このような疑問を抱えている方は少なくありません。
受験指導の現場でも、周囲の進捗状況が見えずに焦りを感じている受験生からよく相談を受けます。
単刀直入にお伝えすると、試験本番の約1年前(前年の夏〜秋頃)から準備を始めるのがベストです。
「そんなに前から?」と驚かれるかもしれませんが、東京都の試験は独自の傾向があり、筆記だけでなく人物面も厳しく見られます。筆記試験が終わってから対策を始めたのでは、二次試験までに仕上げるのは困難です。
この記事では、実際に合格を勝ち取った人たちが実践している学習スケジュールと、必ず把握しておくべき日程上の注意点について解説します。
【東京都教採】試験の1年前から対策を始めるべき理由
「1年前」という期間は長く感じるかもしれませんが、余裕を持って合格している受験生の多くは、実際にこの期間を準備に充てています。
私がこれまでに見てきた合格者たちも、早期にスタートを切った人ほど安定した結果を残していました。
まずは、なぜ1年前から対策を始める必要があるのか、その理由を紐解いていきましょう。
理由①:対策が必要な試験科目が多いから
東京都教員採用試験は、主に以下の試験科目で構成されています。
- 教職教養
- 専門教養
- 小論文
- 個人面接
- 実技試験(対象教科のみ)
これだけの科目を網羅するには、相応の時間が必要です。特に東京都は教職教養の問題数が多く、専門教養とともにしっかりとした対策が求められます。
理由②:筆記試験の学習範囲が広いから
東京都の専門教養は、これまで学んできた専門分野の知識が広く問われます。
教科によっては暗記だけで対応できないものもあり、理解を深めるには時間がかかります。基礎を固めるだけでも3〜4ヶ月程度は見込んでおくべきでしょう。



科目ごとに最低基準点があることも理解しておきましょう!
また、東京都の教職教養は教育原理や教育法規など出題範囲が広く、正確な知識が求められます。
「時間ができてから詰め込もう」と考えて後回しにすると、どの科目も消化不良のまま本番を迎えることになりかねません。
理由③:人物重視の選考傾向があるから
これが最も強調したい理由です。
東京都の試験でも、やはり人物評価は非常に重要視されています。
一次試験の筆記で合格点を取れても、面接で「教師としての適性」を十分にアピールできなければ合格には届きません。実際、筆記試験は通過しても、面接で涙を飲む受験生は数多くいます。
面接試験では、以下のような観点が問われます。
- 「あなたの教育に対する情熱」
- 「どのような教師を目指しているか」
- 「児童・生徒とどう向き合うか」
こうした問いに対する答えは、一朝一夕で用意できるものではありません。自己分析や教育実習などの経験を通じて、自分の言葉で語れるよう準備する必要があります。



「人物重視」であることを肝に銘じ、早期に対策を始めることが合格への近道と言えます。
【東京都教採】令和8年度の試験日程
まずは令和8年度(2025年実施)の試験日程を振り返ってみましょう。
| 募集要項の告示 | 令和7年3月21日(金) |
|---|---|
| 出願期間 | 令和7年4月1日(火)〜5月8日(木) |
| 1次試験 | 令和7年7月6日(日) |
| 1次合格発表 | 令和7年8月5日(火) |
| 2次試験 | ①8月16日(土)〜18日(月):面接 ②8月24日(日):実技 |
| 最終合格発表 | 令和7年9月30日(火) |
この日程で特筆すべきは、「8月5日の一次合格発表から8月16日の二次試験開始まで、わずか11日しかない」という点です。
合格発表を待ってから対策を始めたのでは、面接の練習や回答の推敲を行う時間はほとんど残されていません。
【速報】令和9年度の一次試験日が発表されました
令和9年度(2026年度実施)の一次試験日程について、情報が公開されています。
出願期間や二次試験の詳細は今後発表されますが、一次試験のターゲットが決まっている以上、そこから逆算して準備を始めるべき時期に来ています。
【東京都教採】試験日から逆算して勉強スケジュールを組む
では、具体的にどの時期に何をすべきなのでしょうか。
多くの合格者が実践している標準的なスケジュールをご紹介します。
9月〜12月:基礎固め(専門・教職)
まずは配点の大きい専門教養の学習を軸に進めます。
教職教養についても、参考書を読み進めるなどして全体像を把握しておきましょう。この時期は「広く浅く」でも良いので基礎知識をインプットすることに集中します。
1月〜3月:過去問演習・面接ネタ作り
本格的に過去問演習に取り組み始めます。
並行して、二次試験や一次の小論文を見据えて「自分の教育観」を言語化する作業を開始しましょう。「理想の教師像」や「具体的な指導場面での対応」など、面接で話すネタの引き出しを増やしておくことが重要です。
4月〜5月:出願・実践演習(一次対策の仕上げ)
4月には出願手続きが始まります。
学習面では、時間を計って過去問を解き、本番形式に慣れていきます。東京都で出題される小論文の構成練習も、この時期には定期的に行っておきたいところです。
6月〜8月:一次試験本番・二次対策(最重要)
一次試験を終えたら、すぐに気持ちを切り替えて二次対策へ移ります。
面接練習や実技対策を徹底的に行います。一次の合格発表を待っていては手遅れになるため、一次試験翌日からが勝負だと思って取り組んでください。
このスケジュールからも分かるように、二次試験対策は「一次に受かってから」ではなく、もっと早い段階から準備しておくことが必須です。
【東京都教採】試験日程に関するFAQ
東京都教員採用試験の日程について、よくある質問をまとめました。
神奈川県や埼玉県と併願できますか?
東京都と神奈川県、埼玉県などは原則として併願できません。例年、一次試験日が同じ日程(7月第2日曜日など)に設定されているからです。
試験日が重なっている場合、どちらか一方を選ばなければなりませんので、志望自治体は早めに決めておきましょう。
▼教員採用試験の日程一覧を以下の記事でまとめています。
二次試験(面接)対策は一次合格してからでも間に合いますか?
「一次試験に合格したのを確認してから面接練習をしよう」と考える受験生もいますが、これは非常にリスキーです。
東京都の場合、一次合格発表から二次試験までの期間は約10日ほどしかありません。
- 面接カード(エントリーシート)の内容再確認
- 想定質問への回答作成と模擬練習
- 実技試験の最終調整(該当教科)
これらを短期間で、しかも働きながらや授業と並行して仕上げるのは極めて困難です。
▼面接が不安・苦手という方は以下の記事も活用してください。
【東京都教採】試験日程まとめ
東京都教員採用試験は、長期的な計画に基づいた準備が合格のカギを握る試験です。
「そのうち始めればいいや」という考えでは、膨大な範囲と厳しい人物選考に対応できません。日程を確認し、今の自分に必要な学習量を把握して、逆算してスタートを切ることが何より大切です。
私自身、「まだ大丈夫」と高を括って、直前期に焦り出す受験生を何人も見てきました。早めに対策を始めておけば、精神的な余裕も生まれ、自信を持って本番に臨めるはずです。
いつから勉強を始めるかはあなた次第ですが、少なくとも「いつ・何に取り組むか」というロードマップだけでも、今日のうちに作成しておくことを強くおすすめします。

