佐賀県教員採用試験の一次試験では、試験時間60分で800字程度を書く小論文が実施されます。
試験時間や文字数、評価基準を知らずに対策を始めてしまうと、的外れな準備になる恐れがあります。
この記事では、小論文対策を始める前に押さえておきたい以下の情報をまとめました。
- 試験時間・文字数
- 配点・評価基準
- 過去の出題テーマ
試験の全体像を正しく理解し、合格に向けた方向性を整理するための資料としてご活用ください。
佐賀県教員採用試験の小論文
佐賀県教員採用試験における小論文の内容を簡単に説明します。
試験時間60分で800文字
小論文の概要は次のとおりです。
| 実施日 | 第二次試験 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分 |
| 文字数 | 800字 |
| 問題数 | 1題 |
| 配点 | 30点満点 |
文字数は制限があり、800字以内で書かなければなりません。対する試験時間は60分なので、文字数に対する試験時間が極めて短いのが佐賀県の特徴です。
評価基準・配点
小論文は以下の観点に沿って評価します。
- 字数制限
- 表現の適切さ
- 論理性
- 構成力
最終的に30点満点で評価しますが、著しく点数が低いと即不合格です。
評価が悪くなる理由としては、テーマの把握ができていなかったり、文字数が少ない(600字以下)だったりすることが挙げられます。
また、字が汚い(丁寧であればOK)、誤字脱字が多いっていうのもよくないので、注意しながら書きましょう。
過去問(出題テーマ)
佐賀県教員採用試験における小論文の過去問を紹介します。
令和7年度(2024年実施)
| 校種 | 内容 |
|---|---|
| 小学校 | 佐賀県教育大綱vol.3には,目指す子どもの姿として「自分で自分のことを決められる子どもに育てたい。」が掲げられています。あなたは,この姿をどのように解釈しますか。また,それを踏まえて,佐賀県の教員として,どのように教育活動を進めていきますか。あなたの考えを具体的に述べなさい。 |
| 中学校 | |
| 高等学校 | 高等学校では,カリキュラム・マネジメントに関わる取組として,教科横断的な視点に立った資質・能力の育成を教育課程の中に位置づけていくことが求められています。あなたは,「教科横断的な視点に立った資質・能力の育成」に向けて,どのようなことを実践していきたいと考えていますか。あなたの考えを述べなさい。 |
| 特別支援 | 本県では,それぞれの個性や多様な価値が尊重される教育現場の実現を目指して,誰もが安心して学べる「さがすたいるスクール」を推進しています。あなたは,特別支援学校の教師として,学校が安心して学べる場所となるために,どのように教育活動を実践していきたいと考えていますか。あなたの考えを述べなさい。 |
| 養護教諭 | 養護教諭には,児童生徒それぞれの発達課題や教育的ニーズに応じた支援をするという重要な役割があります。あなたは,養護教諭の立場で,学校組織の一員として児童生徒の支援にどのように取り組んでいきますか。今日的な教育課題を踏まえながら具体的に述べなさい。 |
令和6年度(2023年実施)
| 校種 | 内容 |
|---|---|
| 小学校 | 佐賀県教育委員会では、「ほめよう、さがっ子。」を合言葉に、子どもたちの主体性を尊重する教育の推進を掲げています。あなたは、このことをどう受け止め、子どもたちの主体性をどのようにして伸ばしていこうと考えますか。学級経営や教科指導など、さまざまな場面を想定しながら、あなたの考えを具体的に800字以内で述べなさい。 |
| 中学校 | |
| 高等学校 | 生徒の「主体的・対話的で深い学び」を実現するためには、「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実させながら授業改善を図ることが重要です。あなたは、生徒の「主体的・対話的で深い学び」を実現するための「授業」とはどのようなものだと考えますか。あなたの考えを具体的に、800字以内で述べなさい。 |
| 特別支援 | 特別支援学校では、障害のある児童生徒の自立と社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、児童生徒の持てる力を高めていくことが大切です。あなたは児童生徒の持てる力を高めるために、どのような指導や支援が必要だと考えますか。あなた自身の特別支援教育に対する目標に触れながら、800字以内で述べなさい。 |
| 養護教諭 | 子どもたちを取り巻く社会環境や生活環境の急激な変化により、いじめや不登校、児童虐待など、様々な対応が求められます。あなたは、養護教諭として、子どものサインを見逃さないようにするために、どのように取り組みますか。具体的に800字以内で述べなさい。 |
令和5年度(2022年実施)
| 校種 | 内容 |
|---|---|
| 小学校 | 通常の学校においても特別な支援を必要とする児童生徒が増加する中、特別支援教育のより一層の充実が求められています。あなたは、このことをどう受け止め、どのような学級経営を行いますか。具体的にあなたの考えを述べなさい。 |
| 中学校 | |
| 高等学校 | 多様化、複雑化している社会状況の中、生徒が自己のキャリア形成と関連付けて生涯にわたって学び続けていけるよう、「学びに向かう力」の育成を図ることが求められています。あなたは高等学校の教師として「学びに向かう力」の育成に向けてどのようなことを実践していきたいと考えていますか。あなたの考えを、800字以内で述べなさい。 |
| 特別支援 | 特別支援学校では、児童生徒一人ひとりの障害特性に応じた適切な指導と支援を行っていくために、教師の専門的な指導力の向上を図っていく必要があります。あなたは高い専門性を身につけるために、どのようなことに取組んでいきたいと考えますか。障害のある児童生徒に対する教育の現状と課題にも触れながら、あなたの考えを800字以内で述べなさい。 |
| 養護教諭 | 児童生徒及び職員の心身の健康の保持増進を図るために、学校保健委員会を機能させることが重要です。あなたは、養護教諭として学校保健委員会にどのように関わりますか。具体的にあなたの考えを述べなさい。 |
| 栄養教諭 | 全ての児童生徒が給食時間を安全に、かつ、楽しく過ごせるように食物アレルギー等について正しく理解し、リスク管理を行うことが重要です。あなたは、栄養教諭として、このことにどのように取り組みますか。具体的にあなたの考えを述べなさい。 |
令和4年度(2021年実施)
| 校種 | 内容 |
|---|---|
| 小学校 | 変化の激しい未来を生きる児童生徒にとって、自己肯定感を育成する教育が必要とされています。あなたは、このことをどう受けとめますか。また、それを踏まえて佐賀県の教員として、児童生徒にどのように向き合いながら教育活動を進めていきますか。具体的に述べなさい。 |
| 中学校 | |
| 高等学校 | 本県では、各学校がそれぞれの強みを打ち出して、地域の活性化につながるように学校の魅力を磨き上げていこうとしています。このような中で、あなたは高等学校の教師として、どのような実践をしていきたいと考えていますか。あなたの考えを、800字以内で述べなさい。 |
| 特別支援 | 特別支援学校では、生徒の発達段階及び一人ひとりの障害の程度や特性等に応じた教育の充実を図るために、効果的な校内の支援体制の構築が必要となってきます。あなたは児童生徒の指導・支援のために、どのようなことが必要だと考えていますか。あなたが目指す教師像にも触れながら、あなたの考えを800字以内で述べなさい。 |
| 養護教諭 | 新型コロナウイルス感染症対応が求められる中、児童生徒の心身の健康課題について述べなさい。また、あなたは、養護教諭として、その課題を解決するために、どのように取り組みますか。具体的にあなたの考えを述べなさい。 |
| 栄養教諭 | 佐賀県教育施策実施計画の6つの柱の一つに「健やかな体を育む教育の推進」があります。あなたは、栄養教諭として、この教育を推進するために、どのように取り組みますか。具体的にあなたの考えを述べなさい。 |
令和3年度(2020年実施)
| 校種 | 内容 |
|---|---|
| 小学校 | 佐賀県教育施策の6つの柱の一つに「豊かな心を育む教育の推進」があります。あなたが考える「豊かな心」とはどのような心か述べなさい。また、あなたは教師として児童生徒に「豊かな心」を育むためにどのように取り組みますか。具体的に述べなさい。 |
| 中学校 | |
| 高等学校 | 本県では、児童生徒たちが佐賀への誇りを胸に、高い志をもって生き生きと活動することを目的として、志を高める教育を推進しています。このことをふまえ、あなたは高等学校の教師として、どのような教育を実践していきたいと考えますか。 |
| 特別支援 | 佐賀県では特別支援教育を推進していくために、児童生徒の自立と社会参加の一層の促進を目指して、支援の充実を図っています。あなたは教師として、児童生徒の自立と社会参加の一層の促進のためにどのようなことに取り組んでいきたいと考えますか。あなた自身の持つ専門性をふまえながら、あなたの考えを述べなさい。 |
| 養護教諭 | 佐賀県教育施策の6つの柱の一つに「健やかな体を育む教育の推進」があります。あなたが考える「健やかな体を育む教育」とはどのような教育か述べなさい。また、あなたは、養護教諭として、この教育を推進するために、どのように取り組みますか。具体的に述べなさい。 |
| 栄養教諭 | 「食に関する指導」は、教職員の理解のもと、学校教育活動全体で計画的に進めることが重要です。あなたは栄養教諭として、「食に関する指導」について、教職員と連携した指導をどのように進めていきますか。具体的に述べなさい。 |
まずは、これらのテーマを使い、時間を測って書いてみましょう。そして、添削を受けることで、現在の実力(文章構成が苦手、書けるけど知識不足など)がわかります。
あとは、その弱点を伸ばすようにすれば小論文の点数は安定してきますよ。
過去問の解説や模範解答例はこちらの記事でまとています。
小論文対策に関するFAQ
佐賀県教員採用試験の小論文対策で、受験生が抱く共通の疑問にお答えしていきます。
小論文は何文字書けばいいですか?
8割以上を書くことを推奨します。
文字数が極端に少ないと、内容以前に「意欲不足」「論理展開が弱い」と判断されやすくなります。一方で、上限ギリギリまで無理に埋める必要はありません。
序論→本論①→本論②→(本論③)→結論が過不足なく収まる文字数を意識しましょう。
小論文の対策はいつから始めればいいですか?
できるだけ早く、遅くとも一次試験の勉強と同時に始めるべきです。
小論文は暗記で対応できる試験ではなく、
- 教育観や価値観の整理
- 論理的な構成力
- 書いて→添削して→直す反復
が必要なため、短期間では仕上がりません。
特に佐賀県のように一次試験から小論文が課される自治体では、筆記試験の勉強が終わってから対策を始めると、準備不足のまま本番を迎える受験生が多くなります。
そのため、筆記対策と並行して、前年の秋〜冬頃からテーマ理解や構成練習に着手するのが理想です。
小論文の対策方法(書き方)はこちらの記事で詳しく解説しています。
模範解答はありますか?
公式の模範解答はありません。
教員採用試験の小論文では、自治体が正解となる答案を公表することはほとんどありません。
ただし、評価の観点や「評価されやすい書き方」は明確に存在します。
以下の記事では、採点基準や合格者答案を分析したうえで、学習用の模範答案を作成しています。参考にしてください。
まとめ|次にやるべきこと
佐賀県教員採用試験の小論文は、やるべきことが想像しているよりも多いです。
過去問を眺めるだけでは、小論文を攻略することはできません。過去問を使って答案を作成し、その上で添削を受けることで徐々に上達します。
小論文で落ちる人ほど、書いたら書きっぱなしってことが多いです。答案を書いて誰にも見せないというのは、問題を解いても答え合わせをしないのと同じなので注意しましょう。
で、ここからどうするか。
過去5年分の全文解答と、回数無制限の個別添削が受けられるnoteを用意しました。「これで合ってる?」が全部クリアになります。
文字数配分、構成の作り方、評価される表現。合格答案を書くための技術を解説した記事から始めましょう。
倍率や試験日程、面接などの記事もあります。気になるところから読んでみてください。

