本記事では、栃木県教員採用試験の内容と対策のポイントを徹底解説します。
栃木県教員採用試験の一次・二次試験の概要から合格に向けた具体的な準備方法まで、網羅的に理解できる内容となっています。
敵を知らずして対策を始めてしまうのは、時間の無駄になりかねません。
本記事を参考に栃木県教員採用試験の合格に向けて着実に対策を始めましょう。
主に一般選考(2024年実施試験)を対象としています!
栃木県教員採用試験の一次試験内容
栃木県教員採用試験の一次試験は、「一般教養」、「専門教科」、「実技試験」で構成されています。
それぞれの試験内容と対策のポイントを詳しく解説します。
一般教養
一般教養は、教職員として必要な基礎能力や専門性がどれくらい備わっているかを測る筆記試験です。
ここでは、一般教養の概要と出題範囲、対策方法をまとめています。
試験時間 | 50分 |
問題数 | 50問 |
出題形式 | 択一式(該当番号に〇する) |
配点 | 100点(1問2点×50問) |
一般教養の出題範囲
教育に関する基礎的な知識を問う「教職教養科目」と、高校までに習った基礎学力を測る「一般教養科目」から出題されます。
教 職 科 目 | 教育原理 | 教育の基本的な理念や目的、さまざまな教育理論を問う科目 |
---|---|---|
教育法規 | 教育に関連する法律や規則の理解力を測る科目 | |
教育心理 | 学習理論、生徒の発達段階、動機づけや認知のプロセスに関する科目 | |
教育史 | 日本や世界の教育の変遷、重要な教育改革や教育思想の流れに関する科目 | |
一 般 科 目 | 人文科学 | 国語や英語の基礎学力を測る科目 |
社会科学 | 地理歴史・公民の基礎学力を測る科目 | |
自然科学 | 数学や理科の基礎学力を測る科目 |
出題範囲は広いので、過去問の分析を徹底し、必要な科目とそうでない科目を見極め効率よく勉強しましょう。
【2024年版】栃木県教員採用試験の出題傾向【過去問10年分のデータ】」で公開しています。
過去10年間の出題範囲を分析したデータを、こちらの「この記事では、一般教養の出題範囲を科目別・分野別にまとめているので、どこから勉強すればいいのか一目でわかりますよ!
一般教養の対策方法
一般教養を効率よく勉強するには、次の2つを意識しましょう。
出題数の多い科目から勉強する
Point①:たとえば、科目ごとの出題数は以下のようになっています。
採用年度 | 2021 | 2022 | 2023 |
---|---|---|---|
教育原理 | 5 | 5 | 4 |
教育法規 | 4 | 4 | 4 |
教育心理 | 4 | 4 | 4 |
教育史 | 2 | 2 | 2 |
国語 | 9 | 9 | 9 |
英語 | 5 | 5 | 5 |
世界史 | 1 | 1 | 1 |
日本史 | 2 | 2 | 2 |
地理 | 2 | 1 | 2 |
政治 | 1 | 1 | 1 |
経済 | 1 | 0 | 1 |
数学 | 7 | 7 | 7 |
物理 | 2 | 2 | 1 |
化学 | 2 | 2 | 2 |
生物 | 1 | 2 | 2 |
地学 | 2 | 1 | 1 |
その他 | 0 | 2 | 2 |
- 数字は出題数です。
- 上記の科目別出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。
まずは、出題数が多く、理解に時間がかかる教育原理と教育法規、数学から勉強を始めることが重要です。
出題数の多い科目に集中することで、短期間で得点を伸ばすことができます。また、重要な科目で高得点を取ることで、全体の合格ラインを上げることができます。
主要科目(出題数の多い科目)にある程度の自信がついたら、次に他の科目の勉強を本格的に進めるのが効果的な方法です。
頻出度の高い分野から覚える
Point②:たとえば、教育心理の出題範囲は次のようになっています。
- 本試験問題より作成
- 上記の出題数は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。
まずは、出題頻度の高い「発達の理論」や「学習の理論」から重点的に覚えるのが効果的です。出題頻度の低い分野の勉強に時間を割く必要はありません。
頻出度の高い分野をしっかりと抑えた後、その他の分野を補完的に学習することで、全体的な理解を深め、試験に万全の態勢で臨むことができます。
一般教養の勉強方法は、下記の記事も参考にしてください。
専門教科
専門教科は、志望する校種・教科に関する専門的知識を測る筆記試験です。
ここでは、専門教科の概要と出題範囲、対策方法をまとめています。
試験時間 | 80分 *実技のある教科は50分 |
---|---|
問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 記述式 |
配点 | 100点満点 |
専門教科の出題範囲
専門教科の出題範囲は、受験する教科や科目によって異なります。
たとえば、小学校なら国語、算数、社会、理科、外国語、音楽、図工、体育、家庭などが出題されます。理科の場合、物理、化学、生物、地学などが出題範囲です。
また、教科・科目に関する知識だけでなく、学習指導要領や指導方法・指導案に関する問題が出題されることがあります。
各科目の基本的な知識を確実に身につけるとともに、学習指導要領についても把握しておくことが重要です。
専門教科の対策方法
専門教科は、受験者ごとに学力レベルや知識の差が大きく出やすいため、自分の学力に合った対策が必要不可欠です。
たとえば、数学教員を目指す人々の中には、高度な大学レベルの数学を自在に操ることができる人もいれば、基本的な中学校の算数の概念でつまずく人もいます。
全員が同じ教材で勉強しても、その教材が自分の学力レベルに合っていない場合、学習の効果は十分に得られません
まずは過去問を自力で解き、自分の実力を正確に把握することから始めてみてください。
過去問を解くことで、どの分野が得意でどの分野が苦手かが明確になります。この自己評価をもとに、次のような勉強計画を立ててみましょう。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす。基本的な概念や知識をしっかり固めることが大切です。
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける。より高度な問題に挑戦し、理解を深めることを目指しましょう。
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服。さらに実践的な問題に取り組むことで、試験本番に備えます。
専門教科では、基礎学力をしっかり固めることが大事です。
専門教科がしっかりしていれば、応用問題にも対応できるようになりますし、試験本番での安定したパフォーマンスにつながります。
まずは基本を徹底し、そこから応用力を磨いていきましょう。
専門教科の勉強方法は、下記の記事も参考にしてください。
実技試験
栃木県教員採用試験の実技試験は、専門的技能や実践的能力があるかどうかを評価・判断する人物試験です。
中学校、高校のうち、以下の教科が対象です。
- 音楽
- 美術
- 保健体育
- 上記は2025年度実施の教科です。
実技試験の内容
音楽 | ・聴音 ・ピアノ演奏 ・視唱 ・弾き歌い | 50点 |
---|---|---|
美術 | ・平面作品 ・立体作品制作 | 50点 |
保健体育 | ・機械運動 ・球技 ・武道ダンス | 50点 |
実技試験の対策方法
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
また、自己評価だけでなく、指導者や同僚からフィードバックをもらうことで、自分では気づかない改善点を発見することができます。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象です。
実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
栃木県教員採用試験の二次試験内容
栃木県教員採用試験の二次試験は、「個人面接」、「論作文」、「実技試験」が行われます。
それぞれの試験内容と対策のポイントを詳しく解説します。
個人面接
栃木県教員採用試験の個人面接は、自己PRや志望動機から教職員としての適性や素質、人間性などを評価・判断する人物試験です。
試験時間 | 20分 |
---|---|
面接官 | 3人 |
形式 | 個人面接 |
配点 | A~Eの5段階評価 |
質問例 | 会場までどうやって来ましたか。 どんな教師になりたいですか。 自分に足りないスキルは何だと思いますか。 併願状況を教えてください。 希望する勤務地はありますか。 |
頻出の質問に対する回答をある程度準備した後は、予備校等を利用して面接練習を行い、姿勢や話し方などを最適化していきましょう。
1人で練習しているだけでは気付けない点がたくさんあるからです。
たとえば、自分では自然だと思っている話し方が他人には緊張しているように見えることがあります。また、手の動きが多すぎたり、声のトーンが一定で単調に聞こえたりすることも多いです。
こうした点を他人からフィードバックを受けることで、より効果的なコミュニケーションができるようになります。
面接は、見た目や態度、話し方といった非言語的な要素も評価の対象となります。
他人の視点からのフィードバックを積極的に取り入れて、全体的な印象を良くする努力をしましょう。
詳しい内容は下記の記事も参考にしてください。
論作文
栃木県教員採用試験の論作文は、自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。
試験時間 | 50分 |
---|---|
文字数 | 600字~1000字 |
問題数 | 1題 |
評価基準 | ・内容 ・文章構成 ・文章表現力 |
配点 | A~Cの三段階評価 |
まずは出題テーマを分析し、論文を書くために必要な知識を把握しましょう。
次に、過去問を使って具体的なテーマの傾向を把握することが大事です。過去問を通じて傾向を知れば、どのような切り口で論じるべきかが見えてきます。
傾向を掴んだら、過去問を使って答案を作成し、繰り返し添削を受けることが重要です。
論文で落ちる人ほど、書いた後にそれを放置してしまうことが多いので注意しましょう。
過去問やより詳しい対策方法は、下記の記事も参考にしてください。
実技試験
栃木県教員採用試験の実技試験は、専門的技能や実践的能力があるかどうかを評価・判断する人物試験です。
中学校、高校のうち、以下の教科が対象です。
- 技術
- 家庭
- 英語
- 情報
- 工業(電気、機械、建築)
- 上記は2025年度実施の教科です。
実技試験の内容
実技試験の対策方法
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
また、自己評価だけでなく、指導者や同僚からフィードバックをもらうことで、自分では気づかない改善点を発見することができます。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象です。
実際の試験では面接と同じように楽しくできるように練習してください。
栃木県教員採用試験に関するFAQ
栃木県教員採用試験に関するFAQ(受験者から頻繁に寄せられる質問とその回答)をまとめています。
試験概要
試験日程
試験対策
まとめ|栃木県教員採用試験は難しいのか?
この記事では、栃木県教員採用試験の内容と対策のポイントについて、一次試験・二次試験に分けて詳しく解説しました。
再度、試験内容をまとめます。
- 一次試験
-
一般教養、専門教科、実技試験
- 二次試験
-
個人面接、論作文、実技試験
栃木県教員採用試験の難易度は、他の自治体と比較して決して高くはありません。しかし、最終合格するためには計画的な準備と十分な対策が不可欠です。
あなたの努力が実を結び、試験に合格することを心から応援しています。今すぐ行動を始め、夢に向かって一歩踏み出しましょう!
栃木県以外の試験内容は、下記の記事で詳しくまとめています。
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