教員採用試験の合格を目指すうえで、「面接」は避けて通れない最大の関門です。
特に鳥取県では、近年筆記試験の倍率が下がる一方で、面接試験の重要性がますます高まっています。
👨🦱「面接でどんな質問をされるのか不安…」
👨🦱「どんな対策をすればいいのか分からない…」
そんな不安や疑問を抱える方のために、本記事では鳥取県教員採用試験の面接試験の特徴や評価基準、過去の質問例、効果的な対策方法までをわかりやすく解説します。
これから受験を考えている方も、すでに準備を始めている方も、ぜひ本記事を参考にして、納得できる面接対策を進めてくださいね!
鳥取県教員採用試験の個人面接概要
鳥取県教員採用試験の個人面接は第2次試験に実施されます。
まずは個人面接の概要を紹介します。
| 実施内容 | 個人面接(口頭試問)+場面指導 |
|---|---|
| 試験時間 | 30分 |
| 面接官 | 3人 |
| 配点 | 225点満点 |
| 試験の流れ | ①事前準備・待機中 ・面接室前で待機。 ・面接官から「場面指導のテーマ」が書かれた紙を渡される。 ・3分間で構想を練る時間が与えられるが、メモは禁止されている点に注意。 ②入室〜場面指導の開始 ・荷物を置いて着席 → テーマを読み上げる。 ・テーマの紙を裏返してから、場面指導を開始。 ・構想中に考えた内容や紙を見てはいけないので、記憶に頼ることが前提。 ③場面指導の実施 ・面接官は子ども役にはならない(反応も基本的にしない)。 ・演技ではなく、「どう対応するか」を淡々と述べることが求められる。 ・校種や教科で場面指導の時間は統一だが、テーマにより所要時間が前後する場合もある。 ④個人面接(場面指導終了後、そのまま続けて実施) ・テーマの紙は回収される。 ・面接はすべて試験官のタイマーで進行する。 |
鳥取県教員採用試験の個人面接では、「よりよい社会の実現に向け自他の価値を尊重し、自らの人間性や創造性を高めていく教師」「学び続ける姿勢」「児童生徒の主体的成長の支援」「家庭・地域・関係機関との連携・協働」が重視されます(鳥取県求める教師像)。
また、「ふるさとキャリア教育」や「幸せな未来を創造する力」といった理念も評価の観点です(教育振興基本計画 基本理念・第4章)。
これらを踏まえ、自分が鳥取県の教育にどう貢献できるか、どんな教員として成長したいかを、具体的に語れるよう準備しましょう。
個人面接の過去問(質問)
鳥取県教員採用試験の面接では、教員としての資質や適性、考え方、実践力が多面的に問われます。質問は受験者自身の価値観や経験、教育観を深掘りするものが中心であり、個人の人柄や教育への姿勢が重視されます。
ここでは、過去に聞かれた質問を抜粋して紹介します。事前に質問例を把握し、自分の考えを整理しておくことが大切です。
個人面接の質問
- 緊張していますか。
- 場面指導の自己評価をしてください。
- 場面指導で工夫したのはどこですか。
- 教師を目指した理由を述べてください。
- 鳥取県の志望理由は何ですか。
- 長所と短所をそれぞれ言ってください。
- ICT機器を使ってどのような授業をしてみたいですか。
- チーム学校を簡単に説明してください。
- いじめを発見したらどう対応しますか。
- 東京オリンピックは見ましたか。また、どう思いましたか。
- ボランティア活動の経験を教えてください。
- 地域との連携でできることは何だと思いますか。
- 授業するときに気をつけていることはありますか。
- 今日の面接は何点くらいの出来ですか。
場面指導のテーマ
- あなたは小学校6年生の担任です。あなたの勤務する学校では、新型コロナウイルス感染症対策の一環として運動会の開催を半日としました。その決定に対して「最後の運動会だから感染対策をしっかりして1 日開催にしてほしい」と訴えてきた子どもへの指導をしてください。
- ある日の掃除時間、職員室掃除の子どもから「なぜ自分たちは使ってもいない職員室を掃除しなければならないのか」と文句を言ってきました。あなたは教員としてどのように指導しますか。
- 禁止されているスマートフォンを学校に持ってきている子どもが数名がいます。もしあなたが学級担任の場合は,どのように指導をしますか。
さらに過去問を知りたい方・自己PRや志望動機の相談をしたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
個人面接の評価基準
鳥取県教員採用試験の面接試験では、多面的な観点から受験者の資質や適性が評価されます。
評価の主な基準は以下の通りです。
評価の観点と着眼点
- よりよい社会の実現に向け、自他の価値を尊重し、自らの人間性や創造性を高めていく教師
-
- よりよい社会の実現をめざして行動しようとする意欲・態度
- 多様性に対する意識・態度
- 広い視野・柔軟な発想・創造力
- 学校教育を取り巻く環境の変化を前向きに受け止め、学び続けることができる教師
-
- 変化を前向きに受け止め柔軟に対応しようとする姿勢
- 成長しようとする向上心
- 児童生徒に対する理解を深め、自発的・主体的な成長や発達を支援することができる教師
-
- 学習集団形成に関する基礎理論・知識
- 生徒指導、教育相談に関する基礎理論・知識
- 特別な配慮を必要とする児童生徒への支援に関する基礎的な知識・理解
- キャリア教育に対する認識
- 教科等の専門的知識・技能を有し、児童生徒の主体的な学びを支援することができる教師
-
- 学習指導法等に関する基礎理論・知識
- 児童生徒の主体的な学びを支援しようとする意欲・態度
- ICT活用の意義や活用方法に関する基礎的な知識・理解
- 学校組織の一員として、学校内の多様な人材、家庭や地域、関係機関等と連携・協働を図ることができる教師
-
- 学校教育の社会的・制度的・法的・経営的理解
- 学校組織で業務を遂行する際の役割の自覚と適切な行動
- 他者とつながる力
出典元:鳥取県教育委員会資料より
回答内容は「教員像」との接続を意識
面接では、単に模範的な回答を用意するのではなく、鳥取県が求める「教員像」と自分の経験や考え方を結び付けて語ることが重要です。
たとえば、子供一人ひとりに寄り添った具体的なエピソードや、困難を乗り越えて成長した体験、協働の中で意識してきたことなど、「自分ならでは」の実践や思いを具体的に示しましょう。
また、教育現場で求められるコミュニケーション能力や社会的責任、常に学び続ける姿勢などが、面接官に伝わるよう意識してください。
個人面接の対策
教員採用試験の面接対策は、早く始めれば始めるほど有利です。
特に近年の鳥取県では、筆記試験の倍率が下がる一方で、面接試験の重要性が年々高まっています。人物評価の比重が明らかに増しており、「人を見て採る」傾向が顕著です。
「筆記試験が終わってから少し練習すれば大丈夫」と考えていると、面接で思わぬ苦戦を強いられ、合格ラインに届かないことも十分あり得ます。
面接対策を早く始めるべき理由
鳥取県では、合否判定において面接・人物評価のウェイトが非常に高いからです。
採用者数の増加や志願者数の減少により筆記試験の競争率は緩やかになっていますが、その分、「この人と一緒に働きたい」「現場で信頼される教員かどうか」を見極めるため、面接での印象や説得力が重視されるようになっています。
つまり、「筆記で高得点だから安心」ではなく、「面接で自分をどう見せるか」が合格の分かれ目です。
面接対策はいつから始めるべきか
結論から言えば、出願(4月頃)と同時に面接を意識し始めるのが理想的です。遅くとも筆記試験の1〜2ヶ月前には、以下の準備に着手しましょう。
- 志望動機・自己PRの構成とブラッシュアップ
- 面接でよく出る質問への回答準備
- 教育実習や指導経験の棚卸し
- 鳥取県の教育方針・特色の理解
- 模擬面接や話し方トレーニング
これらは一夜漬けでどうにかなるものではなく、繰り返し整理・練習する中で「自分の言葉で話せる」レベルに高めていくことが重要です。
自己PR・志望動機の相談がしたい方は、下記のnoteも読んでおくといいでしょう。
早めの準備が合格のカギ
せっかく筆記試験を突破しても、面接で自分の魅力や適性を十分に伝えきれずに不合格になってしまうのは非常に悔しい結果です。
だからこそ、時間に余裕のある今のうちから、面接を意識した準備にコツコツ取り組むことが、最終合格の最大のポイントとなります。
より具体的な面接対策の方法や、実践的なテクニックについては、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
個人面接で不合格にならないために
鳥取県教員採用試験では、面接の重要性が年々高まっており、人物評価が合否の大きなカギとなります。
面接対策は、早めの準備が何よりも重要です。志望動機や自己PRのブラッシュアップ、教育方針の理解、模擬面接など、日頃から計画的に取り組むことで「自分の言葉で語れる」回答が身につきます。
また、過去問(質問例)を活用しながら、鳥取県が求める「教員像」と自分自身の経験や思いをしっかり結びつけて伝えましょう。
筆記試験の結果だけに安心せず、面接対策を万全にすることが最終合格への最大の近道です。ぜひ、本記事の内容を参考に、自分らしい強みや熱意をしっかり準備し、納得のいく面接にしてくださいね。
面接試験の過去問を知りたい方・自己PRや志望動機の相談をしたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。

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