北海道の公立学校で教員を目指している方に向けて、教員採用候補者選考検査の内容(第1次検査・第2次検査)をわかりやすく整理しました。
選考スケジュールや実施状況(倍率)など、受験に必要な情報をガイドブックのような感覚でまとめています。これから本格的に準備を始める方の役に立つはずです。
選考方法や検査内容を理解しないまま勉強を進めてしまうと、努力が成果に結びつきにくくなります。
まずは北海道教員採用選考検査の制度を正しく把握することから始めていきましょう。
北海道教員採用選考検査の内容
北海道教員採用試験では、筆記試験だけでなく、教科等指導法検査や面接検査、実技検査など複数の検査が課されます。
検査は第1次検査と第2次検査の2段階で行われます。
面接評価を重視しつつ、二次試験の評価を総合して最終登録者が決定されるのが大きな特徴です。
検査内容は、志願区分・選考区分により異なります。一般選考の検査内容は以下のとおりです。
| 検査区分 | 検査種目 | 配点等 |
|---|---|---|
| 第1次検査 | 教養検査(一般・教職) | 40点 |
| 専門検査(I) | 100点 | |
| 専門検査(II) | 100点 | |
| 第2次検査 | 適性検査 | ― |
| 教科等指導法検査 | 記述式 | |
| 個別面接(I・II) | 面接検査 | |
| 実技検査 | 対象者のみ |
第1次検査
北海道教員採用試験の第1次検査では、教養検査(一般・教職)と専門検査が実施されます。
志望教科の専門知識や、教育に関する基礎知識・一般教養が問われます。
教養検査(一般・教職)
自然科学・社会科学・人文科学の一般教養と、教育法規・教育原理・教育心理・道徳教育などの教職科目が出題されます。
| 対象校種 | 全校種共通 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分間 |
| 問題数 | 40問 |
| 出題形式 | 択一式(マークシート) |
| 出題範囲 *数字は出題数 | 教職科目(教育原理⑭、教育心理②、教育法規④) |
| 人文科学(国語②、英語②、保健体育②) | |
| 社会科学(地理②、政治②、時事④) | |
| 自然科学(数学②、化学②、地学②) | |
| 配点 | 40点 |
出題範囲は非常に広く、全科目を均等にカバーするのは現実的ではありません。出題数の多い科目や出題頻度の高い分野から取り組むことが重要です。
まずは頻出分野の教育原理や教育法規の2科目から着手しましょう。
教養検査の対策については、こちらの「北海道教員採用試験の教養検査|出題傾向と勉強方法」で詳しく解説しています。
専門検査
専門検査では、受験する校種・教科に関し、教員として必要な知識・技能・学習指導方法等の基礎が問われます。
解答形式はマークシート方式となっており、教科によって問題数や出題範囲が異なります。
| 対象校種 | 全校種・教科 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分 |
| 問題数 | 教科・科目による |
| 出題範囲 | ①志望校種・教科の知識・技能 ②学習指導方法等の基礎 |
| 解答方法 | 択一式(マークシート) |
| 配点 | 100点満点 |
学習指導要領に関する問題も出題されるため、知識問題と並行して対策を進めることが重要です。
専門検査の勉強方法は、こちらの「教員採用試験の専門教養(科目)とは?試験内容や勉強方法を徹底解説」で解説しています。
第2次検査
北海道教員採用試験の第2次検査では、適性検査・教科等指導法検査・面接検査Ⅰ・面接検査Ⅱが実施され、一部の校種・教科で実技検査が加わります。
第2次検査は最終登録者を決定する重要な選考であり、面接評価を重視した総合的な評価が行われます。
適性検査
適性検査では、質問紙法による性格検査が行われます。
| 対象校種 | 全受検区分 |
|---|---|
| 試験時間 | 30分間 |
教員としての対人的側面や性格特性を確認するためのものです。
特別な対策は必要ありませんので、ありのままに回答しましょう。
教科等指導法検査
教科等指導法検査は、受検する校種・教科に係る指導法についての理解を問う記述式の筆記試験です。
| 対象校種 | 全受検区分 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分間 |
| 出題形式 | 記述式 |
受検区分によって、以下の内容が出題されます。
- 小学校・幼稚園教諭区分:小学校に係る指導法についての理解
- 中学校・高等学校教諭区分:中学校に係る教科別の指導法についての理解
- 養護教諭・栄養教諭区分:それぞれに応じた指導法についての理解
学習指導要領をしっかりと読み込み、具体的な指導場面を想定しながら論述できるようにしておくことが重要です。
個別面接(Ⅰ・Ⅱ)
個別面接では、北海道が求める教員像となりうる資質・能力を有しているかが総合的に評価されます。
| 対象校種 | 全受検区分 |
|---|---|
| 評価段階 | A〜E(7段階) |
| 評価観点 | 教員としての使命感・倫理観・資質・適性等 |
北海道では、個別面接が「Ⅰ」と「Ⅱ」の2回に分けて実施されます。
「教育者としての強い使命感・倫理観」「子どもへの深い教育的愛情」「実践的指導力」「地域等との連携・協働」など、北海道が求める教員像に基づく資質や適性が厳しく評価されます。
面接の質問例や対策は、こちらの「北海道教員採用試験|面接の傾向と過去の質問」でまとめています。
実技検査
実技検査は、受検する学校の種類及び教科に応じた実技の能力をみるために実施されます。(一部の教科のみ)
| 対象校種 | 中学校・高等学校・特別支援学校(中・高等部)の保健体育・音楽・英語 | |
|---|---|---|
| 試験内容 | 保健体育 | マット運動(倒立・前転・後転・伸膝後転・側方倒立回転等の連続技)、球技(バスケットボール・バレーボール)、柔道(支え釣り込み足・大腰の打ち込みと投げ) |
| 音楽 | 【ピアノ演奏】中学校歌唱共通教材から1曲を原調・移調で演奏 【歌唱】コールユーブンゲン(第1巻)No.1〜No.41から1曲を階名唱 | |
| 英語 | 日常的なことの自由会話と、英文を読んで内容について答える | |
| 評価段階 | A〜E(5段階) | |
実技検査では、技能の正確さだけでなく、落ち着いて課題に取り組む姿勢も見られます。
実際の検査を想定した練習を行っておくことが大切です。
北海道教員採用選考検査の選考スケジュール
北海道教員採用試験は、例年4月上旬から出願が始まり、第1次検査・第2次検査を経て最終登録者が決定されます。
主な選考スケジュールは以下のとおりです。
| 4月上旬〜4月下旬 | 出願(Webエントリー+書類郵送) |
|---|---|
| 6月中旬 | 第1次検査(教養検査・専門検査) |
| 7月中旬 | 第1次検査の合格発表 |
| 7月下旬〜8月上旬 | 第2次検査(適性検査・教科等指導法検査・面接検査・実技検査) |
| 9月下旬 | 最終結果公表 |
出願から最終合格発表まで長丁場の試験です。
スケジュール管理が重要なので、対策を始める前にカレンダーに書き込んでおきましょう。
より詳しい試験日程や出願期間については、「北海道教員採用試験の試験日程・スケジュールで詳しく解説しています。
北海道教員採用選考検査の実施結果(倍率)
北海道教員採用試験の倍率は、採用予定数や受験者数の影響を受けて毎年変動します。
過去5年間の実施結果は次のとおりです。
- 2025年実施(R8採用):1.9倍
- 2024年実施(R7採用):1.9倍
- 2023年実施(R6採用):2.3倍
- 2022年実施(R5採用):2.0倍
- 2021年実施(R4採用):2.6倍
直近5年間を見ると、倍率は1.9倍〜2.6倍程度で推移しています。倍率は低下傾向にありますが、しっかりとした準備が必須です。
倍率だけで難易度を判断せず、試験内容や評価項目を踏まえて対策を進めることが大切です。
校種・教科ごとの詳しい倍率や推移については、「北海道教員採用試験の倍率|教科別・過去5年の推移の記事で詳しく解説しています。
北海道教員採用選考検査に関するFAQ
北海道教員採用選考検査の志望者が抱く共通の疑問にお答えします。
Q-1.受検資格(年齢制限)はありますか?
A-1 受検するには大きく分けて「年齢・免許・法律」の3つの条件があります。
- 年齢の条件
-
昭和40年(1965年)4月2日以降に生まれた方が対象です。
- 教員免許の条件
-
出願する受検区分に相当する普通免許状を持っている(または令和9年3月31日までに取得見込みである)必要があります。
- 法律上の条件
-
地方公務員法第16条および学校教育法第9条で定められた「欠格条項」に該当しないこと、および「こども性暴力防止法」に基づく特定性犯罪の前科がないことが必須です。
Q-2.過去問はどこで入手できますか?
A-2 道庁別館3階の「北海道総務部行政局文書課行政情報センター」で閲覧・コピーができます。
直接窓口へ行くことで、第1次・第2次検査の過去問を閲覧できます。コピーも可能です(1枚10円)。
こちらの、「北海道教員採用試験の過去問を活用して効率的に勉強しよう!」でも過去問情報をまとめています。
Q-3.今回(令和8年度実施)の主な変更点はありますか?
A-3 受検区分や併願制度に大きな変更があります。
- 一般選考(地域枠)の見直し【変更】
-
採用1年目から出願時に希望した地域枠管内で勤務できるよう変更されました。
- 博士号の学位を持つ者を対象とした社会人特別選考の実施【新規】
-
志願する教科に関連する博士号を持ち、その知識を生かした実務経験がある者を対象とした選考が新設されました。
- 特別支援学校教諭自立活動(言語障害)の募集【新規】
-
社会人特別選考において、言語聴覚士の資格を有する者の募集が新たに追加されました。
- 秋選考の受検対象者の拡大【拡充】
-
従来の対象者に加え、当該年度の北海道の選考検査未受検者も秋選考に出願できるようになりました。
北海道教員採用選考検査の合格に向けて
本記事では、北海道教員採用試験の検査内容、選考の流れ、最新の変更点を解説しました。
北海道教員採用試験は、面接評価を重視しつつ、二次試験のの評価を総合して登録者を決定する方式が採用されています。
そのため、筆記の勉強だけに時間をかけるのではなく、面接、教科等指導法検査、実技に至るまで、すべての検査種目でバランスよく得点することが合格のポイントになります。
対策は早く始めるほど有利になります。正しい方向で準備を進め、合格を目指しましょう。
面接試験は大きなウェイトを占めます。筆記対策と並行してエントリーシートの作成や面接対策の準備を進めましょう。

