大阪府教員採用試験の二次試験では、小論文が実施されます。
対象は小学校、小中いきいき連携、特別支援学校(幼・小学部)です。
この記事では、小論文対策を始める前に必ず確認しておきたい、以下の重要データを網羅しました。
- 試験概要・配点・評価基準
- 過去5年分の出題テーマ(校種別)
- 合格答案の「型」と書き方(模範解答)
試験の全貌を正しく把握し、合格への戦略を立てるための「資料」として活用してください。
小論文の試験内容
大阪府教員採用試験の小論文は、「社会的背景の理解」と「論理的な記述」が評価の軸になります。
つまり、感想文ではなく、現場で使える具体策が書けるかが問われるということです。
試験概要
まずは、小論文の概要を確認しましょう。
| 対象校種 | ①小学校 ②小中いきいき連携 ③特別支援(小学部) |
|---|---|
| 試験時間 | 120分(専門教科に含まれる) |
| 文字数 | 450〜550字(横書き) |
| 問題数 | 1題 |
| 評価基準 | ・社会的な背景や課題を把握しているか ・具体的かつ客観性のある内容を論理的に記述しているか |
| 配点 | 50点 |
試験時間は専門教科とあわせて120分なので、時間配分を意識することが重要です。
評価基準・配点
小論文は以下の観点に沿ってA~Eの5段階で評価します。
- 社会的な背景や課題を把握しているか
- 具体的かつ客観性のある内容を論理的に記述しているか
最終的に50点満点で評価しますが、著しく点数が低いと即不合格です。
過去問(出題テーマ)
過去に出題のあったテーマを校種別に紹介します。
令和8年度(2025年実施)
| 小学校 | 「令和6年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」において、大阪府では1週間の総運動時間(体育の授業以外)が60分未満の児童の割合は昨年度よりも減少しているものの、依然として全体の14%程度の割合となっている。このような状況を踏まえ、学校においても児童の運動への興味を高め、運動習慣の確立につながる取組みを進めることが求められています。あなたは学級担任として、児童が体を動かすことに興味を持ち、楽しく運動するためにどのような取組みが必要だと考えますか。具体的な取組みを2つ挙げ、それぞれの取組みを挙げた理由にも触れながら、500字程度(450字以上550字以下)で述べなさい。 |
|---|---|
| 小中連携 | |
| 特別支援 | 学校教育法第74条では、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校又は中等教育学校の要請に応じて、教育上特別の支援を必要とする幼児、児童又は生徒の教育に関し必要な助言又は援助を行うよう努めるものとすると規定されている。この「教育に関し必要な助言又は援助を行う機能」をセンター的機能といい、特別支援学校の地域におけるセンター的機能の発揮が求められている。あなたは支援学校幼稚部・小学部の教員として、特別支援学校のセンター的機能を発揮し、どのような取組みを行いますか。特別支援学校の強みを踏まえて具体的に述べなさい。字数は500字程度(450字以上550字以内)とする。 |
令和7年度(2024年実施)
| 小学校 | 第2次大阪府教育振興基本計画においては、基本方針のうちのひとつが「将来をみすえた自主性・自立性の育成」と設定されています。子どもたちが、生活や社会における課題を見出し、自分たちにできることを多様な人々とつながりながら考え、行動する力を身につけることができるよう、取組みを進める必要があります。あなたは学級担任として、どのように児童の「将来をみすえた自主性・自立性の育成」に取り組みますか。学習活動において取り組む内容を2点、それぞれ取り組む理由を含めて具体的に述べなさい。字数は500字程度(450字以上550字以下)とします |
|---|---|
| 小中連携 | |
| 特別支援 | 特別支援学校小学部・中学部学習指導要領(平成29年4月公示)の第7章では、自立活動の目標について「個々の児童又は生徒が自立を目指し、障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服するために必要な知識、技能、態度及び習慣を養い、もって心身の調和的発達の基盤を培う。」と示されている。あなたは、支援学校幼稚部・小学部の教員として、授業中に突然大きな声を出す子どもに自立活動の指導を行う場合、どのような取組みを行いますか。留意点にも触れながら、500字程度(450字以上550字以内)で具体的に述べなさい。 |
令和6年度(2023年実施)
| 小学校 | 近年、大阪府の不登校児童生徒数は、全国と同様に増加傾向にあります。学校においては、一人ひとりの状況に応じた支援と未然防止の取組みが必要です。あなたが担任をしている学級に休みがちな児童がいた場合、あなたなら学級担任として、どのような対応をしますか。具体的な対応を2つ挙げ、それぞれの理由にも触れながら500字程度(450字以上550字以下)で具体的に述べなさい。 |
|---|---|
| 小中連携 | |
| 特別支援 | 「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」(平成24年7月 中央教育審議会)では、障がいのある子どもに対する支援について、合理的配慮、基礎的環境整備を充実させていくことが重要であると述べられている。あなたは、支援学校幼稚部・小学部の教員として聴覚障害と知的障害を併せ有する児童に指導や支援を行う場合、どのような取組みを行いますか。留意点にも触れながら500字程度(450字以上550字以下)で具体的に述べなさい。 |
令和5年度(2022年実施)
| 小学校 | GIGA スクール構想の下で児童・生徒に 1 人 1 台端末が配備され、情報活用 能力のさらなる育成が必要とされています。あなたは教員として、端末を利用 してどのような教育実践を行いますか。児童に身につけさせたい力を明確にし て、具体的な取組みを500字程度(450字以上550字以下)で述べなさい。 |
|---|---|
| 小中連携 | |
| 特別支援 | 特別支援学校小学部・中学部学習指導要領(平成29年4月公示)では、障が いのない幼児児童生徒との交流及び共同学習の機会を設け、共に尊重し合いながら協働して生活していく態度を育むよう努めることを規定しています。あなたは特別支援学校幼稚部・小学部の教員として、どのような交流及び共同学習の取組みをしますか。その取組みをするうえでの留意点にもふれながら500字程度(450字以上550字以下)で具体的に述べなさい。 |
令和4年度(2021年実施)
| 小学校 | 社会状況の変化の中、新型コロナウィルス感染症に関する偏見や差別、イ ンターネットによる人権侵害などの問題が顕在化し、新たな人権課題となって います。このような人権課題の解決に向けて、学校においても、人権教育をさ らに充実させていくことが必要です。子どもたちが人権感覚を身に付けて、自 分や他者の人権を尊重する行動ができるようになるために、あなたは学級担任 としてどのように取り組みますか。「授業づくり」と「集団づくり」の二点につい て、それぞれの取り組む理由にも触れながら500字程度(450字以上550字以下)で具体的に述べなさい。 |
|---|---|
| 小中連携 | |
| 特別支援 | 支援学校小学部・中学部学習指導要領総則(平成29年4月告示)では、情報 活用能力の育成を図るため、コンピューターや情報通信ネットワークなどの情 報手段を適切に活用した学習活動の充実を図ることが示されています。あなた は、支援学校の教員としてどのように ICTを活用していきますか。特別な支援を 必要とする児童生徒にとっての情報教育の意義や、支援学校における情報教育 の配慮点にふれながら500字程度(450字以上550字以下)で具体的に述べなさい。 |
合格答案の「型」と書き方(模範解答)
小論文で高得点を取るには、採点官が読みやすい「型」に当てはめて書くことが鉄則です。
合格する小論文の多くは、以下の構成を基本として書かれています。
- 序論(10%):現状の課題(定義・意義) + 取り組む決意(結論)
- 本論(80%):具体的な手立て① + 具体的な手立て②
- 結論(10%):まとめ + 教員としての展望
では、この「型」を使うと評価がどう変わるのか。大阪府で実際に出題されたテーマを例に、NG例とOK例を比較してみましょう。
いじめを正確に認知することは、いじめへの対応の第一歩です。そのため、教職員は、ささいな兆候であっても、いじめを隠したり軽視したりすることなく積極的にいじめを認知し、的確に対応していく必要があります。あなたは小学校の学級担任として、いじめを発見した場合やいじめの相談を受けた場合には、その後、いじめの解消に向けてどのように対応しますか。また、その際、いじめが「解消している」状態とはどのような状態であると考えますか。
【NG】評価されない書き出し
多くの受験生が書いてしまうのが、文体は合っていても中身が「感想文」になっているパターンです。
「〜だと思う」「頑張りたい」という精神論になっており、大阪府が重視する「組織的な対応」や「法令等の知識」が全く示されていません。
また、設問にある「解消している状態」の定義にも触れられていません。
【OK】評価される書き出し
次に、先ほどの「型」に当てはめた合格レベルの文章です。
個人の感情ではなく、大阪府いじめ防止基本方針にある「人権侵害」、「どの学校でも起こり得る」という認識に基づき、論理的に書かれています。



ただし、この書き出しはあくまで「宣言」に過ぎません。合格するためには、この後に続く本論で「方針に基づいた具体的な行動」を提示する必要があります。
余談ですが…、「以下の二点の実践に取り組む」と宣言したあと、
あなたは自信を持って「採点官を納得させる具体策」を書けますか?
ここがフワッとした精神論になってしまい、
点数を落としてしまうケースが本当に多いです。
以下のnoteでは
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「埋めることはできるけど、正解が分からない」
そんなモヤモヤがある方は、答え合わせに使ってください。


まとめ
大阪府教員採用試験の小論文で評価されるのは、「社会的な背景を理解しているか」「具体的で論理的に書けているか」の2点。精神論や感想文では点になりません。
合格答案には「型」があります。
序論→本論→結論の流れがはっきりしていて、採点官が読みやすい構成になっているんですね。
過去問を見ると、テーマは年度ごとに変わりますが、どれも教育現場で実際に起こる課題ばかり。つまり、現場目線で具体的に書けるかが勝負になります。
で、ここからどうするか。
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文字数配分、構成の作り方、評価される表現。合格答案を書くための技術を解説した記事から始めましょう。
倍率や試験日程、面接などの記事もあります。気になるところから読んでみてください。



今日のうちから1つ行動してみましょう!
