受験指導をしていると、こうした質問をよく受けます。周囲がどの程度準備を進めているのか見えず、焦りを感じている方が多いんです。
結論を先にお伝えすると、本試験の約1年前(前年の夏〜秋)にはスタートするのが望ましいです。
「そんな早くから?」と驚かれるかもしれませんが、札幌市の選考は準備すべき試験が複数あり、人物評価の比重も大きいです。一次試験終了後に慌てて取りかかっても、二次対策が追いつきません。
この記事では、実際に合格した受験生が取り組んでいた準備スケジュールや、必ず確認しておきたい日程上の注意点について詳しく解説します。
【札幌市教採】なぜ1年前から準備する必要があるのか
「1年前」と聞くと準備期間が長すぎるように感じるかもしれません。しかし、最終合格を勝ち取った受験生の大多数は、このくらいの期間をかけて対策しています。
私が指導してきた合格者の傾向を見ても、早い時期から計画的に動き出した人ほど、余裕を持って試験本番を迎えられていました。
では、なぜこれほど早くから対策を始めるべきなのか。その理由を3つに分けて説明します。
理由①:準備が必要な試験種目が多い
札幌市の教員採用試験では、以下のような試験が課されます。
- 教養検査(一般・教職)
- 専門検査
- 面接検査
- 教科等指導法検査
- 実技検査(保体、音楽、英語)
これら全てに対応するには、相当な学習時間と準備期間が求められます。中でも専門検査は配点の比重が大きいため、優先的に取り組むべき科目です。
理由②:筆記試験で扱う内容が広範囲
札幌市の専門検査では、これまでに学習してきた全範囲が試験範囲となります。
数学・理科・英語といった科目は、単なる暗記では太刀打ちできず、内容の理解に相応の時間を要します。基礎部分を固めるだけでも3〜4ヶ月程度は確保しておきたいところです。
加えて、教養検査も一般教養と教職教養の双方から出題されるため、広い知識が必要になります。
「まとまった時間ができたら一気にやろう」と先延ばしにしていると、どの分野も中途半端な状態で本番を迎えることになりがちです。
理由③:人物評価を重視する選考方式
これが最も重要なポイントです。
札幌市の教員採用試験では、人物面を重視した選考が行われています。
一次試験の筆記で高得点を獲得しても、二次試験の面接検査や教科等指導法検査で十分な評価を得られなければ最終合格には至りません。実際、一次試験を突破した受験生が二次で涙を飲むケースは決して珍しくないのです。



しかも一次試験の成績は二次試験ではリセットされます!
人物試験で評価されるのは、面接での応答力だけではありません。教科指導のスキルなども問われます。
- あなたが持つ教育に対する考え方
- 目指している教師像
- 子どもたちとどう関わっていくか
こうした要素は一朝一夕で身につくものではありません。日頃の経験や学びを通じて、自分なりの言葉で語れるようにしておく必要があります。



人物を重視する選考だからこそ、早い段階から意識的に準備を進めることが合格の鍵になります。
【札幌市教採】令和8年度の選考日程
まず、令和8年度(2025年実施)の選考スケジュールを見てみましょう。
| 募集要項公開 | 2025年3月28日(金) |
|---|---|
| 出願受付 | 2025年4月7日(月)〜5月1日(木) |
| 1次試験 | 2025年6月15日(日) |
| 1次合格発表 | 2025年7月18日(金) |
| 2次試験 | 2025年8月1日(金)〜3日(日) |
| 最終合格発表 | 2025年9月26日(金) |
この日程で特に注目していただきたいのは、「7月18日の一次合格発表から8月1日の二次試験開始まで、実質2週間しか猶予がない」という点です。
この短期間で面接対策・教科等指導法検査の準備・実技練習の全てを完成させるのは、現実的にかなり厳しいと言わざるを得ません。
【速報】令和9年度の選考日が公表されています
令和9年度(2026年度実施)の選考日程については、既に一部が明らかになっています。
- 一次試験日:2026年6月14日(日)
- 二次試験日:2026年7月31日(金)〜8月2日(日)
出願時期や詳細については今後発表される予定ですが、試験日が確定している以上、そこから逆算した学習計画を立てる段階に入っています。
【札幌市教採】試験日を起点にした学習計画の立て方
それでは具体的に、いつ・何を・どう進めていけば良いのでしょうか。
実際に合格した受験生が実践していたスケジュール例をご紹介します。
9月〜12月:専門検査の土台づくり
配点比重の大きい専門検査を最優先で進めます。
教職関連の科目については参考書に目を通す程度にとどめ、この時期は専門科目の学習に集中しましょう。
1月〜3月:過去問演習と面接準備
教職・一般教養分野の過去問に取り組み始めます。
並行して、二次試験を見据えた自分自身の教育観の整理にも着手しましょう。「理想とする授業」「目指す教師像」といった内容は、日々の積み重ねがものを言います。
4月〜5月:出願手続きと一次対策の総仕上げ
4月上旬になると出願の受付が開始されます。
学習面では、時間を測って過去問に取り組み、専門検査での得点力を高めます。札幌市特有の教育施策についても、この段階で確認しておくと安心です。
6月〜8月:一次試験と二次対策(正念場)
一次試験が終わったら、すぐに二次対策へシフトします。
教科等指導法検査の練習や面接対策を集中的に進めていきます。一次合格から二次試験までの期間が極めて短いため、ここが合否の分かれ目となります。
このスケジュールからもわかる通り、二次試験への準備は一次試験よりも前の段階から少しずつ積み重ねておく必要があります。
【札幌市教採】日程に関するよくある質問
札幌市教員採用試験の日程について、受験生からよく寄せられる質問をまとめました。
北海道と併願は可能ですか?
札幌市と北海道は併願できません。一次試験が同日に実施されるためです。
どちらを受験するか迷っている場合は、早い段階で志望先を絞り込むようにしましょう。
▼全国の教員採用試験日程は以下の記事で確認できます。
二次対策は一次合格後からでも間に合いますか?
「一次に受かってから二次の準備を始めよう」と考える受験生は少なくありませんが、これは大変リスクの高い選択です。
わずか2週間程度で、次の全てを仕上げなければなりません。
- 教科等指導法検査の実践練習
- 面接で問われる質問への回答作成
- 実技検査の対策(該当する教科)
これを仕事や大学の授業と両立しながら進めるのは、率直に申し上げてかなり困難です。
▼面接に不安を感じている方は、以下の記事もご活用ください。
【札幌市教採】日程と対策のまとめ
札幌市の教員採用試験は、計画性を持って準備を進めることで、合格の可能性を大きく高められる試験です。
ただし「そのうち始めよう」という姿勢では時間が足りなくなります。選考日程を確認し、今の自分に何が不足しているかを把握して、逆算的に行動を起こすことが重要です。
私自身、指導を通じて「もっと早く動き出していれば」と後悔する受験生を数多く見てきました。早めにスタートを切っておけば、心の余裕も生まれます。
準備を始めるタイミングはあなた次第ですが、少なくとも「いつ・何を・どう進めるか」の見通しだけは、今日中に立てておくことをお勧めします。

