もし、「とりあえず全科目、参考書の最初から勉強しよう」と考えているなら、今すぐストップしてください。そのやり方では、時間だけが削られて、合格点に届かない可能性が高いからです。
実は、合格している人ほど「勉強していない分野」がたくさんあります。
全範囲を網羅しようとするのではなく、次のように割り切っているのです。
- 「出る科目・分野」だけに時間を使う
- 「出ない分野・科目」は思い切って捨てる
では、東京都教員採用試験を志望する場合、最初に手をつけるべき科目は何でしょうか。
答えはシンプルです。まずは「教育原理」と「教育法規」の2科目です。教育史や教育心理は、後回しでも構いません。
この記事では、なぜ教育原理と教育法規から勉強を始めるべきなのか、点数を伸ばすための効率的な勉強順序を解説します。
もう、「何を勉強すればいいのか」と迷わなくて大丈夫です。限られた時間で合格点を取るための 現実的な戦略 を一緒に整理していきましょう。
▼専門教養の概要や過去問は以下の記事でまとめています。


東京都教員採用試験の教職教養(概要)
まずは試験時間や出題形式などの基本情報を確認しましょう。
| 対象校種 | 全校種共通 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分 |
| 問題数 | 25問(必答) |
| 出題範囲 | ①教職科目 ②東京都に関する教育・施策(ローカル) |
| 解答方法 | 択一式(マークシート) |
| 配点 | 100点満点(1問4点) |
▼実際の問題(過去問)を見てみたい方は、以下の記事で確認してください。


東京都の教職教養は教育原理・教育法規から勉強すべき理由
東京都教員採用試験の教職教養は、努力量ではなく科目選択で勝負が決まります。
どれだけ真面目に勉強しても、点数にならない科目に時間をかけていれば合否には結びつきません。
では、なぜ「教育原理」と「教育法規」から勉強すべきなのか。その理由を解説します。
理由①:出題の約7割を占める重要科目
試験科目は、すべてが平等に出題されるわけではありません。
東京都の教職教養は、配点バランスが非常に特徴的です。
直近の出題内訳を見ると、教育原理と教育法規だけで25問中18問前後が出題されています。
▼教職教養の出題数一覧(科目別詳細)
| 科目/採用年度 | R8 | R7 | R6 |
|---|---|---|---|
| 教育原理 | 9 | 7 | 8 |
| 教育法規 | 9 | 8 | 9 |
| 教育心理 | 5 | 6 | 4 |
| 教育史 | 1 | 2 | 2 |
| ローカル | 1 | 2 | 2 |
つまり、教職教養の約7割を、たった2科目が占めているんですね。一方で、教育心理は4〜6問程度。教育史とローカルは年度によって1〜2問程度しか出ません。
❌「数問のために全範囲を勉強する」
○「7割を占める教育原理・教育法規を優先的に勉強する」
どちらが合格に近いかは、言うまでもありません。
理由②:勉強した分だけ確実に点数が伸びる
そう思う人もいるかもしれません。しかし、同じ暗記科目でも対策効率が全然違います。
教育史は人物名・業績・年代など、覚える情報が膨大です。しかも出題は1〜2問程度。一方、教育原理や教育法規は出題テーマとパターンがかなり固定されています。
具体的には、次のような特徴があります。
- 学習指導要領の「総則」「各教科の目標」から毎年出る
- 教育基本法・学校教育法の条文が繰り返し問われる
- 過去問と似た問題が頻出する
つまり、範囲が限定されていて、学習量が点数に直結しやすいんです。
教育原理・教育法規は、勉強した時間がそのまま得点に結びつく科目です。だからこそ、最初に取り組むべきなのです。



東京都で合格する人は、必ずここを得点源にしています。まずは焦らず、教育原理と教育法規の学習からスタートしましょう!
東京都の教職教養を正しく勉強する優先順位
ここでは、東京都教員採用試験の教職教養で勉強すべき科目の優先順位をS〜Cランクで整理しました。
科目別優先度ランク
時間が限られている以上、すべての科目を完璧に対策するのは不可能です。
Cランクは思い切って捨てる。この割り切りが、合格者の持つ考えになります。
- Sランク(最優先・全体の核)
-
教育原理、教育法規
→合わせて18問前後出る超重要科目。ここが取れないと話になりません。
- Aランク(合格必須)
-
教育心理
→4〜6問程度出題される。Sランクの次に重要な科目。
- Bランク(余力があれば)
-
ローカル(東京都の教育施策)
→1〜2問程度。東京都教育ビジョンや施策大綱に目を通す程度でOK。
- Cランク(捨てる選択もあり)
-
教育史
→1〜2問程度。範囲が広く対策効率が悪い。時間がなければ捨てる。



この優先順位は感覚で決めているわけではありません。実際の試験データに基づいています。
時期別の学習スケジュール
優先順位が分かったら、次は時期別の学習スケジュールです。
- 〜12月:Sランク(教育原理・教育法規)のみ
- 1月〜3月:Aランク(教育心理)と専門教養を追加
- 4月〜直前:Bランク(ローカル)軽く対策、過去問演習
深入りしすぎず、合格ライン(6割)をキープすることを目標にしてください。
▼期間別の詳しい学習スケジュールはこちらの記事で解説しています!


出ないところは勉強しない
真面目な人ほど「教育史の西洋も日本も全部やらなきゃ…」と思いがちです。しかし、これは点が取れない人の考え方です。
過去3年間、教育史は1〜2問程度。しかも古代から中世まではほとんで出ていない。
そこに10時間かけるなら、その10時間を次の科目に使った方が得策です。
- 毎年大量に出る「教育原理・教育法規」
- 配点が同じ「専門教養(自分の教科)」
- 配点が同じ「小論文」
出ないところは勉強しない。これが科目・範囲が膨大な教員採用試験の合格方法です。
とはいえ、次のような不安もあるでしょう。
- 「具体的にどの分野が出るの?」
- 「どこまで捨てていいの?」
そこで、過去10年分の問題を徹底分析し、科目別・分野別の出題傾向を1つにまとめました。
自分で分析する時間がない、無駄な勉強をしたくないという人は、ぜひ活用してください。
▼科目別・分野別の出題範囲データはこちら!


東京都の教職教養は捨て科目の見極めが大切
ここまで読んで「教育原理と教育法規が大事なのはわかった。でも、他を捨てて本当に大丈夫なの?」と不安になった人も多いはずです。
結論から言うと、この優先順位で、合格点には十分届きます。精神論ではなく、数字で確認してみましょう。
そもそも満点を取る試験ではない
大前提として、東京都教員採用試験の教職教養は満点を取る必要はありません。
合格ライン(ボーダー)は、概ね6割以上(60点以上)が目安です。つまり、25問中10問くらいは間違えてもいいテストなのです。



専門や小論文を含めて総合点を伸ばすことが重要!
S・Aランクだけで合格ライン突破
では、先ほど紹介した「Sランク・Aランク」の科目だけに集中した場合、どれくらいの点数になるでしょうか。
例年の出題数で計算してみます。
【勉強する科目(S・Aランク)】
- 教育原理・教育法規:約18問
- 教育心理:約5問
合計:約23問
全体の9割以上が、この重要科目だけで構成されています。
これらをしっかり対策して「正答率75%」取れればどうなるでしょうか。
この時点で、合格ライン(60点)を突破できます。
全科目に手を出すと全部が中途半端になる
もし不安になって、Cランクの科目(範囲の広い教育史)まで最初から手を出したらどうなるでしょうか。
- 25問中18問を占める教育原理・教育法規の暗記が中途半端になる
- さらに、配点100点の専門教養の勉強時間が削られる
- 加えて、配点100点の小論文の対策が手薄になる
結果、どっちつかずの点数で不合格…。これが最も多い失敗のパターンです。
そうならないために、勇気を持って戦略を守ってください。
この戦略を念頭に置いて勉強することが、合格には必要なのです。
東京都の教職教養対策で使うべき参考書
これは、教員採用試験の対策で一番多い質問です。
教職教養を攻略するうえで使うべき参考書は、次のどちらかを選べば間違いありません。



迷ったら「らくらくマスター」、網羅性を求めるなら「オープンセサミ」
分かりやすさ重視・初めての人向け
- 「教育原理なんて初めて聞く」
- 「文字ばかりの参考書は眠くなる」
このタイプの人は、実務教育出版の「教職教養らくらくマスター」がオススメです。
重要部分が赤文字で書かれており、付属の赤シートを使って読み進めていくスタイルの参考書です。
東京都で頻出の教育原理・教育法規の基礎を固めるには十分すぎる内容です。
情報量重視で対策したい人向け
- 「1冊でしっかり対策したい」
- 「教育原理を本質から理解したい」
このタイプの人には、『オープンセサミシリーズ(東京アカデミー)』がオススメです。
オープンセサミは、教員採用試験の中でも情報量・網羅性ともにトップクラスの参考書です。
東京都で頻出の教育原理・教育法規にも十分対応できます。
ただし、使い方に注意があります。それが、情報量の多さです。
- どこから読むべきか分からない
- 全部やらないと不安になる
- 結果的に、時間が足りなくなる
これは参考書が悪いのではなく、東京都の出題傾向に合わせた読み方ができていないだけです。
そこで活用してほしいのが、過去10年分の東京都教員採用試験を分析し、分野別の出題範囲と頻度をまとめたこちらのnoteです。


このデータは、オープンセサミの目次構成に完全対応しているため、次のことが一目で分かります。
- セサミで最優先で読むべき分野
- 後回し・省略していい分野
オープンセサミを読めば安心ではなく、点数に変えるための補助教材として使ってください。
まとめ|東京都の教職教養は効率よく対策することが大事
東京都教員採用試験の教職教養は、「全範囲を完璧にする勉強」は一切必要ありません。むしろ、真面目に全部やろうとする人ほど、時間が足りなくなって苦戦してしまいます。
圧倒的な配点を誇る「教育原理・教育法規」で確実に点を取る。 出題数の少ない教育史などは最初から追わない。
この取捨選択ができた人から、合格点に近づいていきます。
- Sランク(教育原理・教育法規):まずはここを得点源にする
- Aランク(教育心理):ここで点数を積み上げる
「どの分野が本当によく出るのか」「どこまでやれば十分なのか」を自分で調べるのは、正直かなり大変です。
そこで、過去の東京都教員採用試験を分析し、科目別・分野別に出る・ほぼ出ないを整理した一覧データをまとめました。
無駄な勉強をしたくない、短期間で1次試験を突破したいという方は、ぜひ手にとって参考にしてください。
迷っている時間を、今日から点数が伸びる勉強に変えましょう。
▼教職教養の具体的な勉強方法は以下の記事でも解説しています。


▼【東京都】教職教養以外の試験対策(小論文・面接)も忘れずにチェックしておきましょう。


