教員採用試験の共同実施で一般教養を対策するなら、僕は教採用ではなく、公務員試験用の参考書を使ったほうがいいと思っています。
数的推理や判断推理だけではありません。人文科学、社会科学、自然科学も含めて、一般教養全体を公務員試験用の教材で対策するイメージです。
なぜなら、共同実施に向けて公表されたモデル問題を見ると、公務員試験との共通点がかなり多いからです。
共同実施の一般教養では、従来の「教採用教材だけで対策する」という考え方を少し変えてもいいと思います。
公務員試験の勉強をするのではなく、公務員試験用教材を教採対策に利用する。僕はこのくらいの考え方がちょうどいいと思っています。
教員採用試験の共同実施では一般教養も変わる
2027年実施の教員採用試験から、複数の自治体で第一次選考の共同実施が始まります。教養試験と教科専門試験について、共通問題を利用する仕組みです。
とはいえ、参加自治体がすべて同じ試験内容になるわけではありません。共通問題の使い方や試験科目は自治体によって違う可能性があります。
そのため、まずは自分が受験する自治体の実施要項を確認することが前提です。そのうえで注目したいのが、共同実施に向けて公表されている一般教養のモデル問題です。
一般教養のモデル問題は公務員試験にかなり近い
僕がモデル問題を見て最初に気になったのは、出題構成です。人文科学、社会科学、自然科学だけでなく、数的推理・判断推理・資料解釈がかなり入っています。
地方公務員試験を受けたことがある人なら、この3分野には見覚えがあるはずです。どれも公務員試験では定番の分野だからです。
従来の教採用一般教養テキストでも、社会や理科、数学は扱われています。ただ、数的推理や判断推理をまとまった量で練習できる教材は、それほど多くありません。
ここは、共同実施によって一般教養対策が変わる可能性のあるポイントだと思っています。
地方公務員試験の過去問と見比べてみた
さらに気になったので、公表されたモデル問題と、以前見た地方公務員試験の過去問を見比べてみました。
すると、設問文や選択肢の作りがかなり近い問題がありました。僕が確認した問題では、記述の一部にある国名が違う程度で、正答番号も同じ4番でした。
1問が似ているからといって、共同実施の問題がすべて公務員試験と同じになるわけではありません。
ただ、実際の問題を見比べると、一般教養の対策を考えるうえで無視できない共通点だと感じています。
日本人事試験研究センターもモデル問題作成に関わっている
ここでもう一つ知っておきたいのが、日本人事試験研究センターの存在です。
地方公務員試験では、このセンターが自治体向けの採用試験問題を作成・提供しています。公務員試験に詳しい人には、比較的なじみのある機関です。
そして、文部科学省の事業では、同センターが「各自治体が実施する教員採用選考試験の試験問題の分析及びモデル問題の作成」を担当しています。
つまり、僕が問題を見て「公務員試験っぽい」と感じただけではありません。
地方公務員試験の問題作成に関わる機関が、教員採用試験のモデル問題作成にも実際に関わっています。
とはいえ、2027年実施の共同実施で使われる本番問題を、すべて日本人事試験研究センターが作成すると確認されたわけではありません。
そこは分けて考える必要があります。僕は作成主体を推測するより、実際に公表されている問題の形式を見ることのほうが大切だと思っています。
一般教養は公務員試験用の参考書で対策する
ここまでを踏まえると、僕の考えはシンプルです。共同実施の一般教養を勉強するなら、教採用より公務員試験用の参考書を使うほうがいいと思います。
対象は数的処理だけではありません。人文科学、社会科学、自然科学を含めて、一般教養全体です。
公務員試験用教材で対策したい分野
特に数的推理や判断推理は、知識を覚えるだけでは対応しにくい分野です。「このタイプなら、この順番で考える」という解法パターンを知っているかどうかで、解くスピードが変わります。
この点では、長年数的処理を扱ってきた公務員試験用教材のほうが、問題数や解説は充実しています。
人文・社会・自然科学も公務員試験用でいい
「公務員試験用を使うのは数的処理だけでいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。
僕は、一般教養については全部公務員試験用でいいと思っています。人文科学なら日本史や世界史、社会科学なら政治や経済、自然科学なら物理や化学などです。
学ぶ内容そのものは、これまでの教採一般教養と大きく変わりません。違いは、実際の択一問題を解くための知識整理や問題演習の量です。
短期間で一般教養全体を確認するには使いやすい。
択一問題のパターンや解法まで練習しやすい。
モデル問題を見る限り、新しく一般教養の教材を買うのであれば、教採用だけに絞って探す必要はないと考えています。
公務員試験用の参考書を全部やる必要はない
ここはかなり大事です。「公務員試験用の教材を使う」といっても、公務員試験受験生と同じ量を勉強する必要はありません。
公務員試験の一般教養は範囲が広いため、全部やろうとすると教職教養や専門教科の勉強時間を圧迫します。
モデル問題を見る
まず出題の形を確認する
出題分野を確認する
必要な科目だけ絞り込む
典型問題を解く
公務員教材でパターンを覚える
特に数的推理、判断推理、資料解釈は、典型問題を一通り経験しておきたいところです。
人文科学、社会科学、自然科学についても、細かい知識まで追いかけるより、頻出事項と基本問題を中心に確認すればいいと思います。
公務員試験対策をするのではなく、公務員試験用教材を教採対策に利用する。
数的推理・判断推理・資料解釈は早めに触れる
一般教養の中でも、数的処理は少し早めに始めておくのがおすすめです。数的推理や判断推理は、暗記科目とは少し性質が違います。
最初は解説を読んでも理解しにくい問題がありますが、似た問題を繰り返すうちに考え方が見えてきます。
毎日何時間も取り組む必要はありません。1日数問でもいいので、早めに問題の形を知っておくと、本番前の負担はかなり変わると思います。
一般教養より教職教養・専門教科を優先する
ここまで一般教養について書いてきましたが、勉強時間の中心まで一般教養に移す必要はありません。
共同実施だからといって、数的推理ばかり勉強するのはおすすめしません。教職教養や専門教科もあるため、教採全体で考える必要があります。
一般教養は「勉強時間を大幅に増やす」より、「使う教材を変える」くらいの感覚でいいと思います。
受験先の実施要項が公表されたら、その自治体の配点や試験内容を確認して、一般教養に使う時間を調整してください。
まとめ|共同実施では一般教養の教材選びも変わる
教員採用試験の共同実施で一般教養を対策するなら、僕は公務員試験用の参考書を使います。
数的推理や判断推理だけではなく、人文科学、社会科学、自然科学も含めた一般教養全体です。
モデル問題には公務員試験と共通する部分があり、日本人事試験研究センターがモデル問題の作成に関わっていることも確認できます。
だからといって、公務員試験の勉強をすべてやる必要はありません。教採に必要なところだけ、公務員試験用教材から借りる。
共同実施では、問題だけでなく「どの教材を使うか」という考え方も、少し変えていく必要がありそうです。
教採ギルド代表
福永 真 Makoto Fukunaga
あ、どうも、サイト代表の「福永 真」です。
「教採ギルド(みんなの教員採用試験対策ブログ)」では、公立学校の先生になりたい方に向けて、教員採用試験に関する情報を発信しています。
孤独になりがちな教採対策の伴走者として、気軽に活用してください☺️

