個人面接
個人面接では、教員としての資質・教育観・専門性・児童生徒への対応力などが総合的に評価されます。
場面指導(学校現場において想定される生徒指導や保護者対応等)に関する試問も含まれます。
| 対象校種 | 全志願区分 |
|---|---|
| 試験時間 | 約25分(養護教諭区分は約32分) |
| 面接官 | 3人程度 |
| 配点 | 180点 |
| 評価基準 | 態度・表現力/意欲・積極性/判断力/専門性/将来性 |
面接の質問例や対策は、「兵庫県教員採用試験の面接対策!過去の質問や面接時間は?」でまとめています。
実技試験
実技試験は、一部の校種・教科で実施されます。
教科に応じて演奏・作品制作・運動技能の披露・英語でのコミュニケーション能力テストなどが課され、教科指導に必要な実技能力が評価されます。
| 対象区分・教科 | 中学校・特別支援学校区分/高等学校区分のうち、音楽・家庭・英語・保健体育・美術・技術・書道、および養護教諭区分 | |
|---|---|---|
| 試験内容 | 音楽 | ①初見視奏(アルトリコーダー・ピアノ)②弾き語り③和楽器演奏④専門実技 |
| 家庭 | 被服・食物に関する基礎的・基本的な技術 | |
| 英語 | 英語によるコミュニケーション能力テスト | |
| 保健体育 | ①器械運動②陸上競技③水泳④球技⑤武道またはダンス | |
| 美術 | ①鉛筆デッサン②基礎デザイン(色彩構成) | |
| 技術 | ①ものづくりに関する基礎的技術②コンピュータの活用に関する基礎的技術 | |
| 書道 | 毛筆・硬筆 | |
| 養護教諭 | 養護教諭の職務に関する基礎的技術 | |
| 配点 | 音楽・美術・書道・保健体育:150点/それ以外・養護教諭:100点 | |
試験形式を事前に確認し、実際の試験を想定した練習を行っておくことが大切です。
兵庫県教員採用試験の選考スケジュール
兵庫県教員採用試験は、例年4月上旬から出願が始まり、第1次試験・第2次試験を経て最終合格者が決定されます。
主な選考スケジュールは以下のとおりです。
| 4月上旬〜5月上旬 | 出願期間(インターネット) |
|---|---|
| 6月上旬 | 第1次試験①:集団面接試験 |
| 7月下旬 | 第1次試験②:筆記試験(一般教養・教科専門) |
| 8月上旬 | 第1次試験合格発表 |
| 8月中旬〜下旬 | 第2次試験(模擬授業・個人面接・実技試験) |
| 9月中旬 | 最終合否発表 |
出願から最終合格発表まで長丁場の試験です。
スケジュール管理が必要なので、対策を始める前にカレンダーに書き込んでおきましょう。
より詳しい試験日程や出願期間については、「【令和9年度】兵庫県教員採用試験の日程|いつから対策を始める?」で詳しく解説しています。
兵庫県教員採用試験の実施結果(倍率)
兵庫県教員採用試験の倍率は、採用予定数や受験者数の影響を受けて毎年変動します。
過去5年間の実施結果は次のとおりです。
- 2025年実施(令和8年度採用):3.5倍
- 2024年実施(令和7年度採用):3.6倍
- 2023年実施(令和6年度採用):4.0倍
- 2022年実施(令和5年度採用):4.6倍
- 2021年実施(令和4年度採用):4.6倍
倍率だけで難易度を判断せず、試験内容や配点を踏まえて対策を進めることが大切です。
校種・教科ごとの詳しい倍率や推移については、「【令和8年度】兵庫県教員採用試験の倍率を教科別に徹底解説」の記事で詳しく解説しています。
兵庫県教員採用試験に関するFAQ
兵庫県教員採用試験の志望者が抱く共通の疑問にお答えしていきます。
Q-1.受験資格(年齢制限)はありますか?
A-1 受験するには大きく分けて「年齢・免許・法律」の3つの条件があります。
- 年齢の条件
-
昭和40年(1965年)4月2日以降に生まれた方が対象です。
- 教員免許の条件
-
出願する区分・校種・教科に応じた普通免許状を持っている(または令和9年3月31日までに取得見込みである)必要があります。
- 法律上の条件
-
地方公務員法第16条および学校教育法第9条で定められた「欠格条項」に該当しないこと、および「こども性暴力防止法」に基づく特定性犯罪の前科がないことが必須です。
Q-2.過去問はどこで入手できますか?
A-2 兵庫県教育委員会のホームページから入手・閲覧できます。
筆記試験の問題用紙は試験当日に持ち帰ることができます。集団面接のテーマや模擬授業の課題は兵庫県教育委員会のホームページに掲載されています。
「兵庫県教員採用試験の過去問はダウンロードできる?活用方法も解説!」でも過去問情報をまとめています。
Q-3.令和9年度採用(2026年実施)の主な変更点はありますか?
A-3 昨年度から7点の変更があります。主なものは以下の3点です。
- 本県公立学校臨時教諭等への第1次選考試験全部免除の新設
-
出願時点で本県公立学校の臨時教諭等として任用されている者について、希望により第1次選考試験をすべて免除します。
- 英語資格所有者への教科専門試験免除の新設
-
英語区分の出願者のうち、一定の英語資格所有者は希望により第1次選考試験の教科専門試験が免除されます。
- 「東京」試験場の実施対象を全区分・教科に拡大
-
募集するすべての区分・校種・教科で東京試験場での受験が可能となります。
兵庫県教員採用試験の合格に向けて
本記事では、兵庫県教員採用試験の試験内容や配点、選考の流れ、最新の変更点を解説しました。
兵庫県教員採用試験は、第1次試験と第2次試験の2段階で選考が進み、最終合否は第2次試験の成績のみで判定される方式が採用されています。
そのため、筆記から面接、模擬授業、実技に至るまで、すべての試験種目でバランスよく得点することが合格のポイントになります。
対策は早く始めるほど有利になります。正しい方向で準備を進め、合格を目指しましょう。
兵庫県の最終合格は第2次試験の成績のみで決まります。
筆記対策と並行して模擬授業や個人面接の準備を進めましょう。
試験日程や過去問、倍率などの記事もあります。気になるところから読んでみてください。

