教員採用試験の勉強を始める方にとって参考書や問題集選びはとても重要なプロセスです。しかし、本がありすぎてどれが良いのかわからないのではないでしょうか。
書店には多くの参考書や問題集が飽和しているので、何を使えばいいのか、どんな特徴があるのかわからない人は多いと思います。
そこでこの記事では、教員採用試験の勉強をするうえで本当に使える参考書や問題集を厳選して紹介します!どの書籍も僕が実際に読んで良かったものばかりなので参考にしてくださいね。
【教員採用試験】教職教養のおすすめ参考書
教員採用試験の教職教養でおすすめの参考書と(過去)問題集を紹介します。
オープンセサミシリーズ
オープンセサミシリーズは、教員採用試験の大手予備校「東京アカデミー」が監修している定番のテキストです。「参考書」、「問題集」、「書き込み式ノート」の3ラインナップがあります。
この中でも、特にオススメなのがセサミノート(書き込み式)です。
Good Points
設問ごとに覚えるべき部分が空欄になっており、書きながら知識をインプットできる構成になっています。
全国の問題を分析し、よく狙われるキーワードを空欄にしているため、初学者でも簡単にインプット&アウトプットが可能です。
セサミ”ノート”なので、余白に書き込みスペースがある点もGood。参考書や模擬試験などで得た知識を書き込んでいけば、自分オリジナルテキストに早変わりしますよ。
Bad Points
参考書は2冊にわたるボリュームです。知識量は間違いなく豊富ですが、無駄な知識(試験には必要ないと思う)もそれなりに含まれています。
なので、間違っても参考書を最初から最後まで通読して覚えることはNGです。
また、各テーマの頻出度は明記されていますが、自治体ごとの出題傾向表がありません。そのため、最初に過去問分析をして出題傾向を理解することが大事です。
とはいえ、本書シリーズのクオリティは全般的に他書と比較しても高いため、独学受験者はこのシリーズで勉強しておけば十分に合格ラインを超えられますよ。
よくでる過去問224
よく出る過去問224は、大手出版社「実務教育出版」が手がける教員採用試験用の参考書&問題集です。
左に問題、右に解答・解説という構成なので、効率よくインプット&アウトプットができます。
過去の問題を分析し、多くの自治体で繰り返し出題されており、今後も出題可能性の高い典型的な問題から合格点を取るためには必ず押さえておきたい良問が収録されています。
また、各テーマの頻出度が明記されるとともに、問題の難易度が★マークで示されているため、問題の取捨選択がし易く戦略的に学習を進めることができます。
欠点は問題形式が空欄補充ではなく正誤問題を中心に構成されているため正解までのハードルが高いことです。
しかし、姉妹本である「らくらくマスター」使えば基礎的な知識は覚えることができるので、併せて使うといいでしょう。
参考書と問題集それぞれの該当ページが提示されているので、すぐに確認できて利便性は高いですよ。
教職教養の要点整理
TwinBooks完成シリーズは、科目ごとに重要語句が赤字に装飾されていて、読みながら覚えていくスタイルの参考書です。
冒頭に自治体別の出題傾向表があるので、効率よく勉強を進めることができます。
また、各章の終わりに確認テストがあるので、知識を覚えたかどうかのチェックができる点もポイントですね。
しかし、確認テストは気持ち程度しかないため、これ1冊でインプットとアウトプットをこなすのは危険です。
たとえば、教育原理の第1章では学習指導要領や生徒指導など5分野を勉強しますが確認テストは合計5問しかありません。
問題数は少ないですが、そこは同シリーズの問題集TwinBooks完成シリーズ2 「教職教養の演習問題 2026年度版を使えばカバーできます。問題の解説には「要点理解」の該当ページが明記されているの復習もやりやすいです。
本書は「主要科目の導入本」として、また専門教科の配点が高く教職教養はしのぎ程度の自治体を受験する方にオススメです!
教職教養の過去問Hyper
教員採用試験Hyper実戦シリーズは、全自治体の最新問題を集約した過去問題集です。
基礎的な知識を一通りインプットした後に取り組むことで総復習することができます。
解答&解説もしっかりあるので、これ1冊でもかなりの知識を身につけられます。
時間がなければ無理をして使う必要はありませんが、本番レベルの問題で多くのパターンを解くことができるので、直前期に目を通しておきたいところです。
メルカリなどで古い年度も探して使ってみましょう。3年分くらいできればかなりの知識量になりますよ。
全国まるごと過去問題集
全国まるごと過去問題集は、全国の最新問題を集約した過去問題集です。
「過去問Hyper 実戦シリーズ」との違いは分野別・項目別に問題が収録されていること。基礎的な知識を一通り勉強したあとに、苦手分野や得点源にすべき分野に特化して対策することができます。
ただ本書には要点まとめ部分がなく、毎年改訂するというタイトな編集スタイルのせいか解説が簡素なので初心者にはハードルが高いです。
時間がなければ無理をして使う必要はありませんが、本番レベルの問題で特定の分野を伸ばすことができるので、直前期に目を通しておきたいところです。
メルカリなどで古い年度も探して使ってみましょう。3年分くらいできればかなりの知識量になりますよ。
【教員採用試験】一般教養のおすすめ参考書
教員採用試験の一般教養でおすすめの参考書や問題集を紹介します。
教職教養に比べると、出題数は少ないわりに範囲が膨大なので「広く浅く」対策することが大切です。
なお、最初に結論をいっておくと一般教養は参考書に頼るよりも予備校や高校・大学受験用のテキストを使ったほうが確実で効果的です。そこを踏まえた上での紹介となります。
オープンセサミ
教員採用試験の大手予備校「東京アカデミー」が監修している定番のテキストです。
人文科学、社会科学、自然科学の主要科目にくわえて音楽や体育などの副教科にも対応しており、参考書、問題集、書き込み式ノート(セサミノート)の3ラインナップがあります。
この中でも特にオススメなのが、セサミノート(書き込み式)です。
重要箇所が空欄になっているので、書いたあとは消えるマーカーなどを使って覚えることもできますね。また、同シリーズの参考書も併せて使い必要な情報をノートに書きこんでいけば1冊だけである程度は対策が可能です。
参考書は分野ごとに分冊しているため多くの情報が載っていますが、試験に関係ない知識も多いです。自然科学(数学や理科)や国語以外は参考書メインで勉強すると無駄が多くなるため、そこは注意が必要。
全国まるごと過去問題集
「全国まるごと過去問題集」は協同出版が手掛ける教員採用試験の過去問集です。
他のテキストと違い、全国の過去問が「分野別・項目別」にまとめられているんですね。なので、各分野から1題ずつ取り組んだり、苦手な項目から勉強したりできるので効率がいいです!
しかし、分野によって問題の偏りがあったり、解説が致命的に端的なので別途、参考書がないと勉強ができません。
掲載されている問題はHyperシリーズと同じなので、テスト感覚で練習したいなら「一般教養の過去問Hyperシリーズ」で弱点克服などに特化したいなら「まるごと」を選べばOK。
スタディサプリ
数学や理科など、独学では厳しい科目はスマホアプリ「スタディサプリ」がオススメです。
前述したように、一般教養で満足いく参考書はないため、出題数が多い数学や英語を勉強するなら高校・大学受験の予備校を利用するのが最適解なんですよね。
そこで、どこでも利用できる、スマホアプリ「スタディサプリ」がベストというわけです。
- 5教科18科目、4万本を超える授業動画がPC、スマホで見放題
- 小学校〜高校の授業を見れるので、基礎の基礎まで学べる
- 低価格
スタディサプリはスマホを使ってオンライン授業を受けることができるアプリです。参考書1冊分の値段(980円)で4万本以上の授業が見れますし、詳しいテキストも激安で購入できます。
今なら無料で体験できるので、試しに使ってみることをオススメします。
誰かに教わる環境で勉強するのと、黙々と参考書を読むだけでは効率が180度違ってくるはずです。
教採用の参考書が1,500円くらいなので、参考書+指導つきと考えればコスパは最強ですね。今なら14日間無料なのでスタディサプリを活用してみてくださいね!
【教員採用試験】専門教養のおすすめ参考書
教員採用試験の専門教養は多くの受験者が高得点を取ってくるため平均点は高い傾向があります。
そのため、早い段階から高校・大学受験用のテキストを使うなどして準備することが大切です。
とはいえ、何も傾向を知らないまま勉強をはじめても、どの分野がよく出るのかとか、学習指導要領の出題割合はどれくらいなのかなど知らないと時間の無駄になってしまいます。
なので、最初は教員採用試験の教材を使ってある程度のレベルや範囲を理解したあとで大学受験用のテキストを使うといいでしょう。
そこで専門教養を勉強するときに使える・使いやすい参考書と問題集を3つに厳選しました!
Build Up シリーズ
「Build Up シリーズ」は時事通信出版が手掛ける専門科目の参考書・問題集です。
- 国語
- 社会
- 英語
- 保健体育
- 養護教諭
- 特別支援教育
分野ごとにわけられていて、知識のインプットができるように解説があります。また、演習問題もあるためアウトプットも同時に行うことができます。
しかし、1冊ですべてをカバーできないので違う問題集や大学受験用のテキストも併用して勉強する必要があります。
導入本には最適な1冊なのでおすすめです。「Build Up 教科名」で検索してみましょう!
ステップアップ問題集
「ステップアップ問題集」は東京アカデミーが手掛ける専門科目の参考書・問題集です。
専門科目の種類は豊富で主要科目のほかにも栄養教諭や音楽、家庭などがあります。章ごとに分かれていて、詳しい解説で必要知識がインプットできます。
また問題もついていて、それを解くことで知識のアウトプットと定着をすることができますよ。
教員採用試験の傾向を踏まえて作られているので、科目知識だけでなく学習指導要領の勉強ができる点もいいですね。
しかし、1冊ですべてをカバーできないので違う問題集や大学受験用のテキストも併用して勉強する必要があります。
全国まるごと過去問題集
「全国まるごと過去問題集」は協同出版が手掛ける専門科目の問題集です。
小学校教諭をはじめ、中高国語、社会、英語、数学、理科、音楽、美術、家庭、保健体育、養護教諭、特別支援学校といった幅広い科目に対応しています。
最新の過去問(全国)を分野別・項目別にまとめているので、各分野から1題ずつ勉強したり、苦手分野の克服をしたり有効活用できますよ。
この問題集を2年~3年分くらいやり続ければ、知識量は十分です。正答できない問題は大学受験用の参考書(辞書)を使って四隅に書き込んで使っていきましょう。
試験直前期(1〜2ヶ月前)から1日1~2問を解いていきたいですね。「全国まるごと過去問題集 教科名」で検索してみましょう!
過去のものはメルカリとかで探せばありますよ!
スタディサプリ
スタディサプリはスマホを使ってオンライン授業を受けることができるアプリです。参考書1冊分の値段(980円)で4万本以上の授業が見れますし、詳しいテキストも激安で購入できます。
個人的には教員採用試験の参考書・問題集を使うよりも、「スタディサプリ」のようなWeb講座(大学・高校受験対策)を使うほうがいいと思いますよ。
専門教科は多くの受験者が高得点を取ってくるので、高レベルが求められるからです。
そこで、どこでも利用できる、スマホアプリ「スタディサプリ」がベストというわけです。
- 5教科18科目、4万本を超える授業動画がPC、スマホで見放題
- 小学校〜高校の授業を見れるので、基礎の基礎まで学べる
- 低価格
大学受験レベルの対策ができますし、教えてもらうため記憶に残りやすいので効果的です。スマホ一台あればどこでも勉強し放題なのもいいですよ。
今なら無料で体験できるので、試しに使ってみることをおススメします。誰かに教わる環境で勉強するのと、黙々と参考書を読むだけでは効率が180度違ってくるはずです。
教採用の参考書が1,500円くらいなので、参考書+指導つきと考えればコスパは最強ですね。今なら14日間無料なのでスタディサプリを活用してみてくださいね!
【教員採用試験】小論文のおすすめ参考書
「教員採用試験 差がつく論文の書き方」を読むことをオススメします。
論文の参考書を選ぶときのポイントは、書き方などの抽象論よりも、模範解答がしっかり解説されているかどうかです。
この本には頻出テーマの模範解答が多く収録されており、良い答案と悪い答案を知ることができます。
書かれていることができれば、論文で最低評価を受けることはない=不合格にならないので、何をやっていいのか悩んでいる人にオススメ!
【教員採用試験】面接試験のおすすめ参考書
面接試験の参考書は「面接試験の攻略ポイント」この1冊しかありません。
面接試験の概要から典型的な質問について回答のポイントまで面接官の目線で書かれています。
単に質問の「考え方」や「回答例」を示すだけでなく、その回答にたどり着くために必要な知識(答申や法令など)も解説されているため勉強になります。
また、面接の採点基準やマナー、受かる人と落ちる人の違いなども解説されているので面接試験について深く学べるテキストとなっています。
教員採用試験の参考書を選ぶときのポイント
教員採用試験の参考書や問題集を選ぶときのポイントを5つ紹介します。
①実際に内容を確認する
Amazonや楽天ブックスなど、インターネットを使って参考書を買うことが容易になっています。しかし、購入前に中身を把握できないデメリットもあるので注意が必要です。
書籍によっては試し読み機能があるので、できる限り内容を確認してから購読するようにしましょう。
僕自身、電子書籍にハマってついつい中身を確認せずに購読しますが、後悔することも多いんですよね…。
②タイトルにだまされない
「1週間で完結」、「30日で完全マスター」のようなタイトルで購買意欲を刺激する参考書もあります。
利用する価値のある参考書も中にはありますが、基本的に役に立たないと思ったほうが賢明です。
試験直前期になればなるほど、簡単な方に手を出してしまいがちなので、タイトルだけで判断しないことが大切です。
僕自身、「7日間でできる!」とかのタイトルに弱いです。でも、7日間でできたことはありません…。
③助言を鵜呑みにしない
「先輩が良いって言ってたよ」
「合格した人が使っているから間違いない」
合格している人が使っている参考書って気になりますよね。
「同じ参考書を使えば受かるかもしれない」と思うことはよくあることで、心理学ではバンドワゴン効果といいます。
確かに名もなき参考書よりも、実績のある参考書を使ったほうが効果はあるかもしれません。しかし、必ずしもその参考書があなたに適しているかは別問題です。
たとえば、東大志望者と中堅私大志望者は同じ参考書を使っても仕方がないですよね。口コミは大切ですが、すべてを鵜呑みにしないようにしましょう。
もちろん、本記事も僕の見解なので参考程度に考えてもらえるといいですね。
合格した100人のうち99人がオススメしてきたら使いたくなりますよね。でも、あなたに合うかどうかは別問題。
④読みやすさ
読みやすさは、参考書を決める上で重要な要素です。
少し前までの参考書といえば「オープンセサミシリーズ」が主流でしたが、文章が多く装飾も少ないので使いにくいと感じる受験者が増えています。
最近の主流は最後まで簡単に通読できるような薄く、コンパクトな参考書が人気になっています。
また参考書によっては、暗記用赤シートに対応し、覚えながら読み進めるようになっています。
基本的にどの参考書でも対策は十分ですが、少しでもラクに勉強したいなら最後まで簡単に通読できるような薄く、コンパクトな参考書がおすすめです。
なので僕はセサミノートをオススメしています!参考書を補助的に使えば最強です!
⑤情報量が多い
知識をインプットする道具なので、情報量も重要なポイントです。
そこで気にすべき部分がページ数や冊数。
種類 | ページ数 | 冊数 |
---|---|---|
オープンセサミ | 834ページ | 2冊 |
要点整理 | 352ページ | 1冊 |
らくらくマスター | 320ページ | 1冊 |
30日完成 | 128ページ | 1冊 |
合格問題集 | 279ページ | 1冊 |
オープンセサミシリーズは教職科目を「原理・史」と「法規・心理」に分けているのに対して、その他の参考書は1冊に詰め込んだ形となっています。
基本的にページ数や冊数が多いほど、幅広い情報が収録されているので知識の穴はできにくいです。しかし、無駄な情報も多くなるためすべてを勉強していては非効率。
したがってガッツリ勉強するには要点がつまった参考書でよく、情報量の多い参考書は辞書替わりとして1冊持っておくといいでしょう。
教員採用試験の参考書選びは重要です
この記事は「教員採用試験の参考書」についてまとめていました。
効率よく勉強するには、自分に適した参考書や問題集選びが重要となります。
ぶっちゃけ、どの参考書・問題集を使っても結果に大差はありません。でも、効率面や覚えるまでに必要な時間は違ってきます。
点数が伸びない人は参考書の特性や種類を無視した勉強をしている場合が多いです。もう一度、自分が使っている(使おうと思っている)参考書の種類を見直して考えてみましょう。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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