本記事では、佐賀県教員採用試験(通称:佐賀県教採)の内容を徹底解説します。
今回は、佐賀県の公立学校で先生になりたい方に向けて「受験ガイド」を作る気持ちで書きました。
最後まで読めば、佐賀県教員採用試験の概要から合格に向けた準備まで網羅的に理解できますよ!
敵を知らずして対策を始めてしまうのは、時間の無駄になりかねません。本記事を参考に佐賀県教員採用試験の合格に向けて着実に対策を始めていきましょう。
佐賀県教員採用試験の概要
まずは、佐賀県教採の基本的な情報を押さえましょう。
令和8年度(2025年実施)の試験概要を5つのポイントで解説しますね。
求める教師像
- 教育に対する使命感・情熱
+豊かな人間性
+実践的な指導力
+粘り強く取り組むたくましさ
年齢制限
令和8年度試験の受験資格(年齢制限)は、「昭和41年4月2日以降に出生した者」です 。
令和7年度(2025年)の4月1日時点で、満60歳未満の方であれば受験が可能ということになります。
比較的、幅広い年齢層の方がチャレンジできるのが特徴ですね。
募集教科と採用人数
令和8年度採用の主な試験区分と採用予定者数は以下の通りです 。
- 小学校教諭等: 200名程度
- 中学校教諭等: 合計123名程度
- (例:国語25名、社会15名、数学18名、理科17名、英語22名、保健体育9名など )
- 高等学校教諭等: 合計50名程度
- 特別支援学校教諭等: 30名程度
- 養護教諭等: 8名程度
小学校の採用予定数が200名程度と、非常に多いのがわかります。中学校も主要教科を中心に多くの採用枠がありますね。
※上記は一般選考の人数で、特別選考による合格者も含まれます 。
※教科ごとの詳細な人数や、工業・商業などの専門教科については、必ず最新の実施要項で確認してください。
選考スケジュール(試験日程)
一般選考の主なスケジュールは以下の通りです 。 佐賀県は他の自治体と比べて、一次試験の日程が早い傾向にあります。
- 電子申請(出願)期間: 令和7年4月10日(木)~5月7日(水) 17:00まで
- 一次試験: 令和7年6月15日(日)
- 一次合格発表: 令和7年7月4日(金)予定
- 二次試験: 令和7年7月26日(土)~29日(火)
- 最終合格発表: 令和7年9月5日(金)予定
出願から最終合格発表まで、約5ヶ月間のスケジュールとなります。
試験種目(科目)
佐賀県の教採は、一次試験と二次試験で構成されます。 それぞれの試験で実施される種目(科目)は以下の通りです。
- 一次試験の種目
- 一般・教職教養試験
- 専門試験Ⅰ(筆記)
- 専門試験Ⅱ(実技)※中・高の音楽、美術、書道、保健体育のみ
- 二次試験の種目
- 小論文
- 個人面接Ⅰ
- 個人面接Ⅱ(模擬授業を含む)
- 英語面接 ※中・高の英語受験者のみ
佐賀県教員採用試験「一次試験」の詳しい内容と配点
一次試験は、教員として必要な基礎知識や専門知識を測る試験です。
佐賀県の一次試験は、大きく分けて「教養試験」と「専門試験」の2つで構成されます。
ここで最も注目すべきは、専門試験の配点が圧倒的に高いことです。 各科目の内容と配点をしっかり確認し、対策の優先順位を考えましょう。
① 一般・教職教養試験(50分・50点)
これは、教員として必要な幅広い知識を問う、いわゆる「教養試験」です。
- 試験時間: 50分
- 配点: 50点
- 主な内容:
- 教職教養(教育原理、教育心理、教育法規、人権教育など)
- 一般教養(人文・社会・自然科学)
配点は専門試験に比べて低いですが、ここで基準点(平均点などから算出)を満たさないと、専門試験の採点に進めない「二段階選考」方式です 。
足切りにあわないよう、基本的な対策は必須ですね。
▼教職教養の勉強方法は以下の記事でチェックしてください!
② 専門試験Ⅰ(筆記)(60分・200点)
これは、受験する校種や教科の専門的な知識を問う筆記試験です。
- 試験時間: 60分
- 配点: 200点(※実技教科を除く)
- 主な内容:
- 小学校:全教科領域(社会、数学、理科、英語、指導内容・方法等)
- 中・高:受験する教科(科目)の専門に関すること
- 特支:特別支援教育の専門に関すること
- 養護:養護の専門に関すること
見ての通り、配点が200点と極めて高いです(一次試験合計250点のうち8割) 。
佐賀県の一次試験は、この専門試験Ⅰでいかに高得点を取るかが合格の鍵となります。
▼専門試験の勉強方法は以下の記事をご覧ください。
③ 専門試験Ⅱ(実技)(一部校種のみ)
一部の教科では、筆記試験に加えて実技試験(専門試験Ⅱ)が実施されます。
- 対象教科:
- 中学校教諭等(音楽、美術、書道、保健体育)
- 高等学校教諭等(音楽、美術、書道、保健体育)
- 配点(対象教科の場合):
- 専門試験Ⅰ(筆記): 80点
- 専門試験Ⅱ(実技): 120点
- (合計200点)
これらの教科を受験する場合、実技の配点が筆記(80点)より高い(120点)ことが重要です 。
例えば、保健体育ではマット運動や選択種目(球技・武道)、音楽ではピアノ独奏や弾き歌いなどが課されます 。
筆記対策と並行して、実技の練習も計画的に進める必要がありますね。
佐賀県教員採用試験「二次試験」の詳しい内容と配点
二次試験は、小論文や面接を通じて、人物面や実践的な指導力を評価する試験です。
佐賀県の大きな特徴は、一次試験の得点が二次試験の選考に算入されないことです 。
一次の点数はあくまで参考とされるだけです 。 全員がゼロからのスタートになるため、二次試験の対策が合否を決めると言えますね。 二次試験は、以下の内容で構成されます。
① 小論文(60分・30点)
与えられたテーマについて、自分の考えを文章でまとめる試験です。
- 試験時間: 60分
- 文字数: 800字程度
- 配点: 30点
- 評価の観点: 内容、構成、表記の正確さを総合的に評価されます 。
配点は高くありませんが、ここで基準点を満たさないと不合格となる可能性があります。
基本的な書き方と教育時事の知識は必須です。
▼佐賀県教員採用試験の小論文対策はこちら!
② 個人面接Ⅰ(25分程度・80点)
一般的な面接試験で、主にあなたの人間性や教員としての資質が見られます。
- 試験時間: 25分程度
- 配点: 80点
- 評価の観点: 誠実さ、使命感、社会性、コミュニケーション力などが総合的に評価されます 。
自己PRや志望動機、学生時代の経験などを、自分の言葉でしっかり伝える準備をしましょう。
③ 個人面接Ⅱ(模擬授業含む)(30分程度・120点)
佐賀県教採で最も配点が高い、最重要科目です。
- 試験時間: 30分程度
- 配点: 120点(うち模擬授業が30点分)
- 主な内容:
- 模擬授業: 10分程度。テーマは開始30分前に提示されます 。
- 面接: 模擬授業や、提示される課題に対する受け答えなど。
- 評価の観点: 意欲・行動力、コミュニケーション力、課題解決力、そして授業の構成力や表現力などが評価されます 。
単なる面接対策だけでなく、模擬授業の練習が必須です。
10分間で自分の指導力をアピールする力が求められますね。
▼佐賀県教員採用試験の面接対策はこちら!
④ 英語面接(中高の英語のみ・40点)
これは、中学校・高等学校の「英語」受験者のみに課される試験です。
- 試験時間: 10分程度
- 配点: 40点
- 主な内容: 質問に対する応答や短いスピーチなど 。
- 評価の観点: 教科指導において必要な知識及び技能が評価されます 。
該当する方は、スピーキングやリスニングの対策も必要となります。
佐賀県教員採用試験に関するFAQ(よくある質問)
試験内容や配点とあわせて、受験生なら誰もが気になる「倍率」や「過去問」について、よくある質問にお答えしますね。
Q1. 最新(令和8年度)の倍率はどのくらいですか?
佐賀県教育委員会の発表によると、令和8年度採用(令和7年実施)試験の最終倍率は全体で2.0倍でした。
ただし、倍率は校種や教科によって大きく異なります。 自分の受験する区分の倍率を正しく把握しておくことが大切です。
【参考】令和8年度採用 申込状況(校種別) (※令和7年5月時点の申込倍率です)
- 小学校: 0.9倍
- 中学校: 1.3倍
- 高等学校: 4.1倍
- 特別支援学校: 2.0倍
- 養護教諭: 12.5倍
小学校は申込者数が採用予定数を下回る「0.9倍」となっており、受験生にとっては大きなチャンスと言えます。 一方、養護教諭は12.5倍と、引き続き非常に狭き門となっていますね。
▼佐賀県教員採用試験の倍率はこちら!
Q2. 過去問はどこで入手できますか?
過去問を入手する方法は、主に2つあります。
- 市販の過去問シリーズを活用する
- 書店やオンラインで、「佐賀県の教員採用試験 過去問」(協同出版など)が販売されています。
- 筆記試験(教養・専門)だけでなく、面接や小論文の過去のテーマや傾向も分析されています。
- 解説が充実しているため、独学で対策を進める受験生には必須のアイテムです。
- 佐賀県庁で閲覧する
- 佐賀県庁の行政資料コーナー(県民情報ルームなど)で、過去の試験問題を閲覧できる場合があります。
- ただし、コピーや持ち出しに制限があることが多いため、現地での確認が必要です。
まずは市販の過去問を1冊手に入れ、佐賀県特有の出題傾向や難易度を肌で感じることから始めましょう。
特に配点の高い「専門試験Ⅰ」で、どのような問題が出ているかを確認することが重要です。
佐賀県教員採用試験は難しいのか?
ここまで佐賀県教採の内容や配点、倍率を見てきましたが、最後に「結局、佐賀県の教採は難しいのか?」という疑問にお答えします。
結論から言うと、難易度は校種や教科によりますが、「対策のポイントが非常に明確な試験」だと言えます。
難しいと感じるか、チャンスだと感じるかは、以下の2つのポイントをどう捉えるか次第です。
- 校種・教科によって「倍率」の難易度が全く異なる
- 全体の最終倍率は2.0倍 と、全国平均と比べても標準的です。
- しかし、令和8年度の申込倍率では、小学校が0.9倍 とチャンスが広がる一方、養護教諭は12.5倍 と激戦です。
- 自分の受ける校種の倍率が、まず難易度を測る一つの目安になります。
- 試験内容の「配点」が極端で対策しやすい
- 佐賀県の教採は、何が重要かがハッキリしています。
- 一次試験: 合計250点のうち、「専門試験Ⅰ」が200点(実技教科除く)を占めます 。
- 二次試験: 合計270点(英語除く)のうち、「個人面接Ⅱ(模擬授業含む)」が120点を占めます 。
つまり、佐賀県の教採は「専門筆記」と「模擬授業を含む面接」の2つに集中的に対策すれば、合格がぐっと近づく試験なのです。
試験内容と難易度のイメージはつかめましたか?
「難しい」と漠然と不安になる前に、まずは配点の高い科目から準備を始めることが合格には必要と言えるでしょう。
▼佐賀県以外の試験内容が知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
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