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広島県教員採用試験の面接カード!自己アピール用紙とアンケート

広島県教員採用試験の面接カード

広島県教員採用試験の二次試験。

面接の質疑応答の土台となり、あなたの第一印象を決定づけるのが、「自己アピール用紙」と「アンケート」、この2種類の面接カードです。

「800字のテーマ、どれを選べばいいんだろう…」

「当日記入のアンケートって、一体何を聞かれるの?」

そんなふうに、頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、事前提出の「自己アピール用紙」と当日記入の「アンケート」、それぞれの書き方を徹底的に解説します。

一つひとつの書類の意図を理解し、万全の準備で、自信を持って提出・記入に臨みましょう!


これらの書類は、面接官が手元に置いて質疑応答を進める重要な資料です。面接本番の対策とあわせて、こちらの記事もぜひご覧ください。)

目次

【事前提出】「自己アピール用紙」で熱意と論理的思考力を示す

まず取り組むのが、出願時に提出する「自己アピール用紙」です。

これは、事前に与えられたテーマについて、じっくり時間をかけてあなたの考えを800字で論述するものです。

2026年度広島県教員採用試験の自己アピールシート
2026年度広島県教員採用試験の自己アピールシート

面接官は、この用紙からあなたの教育に対する熱意物事を深く考える力、そして文章で分かりやすく伝える力を読み取ろうとしています。

ただ空欄を埋めるのではなく、「この受験者の話をじっくり聞いてみたい!」と面接官に思わせるような、質の高い書類を作成することを目指しましょう。

なお、そもそも自己分析の進め方や、教員採用試験の書類作成における普遍的な文章術といった基本から学びたい方は、まずこちらのまとめ記事からお読みいただくのもオススメです。

課題テーマ一覧と選び方のポイント

令和8年度(2025年実施)試験では、以下の4つのテーマが提示されました。まずは、どのようなテーマがあるか全体を把握しましょう。

  • 社会に開かれた教育課程
  • 主体的・対話的で深い学び
  • 情報機器の活用
  • 個に応じた指導

どれも現代の学校教育における重要なキーワードですね。 では、この中からどのテーマを選ぶべきか。ポイントは以下の2つです。

① 自身の経験や強みと最も結びつけやすいか

あなたのアルバイト経験、教育実習、ボランティア、部活動など、これまでの人生で培ってきた経験や、そこで発揮された強みと、テーマの内容を具体的に結びつけて語れるものを選びましょう。

経験に基づいた言葉には、リアリティと説得力が生まれます。

② 心から「実践したい」と思えるか

表面的な知識だけで書いた文章は、すぐに見抜かれてしまいます。

あなたが教員になった姿を想像したときに、心から「このテーマに取り組みたい!」と思えるものを選んでください。その熱意は、必ず文章の熱量となって面接官に伝わります。

800字で想いを伝える!評価される構成術

テーマが決まったら、いよいよ800字の構成を考えます。

いきなり書き始めるのではなく、まず「設計図」を作ることが、論理的で分かりやすい文章への近道です。

ここでは、結論から述べる「PREP法」を応用した、4段落構成をオススメします。

【構成案:4段落モデル】

[序]:テーマの重要性と私の結論(約150字)

まず、「なぜこのテーマが重要だと考えるか」を述べます。その上で、「私は、このテーマの実現のために〇〇を実践したい」という、文章全体の結論を最初に明確に示しましょう。

[承]:なぜそう考えるのか(根拠・経験)(約250字)

次に、[序]で述べた結論に至った根拠を説明します。「教育実習で〇〇という場面に直面し、〜と感じたからです」のように、あなた自身の具体的な経験を交えて語ることで、オリジナリティと説得力が一気に高まります。

[転]:具体的にどう実践するのか(行動計画)(約250字)

ここが最も重要な部分です。教員になったら、そのテーマの実現のために「いつ」「どこで」「誰と」「何を」「どのように」実践していくのか、具体的な行動計画を示します。

「学級担任として、〇〇科の授業で〜という活動を取り入れたい。その際、△△な点に配慮し、…」というように、読んだ人があなたの働く姿を鮮明にイメージできるように書きましょう。

[結]:広島県の教員としての決意表明(約150字)

最後は、あなたの決意と貢献意欲で力強く締めくくります。「この実践を通して、広島県が目指す〇〇という子ども像の育成に貢献したいです」のように、広島県の教育への貢献意識を示すことで、熱意をアピールしましょう。

この構成案に沿って、まずは各段落で伝えたいことを箇条書きで書き出してから、文章にまとめていく方法がオススメですよ。

【当日提出】「アンケート」で志望度の高さと教育観を示す

続いて、二次試験当日に提出する「アンケート」です。

これは、限られた時間の中で、2つの質問に答える形式です。

質問数は少ないですが、一つひとつの問いが、あなたの広島県への志望度の高さや、教員としての「軸」となる教育観をストレートに問う、非常に重要なものになっています。

その場でゼロから考えるのではなく、事前に自分の考えを明確に固めておき、本番ではそれを自信を持って記述することに集中しましょう。

質問1:「県の希望」と「目指す教員像」

あなたの「県・市の希望」(広島県・広島市・どちらでもよい)と広島県・広島市の教育施策を踏まえて、どのような教員を目指したいか具体的に答えてください。

この質問では、「①なぜ広島で働きたいのか」という志望度の高さと、「②広島県の教育方針を理解し、貢献する意欲があるか」という準備と思考の深さを見ています。

【回答のポイント】

①希望を明確にする

まずは「広島県」「広島市」「どちらでもよい」のいずれかを明確に示します。

②教育施策と自己PRを結びつける

次に、広島県・広島市の教育施策(例:「学びの変革」「豊かな心の育成」など)を一つ具体的に挙げます。

そして、「その施策に深く共感しており、私自身の〇〇という強みを活かして、△△な形で貢献できる教員を目指したい」という流れで、あなたの目標と県の目標をリンクさせましょう。

③具体性を持たせる

「子どもに寄り添う教員」のような抽象的な表現だけでなく、「ICTを活用した個別最適な学びをデザインし、どの子も取り残さないクラス作りを目指したい」のように、具体的なアクションにまで言及できると、熱意と計画性が伝わります。

質問2:「教員のやりがい」とその理由

あなたの考える「教員のやりがい」とは、どのようなことですか。また、それはなぜですか。

「教員」という仕事の何に価値を感じ、困難があっても支えとなるものは何か、というあなたの内面的な動機(モチベーションの源泉)を探っています。

「なぜですか」の部分で、あなたの人間性や教育観が表れます。

【回答のポイント】

①自分ならではの言葉で語る

「子どもの成長がやりがい」という答えは間違いではありませんが、多くの受験生が口にします。

そこから一歩踏み込み、「昨日までできなかった逆上がりができた瞬間の、生徒の誇らしげな顔を見ることです。

なぜなら、それは生徒自身の努力と、私の働きかけが実を結んだ証であり、信頼関係が生まれた瞬間だと感じるからです」のように、情景が浮かぶような具体的なエピソードや感情を交えて語りましょう。

②「なぜ」を深掘りする

「なぜそう感じるのか」を突き詰めることで、あなたの個性が光ります。

「なぜなら、それは単なる成功体験ではなく、一人の人間の可能性が花開く瞬間に立ち会える、教育という仕事の尊さを実感できるからです」のように、あなた自身の価値観と結びつけて説明できると、説得力のある深い回答になります。


面接カードの添削や指導は下記の記事でやっています!ぜひ活用しましょう!

まとめ:2つのカードを最強の武器にしよう

今回は、広島県教員採用試験の「自己アピール用紙」と「アンケート」の書き方について、詳しく解説しました。

  • 「自己アピール用紙」は、教育テーマへの『深い思考力』と構成力を示す武器
  • 「アンケート」は、広島県への『高い志望度』とあなた自身の教育観を示す武器

この2種類の面接カードは、単なる提出書類ではありません。

これらの作成を通して自己分析を深め、自分の教育観を言語化するプロセスそのものが、面接本番での揺るぎない自信につながります。

時間をかけてじっくり自分と向き合い、あなただけの最強の「武器」を完成させてください。 応援しています!


広島県教員採用試験の全体像や対策については、下記の記事も併せてご覧ください。

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