岡山県教員採用試験は範囲が広く、特に「教職教養」はどこから手を付けるべきか迷いやすい科目です。
しかし、過去の出題データを分析すると、効率よく点数を伸ばすための明確な優先順位が見えてきます。
教育原理は全20問中11〜19問と圧倒的な出題数を誇り、その中でも学習指導要領は毎年3〜6問、教育時事は2〜6問と安定しています。
一方で、教育史や教育心理は年によって1〜4問程度と少なく、深入りするより主要分野を固めた方が効率的です。
つまり、闇雲に全範囲へ手を広げるより、「毎年必ず出る分野から確実に取り切る」方が圧倒的に合格へ近づくということです。
この記事では、過去の出題データをもとに、科目ごとの傾向と何から勉強すべきかを具体的に整理しました。
- まず押さえるべき最重要科目
- 逆に後回しでも問題ない科目
- 出題が安定している分野
- 変動が大きい分野
これらを、データを用いながら期間別に分かりやすく解説していきます。
「時間が限られている中で、合格に必要な点数をどう確実に取りにいくか」その戦略を、一緒に固めていきましょう。
【岡山県教採】教職教養の試験概要
岡山県教員採用試験の教職教養は第1次試験で実施されます。
対策を始める前に、まずは試験の全体像を把握しておきましょう。
| 対象校種 | 全校種共通 |
|---|---|
| 試験時間 | 40分 |
| 問題数 | 20問(必答) |
| 出題形式 | 択一式 |
| 出題範囲 | ①教職教養 ②ローカル(教育施策) |
| 配点 | 60点満点 |
岡山県の特徴は教職教養のみで一般教養が出題されない点です。
出題形式は択一式で、20問を40分で解くので1問あたり2分のペース配分が求められます。一般教養の対策が不要な分、教職教養に集中できるのが大きなメリットですね。
▼実際の問題やレベルを把握したい方は以下の記事も確認してください。


【岡山県教採】教職教養の出題傾向と対策
岡山県の筆記試験は教職教養19〜20問、ローカル0〜2問の構成です。
過去のデータを見ると、科目ごとに明確な傾向が見えてきます。
ここでは各科目の出題傾向と対策のポイントを解説していきます。
教職教養
教職教養で最優先すべきは教育原理です。
過去3年間の科目別出題数を見てみましょう。
| 科目 | R8年度 | R7年度 | R6年度 |
|---|---|---|---|
| 教育原理 | 12 | 12 | 13 |
| 教育法規 | 3 | 4 | 3 |
| 教育心理 | 3 | 2 | 2 |
| 教育史 | 1 | 1 | 1 |
教育原理は、毎年12〜13問と圧倒的な出題数です。教育法規は毎年3問程度で比較的安定しています。
特に教育原理では学習指導要領が令和2年度以降毎年3〜6問出ています。
また教育時事も毎年2〜6問出題されているので、ここは確実に押さえたいところですね。生徒指導も過去10年間で毎年1〜3問と安定して出題されています。
教育法規は日本国憲法と教育基本法が令和2年度以降ほぼ毎年1〜2問出ています。範囲が限られているので、きちんと勉強すれば確実に得点源になるでしょう。
一方で教育心理は毎年2〜3問、教育史は毎年1問と少なめです。深入りするより他を固めた方が効率的です。
心理や歴史に時間を割く前に、原理で8割以上取るつもりで臨みましょう。
ローカル(教育施策)
岡山県独自の教育施策問題は令和4年度以降、毎年1〜2問出題されています。
過去3年間の出題数を見てみましょう。
| 科目 | R8年度 | R7年度 | R6年度 |
|---|---|---|---|
| 教育施策 | 1 | 1 | 1 |
特におかやま生き活きプランと岡山県教育行政施策の進捗状況が頻出です。令和8年度にはおかやま生き活きプランから1問、令和7年度には岡山県教育行政施策の進捗状況から1問出題されました。
似たような名称の計画が多く私もたまに混乱しますが、何を目的とした計画かというキーワードをセットで覚えると整理しやすいですね。
ローカル問題は知っているかどうかが全てです。直前期に詰め込むのが効率的かもしれませんが、主要な施策の概要は頭に入れておきたいところですね。
▼科目別に出題分野を一覧化したデータを以下の記事でまとめています。あわせて活用してください。


【岡山県教採】教職教養の勉強スケジュール
出題傾向が分かったところで、次は具体的な学習スケジュールです。
岡山県教員採用試験の第1次試験は7月初旬なので、10月から始めれば約10ヶ月の準備期間があります。
ここでは各期間に分けて、それぞれの時期にやるべきことを解説していきます。
ターム①:10月〜12月(基礎固め期)
この時期は教職教養の基礎固めに集中しましょう。まずは教育原理と教育法規から始めてください。
| 学習時間 | 平日1〜2時間 / 休日3〜4時間 |
|---|---|
| 優先度MAX | 教育原理(学習指導要領・教育時事)・教育法規 |
| おすすめ教材 | よく出る過去問224、セサミノート |
| やらなくてOK | 教育史、教育心理 |
この2科目で全20問中14〜16問を占めているので、ここを固めないと後が苦しくなります。
問題集から始めるのが正解
基礎固めというと参考書を最初から読みたくなりますが、実は問題集から始める方が効率的です。
- 出題形式に慣れる
- 参考書を読むだけでは本番でどう出題されるか分かりません。問題集なら実際の出題形式で学べます。
- 頻出分野が分かる
- 参考書は網羅的ですが、問題集は頻出分野に絞られています。試験に出ないところを勉強する時間が省けますね。
- 記憶に残りやすい
- 読むだけより問題を解く方が圧倒的に記憶に定着します。間違えた問題は特に印象に残るので復習効果も高いです。
おすすめの問題集は「教職教養 よく出る過去問224(実務教育出版)」や「セサミノート(東京アカデミー七賢出版)」です。
これらの問題集は良問が多く解説が丁寧だったり、穴埋め式で狙われやすい語句やポイントがよくわかったりしやすい構成なので、無駄なく学習を進められます。
よく「参考書を読んでから問題集に進むべきでは?」と聞かれます。
結論から言うと、最初から参考書を通読する必要はありません。むしろ非効率だと私は思います。
参考書は辞書的に使うのが正解です。問題集を解いて分からなかった部分だけ参考書で調べる、というスタイルの方が記憶に残ります。
最初から参考書を読むと、どこが重要か分からないまま読み進めることになり、結局ほとんど頭に入りません。
問題集で「これ分からない」と思った瞬間に参考書を開くからこそ、その知識が定着するんですね。
ターム②:1月〜3月(応用・演習期)
この時期は教育原理や教育法規に加えて教育心理や教育史にも手をつけていきましょう。また、教育時事のチェックも本格的に始める時期です。
| 学習時間 | 平日2〜3時間 / 休日4〜5時間 |
|---|---|
| 教職教養 | Hyper実践シリーズで他自治体過去問 |
| 教育時事 | 文部科学省の施策・通知を確認 |
| 重点分野 | 学習指導要領・生徒指導・教育時事 |
教職教養は過去問でインプット即アウトプット
教職教養は岡山県以外の自治体の過去問を解いてください。おすすめは「Hyper実践シリーズ」です。
なぜ他自治体の過去問なのか、理由は2つあります。
- 出題内容は全国共通
- 教育原理や教育法規の内容は全国どこでも同じです。学習指導要領も教育基本法も共通なので、他自治体の問題でも十分対策になります。
- 問題数が圧倒的に多い
- 岡山県だけだと過去問の数が限られますが、全国の自治体の過去問を使えば膨大な演習量を確保できます。色々な角度から出題されるので、理解も深まりますね。
間違えた問題は必ず参考書に戻って復習しましょう。特に教育原理は出題範囲が広いので、過去問で頻出分野を絞り込むのが効率的です。
教育史と教育心理も少しずつ手をつけ始めます。ただし深入りは禁物です。教育史は過去問に出た人物と業績だけ、教育心理も頻出の学習理論に絞ってください。
教育時事は日々のチェックが大切
教育時事は毎年2〜6問出るので、この時期から本格的に対策を始めましょう。
- 文部科学省のウェブサイト:新しい施策や通知を定期的にチェック。
- 教育新聞:教育関連のニュースを日々確認。
- 白書・答申:最新の教育動向を把握。
教育時事は暗記だけでなく、なぜその施策が必要なのかという背景も理解しておくと、問題が解きやすくなります。



教育振興基本計画、こども大綱、情報科の手引きあたりは今後も頻出でしょう!
ターム③:4月〜6月(実践・弱点補強期)
この時期はターム②の繰り返し+弱点補強が中心です。基本的にはターム②と同じ学習を継続しながら、模試で見つかった弱点を潰していきます。
| 学習時間 | 平日2〜3時間 / 休日5〜6時間 |
|---|---|
| 教職教養 | 過去問演習2〜3周目+弱点補強 |
| ローカル | おかやま生き活きプランを暗記 |
| 教育時事 | 最新の施策・通知の確認継続 |
教職教養は引き続き過去問演習
Hyper実践シリーズを使った他自治体の過去問演習を継続してください。2周目、3周目と繰り返すことで定着度が上がります。
模試を受けたら、間違えた分野を徹底的に復習しましょう。特に教育原理で落としている問題があれば最優先で潰してください。この科目で点を取れないと合格は厳しくなります。
ローカル問題を本格的に暗記
この時期からローカル問題を本格的に暗記していきます。
- おかやま生き活きプラン:基本方針と重点施策を暗記しましょう。
- 岡山県教育行政施策の進捗状況:最新の動向を確認しましょう。
- 岡山県教育振興基本計画:余裕があれば確認を。
ローカル問題は1〜2問と少ないですが、知っていれば確実に得点できます。キーワードと目的をセットで覚えましょう。
ターム④:7月(直前期)
直前期は総仕上げと最終確認です。
| 学習時間 | 平日3〜4時間 / 休日6〜8時間 |
| 最優先事項 | 学習指導要領・教育時事・教育法規・ローカル |
| NG行動 | 新しい問題集に手を出す |
|---|
新しいことには手を出さず、今までやってきたことの復習に徹してください。
直前期の重点3ポイント
直前期に繰り返し確認すべきポイントは次の3つです。
- 学習指導要領
- 総則と各教科の目標を再確認。特に「主体的・対話的で深い学び」あたりは頻出。
- 教育法規の条文
- 日本国憲法26条・教育基本法を最終チェック。声に出して読むと定着しやすい。
- 教育時事とローカル問題
- 最新の教育施策と岡山県の計画を集中的に読み込む。キーワードと目的をセットで暗記。
試験3日前からの過ごし方
試験直前の3日間は特に注意が必要です。
- 新しい問題は解かない
- まとめノートと間違えた問題の見直しだけに集中
- 睡眠時間をしっかり確保(最低7時間)
- 当日の持ち物・会場までのルートを確認
このスケジュールはあくまで目安なので、自分の生活スタイルに合わせて調整してくださいね。大切なのは教育原理(特に学習指導要領と教育時事)を最優先にして、そこから崩さないことです。
▼教職教養の勉強方法は以下の記事で解説しています。あわせて確認してください。


【岡山県教採】教職教養まとめ
岡山県教員採用試験の教職教養対策について解説してきました。
教職教養の合格点に必要なのは、全部を完璧にやることではありません。岡山県でよく出る分野を確実に取ること、これが合格への近道です。
▼科目別によく出る分野を一覧化したデータを、以下の記事でまとめています。あわせて活用してください。


まずはやるべきことを絞り込んで、今日から少しずつ積み上げていきましょう。0分より10分、10分より20分。その小さな一歩が合格につながります。
テキスト1ページでも、過去問1問でも構いません。今できることから始めていきましょう。

