石川県の公立学校で教員を目指している方に向けて、教員採用候補者選考試験の内容をわかりやすく整理しました。
選考スケジュールや実施状況(結果)など、受験に必要な情報をまとめています。これから準備を始める方の役に立つはずです。
出題傾向や選考方法を理解しないまま勉強を進めてしまうと、効率が悪くなってしまいます。
まずは石川県教員採用試験の試験制度を正しく把握することから始めていきましょう。
石川県教員採用試験の内容
石川県教員採用試験(一般選考)では、筆記試験だけでなく、実技試験や面接試験など複数の試験が課されます。
特徴としては、一次試験と二次試験の概念がありません。つまり、全員が筆記試験と面接試験を受験することになります。
主な試験内容は以下のとおりです。
| 試験種目 | 試験内容 |
|---|---|
| 筆記試験 | 総合教養(小論文含む)、教科専門 |
| 適性検査 | 教員としての適性をみる検査 |
| 実技試験 | 対象の受験区分・教科のみ |
| 面接試験 | 模擬授業、個人面接 |
筆記試験
総合教養と教科専門の2科目で実施されます。
総合教養
石川県教員採用試験の総合教養は、教員として必要な基礎知識を問う筆記試験です。
全校種・教科共通の試験問題で、試験時間90分・100点満点で実施されます。
| 対象校種 | 全校種共通 |
|---|---|
| 試験時間 | 90分間 |
| 問題数 | 40問 |
| 出題形式 | 記述式 |
| 配点 | 100点 |
まずは過去問を3〜5年分解いて出題傾向を把握し、教育原理や教育基本法などの頻出科目・分野に絞って勉強するのが効率的です。
参考書で頻出の1テーマ覚えたらすぐ問題演習で確認し、間違えた部分を繰り返し復習します。1日30分でも回転させることで、安定して得点できるようになりますよ。
なお、詳しい出題傾向や勉強方法は、「【教員採用試験】教職教養・一般教養の勉強法と出題傾向(全国一覧)」を参考にしてください。
教科専門
石川県教員採用試験の教科専門は、志望する校種・教科の専門知識と指導力を問う筆記試験です。
全校種・教科が対象で、試験時間60〜90分・100点満点で実施されます。
| 対象校種 | 全校種・教科 |
|---|---|
| 試験時間 | 60〜90分 |
| 問題数 | 教科・科目による |
| 出題範囲 | ①志望校種・教科の知識・技能 ②学習指導方法等の基礎 |
| 解答方法 | 記述式 |
| 配点 | 100点満点 |
専門知識だけでなく教科によっては学習指導要領も出題範囲に含まれます。教科の知識と合わせて対策が必要です。
解答方法は記述式のため、正確な知識を自分の言葉でアウトプットできる力が求められます。過去問や参考書を活用して、記述に慣れておくことが重要です。
なお、詳しい勉強方法は、「教員採用試験の専門教養(科目)とは?試験内容や勉強方法を徹底解説」を参考にしてください。
適性検査
筆記試験と同日に実施されます。
教員としての適性を確認するための検査です。特別な対策は必要ありません。
実技試験
石川県教員採用試験の実技試験は、一部の校種・教科で実施されます。
単に技術が高いかだけでなく、「見本として適切か」「安全に配慮できているか」といった教師としての視点も見られます。
| 対象校種・教科 | 中学校 高校 特別支援 | 音楽、美術、保健体育、技術、家庭、英語 |
|---|---|---|
| 試験内容 | 音楽 | ①弾き歌い(赤とんぼ、夏の思い出、野ばらから当日1曲指定) ②任意演奏(ピアノ、声楽、任意楽器から1つ選択・3分以内) |
| 美術 | 作品制作 (過去:「気持ちを伝えるデザイン」という題材名で中学校1学年を対象とした飛び出すメッセージカード作成) | |
| 保健体育 | ①共通:水泳、器械運動、ダンス ②選択:剣道、柔道から1種目 | |
| 技術 | 製作実習・コンピュータ実習 | |
| 家庭 | 調理実習 | |
| 英語 | 英文音読、ALTとの対話 |
実技試験は、種目ごとに評価ポイントが異なるため、事前に出題内容と評価観点を把握しておくことが重要です。
特に「見せ方」や「安全面への配慮」は多くの自治体で共通して見られるポイントです。まずは自分の受験区分の実技内容を確認し、1度通しで練習してみましょう。
面接試験
石川県教員採用試験の面接試験は、志望動機や教育観を問うことで、教員として必要な能力・適性を把握する人物試験です。
面接の中では、10分間の「模擬授業」と15分間の「個人面接」を実施し、「総合的な資質・能力」や「実践的な指導力」を評価・判断します。
| 試験時間 | 25分間 |
|---|---|
| 面接官 | 3人 |
| 実施形態 | 口頭試問+模擬授業 |
| 配点 | 200点満点 |
内容の良し悪し以上に「自分の言葉で語れているか」が評価を左右します。
志望動機や教育観は暗記するのではなく、エピソードとセットで話せるように準備しておきましょう。まずは想定質問に対して声に出して答える練習を行い、伝わる表現に磨いていくことが重要です。
なお、過去の質問項目や対策方法は、「【面接対策】石川県教員採用試験 個人面接の概要と過去問」で詳しく解説しています。
石川県教員採用試験の選考スケジュール
石川県教員採用試験は、出願から最終結果の発表まで約半年にわたる試験です。
試験日程を早めに把握しておくことが、対策を進めるうえでの最初の準備になります。
令和9年度採用(令和8年実施)の選考スケジュールは以下のとおりです。
| 5月1日〜5月29日 | 受験申込み(インターネットによる電子申請) |
|---|---|
| 7月18日 | 筆記試験・適性検査(一部教科は水泳実技も実施) |
| 7月19日 | 実技試験(対象の受験区分・教科のみ) |
| 8月1日 又は 8月2日 | 面接試験(模擬授業・個人面接) |
| 9月25日 | 選考結果の通知・採用候補者発表 |
近年、教員採用試験は全国的に日程の前倒しが進んでおり、今後も日程が変動する可能性があります。
例年の感覚で動くと出願を逃すリスクもあるため、必ず最新の公式情報を確認するようにしましょう。
なお、詳しい試験の日程は、「【令和9年度】石川県教員採用試験の日程|いつから対策を始める?」で確認してください。
石川県教員採用試験の実施結果(倍率)
石川県教員採用試験の実質倍率(全校種)は、以下のように推移しています。
- 2025年実施(令和8年度):2.7倍
- 2024年実施(令和7年度):2.7倍
- 2023年実施(令和6年度):3.0倍
- 2022年実施(令和5年度):3.2倍
- 2021年実施(令和4年度):3.4倍
ここ数年で倍率は低下傾向にあり、全体としては受験しやすい環境になりつつあるといえます。
とはいえ、倍率が下がっているからといって、単純に「合格しやすくなった」と判断することはできません。採用予定数の増減や志願者数の変化によって倍率は大きく左右されます。
また、石川県では校種や教科によって倍率に差がある点にも注意が必要です。
そのため、重要なのは全体の倍率ではなく、自分が受験する校種・教科での倍率がどうなっているかという視点です。まずは自分の志望する校種・教科の倍率を確認するところから始めてみましょう。
なお、校種・教科別の倍率推移は、「【令和8年度】石川県教員採用試験の倍率|過去の推移まとめ」で確認できます。
石川県教員採用試験に関するFAQ
石川県教員採用試験の志望者が抱く共通の疑問にお答えしていきます。
Q-1.受験資格(年齢制限)はありますか?
A-1 受験するには大きく分けて「年齢・免許・法律」の3つの条件があります。
- 年齢の条件
-
昭和42年(1967年)4月2日以降に生まれた方が対象です。
- 教員免許の条件
-
出願する校種・職種、教科等の普通免許状を持っている(または取得見込みである)必要があります。※特別選考など一部例外あり
- 法律上の条件
-
地方公務員法第16条および学校教育法第9条で定められた「欠格条項」などに該当しないことが必須です。
Q-2.過去問はどこで入手できますか?
A-2 石川県庁1階にある「行政情報サービスセンター」で閲覧・コピーが可能です。
県庁に直接行くことで、実際の試験問題をコピーすることができます。また、内容の詳細は、「石川県教員採用試験の過去問|入手方法と効果的な活用法」でも解説しています。
Q-3.令和9年度(2026年実施)試験での変更点はありますか?
A-3 教員免許を持たない社会人向けの選考対象教科の拡大や、特別支援学校の受験対象者の拡大などがあります。
- 普通免許状を有しない受験者を対象とした選考の教科拡大
-
特別免許状の授与を前提とし、これまでの対象教科(技術、看護、福祉)に加え、新たに国語、社会、数学、理科、英語の5教科が対象となります。
- 「特別支援学校教諭等」の受験対象者を拡大
-
特別支援学校の普通免許状を今年度中に取得できない場合でも、採用後3年以内に取得することを条件として受験が認められるようになります。
- 実技試験を行う教科等の一部変更
-
小学校などの「理科実技」や、中学校などの「理科、農業、工業、商業」における実技試験が廃止されます。
- 教科「水産」の実施
-
令和5年度試験以来、4年ぶりに教科「水産」の募集が実施されます。
石川県教員採用試験の合格に向けて
本記事では、石川県教員採用試験の試験内容や選考の流れなどを解説しました。
石川県教員採用試験は、総合点によって判定されるため、すべての試験種目でバランスよく評価を得ることが合格のポイントになります。
対策は早く始めるほど有利になります。正しい方向で準備を進め、合格を目指しましょう。
石川県では個人面接や模擬授業など人物評価が重視されます。筆記対策と並行して、面接対策や模擬授業の準備を早めに進めておきましょう。
試験日程や過去問、倍率などの記事もあります。気になるところから読んでみてください。

