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受験ガイド2024|岩手県教員採用試験の内容と対策のポイント

岩手県教員採用試験の内容 (1)

本記事では、岩手県教員採用試験の内容と対策のポイントを徹底解説します。

岩手県教員採用試験の一次・二次試験の概要から合格に向けた具体的な準備方法まで、網羅的に理解できる内容となっています。

敵を知らずして対策を始めてしまうのは、時間の無駄になりかねません。

本記事を参考に岩手県教員採用試験の合格に向けて着実に対策を始めましょう。

福永

主に一般選考を対象としています!

目次

岩手県教員採用試験の一次試験内容

岩手県教員採用試験の内容(一次試験)

岩手県教員採用試験の一次試験は、「一般・教職教養」と「教科専門」で構成されています。

それぞれの試験内容と対策のポイントを詳しく解説します。

教職専門

岩手県教員採用試験の教職専門は、教育原理や教育法規で構成される筆記試験です。

試験時間60分
問題数60問(大問12題)
出題形式穴埋め問題、正誤問題
解答方法択一式(マークシート)
配点60点満点
岩手県教員採用試験教職専門の傾向(2024年度)

問題数60問に対して、試験時間は60分しかありません。1問に1分以上かけていると時間に間に合わないので、各問題にかける時間をしっかりと配分することが重要です。

問題演習を重ね、時間内に全部解き終われるように準備しましょう。

教職専門の出題範囲

出題範囲は、教育に関する基礎的な知識を問う教職科目で構成されており、一般教養科目(人文・社会・自然科学)の出題はありません。

  • 教育原理
  • 教育法規
  • 教育心理
  • 教育史

教職専門の出題範囲は非常に広く、全ての分野を均等にカバーしようとすると本試験までに勉強が終わらない可能性が高いです。

まずは、過去問を分析し、頻出分野に沿ってインプットすることで、限られた時間内でも効率よく勉強できるでしょう。

教職専門の対策方法

配点の高い科目から勉強することがポイントです。

配点の高い科目=出題数の多い科目のことで、教育原理や教育法規などを指します。

採用年度202220232024
教育原理221619
教育法規201020
教育心理111315
教育史445
ローカル3111
岩手県教員採用試験 科目別出題一覧
  • 各数字は科目ごとの出題数です。
  • 上記は僕自身の解釈であり、公式発表されたものではありません。

配点の高い科目に集中することで、短期間で得点を伸ばすことができます。また、重要な科目で高得点を取ることで、全体の合格ラインを上げることができます。

主要科目(出題数の多い科目)にある程度の自信がついたら、次に他の科目の勉強を本格的に進めるのが効果的な方法です。

より詳しい教職専門の勉強方法は、下記記事も参考にしてください。

教科等専門試験

教科等専門は、志望する校種・教科に関する専門的知識を測る筆記試験です。

試験時間90分
問題数教科・科目による
出題形式記述式
配点200点満点
岩手県教員採用試験 教科等専門の傾向(2024年度)

問題レベルは、大学入試共通テスト(旧センター試験)から国公立大二次試験で問われるレベルの問題が6割程度を占めています。

教科等専門の出題範囲

教科等専門の出題範囲は、受験する教科や科目によって異なります。

たとえば、小学校なら国語、算数、社会、理科、外国語、音楽、図工、体育、家庭などが出題されます。理科の場合、物理、化学、生物、地学などが出題範囲です。

また、教科・科目に関する知識だけでなく、学習指導要領や指導方法・指導案に関する問題が出題されることがあります。

福永

各科目の基本的な知識を確実に身につけるとともに、学習指導要領についても把握しておくことが重要です。

教科等専門の対策方法

教科等専門は、受験者ごとに学力レベルや知識の差が大きく出やすいため、自分の学力に合った対策が必要不可欠です。

たとえば小学校の算数を勉強する場合、複雑な割合や比の問題をすらすらと解ける人もいれば、基本的な四則計算や図形の問題でつまずく人もいます。

このようなレベル差があるのに、同じ教材で学習しても、自分の実力に合っていなければ、学習効果は期待できません。

まずは過去問を自力で解き、自分の実力を正確に把握することから始めてみてください。

過去問を解くことで、どの分野が得意でどの分野が苦手かが明確になります。この自己評価をもとに、次のような勉強計画を立ててみましょう。

  • 5割以下:基礎がないので中学受験レベルから勉強しなおす。基本的な概念や知識をしっかり固めることが大切です。
  • 7割以下:高校~大学受験レベルで力をつける。より高度な問題に挑戦し、理解を深めることを目指しましょう。
  • 7割以上:全国の過去問を解いて知識の定着や弱点克服。さらに実践的な問題に取り組むことで、試験本番に備えます。

教科等専門では、基礎学力をしっかり固めることが大事です。

基礎知識がしっかりしていれば、応用問題にも対応できるようになりますし、試験本番での安定したパフォーマンスにつながります。

教科等専門の勉強方法は、下記の記事も参考にしてください。

論文試験

岩手県教員採用試験の論文は、自分の考えや主張を論理的に説明する文章形式の試験です。

試験時間70分
文字数1,000字以内
問題数1題
評価基準・理解力
・分析力
・論理的な思考力
・判断力
配点40点満点
テーマ例令和4年12月19日の中央教育審議会の答申では,「新たな教師の学びの姿」の一つとして,「変化を前向きに受け止め,探究心を持ちつつ自律的に学ぶという『主体的な姿勢』」が示されています。あなたは,現在あるいは今後,学校現場で起きる変化にはどのようなことがあると考えますか。また,その変化に対して,教諭又は養護教諭として,どのように取り組んでいきたいと考えますか。具体的な実践例を示しながら、1,000字以内で述べなさい。
岩手県教員採用試験 小論文の傾向(2024年度)

まずは出題テーマを分析し、論文を書くために必要な知識を把握しましょう。

次に、過去問を使って具体的なテーマの傾向を把握することが大事です。過去問を通じて傾向を知れば、どのような切り口で論じるべきかが見えてきます。

傾向を掴んだら、過去問を使って答案を作成し、繰り返し添削を受けることが重要です。

論文で落ちる人ほど、書いた後にそれを放置してしまうことが多いので注意しましょう。

過去問やより詳しい対策方法は、下記の記事も参考にしてください。

岩手県教員採用試験の二次試験内容

岩手県教員採用試験の内容(二次試験)

岩手県教員採用試験の二次試験は、「模擬授業」、「個人面接」、「実技試験」で構成されています。

それぞれの内容と対策のポイントを詳しく解説します。

模擬授業

模擬授業は、教師としての指導技術や専門性を評価する人物試験です。

実際の授業のように、一定の時間内で指定されたテーマや教科について教えることが求められます。

試験時間15分
面接官4名
内容模擬授業+口頭試問
評価5段階評価
着眼点・専門性
・指導技術
・創意工夫
・授業の展開 等
岩手県教員採用試験 模擬授業の傾向(2024年度)

模擬授業の流れ

STEP
テーマ(課題)の発表

試験開始前に模擬授業で行うテーマ(課題)が発表されます。

STEP
構想

6分間で内容を考えます。

STEP
模擬授業

入室後、初めに5分間の模擬授業を行います。

STEP
口頭試問

模擬授業が終わると、引き続き10分程度の口頭試問(面接)を実施。

模擬授業の過去問

国語短歌「四首」
公民公共「1 選挙と選挙制度」
歴史歴史総合「第3章 国際秩序の変化や大衆化と私たち」「2節 第一次世界大戦と大衆社会」「1 大衆社会の時代」
地理地理総合「国際理解と国際協力」「第1章 生活文化の多様性と国際理解」「1節 生活文化の多様性と国際理解」「14 宗教に根ざした習慣や文化がある」
数学赤玉4個、白玉2個が入った袋から、1個の玉を取り出し色を見てもとに戻すことを5回行うとき、赤玉が3回出る確率を求めよ。
物理加速度
化学酸・塩基
生物遺伝情報とDNA
美術1年生の美術Ⅰで、学校の文化祭に展示する作品製作を行います。その1回目の導入において、生徒に製作の指示を行ってください。
書道教科書(写)を活用し、臨書学習の意義について触れながら授業の導入を行ってください。
情報情報社会の問題を発見・解決する方法について、問題解決のプロセスを踏まえて具体的に説明してください。
保健体育現代社会と健康「生活習慣病などの予防と回復」における、「がんの原因と予防」について授業を行ってください。
家庭消費生活分野における「主体的な意思決定の重要性」について。
農業農業と環境「第3章 栽培と飼育の基礎」
工業「単位換算」
商業「現金出納長」の役割について、具体例を用い、導入の授業を行ってください。
水産水産海洋基礎
英語虫を食べること
特別支援遊びの指導「校庭の道具で遊ぼう」
岩手県教員採用試験 模擬授業の過去問(2023年度)

模擬授業の対策方法

模擬授業では、正確な知識を与える授業を行うことは重要ですが、それよりもどのように子供の興味・関心を高めることができるか、という部分が大事です。

塾や予備校のようなやや強引な展開で授業を進める人もいますが、学校での授業では、子供とのやり取り・掛け合いが非常に重要。発問や質問を重ねて、クラス全体で授業を「つくっていく」ことを意識して準備しましょう。

個人面接

岩手県教員採用試験の個人面接は、自己PRや志望動機から教職員としての適性や素質、人間性などを評価・判断する人物試験です。

試験時間小中学校:各10分
高校特支:各15分
面接官3人
配点5段階評価
面接カードあり(試験日に提出)
岩手県教員採用試験 個人面接の概要(2024年度)

頻出の質問に対する回答を準備した後は、予備校などで面接練習を行いましょう。1人で練習しているだけでは気付けない点がたくさんあるからです。

たとえば、自分では自然だと思っている話し方が他人には緊張しているように見えることがあります。また、手の動きが多すぎたり、声のトーンが一定で単調に聞こえたりすることも多いです。

こうした点を他人からフィードバックを受けることで、より効果的なコミュニケーションができるようになります。

面接は、見た目や態度、話し方といった非言語的な要素も評価の対象となります。

他人の視点からのフィードバックを積極的に取り入れて、全体的な印象を良くする努力をしましょう。

詳しくは下記の記事も参考にしてください。

実技試験

岩手県教員採用試験の実技試験は、専門的技能や実践的能力があるかどうかを評価・判断する人物試験です。

中学校、高校のうち、以下の教科および小学校が対象となります。

  • 理科
  • 音楽
  • 美術
  • 保健体育
  • 技術
  • 家庭
  • 英語

実技試験の内容

校種・教科内容
中学校理科観察・実験の基本操作に関する試験を行う。

【令和5年度の内容】
・回路における電流と電圧の関係及び抵抗の大きさを調べる。
・3種類の白い粉末のうち一つを選択し、その粉末の種類を特定する。
音楽①器楽:ピアノ:ツェルニー40番(1~10の間から当日指定)
②声楽:「赤とんぼ」、「花の街」、「荒城の月」、「夏の思い出」、「浜辺の歌」、「早春賊」、「花」から1曲指定(当日)
③初見視唱:単旋律の楽譜を見て歌う。
美術【令和5年度の内容】
・鉛筆画「自画像:テーマ「自己をみつめる」
・デザイン:「マークのデザイン」
保健体育【令和5年度の内容】
・陸上競技:ハードル走
・器械運動:マット運動(倒立前転→側方倒立回転→片足正面水平立ち→1/2ひねり伸膝後転→直立
・ダンス:創作ダンス
・球技:バレーボール(パス、3vs3)
技術【令和5年度の内容】
・木材を加工した飾り棚の製作
家庭被服、食物両方の実技を行う。

【令和5年度の内容】
・被服「携帯用ボックスティッシュの教材見本の製作」
・食物「鮭のムニエル、豚汁」
英語【令和5年度の内容】
・英文音読
・授業場面を想定したインタランクション
高校音楽・聴音:8小節程度の旋律聴音
・初見視唱:コードネームのついたメロディ譜を見て、ピアノで伴奏をつけながら歌う。
・声楽:「Caro mio ben」、「この道」、「Sehnsucht nach dem Frühling」、「Beautiful Dreamer」から1曲選択。
・ピアノ:任意のソナチネ又はソナタの第1楽章を演奏する。
美術【令和5年度の内容】
立体構成・素描
保健体育【令和5年度の内容】
・陸上競技:ハードル走
・器械運動:マット運動(倒立前転→側方倒立回転→片足正面水平立ち→1/2ひねり伸膝後転→直立
・ダンス:創作ダンス
・球技:バレーボール(パス、3vs3)
家庭被服、食物両方の実技を行う。

【令和5年度の内容】
・被服:「じんべいの左袖」
・食物:「カスタードブティング」

実技試験の対策方法

何ができて、できていないのかを早めに把握するようにしましょう。そのうえで出来るように少しずつ技能を磨いていくことが最適解です。

また、自己評価だけでなく、指導者や同僚からフィードバックをもらうことで、自分では気づかない改善点を発見することができます。

なお、課題に沿って完璧にできることにくわえて、熱意や意欲、態度なども評価対象です。

岩手県教員採用試験に関するFAQ

岩手県教員採用試験の内容(FAQ)

岩手県教員採用試験に関するFAQ(受験者から頻繁に寄せられる質問とその回答)をまとめています。

試験概要

岩手県の求める教師像(人物像)は?

岩手県では、こんな人を求めています。

  1. 分かりやすい授業ができ、児童生徒に確かな学力をつけることができる教師
  2. 児童生徒に対する愛情を持ち、一人ひとりの児童生徒と真剣に向き合うことができる教師
  3. 豊かな人間性を持ち、幅広い教養と良識を身につけている教師
  4. 教員としての使命感や責任感を持っている教師

岩手県教員採用試験の受験資格(年齢制限)は?

岩手県教員採用試験の受験資格には年齢制限が設けられており、昭和40年(1965年)4月2日以降に生まれた方が対象となります。

  • 2025年度採用(一般選考)の場合。

岩手県教員採用試験の採用人数は?

2025年度岩手県教員採用試験では、320人程度の採用を予定しています。

岩手県教員採用試験 採用予定人数
校種202520242023
小学校220200200
中学校
高等学校807070
特別支援
養護教諭202020
合計320290290

岩手県教員採用試験の倍率は?

岩手県教員採用試験の倍率は、以下のように推移しています。

岩手県教員採用試験の実施状況
採用年度受験者数合格者数倍率
20249163003.1
20239933073.2
20221,0312763.7
20211,0643233.3
20201,2013403.5

教科別の倍率は、下記の記事を参考にしてください。

試験日程

岩手県教員採用試験の募集要項はいつ発表される?

例年、募集要項は4月中旬に発表されます。

2025(令和7)年度の募集要項は2024年4月18日(木)に公示されました。

募集要項には、試験内容や実施状況などの詳細な情報が掲載されていますので、必ず確認してください。

岩手県教員採用試験の試験日や合格発表日はいつ?

岩手県教員採用試験は7月〜8月にかけて実施されます。

岩手県教員採用試験の日程(2025年度)
出願期間2024年4月18日(木)〜5月15日(水)
一次試験2024年7月13日(土)
二次試験2024年8月中旬〜9月中旬
  • 合格発表日は8月7日(一次試験)と9月27日(二次試験)を予定。

岩手県教員採用試験の日程は、下記の記事も参考にしてください。

試験対策

岩手県教員採用試験の過去問はどこで入手できる?

岩手県教員採用試験の過去問は、『県政資料コーナー』で閲覧及びコピーできます。

過去の問題と解答を入手できるため、出題内容や形式、問題レベルを把握するのに活用しましょう。

過去問を活用することで、試験対策が効果的に進められますよ。

岩手県教員採用試験の問題集や参考書でおすすめは?

岩手県教員採用試験の問題集や参考書でオススメなのは「教員採用試験「過去問」シリーズ(協同出版)」です。

過去問・参考書があるので、傾向に沿った無駄のない勉強ができて効果的です。

おすすめの問題集・参考書は、下記の記事も参考にしてください。

まとめ|岩手県教員採用試験は難しいのか?

岩手県教員採用試験の内容(難易度)

この記事では、岩手県教員採用試験の内容と対策のポイントについて、一次試験・二次試験に分けて詳しく解説しました。

再度、試験内容をまとめます。

一次試験

教職専門、教科等専門、論文試験

二次試験

模擬授業、個人面接、実技試験

岩手県教員採用試験の難易度は、他の自治体と比較して決して高くはありません。しかし、最終合格するためには計画的な準備と十分な対策が不可欠です。

あなたの努力が実を結び、試験に合格することを心から応援しています。今すぐ行動を始め、夢に向かって一歩踏み出しましょう!

岩手県以外の試験内容は、下記の記事で詳しくまとめています。

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