堺市の公立学校で教員を目指している方に向けて、堺市教員採用試験の内容(一次・二次試験)をわかりやすく整理しました。
選考スケジュールや実施状況(結果)など、受験に必要な情報をガイドブックのような感覚でまとめています。これから本格的に準備を始める方の役に立つはずです。
出題傾向や選考方法を理解しないまま勉強を進めてしまうと、努力が成果に結びつきにくくなります。
まずは堺市教員採用試験の試験制度を正しく把握することから始めていきましょう。
堺市教員採用試験の試験内容
堺市教員採用試験では、筆記試験だけでなく、面接試験や論文試験、実技試験など複数の選考が実施されます。
選考は一次試験・二次試験の2段階で行われ、一次試験の得点は持ち越さず、二次試験の合計得点(940点満点)によって最終合格者が決定されるのが特徴です。
以下に、試験区分ごとの内容を一覧でまとめました。
| 選考 | 試験種目 | 配点 (点) |
|---|---|---|
| 一次試験 | 筆答試験(教職・一般教養) | 150 |
| 面接試験(個人面接) | 150 | |
| 二次試験 | 筆答試験(専門教養・小論文) | 400 |
| 面接試験(個人面接・場面指導) | 540 |
- 小論文は小学校区分の二次筆答試験に含まれます。二次面接の配点は令和8年度試験より450点から540点に引き上げられ、人物重視の傾向がさらに強まっています。
二次試験では、面接試験(場面指導を含む)の配点が非常に高く、教員としての資質や実践的な指導力が極めて重視される傾向にあります。
筆答試験(教職・一般教養)
筆答試験では、教員として必要な教育制度の理解や、幅広い一般教養が問われます。
| 試験時間 | 90分間 |
|---|---|
| 問題数 | 30問 |
| 解答形式 | 択一式(マークシート) |
| 出題範囲 | 教職教養(教育原理、法規、心理、行政) |
| 思考力・判断力(文章理解、数的・判断推理) | |
| 配点 | 150点満点 |
教職・一般教養試験は範囲が膨大なため、「教育原理」や「数的・判断推理」といった頻出分野を確実に押さえることが合格への近道です。
教育史や教育心理などは後回しにし、配点の高い科目や習得に時間がかかる科目を優先的に対策しましょう。
詳しい出題傾向や勉強方法は、こちらの「【堺市教員採用試験】教職教養の勉強法|出題傾向と優先順位」で解説しています。
専門教養(二次試験)
堺市では教科専門の試験は「二次試験」として実施されます。
400点という高い配点設定となっており、最終合否に直結する重要な試験です。
| 試験時間 | 70分~120分(校種による) |
|---|---|
| 問題数 | 30問程度(小学校の場合) |
| 解答形式 | 択一式および記述式 |
| 対象校種 | 全校種 |
| 配点 | 400点満点 |
小学校区分の筆答試験には小論文も含まれており、他校種よりも試験時間が長く(120分)設定されています。
中学校・高校区分では実技試験の得点もこの400点の中に含まれるため、筆記と実技の両面でバランスの良い対策が求められます。
専門教養の勉強方法は、こちらの「教員採用試験の専門教養(科目)とは?試験内容や勉強方法を徹底解説」で解説しています。
小論文試験(二次試験)
小学校区分の二次試験で課される小論文では、教員としての資質や具体的な指導の工夫が問われます。
小学校教員としての実践的な視点が評価の鍵となります。
| 選考区分 | 小学校区分(二次筆答内) |
|---|---|
| 実施日 | 第2次試験 |
| 試験時間 | 専門教養とあわせて120分 |
| 文字数 | 500字程度(450字以上550字以内) |
| 問題数 | 1題 |
| 配点 | 400点満点の一部 |
文字数は500字程度と比較的短めですが、その分、要点を簡潔にまとめる力が必要です。
過去には「授業づくり」や「不登校への取組」など、学級担任としての具体的な対応がテーマとなっており、現場を意識した記述が求められます。
論文試験のテーマなどは、こちらの「堺市教員採用試験|小論文の傾向と過去の出題テーマ」でまとめています。
実技試験
実技試験は、専門的技能があるかどうかを評価・判断する試験で、一部の校種・教科で実施されます。
教科に応じた表現力や専門スキルが厳しくチェックされます。
| 対象校種 | 中学校・特別支援学校中学部 |
|---|---|
| 対象教科 | 英語、音楽、美術、保健体育 |
| 配点 | 筆答試験(専門教養)400点に含まれる |
音楽では新曲視唱や弾き歌い、保健体育では器械運動や陸上競技など、多岐にわたる種目が課されます。
苦手な種目を早めに把握し、計画的に技能を磨いていくことが合格への鍵です。
面接試験(一次・二次)
堺市の面接試験は、一次の個人面接と、二次の個人面接(場面指導を含む)の2段階で行われます。
特に二次面接では、「堺っ子」への想いや教職への情熱を自分の言葉で語れるかが重視されます。
| 実施内容 | 一次:個人面接 二次:個人面接・場面指導 |
|---|---|
| 試験時間 | 一次:15分程度 / 二次:20〜30分程度 |
| 面接官 | 2~3人 |
| 評価書類 | 面接シート(事前に提出) |
| 配点 | 一次:150点 / 二次:540点 |
二次試験で行われる場面指導では、学級担任としての生徒指導や学級経営上の課題に対し、即興で対応する力が厳しく問われます。
単なる回答の暗記ではなく、自己分析と「求める教師像」への理解を深め、自信を持って臨めるよう準備を進めましょう。
面接の傾向や対策方法は、こちらの「【堺市教採】個人面接の過去問と試験概要まとめ」で詳しくまとめています。
堺市教員採用試験の選考スケジュール
堺市教員採用試験は、3月の要項配布から9月の最終合格発表まで、約半年にわたる長期戦です。
一次合格発表から二次試験開始までが約2週間と極めて短いため、逆算したスケジュール管理が合格の鍵を握ります。
主な選考スケジュールは次のとおりです。
- 3月中旬〜4月中旬:出願受付期間
- 6月中旬:一次筆答試験
- 6月下旬〜7月中旬:一次面接試験
- 7月下旬:一次試験の合格発表
- 8月上旬〜9月上旬:二次試験(筆答・実技・面接)
- 9月下旬:最終合格発表
- 翌年4月1日:採用(勤務開始)
一次試験に面接が含まれるため、早期から筆記と面接の並行対策が必要です。
より詳しい試験日程や出願期間については、堺市教員採用試験の試験日程・スケジュールで詳しく解説しています。
堺市教員採用試験の採用予定人数
令和9年度(2026年実施)の採用予定人数は、全体で100人台規模となっています。
近年の採用予定人数は、おおむね100〜190人前後で推移しており、全体として、特に小学校種において採用予定人数が大幅に減少している傾向が見て取れます。
- 令和9年度採用:約100人
- 令和8年度採用:約188人
- 令和7年度採用:約193人
- 各区分の人数を合算した目安人数です。採用予定数は、今後の状況により変更される可能性があります。
採用人数は、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校といった校種や、職種によって差が出るのが特徴です。
特に令和9年度採用からは新たに「小学校・幼稚園共通」という区分が新設されたり、中学校全体(特別支援中学部を含む)の採用予定数が微減したりと、区分ごとに変化が起きています。
詳細は次のとおりです。
| 校種・職種 | R9予定 (人) | R8予定 (人) | R7予定 (人) |
|---|---|---|---|
| 小学校 | 約40 | 約105 | 約120 |
| 特支・小学部 | 約5 | 10程度(内数) | 10程度(内数) |
| 小・外国語 | 若干名 | 3程度(内数) | 3程度(内数) |
| 小・幼共通 | 若干名 | – | – |
| 中学校 | 約45 | 約55 | 約55 |
| 特支・中学部 | 7程度(内数) | 10程度(内数) | (中学校に含む) |
| 高等学校 (工業・機械等) | 若干名 | 若干名 | 若干名 |
| 養護教諭 | 約3 | 約5 | 約5 |
| 栄養教諭 | 約3 | 若干名 | 若干名 |
採用予定人数は、受験の目安にはなりますが、合否はあくまで試験の得点や人物評価によって決まります。
受験者数が減少傾向にある一方で合格者数が絞り込まれている状況(令和8年度の全体倍率3.8倍など)です。人数の多少だけで難易度を判断せず、一次試験・二次試験それぞれで確実に評価を積み重ねることが重要。
堺市教員採用試験の実施結果(倍率)
堺市教員採用試験の全体倍率は、3倍台から4倍台で推移しており、近年は上昇傾向にあります。
過去5年間の倍率推移は次のとおりです。
- 2025年実施(R8採用):3.8倍
- 2024年実施(R7採用):3.1倍
- 2023年実施(R6採用):2.3倍
- 2022年実施(R5採用):2.4倍
- 2021年実施(R4採用):2.9倍
令和8年度試験では、受験者数が減少した一方で合格者数が大きく絞り込まれたため、倍率が3.8倍まで上昇しました。
養護教諭(11.0倍)や中学校の保健体育(8.3倍)など、教科によっては極めて高い競争率となるため、自身の志望教科の傾向を正確に把握しておく必要があります。
校種・教科ごとの詳しい倍率や推移については、 【堺市教採】倍率・実施結果の推移まとめの記事で詳しく解説しています。
堺市教員採用試験に関するFAQ
堺市教員採用試験の志望者が抱く共通の疑問にお答えしていきます。
受験資格(年齢制限)はありますか?
A: はい、令和9年度試験より年齢制限が大幅に緩和されています。
- 年齢の条件
-
令和9年度(2026年実施)試験より、受験上限年齢が62歳まで引き上げられました。ベテラン層の採用にも意欲的な姿勢を見せています。
- 教員免許の条件
-
受験する校種・教科の普通免許状を所有している(または取得見込みである)ことが必須です。特別支援学校については一部要件緩和もあります。
過去問はどこで入手できますか?
A: 堺市教育委員会のホームページで無料でダウンロード可能です。
- 公式サイトでの公開
-
堺市教育委員会の「過去の試験問題と正答」のページにて、過去5年分の問題・解答が公開されています。
- 市政情報センターでの閲覧
-
堺市役所高層館3階の市政情報センターでも閲覧やコピーが可能です。
より詳しい入手方法や分析のコツについては、こちらの「堺市教員採用試験の過去問入手方法と活用法」でまとめています。
令和9年度(2026年実施)の変更点はありますか?
A: はい、受験年齢の引き上げや新区分の創設など、主に以下の変更があります。
- 「小学校・幼稚園共通」区分の新設
-
小学校と幼稚園の両方の免許を有する方を対象とした募集区分が新設されました。
- 年齢要件を「62歳」まで拡大
-
幅広い世代から優秀な人材を確保するため、年齢制限が緩和されました。
- 中学校志望者の「高等学校第2志望」が可能に
-
同一教科の高校免許を所有している場合、高校を第2志望に設定できるようになりました。
堺市教員採用試験の合格に向けて
本記事では、堺市教員採用試験の試験内容や配点、選考の流れ、最新の変更点を解説しました。
堺市の試験は、徹底した人物重視であり、二次試験での面接(個人面接・場面指導)が合否の決定的な要素となる点が最大の特徴です。
対策は早く始めるほど有利になります。正しい方向で準備を進め、合格を目指しましょう。
堺市では一次試験から面接が課されるほか、二次試験では非常に高い配点の場面指導が行われます。筆記対策と並行して準備を進めましょう。
「いつ・何が・どれくらい重要なのか」を整理してから対策を進めたい方向けです。計画を立てる前のインプットとして活用してください。
「何から始めればいいか分からない」という方は、学習の優先順位や効率的な進め方を確認してから対策を進めましょう。
- 掲載データは堺市教育委員会の公表資料をもとに、当サイトが独自に集計・分析したものです。
- 本記事は夏試験のみのデータを掲載しています。大学3年生を対象とした早期選考などのデータは含まれていません。
- 最新情報は必ず志望自治体の公式サイトでご確認ください。

