2027年実施(令和10年度採用)の教員採用試験に向けて、そろそろ勉強を始めようと思っている人も多いですよね。
- 参考書を買う
- 過去問を解く
- 学習指導要領を読む
このあたりから始めようとしている人もいると思います。
もちろん、それで間違いではありません。でも今年は、その前に一つだけ確認してほしいことがあります。
まずはここです。2027年実施からは、第一次選考を共同で行う新しい仕組みが始まる予定です。これによって、自治体によっては試験日程や筆記試験の内容が変わる可能性があります。
ここは注意
「去年もこの内容だったから、今年も同じだろう」と考えて勉強を始めるのは、少し注意した方がいいです。
今回は共同実施の仕組みを確認しながら、これから何を見て、どう勉強を始めるかを一緒に整理していきます。
2027年実施から第一次選考の共同実施が始まる予定
まず、「共同実施って何?」というところから見ていきましょう。仕組み自体は、そこまで難しくありません。
これまでは各教育委員会が、自分たちで第一次選考の問題を作る形が基本でした。
2027年実施からは、その問題作成の一部を共同で行う仕組みに変わる予定です。
2026年4月時点
51自治体
37道府県・13政令指定都市・大阪府豊能地区が自治体協議会に参画しています。
ただし、「全国でまったく同じ問題を、同じ形で受ける」という話ではありません。
今回予定されているのは「共通問題配付方式」です。第三者機関が共通問題を作り、各自治体が活用します。
試験そのものは、これまで通り各教育委員会が実施します。ここは今までと大きく変わりません。
ざっくり言うと
問題の土台は共同で作る。
でも、使い方は自治体ごとに違う。
こんなイメージで考えておけば大丈夫です。完全な全国統一試験になるわけではありません。
共同実施に参加予定の51自治体
では、自分が受ける自治体はどうなのか。ここは勉強を始める前に確認しておきたいところです。
北海道、青森県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、奈良県、和歌山県、島根県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
札幌市、仙台市、新潟市、静岡市、浜松市、名古屋市、京都市、大阪市、堺市、神戸市、北九州市、福岡市、熊本市、大阪府豊能地区
東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県などは、この51自治体には入っていません。
注意:これは2026年4月時点の情報です。協議会への参加と、試験内容の確定は別の話です。
なので最後は、必ず受験先の教育委員会が出す実施要項を見てください。ここが一番確実です。
第一次選考は5月・6月・7月の3日程
次に見てほしいのが試験日です。これは勉強スケジュールにそのまま影響します。
予備日も設定される予定です。受験先によって、どの日程を使うかが変わります。
もし5月8日が試験日なら、6月や7月をゴールに考えていると間に合いませんよね。
試験日が変われば、勉強を仕上げる時期も変わります。
なので先に試験日を確認します。そのあとで、残り期間から勉強計画を逆算していきましょう。
あわせて読みたい 教員採用試験の勉強スケジュール →教養試験は「一般教養+教職教養」が基本形
では、筆記試験はどうなるのか。ここは受験生にとって一番気になるところだと思います。
共同実施の教養試験は、一般教養と教職教養を合わせた形になる予定です。
| 試験時間 | 60分 |
|---|---|
| 出題数 | 40問程度 |
| 一般教養 | 10問程度 |
| 教職教養 | 30問程度 |
ここはかなり重要です。これまで一般教養を出していなかった自治体もあります。
そういう自治体なら、「一般教養はやらなくていい」と考えていた人も多いはずです。
でも共同問題を使うなら、一般教養まで準備する必要が出てくる可能性があります。
ここが大きな変化
前年まで出なかった科目が、2027年実施から追加される可能性があります。
だから過去の試験内容だけを見て、「今年もこれだけやればいい」と決めない方がいいです。
教科専門試験は60分・25問程度を予定
専門教養についても見ておきましょう。こちらも基本的な枠組みが示されています。
| 試験時間 | 60分 |
|---|---|
| 出題数 | 25問程度 |
小学校は、免許取得に必要な教科を中心に幅広く出題される予定です。中学校と高校では、それぞれの教科に応じた問題が作られます。
少し特徴的なのが中高です。基本は、高校レベルの専門性を確認できる共通問題になります。
一部の教科では、「共通問題+選択問題」という形も予定されています。
中学校数学と高校数学で、選択する部分が分かれるイメージです。
今まで受験先の過去問だけをやっていた人は、少し広めに準備する必要があるかもしれません。
共同実施でも自治体ごとに試験内容は変えられる
ここまで聞くと、「じゃあ51自治体は全部同じ問題になるの?」と思いますよね。
そうではありません。今回の仕組みでは、自治体側で問題を変えることも認められています。
- 共通問題をそのまま使う
- 一部の問題を変更する
- 自治体独自の問題を追加する
こんな違いが出る可能性があります。つまり、共同実施でも受験先ごとの確認は必要です。試験時間も完全に統一されません。「コアタイム」の範囲なら、自治体ごとに調整できます。
共同実施=全国完全統一ではありません。
ここは勘違いしやすいところです。共通問題を使うけれど、試験そのものは自治体ごとに違います。
2027年実施で最初に確認したい3つ
ここからが一番伝えたいところです。勉強を始める前に、まず3つ確認してください。
受験先は共同実施に参加するのか
まず、自分の受験先が共同実施に参加する予定なのかを確認します。
一覧に入っていても、最終的な試験内容は実施要項で確認してください。
第一次選考はいつなのか
5月、6月、7月では、勉強できる期間がかなり変わります。
まず試験日を確認して、そのあとで勉強スケジュールを組みましょう。
何を勉強する必要があるのか
次に、試験科目と出題形式を確認します。
- 教職教養は出るのか
- 一般教養は出るのか
- 専門教養はどの形式になるのか
- 自治体独自の問題は追加されるのか
ここまで分かって、ようやく勉強内容を決められます。順番としては、これが自然です。
あわせて読みたい 教員採用試験の勉強方法 →「去年と同じだろう」で勉強を始めるのは注意
2027年実施で特に気をつけたいのが、前年の情報をそのまま使うことです。
すでに、試験内容を変える予定の自治体も出ています。ここは実例を見ると分かりやすいです。
つまり、今まで出なかった科目が、2027年実施から追加される可能性があるということです。
過去問を見ることは大切です。でも、その前に今年の試験制度を確認しておきましょう。この一手間を入れるだけで、「やらなくていい勉強」を減らしやすくなります。
共通問題では「考えて解く問題」も意識したい
もう一つ気になるのが、問題そのものの傾向です。ここも少し変わる可能性があります。
文部科学省のモデル問題を見ると、単純に知識を答えるだけの問題ではありません。授業中の教師と児童生徒のやり取りなど、学校現場を想定した問題も示されています。
図表や資料を読んで、その場面でどう考えるかを問う問題も入っています。
もちろん、「暗記はしなくていい」という意味ではありません。基礎知識は普通に必要です。
ただ、問題を解いたあとに答えだけ確認して終わるのは、少しもったいないです。
- なぜその答えになるのか
- どの知識を使ったのか
- 別の場面でも同じ考え方が使えるのか
このあたりまで確認しておくと、共通問題にも対応しやすくなると思います。
補足:モデル問題はあくまでモデルです。本試験が同じ傾向になると決まったわけではありません。
まずは受験先の「最新情報」を確認しよう
2027年実施に向けて、「何から勉強すればいいですか?」と聞かれたら、今年は答えが少し変わります。
最初に教職教養を開く必要はありません。専門教養から始める必要もありません。
確認するポイントは、次の4つです。ここまで分かれば、勉強方針もかなり決めやすくなります。
- 共同実施に参加するのか
- 第一次選考はいつなのか
- 一般教養・教職教養・専門教養はどうなるのか
- 自治体独自の変更はあるのか
ここを確認してから、必要な科目を整理します。そのあとで試験日から逆算して勉強を始めます。
教職教養や専門教養の勉強が無駄になるわけではありません。基礎知識はもちろん必要です。ただ、「去年もこうだったから今年も同じだろう」と思い込むのは、今年は少し危ないです。
2027年実施(令和10年度採用)は、共同実施が始まる最初の年になります。
だからこそ、例年以上に最新情報を見ながら勉強を進めることが大切だと思います。
まずは受験先の教育委員会を見て、2027年実施について何が発表されているか確認してみてください。

