「青森県の教員になりたいけど、一般・教職教養の科目が多すぎて何からやればいいかわからない……」
もし、「とりあえず全科目、参考書の最初から勉強しよう」と考えているなら、今すぐストップしてください。そのやり方では、時間だけが削られて、合格点に届かない可能性が高いからです。
実は、合格している人ほど「勉強していない科目」がたくさんあります。全範囲を網羅しようとするのではなく、次のように割り切っているのです。
- 「出る科目・分野」だけに時間を使う
- 「出ない分野・科目」は思い切って捨てる
では、青森県教員採用試験を志望する場合、最初に手をつけるべき科目は何でしょうか。
答えはシンプルです。
まずは「教育原理(教職教養)」一択です。
一般教養の日本史や物理といった暗記科目は、後回しでも構いません。状況によっては、最初から手を出さない戦略をとることも合理的です。
この記事では、次の2点を中心に解説します。
- なぜ教育原理(教職教養)から勉強を始めるべきなのか
- 点数を伸ばすための、最も効率的な勉強順序(優先順位)
もう、「何を勉強すればいいのか」と迷わなくて大丈夫です。
限られた時間で合格点を取るための 「現実的な戦略」 を一緒に整理していきましょう。
▼一般・教職教養の概要や試験の全体像は以下の記事でまとめています。


【青森県教採】一般・教職教養の勉強は教育原理から
青森県教員採用試験の一般・教職教養は、努力量ではなく科目選択で勝負が決まります。
どれだけ真面目に勉強しても、点数にならない科目に時間をかけていれば、合否には結びつきません。
では、なぜ「教育原理」から勉強すべきなのか。
その理由を、具体的に3つ解説します。
配点が全体の約3〜4割を占める
試験科目は、すべてが平等に出題されるわけではありません。特に青森県の一般・教職教養は、「教育原理」への偏りが異常なほど顕著です。
一見すると「教職30問、一般24問」とバランスが取れているように見えますが、内訳を見ると教育原理だけで全体の約3〜4割(15〜20問)を占めています。
▼一般・教職教養の出題数一覧(科目別詳細)
| 科目 | R8 | R7 | R6 |
|---|---|---|---|
| 教職科目 | 30 | 30 | 30 |
| └教育原理 | 15 | 20 | 20 |
| └教育史 | 2 | 2 | 2 |
| └教育心理 | 3 | 3 | 3 |
| └教育法規 | 10 | 5 | 5 |
| 一般科目 | 24 | 24 | 24 |
| 人文科学 | 12 | 12 | 12 |
| └国語 | 8 | 8 | 8 |
| └倫理 | 0 | 0 | 0 |
| └英語 | 4 | 4 | 4 |
| └音楽 | 0 | 0 | 0 |
| └保健体育 | 0 | 0 | 0 |
| └美術 | 0 | 0 | 0 |
| 社会科学 | 4 | 4 | 4 |
| └世界史 | 0 | 0 | 1 |
| └日本史 | 1 | 1 | 0 |
| └地理 | 1 | 1 | 1 |
| └政治 | 1 | 1 | 1 |
| └経済 | 1 | 0 | 1 |
| └国際関係 | 0 | 1 | 0 |
| └環境 | 0 | 0 | 0 |
| 自然科学 | 8 | 8 | 8 |
| └数学 | 4 | 4 | 4 |
| └物理 | 1 | 1 | 1 |
| └化学 | 1 | 1 | 1 |
| └生物 | 1 | 1 | 1 |
| └地学 | 1 | 1 | 1 |
| └情報 | 0 | 0 | 0 |
一方で、社会科学(歴史や地理)は範囲が膨大であるにもかかわらず、合計でわずか4問。1科目あたり0〜1問しか出ません。
❌「1問のために全範囲を勉強する」
○「全体の約3分の1を占める教育原理を一点突破する」
どちらが合格に近いかは、言うまでもありません。
校種に応じた「教養」の役割を理解する
青森県の1次試験は、校種によって「教養:専門」の配点比率が異なります。
- 小学校:教養100点、専門250点
(専門重視) - 他校種:教養100点、専門100点
(バランス型)
この配点構造から、次のような戦略が見えてきます。
小学校志望の方
専門教科(250点)が圧倒的に重要です。一般・教職教養(100点)では、範囲の広い一般教養に時間を浪費せず、「教育原理」で効率よくボーダーラインを確保し、残りの時間を専門教科に充てるのが正解です。
中・高・養護等を志望の方
教養と専門の配点が同じ(100点:100点)であるため、一般・教職教養での失点は致命傷になります。しかし、だからといって全科目勉強するのは時間が足りません。
やはり、最も配点が高い「教育原理」を確実に得点源にすることが、ライバルに差をつける鍵となります。
勉強した分だけ確実に点数が伸びる
「教職教養は暗記だから後回しにしたい…」
そう感じる人も多いかもしれません。しかし、実際は逆です。
一般教養は「中学〜高校の全教科」が範囲で、対策範囲は事実上無限です。一方、教育原理や教育法規は出題テーマとパターンがかなり固定されています。
つまり、
- 範囲が限定されている
- 学習量が点数に直結しやすい
といった特徴があり、教育原理は勉強した時間が、そのまま得点になる裏切られない科目なのです。



青森県で合格する人は、必ずここを得点源にしています。まずは焦らず、教育原理の学習からスタートしましょう!
【青森県教採】一般・教職教養の正しい勉強順(優先順位)
「教育原理が大事なのはわかった。じゃあ、それ以外の科目はどこまで・何をやればいいの?」
ここでは、青森県教員採用試験の一般・教職教養で勉強すべき科目の優先順位をS〜Cランクで整理しました。
科目別優先度ランク
時間が限られている以上、すべての科目を完璧に対策するのは不可能です。
Cランクは思い切って捨てる。この割り切りが、合格者の持つ考えになります。
- Sランク(最優先・全体の核)
-
教育原理
→15〜20問と圧倒的な出題数。ここを落とすと合格は不可能です。
- Aランク(合格必須)
-
教育法規、国語、数学
→青森県は一般教養の中で「国語」が8問と非常に多いのが特徴です。また教育法規も5〜10問と変動はありますが重要度が高いです。
- Bランク(余力があれば)
-
英語、教育心理、教育史
→コンスタントに3〜4問出題されるため、基礎はおさえておきたい科目です。
- Cランク(捨てる選択もあり)
-
世界史、日本史、地理、政治経済、物理化学生物地学
→これらは全て合わせても10問前後。1科目あたり0〜1問しかないため、コスパ最悪です。
※この優先順位は感覚で決めているわけではありません。実際の試験データに基づいています。
出ないところは勉強しない
真面目な人ほど「Cランクの日本史や物理もやらなきゃ…」と思いがちですが、これは点が取れない人の考え方です。
青森県において、社会科学と自然科学(数学除く)は、すべて合わせても全体の2割程度。
そこに10時間かけるなら、その10時間を、
- 大量に出る「教育原理」
- 一般教養の3分の1を占める「国語」
- 配点が圧倒的に高い「専門教科(自分の教科)」
に使った方が、確実に総合点は伸びます。
「出ないところは勉強しない」
これが科目・範囲が膨大な教員採用試験の合格メソッドです。
とはいえ、
- 「具体的にどの分野が出るの?」
- 「どこまで捨てていいの?」
と不安になりますよね。
そこで、過去の出題傾向を徹底分析し、科目別・分野別の出題傾向を1つにまとめました。
「自分で分析する時間がない」
「無駄な勉強をしたくない」
という人は、ぜひ活用してください。
▼科目別・分野別の出題範囲データはこちら!


【青森県教採】一般・教職教養の勉強で捨て科目を作るべき理由
ここまで読んで「教育原理や国語が大事なのはわかった。でも、他を捨てて本当に大丈夫なの?」と、不安になった人も多いはずです。
結論から言うと、この優先順位(戦略)で、合格点には十分届きます。
精神論ではなく、数字でシミュレーションしてみましょう。
そもそも満点を取る試験ではない
大前提として、教員採用試験の一般・教職教養は満点を取る必要はありません。
合格ライン(ボーダー)は年度差はあるものの、概ね6割前後が目安です。
つまり、「54問中20問近くは間違えてもいいテスト」なのです。
S・Aランクだけで半分以上は取れる
では、先ほど紹介した「Sランク・Aランク」の科目だけに集中した場合、どれくらいの点数になるでしょうか。
直近のデータ(R8の数値を参考)で計算してみます。
【勉強する科目(S・Aランク)】
- 教職教養(原理・法規):約25問
- 国語・数学:12問
合計:37問 / 54問中
なんと、全体の約7割が、この重要科目だけで構成されています。
これらをしっかり対策して「正答率80%」取れればどうなるでしょうか。
37問 × 0.8 = 約30点
この時点で、全体の半分以上(約55%)の得点率を確保できます。
残りはBランクと拾い点で埋まる
あと必要な点数は数点です。
ここは、Bランク科目(英語・心理)で補います。
これで合計35点前後(得点率約65%)。
十分、合格圏内です。
また、マークシート試験なので、Cランク(歴史や理科)も、消去法や残り時間で対応すれば一定の確率で正解します。
この数字を見れば、一般教養の社会や理科をすべて勉強しなくても合格できることが、現実的に理解できるはずです。
最初から全部やる必要はない
もし不安になって、Cランクの科目(範囲の広い世界史・日本史など)まで最初から手を出したらどうなるでしょうか。
- 最重要の教育原理の暗記が中途半端になる
- さらに、配点の高い専門教科の勉強時間が削られる
結果、どっちつかずの点数で不合格…。これが最も多い失敗パターンです。
そうならないために、勇気を持って「戦略(順番)」を守ってください。
- 教育原理を徹底的に固める
- 国語・数学・法規で基礎点を積み上げる
- 社会・理科は深追いしない(歴史は捨てる)
この戦略を念頭に置いて勉強することが、合格には必要なのです。
【青森県教採】一般・教職教養の対策で使うべき参考書
「教員採用試験の参考書は何を買えばいいですか?」
これは、教員採用試験の対策で一番多い質問です。
一般・教職教養を攻略するうえで使うべき参考書は、次のどちらかを選べば間違いありません。



迷ったら「らくらくマスター」、網羅性を求めるなら「オープンセサミ」
分かりやすさ重視・初めての人向け
- 「教育原理なんて初めて聞く」
- 「文字ばかりの参考書は眠くなる」
このタイプの人は、実務教育出版の「教職教養らくらくマスター」がオススメです。
重要部分が赤文字で書かれており、付属の赤シートを使って読み進めていくスタイルの参考書です。
初学者はまず、このシリーズの「教職教養」から始めましょう。青森県で超頻出の教育原理の基礎を固めるには、十分すぎる内容です。
情報量重視で対策したい人向け
- 「1冊でしっかり対策したい」
- 「教育原理を本質から理解したい」
このタイプの人には、『オープンセサミシリーズ(東京アカデミー)』がオススメす。
オープンセサミは、教員採用試験の中でも情報量・網羅性ともにトップクラスの参考書で、青森県で頻出の教育原理にも十分対応できます。
ただし、使い方に注意があります。それが、情報量の多さです。
- どこから読むべきか分からない
- 全部やらないと不安になる
- 結果的に、時間が足りなくなる
これは、参考書が悪いのではなく、「青森県の出題傾向に合わせた読み方」ができていないだけです。
そこで活用してほしいのが、過去の青森県教員採用試験を分析し、分野別の出題範囲と頻度をまとめたこちらのnoteです。


このデータは、
オープンセサミの目次構成に完全対応しているため、
- セサミで最優先で読むべき分野
- 後回し・省略していい分野
が一目で分かります。
オープンセサミを「読めば安心」ではなく「点数に変える」ための補助教材として使ってください。
【青森県教採】一般・教職教養の学習スケジュール
「今は、どこまでやればいいの?」
ここが分からないと、不安になって、本来やらなくていい一般教養にまで手を出してしまいます。
そこで、合格者の多くがたどっている「遠回りしない王道スケジュール」を紹介します。
〜12月:教職教養(Sランク)に全集中
この時期にやることは、教育原理を中心とした教職教養だけです。
- 教育原理の頻出人物・用語を覚える
- 教育法規の重要条文に触れる
一般教養は一切やらなくて構いません。この時期に手を出すと、「配点が低い×範囲が広い」科目に時間を吸われてしまいます。
1月〜3月:Aランク科目と専門教科を追加
教職教養が安定してきたら、Aランク科目(国語・数学)と、何より大事な専門教科の勉強を本格化させます。
- 専門教科(自分の教科)の対策
- 一般教養の国語(漢字や四字熟語など)、数学を解いてみる
一般教養の理科や社会はまだ手を付けなくてOKです。この段階では「やらない判断」が正解になります。
4月〜直前:Bランク科目で調整と過去問
4月以降は、過去問演習を中心に行います。ここで初めて、Bランク科目の中で「いけそうな分野」をつまみ食いします。
青森県の一般・教職教養は、専門教科で高得点を取るための「守りの試験」です。深入りしすぎず、合格ラインをキープすることを目標にしてください。
▼一般・教職教養の具体的な勉強方法はこちらの記事で解説しています!


【青森県教採】一般・教職教養は効率よく対策がポイント
青森県教員採用試験の一般・教職教養は、「全部を完璧にする人」が合格する試験ではありません。
圧倒的な出題数を誇る「教育原理」や「国語」で確実に点を取り、出題数の少ない歴史などは最初から追わない。この「取捨選択」ができた人から、合格点に近づいていきます。
- Sランク(教育原理):まずはここを得点源にする(4割占める!)
- Aランク(法規・国語・数学):ここで点数を積み上げる
- B・Cランク:「出題数」を見てやるか決める(歴史は捨てる)
もしこの段階で、
- 教養試験の仕上がりに不安がある
- どこまでやれば「十分」なのか判断できない
- 今の勉強がズレていないか確認したい
と感じるなら、青森県の出題範囲をまとめた攻略noteを活用しても構いません。 このnoteには、勉強戦略を無料で相談できる特典も付けています。
一人で迷い続けるより、「このままでいいか」を一度確認したい人向けのものです。



