山形県の公立学校で教員を目指している方に向けて、教員採用選考試験の内容(第1次選考・第2次選考)をわかりやすく整理しました。
選考スケジュールや実施状況(結果)など、受験に必要な情報をまとめています。
これから準備を始める方の役に立つはずです。
出題傾向や選考方法を理解しないまま勉強を進めてしまうと、効率が悪くなってしまいます。
まずは山形県教員採用試験の試験制度を正しく把握することから始めていきましょう。
山形県教員採用試験の内容
山形県教員採用試験では、筆記試験だけでなく、面接試験や実技など複数の試験が課されます。
試験は第1次選考と第2次選考の2段階で行われ、それぞれの試験結果を総合的に評価して最終合格者が決定されます。
主な試験内容は以下のとおりです。
| 選考方法 | 試験種目 | 配点・評価 |
|---|---|---|
| 第1次選考 | 筆記試験(教職・一般教養) | 100点(※1) |
| 筆記試験(教科・科目) | 100点〜300点 | |
| 実技試験(※2) | 50点または100点 | |
| 小論文(※1) | – | |
| 第2次選考 | 適性検査 | 参考 |
| 個人面接1 | 210点 | |
| 個人面接2(場面指導等含む) | 140点 | |
| 作文(※3) | 50点 | |
| 実技試験(※3) | 50点 |
(※1 一部の特別選考では教職教養・一般教養に代えて小論文を実施します。
※2 中学校・高校等の一部教科が対象です。
※3 小学校などは実技試験を、それ以外は作文を実施します。)
第1次選考
山形県教員採用試験の第1次選考では、主に専門教科と教職・一般教養の筆記試験が実施されます。
一部の校種・教科では実技試験が加わり、一部の特別選考では教職・一般教養の代わりに小論文が課されます。
教職教養・一般教養
山形県教員採用試験の教職教養・一般教養は教員として必要な基礎知識を問う筆記試験です。
全校種・教科共通の試験問題で、試験時間70分・100点満点で実施されます。
| 対象校種 | 全校種共通 |
|---|---|
| 試験時間 | 70分間 |
| 問題数 | 52問 |
| 出題形式 | 択一式(マークシート) |
| 出題範囲 *数字は出題数 | 教職科目(教育原理⑨、教育心理③、教育法規⑤) |
| 人文科学(国語⑧、英語⑥) | |
| 社会科学(日本史①、地理①、経済①、国際関係①、環境①) | |
| 自然科学(数学⑥、物理②、化学②、生物①、地学①) | |
| その他(教育施策②、社会時事②) | |
| 配点 | 100点 |
まずは過去問を3〜5年分解いて出題傾向を把握し、教育法規や国数数などの頻出科目・分野に絞って勉強するのが効率的です。
参考書で頻出の1テーマ覚えたらすぐ問題演習で確認し、間違えた部分を繰り返し復習します。1日30分でも回転させることで、安定して得点できるようになりますよ。
なお、詳しい出題傾向や勉強方法は、「【教員採用試験】教職教養・一般教養の勉強法と出題傾向(全国一覧)」を参考にしてください。
教科・科目(専門試験)
山形県教員採用試験の教科・科目(専門試験)は、志望する校種・教科の専門知識と指導力を問う筆記試験です。
全校種・教科が対象で、試験時間60分・100点満点で実施されます。
| 対象校種 | 全校種・教科 |
|---|---|
| 試験時間 | 実技試験のある教科:70分 実技試験のない教科:90分 |
| 問題数 | 教科・科目による |
| 出題範囲 | ①志望校種・教科の知識・技能 ②学習指導方法等の基礎 |
| 解答方法 | 択一式(マークシート) |
| 配点 | 小学校:150点満点 中学校:150点満点(実技のある教科は100点) 高校 :300点満点(実技のある教科は200点) 養護教諭:100点満点 |
専門知識だけでなく学習指導要領も出題範囲に含まれます。教科の知識と合わせて対策が必要です。
解答方法は択一式のため、正確な知識をもとに素早く判断する力が求められます。過去問や問題集を繰り返し解き、出題パターンやひっかけの傾向に慣れておくことが重要です。
なお、詳しい勉強方法は、「教員採用試験の専門教養(科目)とは?試験内容や勉強方法を徹底解説」を参考にしてください。
実技試験
山形県教員採用試験の実技試験は、一部の校種・教科で実施されます。
単に技術が高いかだけでなく、「見本として適切か」「安全に配慮できているか」といった教師としての視点も見られます。
| 対象校種・教科 | 中学校 高等学校 | 音楽、保健体育、美術、英語、家庭、養護教諭 |
|---|---|---|
| 試験内容 | 音楽 | ・新曲視唱及び新曲視奏をすること。 ・中学校学習指導要領(平成 29 年3月告示)による歌唱共通教材のうちから任意の1曲を選び、伴奏譜によるピアノ演奏をすること(ただし、教科用図書に掲載されている伴奏譜を用いること)。また、同様に任意の1曲(別の曲でも可)を選び、指揮をしながら歌うこと(伴奏なし)。 ・随意曲(歌曲又は器楽曲のうちの任意の1曲)を伴奏なしで演奏すること。ただし、歌曲を選択した者は、自分で伴奏しながら歌うことも可とする。 なお、演奏する随意曲の楽譜と同じものを実技試験当日に提出すること(試験終了後返却する) |
| 保健体育 | ・次の5領域から2領域を選択する。 陸上競技、器械運動、球技(バレーボール、バスケットボール、サッカーのうち1種目)、武道(柔道、剣道のうち1種目)、ダンス | |
| 美術 | 当日指示するもの | |
| 英語 | ・英語による面接 | |
| 家庭 | ・食物調理 ・被服製作 | |
| 養護教諭 | 当日指示するもの (過去には、救急処置:2分間で骨折への対応「固定法等」が出題) | |
| 配点 | 50点満点(高校は100点満点) | |
実技試験は、種目ごとに評価ポイントが異なるため、事前に出題内容と評価観点を把握しておくことが重要です。
特に「見せ方」や「安全面への配慮」は多くの自治体で共通して見られるポイントです。まずは自分の受験区分の実技内容を確認し、1度通しで練習してみましょう。
小論文
山形県教員採用試験の小論文は、教育に対する考え方や課題への対応力、論理的に表現する力を評価する試験です。
試験時間は70分間・1000字で仕上げる必要があります。
| 対象選考 | ・講師等特別選考 ・社会人特別選考 ・スポーツ特別選考 |
|---|---|
| 試験時間 | 70分 |
| 文字数 | 1000字 |
| 問題数 | 1題 |
| 評価の定義 | 100点満点 |
限られた時間内で書き切るためには、最初に構成(序論→本論→結論)を固めてから書き始めることが重要です。
時間配分を意識し、少なくとも一度は70分で書き切る練習をしておきましょう。まずは過去テーマで1本書いてみて、自分の型を作ることから始めてください。
なお、過去の出題テーマや評価基準は、「山形県教員採用試験|作文試験の内容と過去5年分のテーマ」を参考にしてください。
第2次選考
山形県教員採用試験の第2次選考では、人物評価を中心とした試験が実施されます。
オンラインでの適性検査を受検した後、指定された日程で個人面接等が行われます。
適性検査
- 適性検査は、第一次選考試験の合格者(第一次選考試験がすべて免除される受験者(元特Ⅰ、現特Ⅰ、前特)を含む。)を対象として、オンラインにより8月中旬に実施する。
- 詳細については、第一次選考試験の結果と併せて通知する。なお、第一次選考試験がすべて免除される受験者(元特Ⅰ、現特Ⅰ、前特)については、出願時に登録したメールアドレス宛てに通知する。
- 指定の期間中に適性検査の受検を完了しなかった者は、原則として第二次選考試験を受験することができない。
個人面接1・個人面接2
山形県教員採用試験の個人面接1・2は、志望動機や教育観を問うことで、教員として必要な能力・適性を把握する人物試験です。
面接の中では模擬対応(場面指導)を実施し、「総合的な資質・能力」や「実践的な指導力」を評価・判断します。
| 試験時間 | 各15分間 |
|---|---|
| 面接官 | 2人 |
| 実施形態 | 口頭試問+模擬対応(場面指導) |
| 評定 | 個人面接1:210点 個人面接2:140点 |
内容の良し悪し以上に「自分の言葉で語れているか」が評価を左右します。
志望動機や教育観は暗記するのではなく、エピソードとセットで話せるように準備しておきましょう。まずは想定質問に対して声に出して答える練習を行い、伝わる表現に磨いていくことが重要です。
なお、過去の質問項目や対策方法は、「山形県教員採用試験の個人面接対策|頻出質問や回答のポイント解説」で詳しく解説しています。
作文試験
山形県教員採用試験の作文は、教育に対する考え方や課題への対応力、論理的に表現する力を評価する試験です。
試験時間は50分間・800字で仕上げる必要があります。
| 対象校種 | 全校種共通 |
|---|---|
| 試験時間 | 50分 |
| 文字数 | 800字 |
| 問題数 | 1題 |
| 評価の定義 | 50点満点 |
限られた時間内で書き切るためには、最初に構成(序論→本論→結論)を固めてから書き始めることが重要です。
時間配分を意識し、少なくとも一度は50分で書き切る練習をしておきましょう。まずは過去テーマで1本書いてみて、自分の型を作ることから始めてください。
なお、過去の出題テーマや評価基準は、「山形県教員採用試験|作文試験の内容と過去5年分のテーマ」を参考にしてください。
山形県教員採用試験の選考スケジュール
山形県教員採用試験は、出願から最終合否の発表まで約半年にわたる試験です。
試験日程を早めに把握しておくことが、対策を進めるうえで大切です。
例年の選考スケジュールは以下のとおりです。
| 4月下旬〜5月上旬 | 受験申込み(電子申請) |
|---|---|
| 7月中旬 | 第1次選考試験 |
| 8月上旬 | 第1次選考試験の合格発表 |
| 8月中旬 | 適性検査(オンライン) |
| 9月上旬 | 第2次選考試験(指定された日) |
| 9月下旬 | 第2次選考試験の合格発表 |
近年、教員採用試験は全国的に日程の前倒しが進んでおり、今後も日程が変動する可能性があります。
例年の感覚で動くと出願を逃すリスクもあるため、必ず最新の公式情報を確認するようにしましょう。
なお、詳しい試験の日程は、「山形県教員採用試験の日程|いつから対策を始める?」で確認してください。
山形県教員採用試験の実施結果(倍率)
山形県教員採用試験の倍率は、以下のように推移しています。
- 2025年実施(令和8年度):2.2倍
- 2024年実施(令和7年度):2.3倍
- 2023年実施(令和6年度):2.2倍
- 2022年実施(令和5年度):2.3倍
- 2021年実施(令和4年度):2.4倍
ここ数年、倍率は2.2倍〜2.4倍の間で安定して推移しています。
ただし、採用予定数の増減や志願者数の変化によって倍率は大きく左右されるため、見かけの数字だけで難易度を判断することはできません。
また、山形県でも校種や教科によって倍率に差がある点に注意が必要です。
重要なのは全体の倍率ではなく、自分が受験する校種・教科での倍率がどうなっているかという視点です。
まずは自分の志望する校種・教科の倍率を確認するところから始めてみましょう。
なお、校種・教科別の倍率推移は、「山形県教員採用試験の倍率|教科別・過去の推移」でまとめています。
山形県教員採用試験に関するFAQ
山形県教員採用試験の志望者が抱く共通の疑問にお答えしていきます。
Q-1.受験資格(年齢制限)はありますか?
A-1 受験するには大きく分けて「年齢・免許・法律」の3つの条件があります。
- 年齢の条件
-
昭和40年(1965年)4月2日以降に生まれた方が対象です。(※スポーツ特別選考は昭和56年(1981年)4月2日以降に出生した方)
- 教員免許の条件
-
出願する校種・職種、教科等の普通免許状を持っている(または取得見込みである)必要があります。
- 法律上の条件
-
地方公務員法および学校教育法で定められた「欠格条項」に該当しないこと、および「こども性暴力防止法」における特定性犯罪事実該当者ではないことが必須です。
Q-2.過去問はどこで入手できますか?
A-2 行政資料のコピーサービスを利用することで入手できます(3年分まで)。
試験対策において、過去問を確認することは非常に重要です。
詳しい入手方法や効果的な活用法については、「山形県教員採用試験の過去問|入手方法と効果的な活用法」でまとめています。
Q-3.山形県ならではの特徴的な選考や制度はありますか?
A-3 大学3年次特別選考や、多様な特別選考、資格等による加点制度があります。
- 「大学3年次特別選考」の実施
-
大学3年生等を出願の対象とした選考です。1次試験の教職教養・一般教養を受験することができ、合格した者は翌年度の試験において教職教養・一般教養が免除されます。
- 多様な特別選考の実施
-
「社会人特別選考」「スポーツ特別選考」「障がい者特別選考」など、多様な経験を持つ人材を求める特別選考が用意されています。
- 資格等による加点制度
-
指定の英語資格(英検、TOEIC等)や、複数の普通免許状(特別支援学校など)を持つ受験者に対し、第1次選考試験の得点に加点が行われます。
山形県教員採用試験の合格に向けて
本記事では、山形県教員採用試験の試験内容や配点、選考の流れなどを解説しました。
山形県教員採用試験は、すべての成績を総合して合否を判定する方式が採用されています。
そのため、筆記試験から面接試験に至るまで、すべての試験種目でバランスよく評価を得ることが合格のポイントになります。
対策は早く始めるほど有利になります。正しい方向で準備を進め、合格を目指しましょう。
山形県では第2次選考で個人面接(場面指導等を含む)が実施され、配点も高くなっています。筆記対策と並行して、面接の準備を早めに進めておきましょう。
試験日程や過去問、倍率などの記事もあります。気になるところから読んでみてください。

