愛媛県の公立学校で教員を目指している方に向けて、教員採用選考試験の内容(前期第1次選考・第2次選考)をわかりやすく整理しました。
選考スケジュールや実施結果(倍率)など、受験に必要な情報をまとめています。これから準備を始める方の役に立つはずです。
出題傾向や選考方法を理解しないまま勉強を進めてしまうと、効率が悪くなってしまいます。
まずは愛媛県教員採用試験の制度を正しく把握することから始めていきましょう。
愛媛県教員採用試験の内容
愛媛県教員採用試験(前期選考試験)では、筆記試験だけでなく、小論文や面接、実技試験など複数の試験が課されます。
試験は前期第1次選考と前期第2次選考の2段階で行われます。
主な試験内容と配点は以下のとおりです。
| 選考方法 | 試験種目 | 配点・評価 |
|---|---|---|
| 第1次選考 | 教職専門 | 100点(※1) |
| 専門教科 | 400点(※1) | |
| 第2次選考 | 適性検査 | ー |
| 小論文 | 20点 | |
| 面接試験 | 60点または80点(※2) | |
| 実技試験等 (対象教科のみ ※3) | 20点 |
(※1 第1次選考の総得点は第2次選考時に10分の1に換算され、合計点に加算されます。
※2 実技試験等を実施する教科は60点、実施しない教科は80点となります。
※3 中学校・高等学校・特別支援学校の「理科(中学のみ)、音楽、美術、保健体育、技術・家庭(中学のみ)、書道(高校のみ)、英語」及び養護教諭が対象です。)
第1次選考
愛媛県教員採用試験の第1次試験では、教職専門科目と専門教科の筆記試験が実施されます。
筆記試験(教職専門科目)
愛媛県教員採用試験の教職専門は、教員として必要な基礎知識を問う筆記試験です。
全校種・教科共通の試験問題で、試験時間20分・100点満点で実施されます。
| 対象校種 | 全校種共通 |
|---|---|
| 試験時間 | 20分 |
| 問題数 | 35問 |
| 出題形式 | 記述式 |
| 出題範囲 *数字は出題数 | 教職科目(教育原理㉕、教育史⑤、教育法規⑤) |
| 配点 | 100点 |
まずは過去問を3〜5年分解いて出題傾向を把握し、教育原理や学習指導要領などの頻出科目・分野に絞って勉強するのが効率的です。
参考書で頻出の1テーマ覚えたらすぐ問題演習で確認し、間違えた部分を繰り返し復習します。1日30分でも回転させることで、安定して得点できるようになりますよ。
なお、詳しい出題傾向や勉強方法は、「【愛媛県教員採用試験】教職専門の過去問と出題傾向まとめ」を参考にしてください。
専門教科
愛媛県教員採用試験の専門教科は、志望する校種・教科の専門知識と指導力を問う筆記試験です。
全校種・教科が対象で、試験時間50~70分・400点満点で実施されます。
| 対象校種 | 全校種・教科 |
|---|---|
| 試験時間 | 50〜70分 |
| 問題数 | 教科・科目による |
| 出題範囲 | ①志望校種・教科の知識・技能 ②学習指導方法等の基礎 |
| 解答方法 | 記述式 |
| 配点 | 400点満点 |
専門知識だけでなく学習指導要領も出題範囲に含まれます。教科の知識と合わせて対策が必要です。
解答方法は択一式のため、正確な知識をもとに素早く判断する力が求められます。過去問や問題集を繰り返し解き、出題パターンやひっかけの傾向に慣れておくことが重要です。
なお、詳しい勉強方法は、「教員採用試験の専門教養(科目)とは?試験内容や勉強方法を徹底解説」を参考にしてください。
第2次選考
愛媛県教員採用試験の第2次試験では、適性検査、小論文、面接試験、および一部の校種・教科で実技試験等が実施されます。
小論文
愛媛県教員採用試験の小論文は、教育に対する考え方や課題への対応力、論理的に表現する力を評価する試験です。
試験時間は45分間・800字で仕上げる必要があります。



第1次試験合格者のみ採点されます。
| 対象校種 | 全校種 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分 |
| 文字数 | 1000~1200字 |
| 問題数 | 1題 |
| 評価の定義 | 20点満点 |
限られた時間内で書き切るためには、最初に構成(序論→本論→結論)を固めてから書き始めることが重要です。
時間配分を意識し、少なくとも一度は45分で書き切る練習をしておきましょう。まずは過去テーマで1本書いてみて、自分の型を作ることから始めてください。
なお、過去の出題テーマや評価基準は、「愛媛県教員採用試験|小論文の内容と過去6年分の出題テーマ」を参考にしてください。
面接試験
愛媛県教員採用試験の面接試験は、志望動機や教育観を問うことで、教員として必要な能力・適性を把握する人物試験です。
面接の中では、模擬対応(場面指導)を実施し、「総合的な資質・能力」や「実践的な指導力」を評価・判断します。
| 試験時間 | 20分程度 |
|---|---|
| 面接官 | 4人 |
| 実施形態 | 口頭試問+模擬対応(場面指導) |
| 評定 | 60点満点 ※実技試験のある校種・教科は40点満点。 |
内容の良し悪し以上に「自分の言葉で語れているか」が評価を左右します。
志望動機や教育観は暗記するのではなく、エピソードとセットで話せるように準備しておきましょう。まずは想定質問に対して声に出して答える練習を行い、伝わる表現に磨いていくことが重要です。
なお、過去の質問項目や対策方法は、「【面接対策】愛媛県教員採用試験 個人面接の内容と過去の質問例」で詳しく解説しています。
実技試験等
愛媛県教員採用試験の実技試験は、一部の校種・教科で実施されます。
単に技術が高いかだけでなく、「見本として適切か」「安全に配慮できているか」といった教師としての視点も見られます。
| 対象校種・教科 | 中学校 中学部 | 理科、音楽、美術、保健体育、技術・家庭、英語 |
|---|---|---|
| 高等学校 高等部 | 保健体育、音楽、美術、書道、英語 | |
| 養護教諭 | ー | |
| 試験内容 | 理科 | ①身の回りの物質についての実験 ②鉱物の観察 |
| 音楽 | ①ピアノ演奏(任意の曲) ②声楽(任意の曲) ③初見演奏(ピアノ伴奏しながら歌う) | |
| 美術 | 水彩画による人物画製作 | |
| 書道 | 仮名交じり書の製作と臨書 | |
| 保健体育 | ①陸上競技(短距離走・リレー、長距離走又はハードル走) ②球技2種目(ゴール型、ネット型、ベースボール型) ③武道(剣道又は柔道) | |
| 技術 | ①コンピュータによる情報処理 ②木材加工 | |
| 家庭 | 手提げ袋の製作 | |
| 英語 | ①グループスピーチ ②グループトーキング | |
| 養護教諭 | 包帯法 | |
| 配点 | 20点 | |
実技試験は、種目ごとに評価ポイントが異なるため、事前に出題内容と評価観点を把握しておくことが重要です。
特に「見せ方」や「安全面への配慮」は多くの自治体で共通して見られるポイントです。まずは自分の受験区分の実技内容を確認し、1度通しで練習してみましょう。
愛媛県教員採用試験の選考スケジュール
教員採用試験は、出願から最終合否の発表まで数ヶ月にわたる試験です。
試験日程を早めに把握しておくことが、対策を進めるうえでの第一歩になります。
例年の選考スケジュールは以下のとおりです。
| 4月上旬〜5月下旬 | 受験申込み(電子申請) |
|---|---|
| 7月中旬 | 前期第1次選考試験(筆記試験) |
| 8月上旬 | 前期第1次選考試験の合格発表 |
| 8月中旬〜下旬 | 前期第2次選考試験(小論文、面接試験、実技試験等) |
| 9月中旬 | 合格発表 |
| 10月上旬 | 後期選考試験(対象者のみ) |
愛媛県では、一部の選考区分を対象に10月に後期選考試験も実施されます。
例年の感覚で動くと出願を逃すリスクもあるため、必ず最新の公式情報を確認するようにしましょう。
なお、詳しい試験の日程は、「愛媛県教員採用試験の日程|いつから対策を始める?」で確認してください。
愛媛県教員採用試験の実施結果(倍率)
愛媛県教員採用試験の全体の実質倍率は、以下のように推移しています。
- 2025年実施(令和8年度):1.9倍
- 2024年実施(令和7年度):2.0倍
- 2023年実施(令和6年度):2.1倍
- 2022年実施(令和5年度):2.5倍
- 2021年実施(令和4年度):2.9倍
ここ数年で倍率は継続的に低下しており、全体としては受験しやすい環境になりつつあるといえます。
とはいえ、倍率が下がっているからといって、単純に「合格しやすくなった」と判断することはできません。採用予定数の増や志願者数の変化によって倍率は大きく左右されます。
また、愛媛県では校種や教科によって倍率に差がある点にも注意が必要です。小学校は比較的低倍率で推移する一方で、中学校や高校は教科によって高倍率になることもあります。
そのため、自分が受験する校種・教科の倍率を確認するところから始めてみましょう。
なお、校種・教科別の倍率推移は、「愛媛県教員採用試験の倍率|教科別・過去5年の推移」でまとめています。
愛媛県教員採用試験に関するFAQ
愛媛県教員採用試験の志望者が抱く共通の疑問にお答えしていきます。
Q-1.受験資格(年齢制限)はありますか?
A-1 受験するには大きく分けて「年齢・免許・法律」の3つの条件があります。
- 年齢の条件
-
昭和42年(1967年)4月2日以降に生まれた方が対象です。
- 教員免許の条件
-
出願する校種・教科等の普通免許状を持っている(または指定の期日までに取得見込みである)必要があります。
- 法律上の条件
-
地方公務員法および学校教育法で定められた「欠格条項」に該当しないことが必須です。
Q-2.過去問はどこで入手できますか?
A-2 教職専門科目の過去問は、愛媛県情報公開条例に基づく公開請求によって写しを入手できます。
なお、詳しい入手方法や対策については、「愛媛県教員採用試験の過去問|入手方法と効果的な活用法」でまとめています。
Q-3.愛媛県ならではの特徴的な選考や制度はありますか?
A-3 大学3回生等特別選考や、小学校外国語(英語)専科教員の採用、加点制度などがあります。
- 「大学3回生等特別選考」の実施
-
大学等の最終年次の1年前の年次にある学生が、前期第1次選考試験を受験できる制度です。合格者は、翌年度の試験において前期第1次選考試験が免除されます。
- 小学校外国語(英語)専科教員の採用
-
中学校教員「外国語(英語)」の区分で選考した者を、本人の希望に基づき、小学校で外国語の指導に当たる専科教員として配置する制度があります。
- 資格等による加点制度
-
スポーツや芸術・文化分野での実績、実用英語技能検定などの英語資格、情報処理技術者試験の合格者等に対し、第1次選考試験の得点に加点が行われます。
愛媛県教員採用試験の合格に向けて
本記事では、愛媛県教員採用試験の試験内容や配点、選考の流れなどを解説しました。
愛媛県教員採用試験は、筆記試験だけでなく面接や小論文などの人物評価も重視される試験です。
そのため、筆記試験から面接試験に至るまで、すべての試験種目でバランスよく評価を得ることが合格のポイントになります。
対策は早く始めるほど有利になります。正しい方向で準備を進め、合格を目指しましょう。
第2次選考では小論文や面接試験が実施されます。筆記対策と並行して、面接の準備や小論文の練習を早めに進めておきましょう。
試験日程や過去問、倍率などの記事もあります。気になるところから読んでみてください。

