本記事では、奈良県教員採用試験の内容と対策のポイントを徹底解説します。
奈良県教員採用試験の一次・二次試験の概要から合格に向けた具体的な準備方法まで、網羅的に理解できる内容となっています。
敵を知らずして対策を始めてしまうのは、時間の無駄になりかねません。
本記事を参考に奈良県教員採用試験の合格に向けて着実に対策を始めましょう。
主に一般選考(2024年実施試験)を対象としています!
奈良県教員採用試験の一次試験内容
奈良県教員採用試験の一次試験は、「教職専門」と「教科専門」、「実技試験」で構成されています。
それぞれの内容と対策のポイントを詳しく解説します。
教職専門
奈良県教員採用試験の教職専門は、教育の基本的な理論や規則を問う筆記試験です。
試験時間 | 45分 |
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問題数 | 30問 |
出題形式 | 択一式 |
配点 | 100点満点 |
教職教養の出題範囲(科目)
教育に関する基礎的な知識を問う「教職教養科目」のみで、高校までの基礎学力を測る「一般教養科目(人文・社会・自然科学)」からは出題されません。
教職教養 | 教育原理、教育法規、教育心理、教育史 |
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この他、奈良県の教育制度に関する出題もあります。
教職専門の出題範囲は非常に広く、全ての分野を均等にカバーしようとすると本試験までに勉強が終わらない可能性が高いです。
まずは、過去問を分析し、頻出分野に沿ってインプットしていきましょう。
【勉強の始め方】奈良県教採の教職教養を徹底攻略【過去10年分の出題傾向】」で公開しています。
過去10年間の出題範囲を分析したデータを、こちらの「教職専門の対策方法
教職専門を効率よく対策するには、次の2つを意識しましょう。
配点の高い科目から勉強する
Point①:配点の高い科目=出題数の多い科目のことで、教育原理や教育法規を指します。
採用年度 | 2021 | 2022 | 2023 |
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教育原理 | 21 | 22 | 18 |
教育法規 | 4 | 3 | 5 |
教育心理 | 3 | 4 | 4 |
教育史 | 2 | 1 | 2 |
教育施策 | 0 | 0 | 1 |
- 各数字は科目ごとの出題数です。
- 上記は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。
配点の高い科目に集中することで、短期間で得点を伸ばすことができます。また、重要な科目で高得点を取ることで、全体の合格ラインを上げることができます。
主要科目(出題数の多い科目)にある程度の自信がついたら、次に他の科目の勉強を本格的に進めるのが効果的な方法です。
頻出度の高い分野から覚える
Point②:たとえば、教育心理の出題範囲は次のようになっています。
- 各数字は分野ごとの出題数です。
- 上記は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。
まずは、過去7年間5年連続で出題している「学習の理論」から重点的に覚えるのが効果的です。出題頻度の低い分野の勉強に時間を割く必要はありません。
頻出度の高い分野をしっかりと抑えた後、その他の分野を補完的に学習することで、全体的な理解を深め、試験に万全の態勢で臨むことができます。
教職専門の勉強方法は、下記記事も参考にしてください。
より詳しい教科専門
教科専門は、志望する校種・教科に関する専門的知識を測る筆記試験です。
試験時間 | 60分 |
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問題数 | 教科・科目による |
出題形式 | 記述式と択一式 |
配点 | 200点満点 ※実技有の教科は150点 |
問題レベルは、大学入試共通テスト(旧センター試験)から国公立大二次試験で問われるレベルの問題が6割程度を占めています。
教科専門の出題範囲
受験する教科や科目によって異なります。
たとえば、小学校なら国語、算数、社会、理科、外国語、音楽、図工、体育、家庭などが出題されます。理科の場合、物理、化学、生物、地学などが出題範囲です。
また、教科・科目に関する知識だけでなく、学習指導要領や指導方法・指導案に関する問題が出題されることがあります。
各科目の基本的な知識を確実に身につけるとともに、学習指導要領についても把握しておくことが重要です。
教科専門の対策方法
教科専門は、受験者ごとに学力レベルや知識の差が大きく出やすいため、自分の学力に合った対策が必要不可欠です。
たとえば小学校の算数を勉強する場合、複雑な割合や比の問題をすらすらと解ける人もいれば、基本的な四則計算や図形の問題でつまずく人もいます。
このようなレベル差があるのに、同じ教材で学習しても、自分の実力に合っていなければ、学習効果は期待できません。
まずは過去問を自力で解き、自分の実力を正確に把握することから始めてみてください。
過去問を解くことで、どの分野が得意でどの分野が苦手かが明確になります。この自己評価をもとに、次のような勉強計画を立ててみましょう。
- 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす。基本的な概念や知識をしっかり固めることが大切です。
- 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける。より高度な問題に挑戦し、理解を深めることを目指しましょう。
- 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服。さらに実践的な問題に取り組むことで、試験本番に備えます。
教科専門では、基礎学力をしっかり固めることが大事です。
基礎知識がしっかりしていれば、応用問題にも対応できるようになりますし、試験本番での安定したパフォーマンスにつながります。
教科専門の勉強方法は、下記の記事も参考にしてください。
実技試験
奈良県教員採用試験の実技試験は、専門的技能や実践的能力があるかどうかを評価・判断する人物試験です。
中学校、高校のうち、以下の教科が対象となります。
- 音楽
- 美術
- 書道
- 保健体育
実技試験の内容
音楽 | ①創作を含む新曲視奏 旋律の創作と読譜、アルトリコーダー演奏 ②弾き歌い ピアノによる弾き歌い(赤とんぼ、荒城の月、早春賊、夏の思い出、花、花の街、浜辺の歌から当日指定) |
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美術 | ①鉛筆による素描 ②水彩絵の具による表現 |
書道 | 毛筆による「漢字、仮名、漢字仮名交じりの書」の作品制作。 |
保体 | ①球技(バスケットボール) ②武道(柔道または剣道) ③水泳(背泳ぎ、平泳ぎ、クロール) ④陸上競技(ハードル走) |
実技試験の対策方法
何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。
また、自己評価だけでなく、指導者や同僚からフィードバックをもらうことで、自分では気づかない改善点を発見することができます。
なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象です。
奈良県教員採用試験の二次試験内容
奈良県教員採用試験の二次試験は、「集団面接(討議)」と「個人面接」で構成されています。
それぞれの内容と対策のポイントを詳しく解説します。
集団面接(討議)
奈良県教員採用試験の集団面接(討議)は、テーマに沿って討論する(話し合う)集団形式の人物試験です。
試験時間 | 30分 |
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人数 | 7人 |
面接官 | 2人 |
配点 | 100点 |
評価基準 | ① 論理的思考力 ② 発信力 ③ 受信力 ④ 社会性・対応力 |
集団面接(討議)の流れ
試験の前に討論するテーマが発表されます。
テーマについて、2分間の構想時間が与えられます。
1人1分間で自分の意見を発表します。
順番は挙手制。
全員が意見を発表したら、討論を行います。
集団面接(討議)の過去問
採用年度 | テーマ例 |
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2024 | ・奈良の魅力発信 ・体罰・不祥事の根絶 ・情報モラル教育 ・ヤングケアラー ・教育におけるAIの活用 |
2023 | ・子供の貧困 ・質の高い教育 ・いじめ問題 ・学ぶ意欲 ・働き方改革 |
2022 | ・人権の尊重 ・多様性の尊重 ・コロナ禍での人間関係 ・働きがいのある仕事 ・オンライン学習 |
2021 | ・危機管理 ・教育格差 ・虐待としつけ ・SNSの利用 ・規範意識の育成 |
集団面接(討議)の対策方法
「生徒指導や学級経営」がテーマになりやすいです。
そのため、教職の知識や自分なりの教育観を考えおくことが重要。
どれだけコミュニケーション能力が高くても、話すネタや教育感が定まっていないと話し合いになりません。
普段から教育時事などの知識をインプットできるようにしておきましょう。その際、奈良県の方向性や文科省の資料などにも目を通しておくといいでしょう。
日頃から友人同士で教育問題などについて意見交換を行いましょう。
討論では他者とのコミュニケーションが何よりも大切なので、意見を聞くこと、まとめることも重要な要素になるからです。
このときは自分の意見に説得力を持たせるため「こういうことだから、こう思う」と、根拠を盛り込んで論理的に話すことがポイント。
必ず1回、できれば2回は実戦形式の練習を受けましょう。
どんなに知識を持っていても、それをきちんと伝えることができるとは限らないからです。また、緊張感のある場で実力が発揮できるかを確かめる意味もあります。
大学などでも対策してくれると思いますが試験は年齢や身分が不特定の人と一緒になるため、予備校などを使うと効果的です。
説得力のある発言を心がけることが大切です。
具体的には、自分の意見を言うときは、「こう思う」というだけでなく、「こういう理由だから、こう思う」と自分の経験や事例を交えて話す練習をしてください。
根拠のない発言を繰り返しても、討論になりませんし、適当なことを言っていると評価を下げかねません。
また、他の人が何を言っているか聞くのも重要。
前の人が言ったことをきちんと受け止めながら、自分の意見を話せるように準備しましょう。
個人面接
奈良県教員採用試験の個人面接は、自己PRや志望動機から教職員としての適性や素質、人間性などを評価・判断する人物試験です。
試験時間 | 30分 |
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面接官 | 2人 |
形式 | 個人面接+場面指導+教科指導に関する質問 |
配点 | 300点満点 |
質問例 | ・ICTをどのように活用しますか。 ・「(志望教科)を勉強する意味がわからない」と言われたら、どのように対応しますか。 ・どのような教員になりたいですか。 ・周りと比べてここだけは負けないという部分はどこですか。 ・希望する勤務地はありますか。 |
頻出の質問に対する回答を準備した後は、予備校などで面接練習を行いましょう。1人で練習しているだけでは気付けない点がたくさんあるからです。
たとえば、自分では自然だと思っている話し方が他人には緊張しているように見えることがあります。また、手の動きが多すぎたり、声のトーンが一定で単調に聞こえたりすることも多いです。
こうした点を他人からフィードバックを受けることで、より効果的なコミュニケーションができるようになります。
面接は、見た目や態度、話し方といった非言語的な要素も評価の対象となります。
他人の視点からのフィードバックを積極的に取り入れて、全体的な印象を良くする努力をしましょう。
より詳しい内容や過去問は、下記の記事も参考にしてください。
奈良県教員採用試験に関するFAQ
奈良県教員採用試験に関するFAQ(受験者から頻繁に寄せられる質問とその回答)をまとめています。
試験概要
試験日程
試験対策
まとめ|奈良県教員採用試験は難しいのか?
この記事では、奈良県教員採用試験の内容と対策のポイントについて、一次試験・二次試験に分けて詳しく解説しました。
再度、試験内容をまとめます。
- 一次試験
-
教職専門、教科専門、実技試験
- 二次試験
-
個人面接、集団面接(討議)
奈良県教員採用試験の難易度は、他の自治体と比較して決して高くはありません。しかし、最終合格するためには計画的な準備と十分な対策が不可欠です。
あなたの努力が実を結び、試験に合格することを心から応援しています。今すぐ行動を始め、夢に向かって一歩踏み出しましょう!
奈良県以外の試験内容は、下記の記事で詳しくまとめています。
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